火曜日, 12月 7, 2021
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旧総合運動公園用地を一括民間売却へ つくば市が方針案 防災拠点は大幅縮小

住民投票で計画が白紙撤回となったつくば市大穂の旧総合運動公園用地46ヘクタールについて、五十嵐立青市長は11日、用地全体の開発プランを募集し、望ましいプランを提案した民間事業者に一括売却する新たな土地利用方針案を11日開かれた市議会高エネ南側未利用地調査特別委員会(浜中勝美委員長)に示した。今年2月時点で、約13ヘクタールに防災拠点を整備すると表明していた公的利用については、4.26ヘクタール以上に大幅縮小となった。

一括売却する理由について市は、民間企業などを対象に今年4、5月に実施した意向調査(サウンディング型市場調査)の結果、敷地全部を買い取りたいとした民間事業者が4者あった、意向調査で示された事業内容はいずれも実現可能性が高い、複数の事業者がばらばらに整備するより一つの事業者が全体をプランニングした方が合理的で有機的なつながりをもたらす―などとして、一括売却し全体を一体的に整備することが有効な手法だとした。

全部を買い取りたいとした4事業者の提案内容はそれぞれ▽工業団地として整備しつくば市に進出を計画している企業に賃貸または分譲する▽物流、倉庫施設などに特化した集合団地を整備し、災害避難施設ゾーンを併設する▽物流施設、データセンター、アメニティ施設、公共施設等を整備する▽次世代EV(電気自動車)実験場やエンジニア養成のための学校を建設し、データセンターも併設するーの4案。

望ましい役割や機能としては、市議会が今年6月に提言した①つくばならではの資源・特性を十分に生かせる②市民ニーズに対応し地域活性化に貢献する③災害に強いまちづくりに寄与する④市民のコミュニティ形成に寄与する⑤観光や産業振興に寄与するーの5項目だとし、4事業者からの提案はいずれも適合するとした。

防災拠点は民間が整備、備蓄倉庫を市が賃借

一方、防災拠点の整備については、備蓄面積2400~2600平方メートルの防災備蓄倉庫と、4ヘクタール以上の防災多目的利活用広場を、売却先の民間事業者に整備してもらう。防災倉庫は市が賃料を払って借り受け、備蓄品の保管と、支援物資の受け入れや一時保管をする。

広場は、平常時は地域に開放して芝生広場や駐車場などとして利用できるようにし、災害時は自衛隊や消防、警察の活動拠点や、車中泊による避難場所、がれき置き場などとする。さらに災害用の水源として飲料用の深井戸と生活用の浅井戸を広場に掘り、断水時には井戸水で利用できるトイレを整備する。耐震性の貯水槽も備える。広場の管理運営は民間事業者が行うが、災害時は防災拠点として市が無料で利用できるようにするとした。開発行為などによって整備する場合、緑地や公園、広場などを整備しなければならないことから、緑地などを防災広場に充ててもらうという。

用途地域については、旧総合運動公園用地は現在、研究・教育施設用地として位置付けられ、第二種住居地域及び第二種文教地区に指定されていることから、工場など多様な用途の建物が建てられる準工業地域に変更し、第二種文教地区の指定をなくすとした。

ほかに、商業施設を建てる場合、周辺の商圏に影響を及ぼさないよう、延床面積3000平方メートル未満とするなどの地区計画の策定を検討しているとした。商業施設はカフェやレストラン、美容室などを想定し、住宅や遊戯施設などを制限することなども検討しているとした。さらに用地の南側は病院や住宅が立地しているため、緑地などで緩衝地を設けることが望ましいなどの条件も検討している。

道路や下水道に8億円

周辺道路や上下水道などの整備については、道路は、国道408号からの直接乗り入れは不可とする。一方、大型トラックの走行が想定されることから、高エネルギー加速器研究機構に接する北側の県道213号を、現在の幅12メートルから18メートルに拡張する。さらに国道408号と県道213号の交差点に左折車線を新設し、右折車線の長さを延長するほか、上下水道などの整備をする。

道路や上下水道整備に伴う市の負担額は概算で、下水道の整備が約7億7000万円、右折車線の延長が3000~4000万円の計約8億円程度を想定している。左折車線の新設と県道213号線の拡幅はいずれも旧総合運動公園用地を削って整備するため事業者に負担してもらう方針だとした。

