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コロナ禍の心に夢の時間を パデュー麻耶さん【秋アート’21⑥】

出身地つくばで演奏会

つくば市出身で、現在はオーストリアのザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学で学ぶピアニスト、パデュー麻耶さんのソロコンサートが18日、つくば市豊里の杜のギャラリー夢工房で開かれる。オーストリアを中心に演奏活動を展開している彼女の2年ぶりの帰郷コンサートで、「クラシックの本場で研修を積みながら受け取った音楽のパワーを、今こそ皆さんに聞いてほしい名曲に乗せてお届けする」という。

母は日本人、父はアイルランド系。吾妻小、並木中等教育学校を卒業後、上野学園大学ピアノ演奏家コースに進み、日本クラシック音楽コンクール大学生の部全国大会に入選などした。大学在学中に渡欧し、オーストリア国立グラーツ音楽大学を経て、現在はモーツァルテウム大学でピアノと室内楽を学ぶ。プロ演奏家としてもオーストリアを中心に活動している。

日本では毎年夏に帰郷コンサートを開催していたが、コロナ禍の影響で2年ぶりとなる。7月に赤坂カーサ・クラシカで2日間の演奏会を開き、地元つくばでは18日にノバホール小ホールでリサイタルを予定していたが、緊急事態宣言に伴う休館で、ギャラリー夢工房に会場を変更した。

夢工房でのリハーサルの様子

地域の多様性お見せしたい

今回の演奏会のコンセプトについて「クラシックはひとくくりに見られやすいが、さまざまな多様性がある。その違いをお見せしたい」と話す。

例えば、今の留学先のザルツブルグは街並みが世界遺産になった地方都市で、最初に訪れたウィーンは壮麗な大都会。その対比として、ザルツブルグ出身のモーツァルトによる、子ども向けのかわいらしい「きらきら星変奏曲」を演奏する。ウィーンの曲としてベートーベンのピアノソナタ「ワルトシュタイン」を披露する。馬上の騎士が石畳を華麗に駆けるような勇ましさがあるという。

続いてポーランドの作曲家、ショパンを3曲。「ショパンはまた雰囲気が違い、美しさの中に陰りや憂い、悲しみなどが潜む」。日本の曲は久石譲さんの、ジブリ映画のテーマ曲を演奏する予定。クラシックの影響を受けているが雰囲気はぱっと変わり、日本的な情景が広がる。その音色や空気感、イメージの違いを伝えたいという。

おしゃべりでも、クラシック伝えたい

ザルツブルクから毎週、札幌シティFMのラジオ番組「マヤパデューの音楽日記」を放送している。今年1月にスタートした。番組では、音楽づくしの自身のピアニスト生活にスポットを当て、毎日8~10時間に及ぶ練習の中での気付きや、クラシックが根付いているヨーロッパでの生活から思うことなどを話し、毎回、その日の1曲を選んで演奏している。

「今回の演奏会でもおしゃべりを多くしたい。ピアニストとして自分の音を聞いていただくだけでなく、言葉も含めて、クラシックに詳しくない人にも分かりやすいようしっかり伝えていきたい。それが私のこれからやっていきたいスタイル」。

そして、自分の生きがいである音楽を通じて、コロナ禍による自粛期間中の心に、うるおいと喜びを届けたいという。「私自身、去年は帰国できず寂しさを感じることも多かった。今は皆さんが近くに感じられ、夢のような時間を過ごしている。現実は大変なときだが夢のような気持ちを、ひとときでも感じていただけるといい」。(池田充雄)

◆パデュー麻耶ピアノリサイタルは、9月18日(土)午後3時から、つくば市豊里の杜2-2-5、ギャラリー夢工房で開催。ライブ配信あり。チケットなどの問い合わせはhttps://lit.link/mayapurdue

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