月曜日, 6月 15, 2026
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農業用ロボットに大賞 県イノベーションアワード 第2回もつくば発

茨城県内の企業などによる先端技術を活かした新製品・新サービスから、特に優れたものを表彰する「第2回いばらきイノベーションアワード」で、県は29日、大賞(賞金 100 万円)にDoog(ドーグ、つくば市吾妻、大島章社長)社の農業用クローラーロボット「メカロン」を選んだと発表した。優秀賞3件もつくば市所在の企業・個人が独占した。

概ね3年以内に発売された先端技術を活用した新製品・新サービスのうち、特に優れたものを表彰する。一層の製品化や地域経済を支える新産業の成長を促すのを目的にしている。県内に本社・工場・研究所などの主な事業所を有する企業と個人の応募から審査して選んでおり、今回は20件の応募があった。

高齢化や人手不足の課題に貢献

大賞に選ばれたのは、Doog社の農業用クローラーロボット「メカロン」。農業現場をターゲットにした運搬ロボットで、自動追従機能やメモリートレース(走行させたいルートを一度走らせるだけでロボットが経路を記憶して自動走行できる機能)を搭載している。他社の自動追従機能は追従対象に電波式のビーコンや位置特定のためのマーカーを設置するが、「メカロン」はビーコンやマーカーを必要とせずに任意の物体を追従できる。自動走行の走行経路の構築は、作業者が歩くだけで構築可能という。

不整地や傾斜地での走行も可能で、噴霧器を載せての消毒作業や草刈り機のバッテリーを運ぶなど、収穫時期だけでなく年間を通して活用できる汎用性・市場性も持っている。

審査では特に、農業従事者の高齢化や人手不足の課題に貢献できる製品であり、革新的な技術であるにも関わらず直感的に使うことができる点が高く評価された。

同社では10月から、マーケティング機の発売を開始。複数のスマート農業プロジェクトや自治体からの引き合いがあり、県内のナシ農家からも関心を寄せられているそうだ。この先、全国の農家への販売体制を準備中という。受賞について「茨城県の取り組みの中で、農業ロボットの開発・実用化を模索してきた。農業県である茨城県において賞をいただけたことを大変うれしく思っている」とコメントしている。

優秀賞には、▽物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点(つくば市並木)電子機能高分子グループリーダー、樋口昌芳さんのメタロ超分子ポリマー「Poly(Fe-btpyb)Purple」(金属イオンと有機モジュールの錯形成により合成されたエレクトロクロミック特性をもつポリマー材料。調光ガラスの材料となる)▽エアメンブレン(つくば市千現、古賀義紀社長)の「2層グラフェン TEM グリッド」(クライオ電子顕微鏡向けに独自開発合成により生産した革新的試料支持膜。高強度、高清浄度、高電気伝導性、高熱伝導性を有している)▽PLIMES(つくば市天王台、鈴木健嗣CEO)のウェアラブル嚥下(えんげ)計/摂食嚥下モニタリング解析サービス「GOKURI」(ウェアラブルデバイスにより、嚥下に関わる医療・福祉をデジタル化し、患者のマネジメントを包括的に支援するサービス)-の3件が選ばれた。

同賞は第1回の昨年、医療相談アプリのLEBER(リーバー、つくば市、伊藤俊一郎社長)社が大賞を受賞した。県科学技術振興課は「つくば市が独占した格好になったが、あくまで結果。県内各地に優れた技術が育っている」としている。表彰式は後日行われる。(相澤冬樹)

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