土曜日, 12月 20, 2025
ホームスポーツ【茨城国体】高校軟式野球 茗渓は初戦で惜敗

【茨城国体】高校軟式野球 茗渓は初戦で惜敗

【池田充雄】第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の特別競技、高等学校野球(軟式)競技会が29日から土浦市のJ:COMスタジアム土浦で開幕。2日目の30日は、第2試合に本県代表の茗渓学園が登場し、兵庫代表の神戸村野工と対戦するも1-2で敗れた。スクイズで2点を先行され、9回表の好機にタイムリーで1点を返すが、あと1本が出なかった。

▽田中-古澤(村野工) 井隼-槌本(茗渓)

今大会の出場校は10校。8月の全国選手権ベスト8が中心だ。茗渓の対戦相手の神戸村野工もその一つ。「相手は全国で勝ち進んだチーム、自分たちは挑戦者。緊張したが格上の相手にしっかり腕を振ることを意識した」とエースの井隼張斗(2年)。試合は両投手の投げ合いとなったが、村野工は初回裏、ワンヒットで1死三塁からスクイズを決めて1点を先制。5回裏にも同様の状況からまたもスクイズで追加点。井隼は「狙ったプレーをしっかりと決めてくるあたり、さすがに強いチームだと感じた」と印象を受けた。

茗渓が好機を作ったのは9回表。先頭の稲田遥人(1年)が死球で出塁すると、太田尚吾(1年)の左前打で無死一、二塁。これに続いたのが5番の槌本憲祐(2年)。2ストライクから真ん中やや高めの直球をレフト前へ運んだ。「甘い球を2球見逃していたが、三振を恐れずストレートを狙って振っていった。詰まったかと思ったが打球のコースが良く、三遊間を抜けてくれた」という1打で1点を返し、チームは息を吹き返す。

次打者の井隼にはバントのサイン。だが2球続けてファールで追い込まれ、内角球を見逃して三振。「前がつないでくれてベンチも声が出ていた。しっかりバントを決めようと思ったが決められず、いい場面で流れを切ってしまった」と悔やむ。後続2人も倒れてゲームセット。

重光智章監督は「最後に追い付くチャンスだったが点を取りきれなかった。投手は一生懸命投げていたが、エラーや拙攻で好機をつぶしてしまった」と敗因を語る。それでも1・2年中心の若いチームが、全国レベルの強さを肌で感じる貴重な機会になった。井隼は「自分たちがミスしたところを相手は確実に決め、それが勝敗に直結した」と、槌本は「強豪を相手にいい試合ができた。この経験を次に生かしたい」と、それぞれ課題と気概を語った。

6回表、酒詰は二盗を狙うが捕手の好送球で刺殺される

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技術の粋集めた「霧筑波」で最優秀賞 つくばの浦里酒造店

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5選手がJリーグへ 筑波大蹴球部

筑波大学蹴球部からJリーグへ羽ばたく5選手の合同記者会見が19日、つくば市天王台の同大大学会館で開かれた。5人のうち3人は大学サッカーを1年前倒しで退部し、すでにプロ選手として活動を始めている。残る2人は蹴球部の主力として今季の関東大学サッカーリーグ1部優勝に貢献し、現在も全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)で優勝を目指して激闘中だ。 5人それぞれ意気込み サイドバックの安藤寿岐は1月に退部しJ2サガン鳥栖へ加入。「けがで思い描いたシーズンとは違ってしまったが、鳥栖の顔になり、自分を見にお客さんが来てくれるような選手になりたい」と来季の巻き返しを誓った。 センターバック兼ボランチの加藤玄は今季J1名古屋グランパスで公式戦10試合に出場。「(途中出場が多く)出場時間を伸ばせなかった。来季こそ自分の価値を証明したい」と決意を見せた。 ゴールキーパーの佐藤瑠星はJ1浦和レッズに加入が内定。昨年の天皇杯筑波大ー町田ゼルビア戦ではPKセーブで勝利をたぐり寄せる活躍をした。「レッズには西川周作さんら優れたGKがいる。全員から学べることを吸収しスタメンを勝ち取りたい」と語った。 センターバックの諏訪間幸成は今季J1横浜Fマリノスで14試合に出場。「プロは小さい頃からの夢。目の前にチャンスがあるなら行くべきだと思った。フィジカルの強さや判断スピードなどを鍛え、勝利に貢献できる選手になりたい」と話す。 サイドハーフの山崎太新はJ2大分トリニータに加入内定。今季は主将を務めチームの精神的支柱になった。現在はインカレ予選リーグを突破し、21日に準々決勝の大阪体育大学戦を控える。「チームの目標である日本一を何としても勝ち取りたい。個人としては得点やアシストなど、目に見える結果でチームを勝たせる活躍をしたい」と述べた。 早期退部が新たな刺激に 近年、大学サッカーを途中で切り上げてプロ入りする例は増加傾向にあるが、一度に3人が出るのは筑波大でも初めて。さらに7月にはエース内野航太郎がチームを離脱し、デンマーク1部のブレンビーに加入した。これも快挙ではあるが、チームとしてはさらに苦しい状況に追いつめられた。「実力ある選手たちに頼れず、チーム運営としてもぎりぎりで、最初は不安しかなかった」と小井土正亮監督は明かす。だが残った選手たちには、4つのイスが空く新しいチャンスに映った。 「ポジションを得た選手たちが予想以上にたくましく成長してくれた。サイクルを1年でも早く回していくのが、みんなにとって良いことだと感じた」と小井土監督。、早期退部についても「次のキャリアに進むチャンスがあるなら応援してあげたいし、選手としての成長を妨げられない。大学の価値を上げることにもつながる」と、ポジティブにとらえる。 ダブル優勝で集大成を 関東リーグで2年ぶり17回目の栄冠に輝いた筑波大が、今季の集大成として次に狙うのは9年ぶり6度目のインカレ優勝だ。「筑波大がインカレと関東リーグの2つのタイトルを同時取得するのは、実現すれば1980年以来45年ぶり。それくらい難しいことに取り組める権利が今年はある。また新しい扉を開けるよう、あと3つを勝ち抜いていきたい」と小井土監督。 「本当に難しい挑戦であることは理解しているが、成功につなげられる自信と強さが今のチームにはある。それを結果で証明し、歴史に名を刻みたい」と山崎主将は気勢を上げる。(池田充雄)