つくば市民文化祭小中学校芸術展が今月初旬、つくばカピオで開催され、絵画と書道部門各学年1人ずつに市長賞が贈られた。市立手代木中学校(土田十司作校長、477人)は、1年の池田琴葉さんの絵画作品「木もれ日の中で」と、3年の菅野華加さんの絵画作品「成長」が市長賞に輝いた。
池田さんは、中学校隣にある手代木公園の散歩道に陽が射しこむ静かな風景をアクリル絵の具で表現した。「葉っぱの1枚ずつを細かい点で描いて濃淡を出すのが大変だった」と話した。将来は、世界の子どもたちが直面している問題に取り組むユニセフの職員になりたいという池田さん。「絵画は趣味として続けていきたい」と話した。
菅野さんの作品は木の下に座る女の子の周りに多様な魚や街が描かれ、見る人の想像力をかき立てる。海に沈んでいる未熟な自分が成長し、やがて陸に上がることを想定したという。独自の世界を水彩とアクリル絵の具、マジックペンで絵にした。漫画家を目指したこともあったが、今は「自立できる安定した職業に就く」が目標だという。
同展への出展総数は市内52校から絵画が1523点、書道(書写含む)1444点。18人に市長賞、36人に教育長賞が贈られた。(橋立多美)
◆2人の作品は29日から水戸市の県民文化センター展示棟で始まる県小中学校芸術祭美術展覧会で展示される。12月3日まで。入場無料。