16日からパブコメ

今後のスケジュールについては、16日から12月15日までパブリックコメントを実施し、12月10日と12日に計3回、大穂交流センターと市役所で住民説明会を開く。12月下旬に結果を議会に報告するとした。

一方、公募や売却の時期について五十嵐市長は取材に対し「スピード感をもって取り組むが、議会や市民の意見をいただいて議論を積み重ね、スケジュールを決めたい」とし、時期の明言を避けた。売却価格については「市に損失を与えない簿価(取得価格である66億円)をベースに適正価格で売却する」とした。(鈴木宏子)

45 コメント

45 Comments
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名無しの市民
2021年11月12日 12:25 AM

つくば市のゴミが東北に運ばれ埋め立てられていることを考えると、ここを埋立地にすることは、つくば市が好きなSDGs的にもいいのでは。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
2021年11月12日 8:08 AM

五十嵐さんの頭が理解できないなあ。

埋立地は大賛成です。

5年前
返信する  名無しの市民
2021年11月12日 9:11 PM

防災拠点を買主に作ってもらうという案が出て来て、これは良い!と考えたので、それを方針にしようと思い立った!のでしょう。
議員の皆さんも賛成したのかも?

5年前
2021年11月12日 8:04 AM

「適正価格」の”適正”の意味が、不明だ。

名無しの市民
返信する  5年前
2021年11月12日 11:02 AM

適正と言わなければ売れるものも売れなくなる、売れなかったら市はダメになる。と、市議会で言い出すかもしれない。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
2021年11月12日 11:50 AM

マンション乱立したら駅前はダメになる・・・・どこかで聞き覚えのある言葉だね。

結果マンションだらけが現在進行中。

売れなくたって利子払っていけばいいだけ。利子が持続可能な街としてこんな5年経っても決められない市政を選んだ市民が戒めとして抱えていけばいいんだよ。

名無しの市民
2021年11月12日 8:10 AM

「スピード感をもって取り組むが、議会や市民の意見をいただいて議論を積み重ね、スケジュールを決めたい」

いつも同じフレーズですね。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
2021年11月12日 9:38 AM

「誰一人と残さない」なんて調子のいい事言ってるから、結局自分で自分の首絞めてんだよね。

議論を積み重ねるならスピード感は出せないし、スピード感出すならある程度取り残しても仕方ない。

1期目は共産党や立憲(市民ネット)と仲良くし、2期目は自民党と仲良くしてるような八方美人だから、結局纏まらなくなる。

5年前
2021年11月12日 8:44 AM

民間に売却したら、30年後、40年後、…、如何なるか?全くわからないぞ!

5年前
2021年11月12日 8:50 AM

防災拠点を賃貸で借りる!となれば、全国でも初めてか?
策を弄して、失敗するパターンになるかも?

5年前
2021年11月12日 9:01 AM

この方針には、別の方針が含まれている。
陸上競技場をここには作らない、という方針が。
その方針を決めたのは誰?どのように決めたの?
市民の代表で構成される議会は同意したの?

名無しの市民
2021年11月12日 9:35 AM

「市に損失を与えない簿価(取得価格である66億円)をベースに適正価格で売却する」

66億円じゃ売れないから損切してでも売りたいって言ってなかったけ?

なんで、いつもこの市長って思い付きや行き当たりばったりで言葉が出ちゃうの?

一市民
返信する  名無しの市民
2021年11月12日 9:13 PM

市が賃料払い続けてあげるから、土地は市に損がない66億円ベースで買ってね。ってことか。市が払う賃料が市民目線で適正とはきっと言ってない。先に土地買う事業者決めたら、賃料は言い値になりそう。

5年前
返信する  一市民
2021年11月12日 9:36 PM

整備しなければならない緑地を防災広場として使えることにすれば、固定資産税減免の”適正”な理由になる。
と、話がついているのかも?

