立憲民主党の枝野幸男代表が27日、衆院選茨城6区候補者の応援のためつくば市を訪れ、同市竹園の大清水公園前で演説した。自民党政権によるコロナ対策や経済政策を真っ向から批判し、集まった支持者らに「希望すれば正社員になれる、そうした社会に変えていきましょう」「豊かさを公平公正に分かち合う、もう一つのビジョンがあることを知っていただきたい」などと訴えた。
枝野代表はまず自民党政府のコロナ対策について「1年半たっても水際対策が緩いまま」「今でもPCR検査の腰が引けている」と批判。「国会は開かず、憲法に基づいて(国会開会を)提出しても一切応じない。半年間、審議拒否を続けてきたのが自民党」だとし、「病院が足りない、ベットが足りない、保健所が感染者を追いきれないのは、この20年間で保健所を半分に減らし、病院のベットを減らしてきた政治の結果」だと批判した。
経済対策については「アベノミクスで暮らしはよくなりましたか」と問い掛け、「実質賃金は下がり続けている。『成長と分配の好循環』は安倍さんが言い出したが、成長がないことが問題。バブルがはじけて30年近く低成長。やり方を変えないとだめ」と強調した。
さらに「日本の競争力が下がって経済の足を引っ張っているのではない。日本の輸出は4~5%成長している。しかし輸出は日本の経済の2割、6割近くは国内消費。国内消費が冷え込んで、国内でモノが売れないから低迷している。給料が下がっているのでモノが売れない。年収100万、150万の非正規が増えている」とし、「老後や子育ての安心を高めることが景気対策」「介護職員、保育士、看護師の多くが非正規で低賃金。だから人手不足。こうした人たちの賃金を上げて、希望すれば正社員になれる、そうした社会に変えていきましょう」などと訴え、「この政治を変えなくていいんですか。政治を変える力をもっているのはあなたなんです」などと呼び掛けた。