水曜日, 10月 5, 2022
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新年度も運営事業者継続へ 不登校の学習支援拠点 つくば市が追加提案 

1位のトライは研究学園駅前に移動

つくば市吾妻、不登校の学習支援拠点「むすびつくば」をめぐって、市が新年度からの運営事業者を公募した結果、新規の民間事業者が1位となり、現在、同拠点を運営するNPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(同市二の宮、本山裕子理事長)が次点となったことから、保護者会が、リヴォルヴによる事業継続を市長らに陳情していた問題(1月20日付)で、五十嵐立青市長は3日開かれた3月議会本会議で、リヴォルヴによる事業を現在と同じ場所で新年度も継続するための事業費など約2300万円を追加提案した。

一方、1位となった事業者はトライグループ(本社・大阪市、平田友里恵社長)であることが分かった。トライは公募型プロポーザル方式による選定結果に基づき、市の委託事業として新たに研究学園駅前で4月から不登校の学習支援事業をスタートさせる予定だ。

2カ所とも3月議会で審議され、最終日の23日に採決が行われる。

3日の追加提案によると、学習支援拠点を別の事業者に委託することで現在の利用者や保護者に不安を与えていることから、リヴォルヴが運営するむすびつくばに利用者が引き続き通えるよう、2022年度もリヴォルヴに事業を委託するとした。

議会からは、むすびつくばとトライに通所することになる子どもは金銭的な負担がないが、他のフリースクールに通所している子どもとの格差はどう対処していくか、などの質問が出た。これに対して吉沼正美教育局長は「他市町村を例に制度設計の研究をしていきたい」と答えた。

3日開かれた3月議会本会議で補正予算案などを追加提案する五十嵐立青市長(奥の壇上)=つくば市役所

部屋と備品の使用料が追加発生

市教育局によると、リヴォルヴは今年3月末までの2カ年、市との協働実証事業として年間約1400万円で事業を運営した。現在35人が通所している。新年度は市の委託事業として約2100万円で運営し、受け入れ人数を計40人に増やす。

トライは公募時点では、むすびつくばがある同市吾妻で事業を実施する計画だったが、場所を移す。研究学園駅前のトライ研究学園駅前校で、午前9時30分から午後3時まで、不登校の学習支援事業を新たに展開する。現在、駅前校の利用がない時間帯に実施するという。別の場所に移すことにより、部屋や備品の使用料などが新たに発生し、トライの委託事業費は年間約180万円増え、計約2300万円になる。駅前校の面積はむすびつくばとほぼ同じ約125平方メートル、スタッフ10人程度を配置し、40人を受け入れる方針だ。

トライの委託期間は2025年3月末までの3年間。利用を希望する児童生徒には小中学校を通して3月中に希望を募り、面接をしたり必要な支援内容を個別に聞き取ったりして4月上旬からスタートできるようにするという。

不登校の学習支援事業が実施される予定のトライ研究学園駅前校=つくば市研究学園、TX研究学園駅前

五十嵐市長は「障害のある就学児童には放課後デイサービスなど、国や県が予算を負担する仕組みがあるが、不登校児童生徒には制度設計が足りていない。公設、民間で手を携えて市全体での支援を行なっていきたい」と話した。

むすびつくば存続の方向が示されたことについて、保護者会代表の庄司里奈さん(45)は「議会で発表されてほっとしました。一連の騒動は市内の不登校児童生徒を考えるきっかけになったと思う。公募の方法を含めて市教育局と連携しながら、保護者の立場からどうプランニングできるかみんなで考えていきたい」と語る。

1年先は未確定

むすびつくばは2022年度も存続する方向だが、今回、追加提案された事業費は1年間だけ。1年後どうなるのかは現時点で何も決まっていない。むすびつくばの保護者の一部からは、事業者の存続を求める要望とは別に、市内の不登校児童生徒すべてを、公平に支援するよう求める要望も出ている。

これについて市教育局は、22年度に有識者を加えた検討の場を設け、だれ一人取り残さないことと、公平性の両方の観点から方向性を定めていきたいとしている。(橋立多美)

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