名無しの市民
2021年11月12日 9:29 PM

市の負担が8億、さらに2箇所に土地の評価額を出してもらって何故か高い金額で買った土地をいくらで売っていくらで防災拠点を借りるつもりなのかはっきりして欲しいですね。
駅前の改修工事もそうだけどなんか解せない事がまかり通っている気がする

5年前
2021年11月13日 9:05 AM

防災拠点の整備について、簡単にまとめてみた。
・防災備蓄倉庫と防災多目的利活用広場を、売却先の民間事業者に整備してもらう。
・防災倉庫は市が賃料を払って借り受ける。
・広場の管理運営は民間事業者が行うが、災害時は防災拠点として市が無料で利用できる。
・緑地や公園、広場などを整備しなければならないが、それらを防災広場に充てる。
(*書かれていないが、固定資産税の減免は当然だろう。)

この案は、いわゆる、ウィンウィン(win-win)の案だろう。
こんなうまい案を捻り出したのは、相当頭が良い会社だ!どこの会社だろう?
建設や小売には出来ない、共同企業体では話がまとまらない。
< 高エネ研南側未利用地土地利用方針(案)> の市場調査結果一覧を見ると、
防災拠点の案を出しているのは、No.10 の金融業と No.12の倉庫業 だ。
後者の案は、防災拠点を整備して市町村に賃借するだけの案でシンプル過ぎる。夢の中でお告げがあったのかも?
金融業の人は頭がいい!この案を捻り出したのは前者だろう。前者が出した案にはメガソーラーが含まれている。メガソーラーをやっている金融業の会社は、どこ?オリックス?

名無しの市民
返信する  5年前
2021年11月13日 9:47 AM

前の土地所有者はURですか。つくば市に固定資産税を払っていたのですか、その額は?

酒井泉
2021年11月13日 4:45 PM

このまま研究学園都市が消えて行ってもよいのか
最初に間違えたのはUR(国)、研究施設用地を手放すべきではなかった。
ここを手放すと、新しい分野の研究施設はつくばには造れない。
成長余地のない研究学園都市は、研究学園都市ではない。
衰退して消えて行くだけだ。
つくば市は46ヘクタールのまとまった土地の開発利権に浮かれている。
五十嵐市長は総合運動公園の反対運動で市長になり、UR(国)との交渉を約束したが本気だったのか?
それとも、最初からUR(国)と交渉する気などは無く、選挙資金と引き換えに46ヘクタールの開発利権をバラ撒くつもりだったのではないか。
五十嵐市長は本当に交渉をやったのか?
交渉をやったと言うなら、その内容を市民に明らかにすべきだ。
交渉の内容は未だに明らかにされていない。
なぜか市議会もこの問題を黙認している。
日本の研究拠点を創るための1兆4千億円の国家投資はどうなったのか?
このまま、科学技術でも中国に負けてしまってもよいのか?
つくばにはアジアの民主主義国の研究拠点として未来を拓く役割がある。
「未来が見えるまち」ではなく、「次世代に引き継ぐまちづくり」をやろう。
つくば市民も、日本国民ももっと賢くなろう。

名無しの市民
返信する  酒井泉
2021年11月13日 4:58 PM

しかし、五十嵐さんは選挙で圧勝した。

ある市民
返信する  酒井泉
2021年11月13日 7:00 PM

URが開発系から撤退、つくばの土地を手放すようになった背景に、事業仕分け、独法化とかのパフォーマンスがある。これらを見て、投票した国民も賢くなかった。URと市役所じゃ経験値が違う。URの本音は事業仕分けは不本意であり、今でもまちづくりに関わりたいのであろう。

