日曜日, 5月 31, 2026
ホームつくば上郷高校跡地に陸上競技場整備へ つくば市 旧筑波西中に私立通信制高校

上郷高校跡地に陸上競技場整備へ つくば市 旧筑波西中に私立通信制高校

【鈴木宏子】住民投票で白紙撤回となった総合運動公園に代わって、陸上競技場の整備を検討している=2018年12月18日付=つくば市は9日、設置場所について県立上郷高校跡地(同市上郷)が総合的に最も評価が高いとする調査結果をまとめ、同日開いた市議会全員協議会に報告した。市内の廃校11校を対象に調査した。一方、市立筑波西中学校跡地(同市作谷)には、県外の私立学校が2021年4月開校を目指して広域通信制高校の開設を検討しているという。

陸上競技場は、8レーンの400メートルトラックと、内側にサッカーなどに使用できる人工芝のフィールドを整備する。観客席は1000席程度のメーンスタンドと、1000席程度の芝スタンドを設け、190台程度の駐車場を設けることを想定している。中止となった総合運動公園計画では地方の主要な大会が開催できる2種公認の競技場を整備するとしていたが、今回は中学生の記録会など市内大会が開催できる4種公認とする。ただし施設規模は8レーンを設けるなど3種公認相当にするという。

秀峰筑波義務学校の開設などに伴って廃校となった筑波地区の10校と上郷高校の計11校の跡地を比較検討した。上郷高校は、現在ある校舎を取り壊さず、運動場に競技場を整備できるためコストが抑えられること、隣接の農地を組み入れて拡張すれば200台程度の駐車場を確保できることなどから高い評価を得た。

一方、調査対象は11カ所のみで、同市大穂の旧総合運動公園用地は検討対象にしなかった。五十嵐市長は「(総合運動公園用地の一部に陸上競技場を整備するという)制限をつけると全体利用が難しくなるため」と説明している。旧総合運動公園用地は現在、購入を希望する民間業者からの事業提案を募集している=4月26日付5月6日付

陸上競技場整備に向けた今後のスケジュールは、今年度中に住民意見交換会などを開くほか、基本構想を策定する。10億円を超える事業費になることから、来年度以降、総合運動公園問題を教訓に策定された「大規模事業の進め方に関する基本方針」に従って、市民のニーズに即しているかや事業の効果、課題、影響、財政負担などを検証するという。建設費や整備時期などは現時点で未定。

市議会全員協議会で学校跡地の利活用に関する調査結果を報告する五十嵐立青市長=9日、つくば市役所内

市議からは「陸上競技場整備にはかなりのお金がかかる。つくば市は小中学校の過密化問題などがあり優先順位としてはどうなのか。総合運動公園用地を除いた理由についても市民に理解を得ることが必要」(山中真弓市議)、「(インフィールドの)サッカー場は人工芝ということだがつくば市は芝の産地。産地育成を図るために天然芝を十分に使うことが重要」(鈴木富士雄市議)などの意見が出た。

上郷高校は2011年3月末に廃校となり、12年に市が土地と建物を県から取得したが未利用のままとなっている。

年4500~6000人が宿泊し授業

筑波西中学校跡地への通信制高校新設は昨年、県外の学校法人から打診があったという。学校名などは現時点で明らかにできないとしているが、開校すれば、年1回5日間程度、150人から200人の生徒が市内に滞在しながら同校で授業を受ける。生徒は入れ替わりで延べ年30週程度来校し、7カ月半で年4500人から6000人の生徒が同校で授業を受けることが想定されているという。

市が校舎などを改修した上で、土地と建物を学校法人に賃貸借する予定。開校すれば、廃校となった筑波第1小学校跡地(同市筑波)に2008年に開校したつくば松実高校に次いで市内2カ所目の通信制高校となる。

