土曜日, 1月 22, 2022
ホーム つくば 市議会が中間報告 市は年度内に土地利用計画策定 旧総合運動公園用地

市議会が中間報告 市は年度内に土地利用計画策定 旧総合運動公園用地

住民投票で計画が白紙撤回になったつくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、約46ヘクタール)の利活用について調査検討する市議会調査特別委員会(浜中勝美委員長)は25日、利活用に関する中間報告をまとめ、同日開かれた6月議会最終日の本会議で提言した。公的利用か、民間売却か、一部公的利用かなどの具体的な判断は示さなかった。

一方、五十嵐立青市長は2期目スタート直後に一部公的利用を含めた民間活用の方針をいち早く示し、議会の中間報告が出される前に、民間企業などを対象にした利活用の意向調査を実施した。今回、議会が具体的な判断を示さなかったことで、五十嵐氏の民間活用の意向を容認したことになる。

議会の中間報告を受け、五十嵐市長は25日の会見で「年度内に土地利用計画を策定して、議会や市民に説明する」などとした。議会の提言、民間の意向調査結果(6月4日付)などを総合的に判断して、土地利用方針や造成の区割り、周辺道路の整備計画などの方針をまとめるという。

民間活用に向けた公募などは、土地利用計画策定後、来年度にも実施されるとみられる。

五つの役割や機能を提言

市議会の中間報告は、望ましい施設について①つくばならではの資源・特性を十分生かせるもの②市民ニーズに対応し地域活性化に貢献するもの③災害に強いまちづくりに寄与するもの④市民のコミュニティ形成に寄与するもの⑤観光や産業振興に寄与するものーの五つの役割や機能を提言した。

公的利用か民間売却かについては「一括売却ではなく、一部公共もしくは全部公共活用で検討すべきとの結論に至った。ただし民間の提案を妨げるようなものになってはいけないという意見もある」など、両論を併記する形にとどまった。

基本的な方向性として、周辺の大穂地区の市街地や庁舎、医療機関、研究所、商業施設など周辺環境に影響を及ぼさないことという制限を付けた。

同特別委は今後も継続して調査検討を続ける。

今年度中に62億円を返済

旧総合運動公園用地をめぐっては、2019年3月、五十嵐立青市長が、用地を一括売却する方針を出し、66億円で購入された用地を、事業者1社が40億円以上で一括購入し物流倉庫などを建設する案が出された。しかし、住民説明会で異論が噴出、市議会が調査特別委員会を設置し、民間売却案はいったん凍結となった。

その後五十嵐市長は、2期目スタート直後の20年12月、一部を防災倉庫にして残りを民間売却したいとテレビ番組で発言。今年2月、3分の1を防災拠点として公共利用し、残り3分の2を民間活用したい意向を市議会に示した。続けて4、5月には2回目の民間企業意向調査を実施し、12社(団体)から、物流・倉庫施設、産業団地・工業団地、データセンター。太陽光発電施設など17件の利活用申し込みや提案があった(6月4日付)。

一方、土地購入費66億円と利子2億円の計68億円の返済については、市土地開発公社が金融機関から借り入れて購入し、2024年3月が返済期限となることから、市は今年3月補正で約53億円、今年度当初予算で約9億円を計上し、市が公社に無利子貸し付けをして計62億円を今年度中に金融機関に返済する。残り約6億円については22年度と23年度にそれぞれ約3億円ずつ返済し、1年前倒しで完済する方針を今年2月に発表している=2月4日付。(鈴木宏子)

9 コメント

誹謗中傷するコメントはNEWSつくば編集局が削除します。
9 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る

陽性確認者数(公表日ベース)の推移

つくば市

土浦市

スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

当初、口外禁止を条件に和解提案 名誉棄損訴訟で五十嵐つくば市長

訴えられた亀山元市議が会見 五十嵐立青つくば市長が、前回の市長選前に新聞折り込みで配布されたチラシ「つくば市民の声新聞」を発行した「つくば市民オンブズマン」代表の亀山大二郎元市議を相手取って、市長選直後の2020年11月、名誉や社会的評価を著しく棄損されたなどとして慰謝料と謝罪を求める訴訟を起こし、今年1月に取り下げた問題で、訴えられた亀山さん(80)が21日、記者会見を開いた。 非公開で行われた21年5月から12月まで計6回の弁論準備手続きの経緯を説明し、五十嵐市長側が当初、訴訟内容を第三者に口外したり、論評しないことを条件に訴訟を取り下げてもよいと、亀山さん側に和解を提案していたことを明らかにした。2回目の弁論準備手続きが開かれた6月に五十嵐市長側から提案があった。亀山さん側は、名誉棄損の訴えに対し全面的に争うとして答弁書と準備書面を出していたが、その際、五十嵐市長側からの反論はなかった。 亀山さんは「けんかを仕掛け、記者会見など公の場で(亀山さんを)非難しておきながら、分が悪くなったら、訴訟を取り下げてやるから、その代わり論評や批判を一切するなというのはあまりにも身勝手で傲慢な提案だとして、取り下げに同意することを拒否した」としている。 すると五十嵐市長側は、9月の第4回弁論準備手続きで、公選法の虚偽事項公表罪に該当すると訴えを追加した。これに対し亀山さん側が再び全面的に争う内容の準備書面を出すと、五十嵐市長側から反論がないまま、昨年12月に、これ以上、立証活動を行い、主張を維持することは困難だなどとして、取り下げが提案された。今回、取り下げの条件は一切なかった。 亀山さんは「この訴訟で最も傷つけられたのは亀山であり、和解案に謝罪の一言があってしかるべきだった」と話し、訴訟の間、発行を休んでいた市民の声新聞を近く発行して、今回の訴訟の詳細な内容を市民に知らせ、さらに2期目の五十嵐市政を厳しくチェックしていきたいと強調した。