5年前
2021年11月13日 5:32 PM

自問自答を一つ
自問:売却で得られる大金はどうするの?
自答:沢山の実証実験を致します。

5年前
2021年11月13日 7:20 PM

市長は、46ヘクタールを全て売却する道を選んだ。
その理由は、大金が入るから。
賃借では、入ってくるお金(=使えるお金)がだいぶ少なくなってしまう。

酒井泉
2021年11月13日 11:26 PM

筑波研究学園都市のマネジメントが必要
今後、筑波研究学園都市が、日本のみならずアジアの研究拠点としての役割を果たして行くには、新たな研究分野を迅速に取り入れながら常に時代の先端を切り開いて行く体制が必要です。
経済の成長期に長い間、土地不足と地価高騰が続いたために、日本の都市計画には空き地・空き室を敵視する習慣がある様です。
新しい分野に迅速に対応するには、空いた土地と建物の空室が常に必要です。都市の中の空き地、空き室はマイナスの資産ではなく、貴重な発展余地としての活力源なのです。
この点から、高エネ研南側用地は、研究学園都市の活力源として、国と地元のつくば市がマネジメントして行く必要があります。
今から8年前、UR都市再生機構は、高エネ研南側の研究施設用地を不要の土地として、民間事業者に「一般用途」で売りに出しましたが、
これは、「もうつくば市には新しい研究施設は要らない」と言っているのと同じです。そんなことをしたら研究拠点としての筑波研究学園都市は終わってしまいます。これまで1兆4千億円も国費をかけた意味も無くなります。国も研究者もつくば市民も誰もその様なことは考えていないと思います。
繰り返しますが、これは末端のUR職員が、国益を考えずに、目先の組織欲(赤字の穴埋め)の点数稼ぎのためにやったことです。早急に元に戻さないと、国の未来に係る不祥事です。
ここで、URが一般利用可の条件で売り出した研究施設用地を、つくば市が総合運動公園用地として市場価格の66億円(殆どURの言い値)で買ってしまったために、購入資金の66億円の財政負担が大きな問題(懸案)となっているのです。
この問題(66億円の財政負担)の解決法は次の2つです。
①UR(国)から取り戻す、つまり元の研究施設用地に戻す場合。
つくばには新しい分野の研究施設用地があるので、新しい研究施設を造る時はつくば市が最有力候補です。
将来は、アジアの研究拠点に拡大発展させることが出来ます。
②民間事業者に転売する場合。
現在、まとまった土地を必要としているのは、物流とソーラー発電の業界です。
どちらも必要な産業ですが、これによって新しい研究施設はつくれなくなります。
研究学園都市は、既存の研究分野の衰退と共に終わってしまいます。
五十嵐市長の当初の公約は①でした。「URと交渉して66億円を取り戻す。裁判も辞さない」と公約したのです。これはいちばん真っ当なやり方で、私も含めて多くの市民が支持しました。
しかし、五十嵐市長がURとどの様な交渉をしたのかは今もって不明です。
「交渉はやった」と言っているそうですが、交渉の内容は未だに明らかにされていません。
そして、現在は②の民間事業者への転売へまっしぐらの様です。
令和元年の8月にも、40億円で売りに出そうとしましたが、さすがに議会が認めませんでした。
今回は66億円+防災施設の整備らしいですが、民間事業者は慈善団体ではなく、損失を出すことは絶対にやりません。
「防災施設の整備」などという、子供だましに乗るべきではありません。
今回物流業者に転売すると、物流基地建設・経営などで一定の経済効果が期待できますが、つくばに新しい研究施設は造れなくなり、研究学園都市は既存の研究分野の衰退と共に終わってしまうのです。つくば市民は本当にそれでもよいのでしょうか?
「次世代に引き継ぐまちづくり」を考えた場合、ロードサイド店舗と物流基地のまちなのか、日本のみならずアジアの研究拠点となるまちなのか、どちらがつくば市と日本にとって望ましいのか、よーく考えてみる必要があります。

名無しの市民
返信する  酒井泉
2021年11月14日 8:55 AM

820 :名無しさん:2016/12/05(月) 09:43:33.84 ID:n8ZdwgUh
武田薬品、ノバルティスファーマ、萬有製薬、ファイザー、グラクソ・スミスクライン、ダイセル化学工業、興和、上野製薬 
 凸版印刷、ニコン、オムロン、日本板硝子、東京エレクトロン、日本テキサスインスツルメンツ、三菱ガス化学 

市原市政12年の間に撤退したつくば市内の研究所はこんなもんかな。まあ、多いよね。 出て行っただけ入ってこないとまずいと思うんだが打つ手なしなんだろうな。 テクノパーク桜の工業団地も住宅地として売り出されたし。 

カエルの五十嵐さんも西武跡地をテーマパークにとか廃校跡地をファーマーズビレッジ設立とか間抜けたことは言えても工業団地とか公務員住宅の跡地については? 

