【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大対策として、不動産業の一誠商事(本社・つくば市竹園、五十嵐徹社長)は6日から、従業員の2交代制勤務を導入している。仮に社内で感染者が発生しても、店舗閉鎖などで顧客に可能な限り迷惑を掛けないための対策だ。
大井川和彦知事が2日、感染拡大防止対策を要請したのを受けて導入した。
従業員のマスク着用、毎朝の店内アルコール除菌清掃、顧客訪問の自粛、顧客との食事会禁止、社内会議の中止など、顧客と従業員の安全確保の一環として導入した。
県内11店舗の従業員277人全員が対象になる。勤務しない社員は自宅待機とし、業務時間内はいつでも携帯電話に出られるようにする。在宅での仕事が可能な業務は在宅勤務も導入している。中止とした社内会議の代わりにグループ会議アプリなどを活用している。2交代制勤務導入後も給料など待遇に変更はない。
不動産業の繁忙期は1~3月がピークで、4月以降は比較的落ち着いた状態になること、数年前から来店する際は予約をお願いしており、予約してから来店する顧客が多いことなどから、業務に支障が出るほどのケースは起こらないと判断した。
五十嵐社長は「一番大きな目的は営業の継続。社内でコロナウイルスの感染者が出た場合、その部署の業務は一切停止となる。そうなると会社としても困るが、お客様に一番ご迷惑をお掛けしてしまう。人との接触を控えることが予防につながり、そして感染者が出た場合の対応策にもなると考え、導入を決意した」とコメントしている。
2交代制の期間は当面30日まで。状況によって延長することもあるという。