木曜日, 8月 20, 2026
ホームつくば【まちづくりはラジオ体操から】㊤ 住民の絆を守りたい つくば市千現

【まちづくりはラジオ体操から】㊤ 住民の絆を守りたい つくば市千現

【橋立多美】つくば市千現で11年続く取り組みをモデルにして、令和最初の朝に同市竹園でもラジオ体操が始まった。そこには「住民たちがつながる住み良いまちに」というシニア男性2人の思いがある。

朝6時20分頃から、千現1丁目のけやき公園に地域住民たちが集まってくる。30分に「新しい朝が来た」の音楽が流れラジオ体操が始まる。荒天を除き、ほぼ毎日行われているラジオ体操は今年で11年になる。指導にあたるのは同地内に住む今井健之さん(75)だ。

千現1丁目はつくばセンターに近い閑静な住宅地で、1980年代から戸建ての家ができ始めた。今井さんは83年に入居した。55歳で銀行を退職して乗馬やハンググライダーなどの趣味に没頭していた2006年9月、自宅の斜め前に突如14階建てのマンション建設の計画が持ちあがった。

市が建築物の高さ規制をする前の「駆け込み工事」で、日陰時間の延長や機械式駐車場による騒音などを理由に周辺住民が「千現1丁目の住環境を守る会」(阿久沢忍会長)を結成。反対住民らは法律を駆使して計画の縮小を求める運動を粘り強く展開し、翌07年3月の研究学園高度地区指定の施行に工事着工が間に合わなかったため、業者が建設計画を断念した。

同会の副会長だった今井さんは、反対運動を通じて生まれた住民の絆を守り、住みよい千現にしようと決めた。

ラジオ体操をけん引する今井さん=同

ラジオ3台を置き忘れ

市から委託された広報紙の配布や回覧が主だった自治会を活発化させようと、08年度の千現1丁目自治会長に立候補すると、自ら防災士の資格を取得して防災・防犯訓練や公園の清掃、高齢者のふれあいの場「千現カフェ」開設などに尽力。延べ6年間の自治会長職を辞した今も自治会と連携して活動を続けている。

ラジオ体操も自治会長時代に始めた活動の一つ。子供会がけやき公園(約2500平方メートル)で夏休み期間の最初と最後の1週間しか実施しないことを知り、誰でも知っているラジオ体操は住民が緩くふれ合えることから「もったいない、続けよう」と思ったという。

以来、朝5時起きでウオーキングに励んでからラジオ持参で公園に向かう。ラジオ体操が終わると公園のごみを拾ったり参加者と話が弾み、ラジオを置き忘れて帰ることがあるそうだ。妻の操子さんは「3台紛失して買い替えましたよ」と笑う。

今井さんは「ラジオ体操は『お早う』で始まる。それまで道ですれ違って会釈だけだった人と心が通じる会話ができるようになる」と話す。また「たとえ10分でも全身の筋肉を使い、毎日続けることで健康を維持できる」とも。毎日10人ほどの住民が参加し、夏休み中は約50人の児童たちが仲間入りして公園はいっぱいになるという。

昨年7月から、それまで参加したことのない男性が毎朝顔を出すようになった。(つづく)

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大切な行事と「森の薬膳coco Tea」《ご飯は世界を救う》74

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TX土浦延伸期成同盟会を設立 県内6市町長と議長

つくばエクスプレス(TX)の土浦延伸と茨城空港延伸を目指して、県内の関係6市町長と議会議長が17日、TX土浦延伸期成同盟会を立ち上げ、会長に安藤真理子土浦市長を選出した。TX東京駅延伸を図る沿線首長らによる期成同盟はすでに存在しているが、土浦駅延伸を目指す団体が結成されたことで、双方向延伸実現に向けた政治関係組織ができた。同日、土浦市内の結婚式場「ローブ」で設立総会が催された。 交通政策審での位置付けが課題 メンバーは、土浦、石岡、牛久、かすみがうら、小美玉市、阿見町の市長・町長と、これら6市・町の議会議長の計12人で構成される。土浦駅に近い常磐線沿線の首長のほか、土浦延伸が実現したあと茨城空港(小美玉市)への再延伸を目指して、その経路に当たると想定されるかすみがうら市長も加わった。 採択された設立趣意書では ①TX土浦延伸、さらに茨城空港延伸は、沿線地域の利便性を向上させ、県南・県央・県北と首都圏、さらに諸外国を結ぶ交通ネットワークを強化する ②延伸は交流人口の拡大や産業の活性化、大規模災害時の代替輸送路確保に寄与する ③次期(国土交通省)交通政策審議会答申で、必要路線と位置付けられることが重要課題 ④関係自治体が連携し、強力な推進体制を構築し、関係機関に強く訴える―とうたっている。 土浦延伸と県南50万都市はセット 設立総会には大井川和彦知事、関係市町が選挙区の県会・国会議員、地元土浦の市会議員も出席した。土浦市長や来賓あいさつでは、TX土浦延伸と県南50万都市形成をセットで構想する発言が相次いだ。 会長に選出された安藤土浦市長は「(最近)知事からTX延伸を機に県南に50万都市を建設するとの話があったが、TX延伸はその都市づくりの重要な要素になる。そのために地域がひとつになることが重要」だと述べた。大井川知事は「TXは土浦とつくばを中心とした50万都市づくりの大きな契機になる。そのためには地元自治体の延伸活動が大事」だとし、地元選挙区選出の国光あやの衆院議員は「高市政権の成長戦略では鉄道も重視されている。TX土浦・東京延伸は費用対効果を考えると十分ペイする。50万都市形成を目指す県南でTXが充実することは国の戦略と合致する」などと話した。 常磐線不通の際は替輸送経路 総会後、県の木名瀬貴久政策企画部長が「TX延伸による茨城の未来」という演題で講演、いろいろな視点から延伸がもたらす効果を説明した。この中でも「つくばなど県南・県西と水戸など県央、さらには県北がより近くなることで、県内の大きな経済圏の連携強化につながる」と、県全体に及ぼす経済効果に言及した、 また延伸区間(つくば駅~土浦駅、約10キロ、約9分)のポテンシャルについて「つくばー土浦間の利用者は平日・休日ともに7~8万人もの流動性がある」とし、「これにより一部区間で発生している交通渋滞は鉄道利用が増えることで緩和される」「延伸区間は高架構造を想定しており、河川氾濫などの災害リスクや輸送障害を軽減できる」などと説明。特に、常磐線が不通になった際、TXが代替輸送経路になることを強調した。(坂本栄)