821 :名無しさん:2016/12/05(月) 09:50:15.17 ID:n8ZdwgUh
広大な武田の跡地の一部は日本調剤が買ったらしいが、その土地の価格はつくば市がURから買ったつくば駅前のちっぽけな土地の価格より安かったらしい。 

名無しの市民
返信する  酒井泉
2021年11月14日 9:12 AM

907名無しさん2017/07/15(土) 07:55:05.11ID:EH/z+PH1

>>896 
4月19日(水)14:00~14:30 つくば市役所 
■返還交渉スケジュール調整 
4月25日(火)15:00~15:30 つくば市役所 
■交渉の進め方を協議 
5月16日(火)16:30~17:05 UR西新宿
■売買契約の解除、URへの買戻しを協議交渉 
5月22日(月)10:30~11:10 UR西新宿
■要望書を手渡し、文書による回答を求めた 

市議会6月定例会は6月12日から6月29日に開催されたが、最終日の前日6月28日にURから「NO」という回答を得た。 
7月7日、返還交渉を終了することを新聞発表した。 

924名無しさん2017/07/15(土) 23:15:58.47ID:EH/z+PH1

>>919 
66億円の土地返還交渉の最終日(5月22日)に、つくば市がURにあてた要望書の冒頭の文章は、 

「つくば市の行政運営につきましては、平素から格別の御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。 また、つくば市の美しく安全で快適なまちづくりに御尽力いただきまして、併せて感謝申し上げます」 

そして、終わりにも 

「なお、今後も引き続きつくば市のまちづくりのパートナーとして、御支援、御協力を賜りますようお願いします」 

5年前
返信する  酒井泉
2021年11月14日 10:22 AM

46ヘクタールの土地はつくば市の中心部の北に位置している。
つくば市の中心部の南には高速道路の出入口がある。
46ヘクタールの土地に大きな物流基地が出来れば、トラックはどこを通るのだろう?

酒井泉
2021年11月14日 11:01 AM

研究学園都市周辺の工業団地への民間研究機関の進出と撤退は、日本の科学技術政策の柱としての国の研究機関の集中立地による研究拠点都市の運営とは直接リンクしません。国の研究機関の役割は、市場が対応できない長期投資の研究(宇宙開発や基礎科学の研究など)、学際的な広範な研究分野(地球温暖化などの課題)、緊急性のある課題の解決支援(感染症対策、AI技術、量子コンピュータなど)などに迅速に対応することです。これは工業団地の土地が空いているから、そこを買えば済むというものではありません。市場の動向によってはいつでも工業団地の土地が使えるとは限らず、取得費用の問題もあるからです。
 そもそも、筑波研究学園都市は、東京が過密になったというよりは、東京の西部(田無市周辺)が西武鉄道で宅地化されて、地価が上がって研究施設をこれ以上拡張できなくかったから筑波山麓に移転したのです。それゆえ、個々の研究施設はそれぞれの研究施設の拡張余地を十分に見込んで広大な敷地を持っています。つくばの研究施設が豊かな緑に囲まれているのはそのためです。しかし、研究施設の集積する拠点都市の戦略と効果を考えた場合、個々の研究機関の施設用地よりも新たな研究分野のための拡張施設用地の方がより重要です。
 しかし、移転を担った当時の建設省(現在の国土交通省)や住宅公団(現在のUR)には、新都市建設に心を奪われて、新しい分野を取り込んで成長を続ける科学技術の拠点都市の発想が乏しかったのかも知れません。
 この点、欧米の研究施設は郊外に立地して、良い環境と共にいくらでも拡張して成長することが可能です。例えば、米国のニューヨーク郊外のロングアイランドのブルックヘブン国立研究所、英国オクスフォード近郊のハーウェル研究団地の様な、他にもたくさんありますが、良い環境と拡張可能な立地が共通する条件です。つくば市にTXが敷かれて宅地化、商業化すると、かつての西武線沿線と同じことになり、新しい研究分野はつくば市以外に造らなければならないかも知れません。そうなると、つくば市は単なる研究施設の移転先に過ぎず、研究施設が集積した研究拠点都市としての未来は無くなります。河本哲三さんがTX沿線開発に批判的だったのはこのためだと思います。(参考;「ミスター・つくばと言われた河本哲三追悼集」)
 今後、筑波研究学園都市が、「研究施設が集積した研究拠点都市」として発展する可能性を残すには、高エネ研南用地の様に、研究計画の変更等により当面空いた用地を、将来の新たな研究分野のための研究施設用地としてストックして置く必要があります。
 しかし、現状はその逆で、URは「不要な研究施設用地」として、「一団地の官公庁施設用地(研究施設用地)」として本来は売ることの出来ない土地を、都市計画を変えてまでして誰彼かまわずに売りに出してしまったのです。幸か不幸か、つくば市が総合運動公園用地として66億円で全部の土地を買ったために、散逸することは免れましたが、現在のつくば市はURや国に対して研究施設用地として再評価を求めることはせずに、民間事業者(主として物流と不動産)に転売して、目先の経済効果(主に建設事業)を目論んでいる様です。これでは、外からも内からも研究学園都市は危機に晒されていることになります。
 単なる研究機関の移転先ではなく、「研究施設が集積した研究拠点都市」の国家戦略という筑波研究学園都市の創生期の理念(有ったのだとしたら)を思い出して、都市計画の専門家とつくばの研究者はもっと声をあげるべきではないかと思います。
 筑波研究学園都市は国に頼らずに自立すべきだという意見がありますが、研究学園都市を旗印に、幹線道路を整備し、鉄道で東京都心と直結したつくば市は、幹線道路沿いのロードサイド店舗の街、東京のベッドタウンとして、経済的にはいくらでも自立して行くことができます。しかし、それで本当によいのでしょうか? これまで筑波研究学園都市に巨額の国費が投じられてきた目的は、研究施設が集積した研究拠点都市の建設と育成でした。問題は筑波研究学園都市が国に頼るか否かではなく、国が筑波研究学園都市を活用して、科学技術に関する国家戦略をどの様に組み立てて行くかです。

