【相澤冬樹】クライマックスは最後にやってくる―つくば青年会議所(JC、神田哲志理事長)の「つくばの夜空に輝きを」が22日、つくば市小田の小田城跡歴史ひろばで開かれた。市内全域から集まった100組以上の親子が、思い思いの祈りや願いを込めたスカイランタンを放って、深まる秋の夜空に浮かべた。
イベントは、つくばで初めての企画。参加者が願いや絵画を描き込んだランタンの中に、電飾と風船を仕込んで夜空に放出するスタイルで行われた。風船はヘリウムガス入りだが、手元の紐で結んで会場外へは飛んでいかないようにした。
1月-12月を事業年度とするJCにとって、春先からコロナ禍に見舞われた20年度はつらい展開となった。まつりつくばをはじめとするイベントの中止が相次ぐ一方、善後策を協議しようにも対面での会議や相談もままならない状況。やっと11月になってめぐってきたこのイベントは「最後のチャンス」となった。
感染対策から「密」になりやすい研究学園地区での開催を避け、参加者間の距離がとれる広い会場を探して、同歴史ひろばを選定。開催が決まっても、事前の広報は行えず小学校を通じ親子100組限定で募集をかけるなど慎重に進めた。しかし、応募は1日で所定数に達してしまう反響ぶりだったという。
神田理事長は「こういう機会だからこそ周辺地区での開催に目を向けられたし、親子して1日を楽しむイベントを待望していたことも分かった」と会場で陣頭指揮に当たった。

22日は午後2時からの開催で、参加者にはマスクと検温を義務付けて入場させた。「コロナ退散」ばかりでなく、「メリークリスマス」も「合格祈願」もありのランタンアート。作り終えると、後は日没を待つだけ。市内から家族5人で来た青木さん一家は「距離を大きくとってランタンづくりをさせてもらえてひとまず安心した。最後まで楽しみたい」という。
そんな会場を盛り上げたのは筑波大学のYOSAKOIソーランサークル「斬桐舞(きりきりまい)」。メンバーが交代でステージを務めた。同サークルも、学園祭やまつりつくばなど市内外のイベントが激減し苦境に立たされた。練習もオンラインで重ねるという試練のなか(9月13日付)、学年最後の出演機会になるかもしれないというイベントで熱演をみせた。

日没は午後4時半過ぎ。参加者は次第に増え300人を超す盛況となった。参加者らは列を作って互いの距離を十分にとり、カウントダウンから一斉にランタンを放った。舞い上がったランタンの光は明るさを増し、寄り添うように上空を埋めた。
上弦の月が高みに輝く秋の夜空を見上げ、参加者らは「最後は感動だったね」「このイベントは記憶に残る」などと口にし、コロナ禍からの浮揚を願っていた。