真壁のイシ会と日仏の医師会 《くずかごの唄》101

【コラム・奥井登美子】床屋さんの看板で青と赤がぐるぐる回っている。フランスのアンブロワーズ・パレは、床屋から医者になり、4代の王様の主治医になった歴史的人物。私も薬史学会の見学会に参加し、パレがいたオテルデュ病院(パリ)に行ったことがある。赤は動脈、青は静脈の象徴である。 日仏薬学会は、日仏医学会とも昵懇(じっこん)の間柄であった。1990年、仏医学会の希望があり、日仏医学会で「アンブロワーズ・パレ生誕400年祭」を記念して、日本外科学会から日本の古代型石灯篭を送ることになったらしい。 日本の王様、天皇陛下に歴史上初めて手術をなさった手術医は森岡恭彦先生。その先生がある日、奥井薬局に飛び込んで来られた。 「石灯籠の製作は真壁町だそうです。行ってみたいのでよろしくお願いします」 パレに捧げる記念品を、日本の王様の主治医が真剣に探している。五所駒瀧神社(ごしょこまがたきじんじゃ、桜川市真壁町)の櫻井崇さんが石工の加藤征一さんを紹介してくださった。 「そちらが医師会ならこちらもイシ(石)会です。同じイシ会としてぜひ協力させてください」

名誉棄損訴訟を取り下げ 五十嵐つくば市長、FBで公表

五十嵐立青つくば市長が、前回の市長選前に新聞折り込みで配布されたチラシ「つくば市民の声新聞」に対し、名誉や社会的評価を著しく棄損されたなどとして、発行した「つくば市民オンブズマン」代表の亀山大二郎元市議を相手取って、慰謝料や謝罪を求めた裁判(2021年2月17日付)で、五十嵐市長は20日、自身のフェイスブック(FB)で、訴えを取り下げたことを明らかにした。一方、訴えられた亀山元市議は21日、記者会見を開く。 FBで五十嵐市長は、旧総合運動公園用地について「そもそも公約は『返還』でなく『返還交渉』でした」など、市民の声新聞の記述が事実と違うとする点を8点、具体的に列挙した。その上で、訴えを起こした理由を「公正な選挙のあり方に問題になると考え提訴に及んだ」と改めて述べ、取り下げの理由を「意図的に虚偽あるいは事実を歪曲(わいきょく)したものであることの立証は困難だったと判断」したためと説明した。 具体的には、裁判で亀山元市議側から「(市民の声新聞は)政策批判という性格のものが大部分で、個人の名誉を棄損するとは言い難い」との指摘があり、裁判所もそれを支持する姿勢だったことを挙げた。 これを受けて五十嵐市長側は続いて、公職選挙法の虚偽事実公表罪に当たると主張し訴えを追加したが、同罪は、故意に虚偽あるいは事実を歪曲することを知っていて公表したことが対象であるため、「立証は困難だとの判断に至った」などとFBで説明している。 その上で「虚偽の内容があっても、それが『政策の批判』と現在の法制度で解釈することが成立するのであれば、それは受け入れるしかない」「相手方が『虚偽と分からずに事実だと信じていた』と言えば、具体的証拠を出さない限り虚偽事実の公表は成立しないという仕組みも受け入れるしかない」など、取り下げの理由を説明した。 一方で「提訴時点で検討が不十分であったことは反省している。亀山氏に応訴の負担をお掛けしたことについても申し訳なく思っている」などと陳謝しながら、「(亀山元市議が)メディアの取材で『私の調査不足で一部が違うことは認めます』と答えていたこともあり、訴訟に一定の意義はあった」などとも指摘している。

憎くて愛おしい言語障害 《電動車いすから見た景色》26

【コラム・川端舞】「もし自分の障害を、両手の麻痺(まひ)、両足の麻痺、言語障害に分けられて、この中の1つだけ神様が治してくれるなら、絶対、言語障害を選ぼう」。中学から大学にかけて、コミュニケーションの壁にぶつかるたびに私はそう思っていた。 足の麻痺はバリアフリーの場所で車いすに乗れば何の問題もなくなるし、手で文字が書けなくても、パソコンを使えば、人より時間はかかるけど文章を書くことができる。でも、言語障害はどんなに事前に伝えたいことを文章にしても、その場で思いついたことをすぐに周囲に伝えられない。 「言語障害さえなければ、もっとたくさんの人と関わることができるのに」と、大学のころまでずっと自分の言語障害を憎んでいた。 しかし大人になり、介助者と外出するようになると、自分の言ったことが相手に伝わらなくても、そばにいる介助者に通訳してもらえるため、事前に伝えたいことを書いていかなくても、気軽に外出先で話せるようになった。 当たり前だが、文字で伝えるより、声で伝えた方が早く伝わるし、そのとき思ったことを臨機応変に伝えられる。何より直接相手と話した方が、コミュニケーションは楽しい。 言語障害だからこそ伝えられること