 URの回答書によると、五十嵐市長はURに対して契約の解除を要望した様ですが、要望は交渉ではありません。
 URはこの件に関しては法律違反をしているわけではなく、売買価格も高いとはいえ市場価格から著しくかけ離れているわけでもありません。裁判で法的な責任を問うことは極めて困難であると言わざるをえません。
 しかし、民間業者との競合を煽って運動公園の計画が本決まりになる前に契約を迫った販売手法や、公共目的で強制買収した公共用地の売却で、当該土地から巨額の利益を得たことは、国民の税金によって支えられている公的な機関としての倫理からは著しく越脱しており、国民のURへの信用を著しく傷つける行為です。
 6年間も放置したために、今後66億円という、つくば市民の巨額の損失を挽回することは至難の業ですが、URの公的機関としての守るべき倫理と、国民の税金から財政支援を受けている立場の信用の問題を問えば、挽回する可能性は十分にあります。その理由は、URは国民の税金によって財務保証をされている公的な機関(独立行政法人)であり、市場で命を張っている民間企業と違ってむき出しの営利主義は認められておらず、国民(市民)に対する倫理と信用を失うことは出来ないからです。
 高エネ研南側用地の売却問題」は、末端のUR職員が、国益を考えずに、目先の組織欲(財政改善)の点数稼ぎのためにやったことです。これによって、つくば研究学園都市に新たな研究施設を造れない状況になると、当初から筑波研究学園都市が目指した「研究施設が集積した研究拠点都市」の未来は無くなります。これは、将来の対中国の国家戦略を考えた場合、国益上の大きな損失になります。つくば市が国に事情を話して理解を求めれば、国の中枢は分かってくれる66億円の土地代金は国が出すと思いますが、国がそれを分からずに「つくば売りによって科学技術の拠点都市の国家戦略を放棄してもよい」とするなら、遠からず日本も現在の中国と同じ様な権威主義が横行し、自由も民主主義も失われてしまう恐れがあると思いますが杞憂でしょうか?
 経済規模や軍事力では対抗できなくても、自由と民主主義を基盤としている科学技術では負けないし、負けられないと思います。かつてのソ連の様な独裁国の科学技術は、宇宙技術の様な軍事関連の科学技術では一時期突出した成果を上げることはあっても、地球環境の問題や産業の公害に関する科学は生まれて来ませんでした。最近のコロナウイルスついても、中国が調査を拒んでいるために未だにその起源が突き止められていません。科学技術が健全な発展を遂げるには、民主主義社会の言論の自由が不可欠なのです。目先の利益(国は財政改善、つくば市は開発利権のバラ撒き)のための「つくば売り」を一刻も早く中止し、国益の観点から筑波研究学園都市を見直せば、アジアの民主主義国の研究拠点としての重要な役割と未来が見えてくるはずです。

5年前
返信する  酒井泉
2021年11月14日 11:17 AM

> 公共目的で強制買収した公共用地

URがこの土地をつくば市に売却したときの契約書には、この土地が公共用地である事が書かれているかも?

