【田中めぐみ】新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休校が続く中、子どもたちの学習機会を確保したいと土浦日大中等教育学校(同市小松ヶ丘町、西山勝治校長)で13日、オンライン授業の配信が始まった。
「先生に会えてうれしい」
授業はオンラインビデオ会議アプリZoom(ズーム)を用い、月曜日から金曜日、1日に3時間ずつ行われる。生徒たちは自宅のコンピューターやタブレット、スマートフォンなどを使用して授業に参加。使用する教材は学校のホームページにアップロードし、生徒がそれぞれダウンロードできるようにした。
初日の月曜日はほぼ全員の生徒が授業に出席してディスプレイ越しに元気な顔を見せた。新入生の中学1年生の男の子は、1時間目の授業で今年度の目標やノートの取り方の説明を聞き、うなずきながらメモを取ったり教師からの問いかけに答えたりした。授業の終わりには「やっと先生に会えた。会えてうれしい」と笑顔で画面から手を振った。
オンライン始業式で校歌斉唱
同校では、朝のホームルーム活動も学級担任が配信して行う。また、主要教科の授業だけではなく体育や技術・家庭、音楽、道徳などの授業も配信している。
教務主任の藤田晃久教諭は「一方通行ではなく、教師から生徒、生徒から教師と双方向の授業になるようにしている。8日に行われた始業式では全校生徒およそ700人がオンラインで校歌を斉唱した。14日からは教員も在宅勤務で自宅からの授業配信が可能となった。新しい試みだと思う」と話す。

国語科の佐藤登貴恵講師は「Zoomでの授業はまだおぼつかないが、今回のような非常時でも教育活動が続けられるのがありがたい。生徒たちもオンラインだと平時の授業より発言しやすいように感じることもある。ただ、デジタルデバイド(【メモ】参照)によって、生徒が受け取る情報量に差があるのではという点が気になる。今後技術で解決していけたら」と意欲を語った。
今後の課題も
「楽しい」「テンションがあがる」など好感を伝える生徒がいる一方、職員室には教材をうまくダウンロードできないなどと訴える電話も多く入ってくる。Zoomの通信履歴をたどると音声が途切れたり、画面が固まってしまう例が報告されるなど課題もあった。
教員はそれぞれの状況に耳を傾け、できる限り個別に対応している。よくある問題について集約し、教員同士で情報共有しながら改善を重ねていくという。
【メモ】デジタルデバイド インターネットなどの情報通信技術(ICT)を利用できる環境にある者(地域)とそうでない者との間にもたらされる格差のこと。ここでは通信環境や機器の性能などによって生じる個人間の情報格差を指す。