ある市民
返信する  酒井泉
2021年11月14日 8:46 PM

財政改善至上主義の財務省がなあ。
さて、1期目の売却案と大差なく、また同じループを回り続けそうだ。

名無しの市民
2021年11月16日 7:16 AM

ドローン練習場が欲しい

5年前
2021年11月16日 9:11 AM

陸上競技場を何処に作るべきか?について、議会は何も決めていないのに、
ここには作らないという案を市長は出して来た。
これは、議会をあからさまに無視した行為だ。
この市長の行為に対して、議会は何をすべきか?答えは一つしかない。
〜〜 〜〜 〜〜
名誉毀損の判決が出たら、議会は市長不信任の議決をするべきだ。
そうなったら、市長選挙だ!来年かも?

5年前
2021年11月16日 7:09 PM

報告を一つ
先ほど、かわら版第5号が届きました。
今回のテーマは、高エネ研南側未利用地問題のこと、もっと知りたい!

*内容について書くと、私にとって都合が悪くなるかもしれないので、書けません!御免。

一市民
2021年11月16日 9:32 PM

陸上競技場の大規模事業評価まだ終わってないよ。よほどこの土地を運動施設にしたくないようだね。土地代は確保して利息は抑えてるんだから、売り急いでどうするの。

5年前
2021年11月17日 7:27 AM

陸上競技場と防災拠点の二つを作るとしたら、合理的な答えは一つしかない!

酒井泉
2021年11月18日 12:53 PM

かわら版第5号「高エネ研南側未利用地問題」を要約しました。
極力原文のまま要約してあります。今後の議論の参考にしてください。

かわら版第5号
皆さんの疑問に市長が答えます
今回のテーマ 高エネ研南側未利用地問題
この土地の利活用について多くの検討を重ね、土地利用方針の案を作成するところまできている。

01高エネ研南側未利用地問題の背景
「未利用地」と呼ぶ理由は、「総合運動公園」を造る計画があった場所であること。
総合運動公園計画は白紙撤回となった。
都市再生機構(UR)から約66億円でつくば市土地開発公社(公社)が買ったものである。
使用目的が失われたまま使われていない。
現在の市の財政にとって大きな負担となり続けている。

02高エネ研南側未利用地が抱える問題
・公社(つくば市)が借金をして買った土地を持っているだけで大きな財政負担になる。
その利子だけで年間約3,500万円になる。
買ってしまったから、固定資産税も入ってこない。
※現在は、利子を含め、土地購入費の金融機関への返済は完了している。
・URとの交渉
URに対し、返還交渉を行なったが、返還するには至らなかった。
交渉を長引かせると市の財政負担が膨らんでしまうので交渉を終了し、この土地を「利活用」する方針に切り替えた。
・利活用の内容
部分的に防災拠点として利活用したい。
市が全て使うことは難しい。
民間事業者ならこの土地をどう使ってくれるのかを調べた。
・「サウンディング型市場調査」は、民間事業者と直接対話する形の意見聴取である。
事業のアイデアや意見をもらって、必要な情報を集めていく調査である。
民間事業者の視点で「こういう使い道はどうですか」と出してもらう。
・提案があった事業の内容(2019年)
「大規模商業施設などに使うので、土地全体を40億円以上で購入します」という提案が1件あった。
・すぐに市議会に提案したがまとまらなかった。
事業提案が1社だけである/十分な市民説明と理解が必要/議会として調査検討すべき

03市の取り組み
市場の動向が変化(2021年)
・2回目のサウンディング型市場調査での提案内容
物流・倉庫施設、データセンター、産業団地・工業団地、太陽光発電施設、複合型商業施設など
・民間事業者がこの土地に可能性を感じている。
「望ましい施設」に該当する、地域にとってプラスとなるようなアイデアが多く集まった。
・民間に全部任せてしまうのか?
市でも土地の一部を利活用していく必要がある。「防災拠点」としての活用をしたい。
今のつくば市には防災備蓄倉庫がない。
やむを得ずず旧上郷高校の体育館などに、災害時に使う物資などを置いている。
旧上郷高校の体育館は、耐震基準を満たしていない。
災害が起きたときに警察や自衛隊、消防などの皆さんが集まる拠点もない。
これらを設ける場所として、土地の一部を使うのが良い。
・市では土地全体を利活用できない。
施設整備や維持管理による財政負担の大きさなどから現実的ではない。
民間事業者が良いアイデアを数多く持っている。
・一部を市の防災拠点として使いつつ、残りの(大)部分は民間事業者のアイデアや、市議会による提言書を踏まえた、地
域にとってプラスとなる使い方を検討している。

04市が考えている土地利用の方針
・「望ましい施設」に該当するプランを、民間事業者によって実現していく。
・そのようなプランを実現してくれる民間事業者に土地全体を一体的に整備してもらう。
・その事業者から一部を借りて市の防災拠点として使わせてもらう。
・市民の皆さんには、この方針案を見ていただき、意見を市にお寄せいただきたい。
・「パブリックコメント」は、市民の皆さんに寄り添った内容にするための大事なプロセスである。

名無しの市民
返信する  酒井泉
2021年11月20日 8:47 AM

交渉を長引かせると市の財政負担が膨らんでしまうので交渉を終了し、この土地を「利活用」する方針に切り替えた。URの回答を市議会の最終日前日にしてもらったらしい。

「大規模商業施設などに使うので、土地全体を40億円以上で購入します」という提案が1件あった。しかし、すぐに市議会に提案したから話がまとまらなかった。

耐震基準を満たしていない旧上郷高校の体育館に災害時に使う物資などを置いている。地震が起きる前に防災拠点をつくりたい。

一市民
2021年11月20日 12:22 AM

民間事業者に期待し過ぎじゃね。

民間売却可能に契約書変更へ つくば市旧総合運動公園用地 12月議会に提案
2021年11月26日 11:49 AM

[…] 一括民間売却方針案が示された(11月11日付)つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂)約46ヘクタールについて、土地所有者の市土地開発公社と市が現在締結している契約書のままで […]

5年前
2021年12月1日 9:35 AM

つくば市の土地を売って、つくば市にとって必要不可欠な防災拠点を作ってもらい、それを借りる。
こんなアイデアを捻り出したのは、この土地を66億円(多分かなり高い)で買ってもらうためだろう。
賃料を高くすれば、買主にとっては悪くない案になる。
その賃料は、当然、土地の値段(買値)を反映したものになる。

そうすると、つくば市の案は、土地を高値で売って、高い賃料で借りる案と言える。

防災拠点は何年くらい借りるのだろう、100年?
その間、高い賃料を払い続けることになりそうだ。つくば市の”あした”が少し見えた!

酒井泉
2021年12月3日 12:18 AM

土地を買う民間事業者に防災施設を整備させ、それを市が借りるというトリック
・つくば市は、防災施設を買主の民間事業者に整備させると言っていますが、防災施設は100パーセントつくば市のための整備であり、民間事業者は防災施設を使用するわけではありません。防災施設の建設費は、民間事業者が本来支払うべき価格から差し引かれているか、賃料で儲けようとしているかの、どちらかと考えるべきです。
・民間事業者がやってくれる?と言って、あたかも売買契約におけるつくば市の特典であるかの様に言うのは、景品つきの抱き合わせ取引と同じです。

名無しの市民
返信する  酒井泉
2021年12月3日 9:04 AM

竹園西広場公園方式ですね。その拡大版です。

5年前
2021年12月4日 9:06 AM

> 意向調査で示された事業内容はいずれも実現可能性が高い、

土地の価格が68億5000万円でも、実現可能性が高いの?

5年前
2021年12月4日 4:59 PM

この土地を民間に売却すれば、土地の代金に加え、その後毎年、固定資産税が沢山つくば市に入る。
その固定資産税を使って、実証実験が沢山出来る!
市長にとって、一括民間売却は最高のアイデアだ!

名無しの市民
返信する  5年前
2021年12月5日 10:02 AM

24億円のオマケつきでも一括売却がベターだ!

5年前
返信する  名無しの市民
2021年12月5日 6:08 PM

24億円のオマケ!!!???
オマケは8億円じゃないんですか?

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