旧筑波西中学校=同市作谷

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

マンション価格の20年 つくばと水戸を比較《水戸っぽの眼》13

【コラム・沼田誠】「首都圏新築マンション、2025年度の平均価格は9383万円。前年比+15.3%で、5年連続の最高値を更新」。日本経済新聞(2026年4月20日付)で、こんなニュースを目にした。東京23区にいたっては平均1億3,784万円(平米単価214万円)。「マンション高騰」は確かに首都圏の現実になっている。この調査の対象は東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県であり、茨城県は含まれていない。では、つくば市と水戸市の実態はどうか? 国土交通省「不動産情報ライブラリ」の中古マンション取引データから、両市の過去約20年の推移をたどってみた。単年中央値はばらつきが大きいため、傾向が見えやすい5年移動平均で描いた。 水戸は+7%、つくばは+46% 水戸市の単価は2010年24.3万円/平米→2025年26.0万円/平米で、長期で見ればほぼ横線(+7%)。2011年に17.3万円/平米まで急落したのは、東日本大震災の影響だろう。それ以外は、一貫して20万円台半ばを推移している。 一方つくば市は、2010年30.5万円/平米→2014年30.3万円/平米へ微減したあと、ゆっくり上昇に転じ、2025年は44.4万円/平米と+46%。2007〜2009年につくばの単年データが40万円台を示すのは、TX開業(2005年)直後で取引のほとんどが築浅物件だったためであり、純粋な「相場」ではない。 この期間の変化率は、水戸が+7%、つくばが+46%。小さくない差といえる。何が違うのだろうか?「国道16号線」(新潮文庫)の著者、柳瀬博一氏は、首都圏の人口移動データについて「東京一極集中と言われるが、年代別に見ると実態は違う」と指摘する。0〜14歳の人口は、この10年、ずっと都心から国道16号エリアと湘南に移動しており、その背景は都心の家賃の高さや子育てに適さない交通環境―などにあるという。 つくば:都心子育てを諦めた世帯 つくば市は16号エリアより外側だが、TXで都心と直結する。もし、つくばのマンション単価U字上昇が、柳瀬氏の言う「都心からの子育て世帯の流出」の延長線上にあるとすれば、首都圏の住宅事情は、価格そのものとしてではなく、「都心で子育てを諦めた世帯の受け皿」として、茨城県南にまで届いているのかもしれない。実際、公的データもこれを裏付けている。総務省「住民基本台帳人口移動報告」(2025年)によれば、つくば市の転入者1万4542人のうち、東京都から2103人、千葉県から1454人、埼玉県から944人、神奈川県から880人。 1都3県からの転入は合計5381人で、全転入者の37.0%を占める。同じ茨城県内からの流入(4854人、33.4%)を上回り、1都3県がつくば市最大の流入源になっている。 水戸:県内からの移住が過半数 一方、水戸市の1都3県からのシェアは26.8%にとどまり、県内が49.3%と約半数を占める。この傾向は2024年も同じで、同じ県内の都市でも、首都圏との結びつき方は明確に違う。 2015年、つくば市は「北関東からの転入超過が大きい一方、東京圏に対しては転出超過」と自市の人口動向を分析していた。だが、2025年の数字を見る限り、首都圏の住宅事情の延長線にこの市があるという見立ては、もはや仮説ではなく、データが示す事実に近づいている。(元水戸市みとの魅力発信課長) <参考データ・出典>▼日経新聞「首都圏新築マンション、25年度平均9383万円 最高更新」(2026/4/20)▼不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向2025年度」(2026/4/20)▼国土交通省「不動産情報ライブラリ」▼柳瀬氏のSNS投稿(2025年、首都圏人口移動データの分析および国道16号エリアへの子育て世帯移動について)▼総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」2024年・2025年 第10表▼つくば市「人口分析状況」(2015)

つくば市にも動物愛護協議会を設立《晴狗雨dog》10

【コラム・鶴田真子美】4月1日、つくば市にも、ようやく動物愛護協議会が産声を上げました。昨年夏、つくば市民ネットの小森谷市議、川村市議同席のもと、ペット防災や避難所運営について市の危機管理課と面談したのを機に、つくばにも動物愛護協議会が必要と痛感しました。両市議の尽力を得て、市内の動物保護団体や愛護推進員とミーティングを重ね、協議会の規約やあり方を審議してきました。 茨城県も「すべての市町村で協議会設置を目指す」と推進計画で明記しています。現在、県、水戸市、牛久市、阿見町、守谷市、取手市、常総市、神栖市、つくばみらい市、石岡市、小美玉市には動物愛護推進協議会が設置され、メンバーの方々が各地域の多様な課題に取り組んでいます。 つくば市動物愛護協議会の初イベントは、4月26日開催された「ピンクリボンフェスティバル2026」の里親会でした。私が代表を務める「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク(CAPIN)」からも、犬たちが参加。みな、県動物指導センターから引き出した保護犬たちです。啓発パネルがつくば駅広場に並びました。6月4日を皮切りに、市役所で保護猫里親会も予定されています。 動物たちのSOSに奔走 協議会が発足してすぐ、市内で放浪していたシニア犬を市役所から預かり、シェルターに保護し、見つかった飼い主さんにお届けしたこともありました。市内で乳飲み子猫のSOSがあり、協議会のメンバーにレスキューに向かっていただきました。団体の垣根を超えて助けられました。愛護協議会ができてから早速、私たちは動物たちのSOSに奔走しています。 連携をとって意見交換し、現場で汗を流しながら協議会がスタートしました。人と動物の共生をめざし、地域住民を巻き込みながら活動してまいります。犬猫の預かりボランティアさん、里親希望者さん、イベント参加者さんを大募集しています。よちよち歩きの協議会ですので、みんなで育てていきましょう。(犬猫保護活動家)

TX乗車人員4.7%増の42万人に 過去最高を更新

つくばエクスプレス(TX)を運行する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区、渡辺良社長)は28日、2025年度(25年4月-26年3月)決算概要を発表した。1日平均乗車人員は前年度比4.7%増の42万3000人、年間乗車人員は1億5291万人となり過去最高を更新した。営業利益、経常利益、当期純利益いずれも過去最高益となった。 TXの乗車人員は2005年の開業以来、毎年増加を続け、19年度は1日平均39万5000人を超えた。一方、コロナ禍で20年度は大きく落ち込み、その後徐々に回復を続け、24年度は過去最高の40万3000人と、コロナ禍前の水準に戻った(25年6月2日付)。25年度は前年をさらに上回った。 乗車人員の内訳は、62%を占める定期が4.5%増、定期外も5.2%増加した。増加の理由について同社は、リモートワークなど働き方や生活スタイルの変化が定着した一方で、沿線の人口増加が緩やかに継続していることなどから輸送需要が増えたと分析している。 単体の決算概要は、運賃収入など本業で稼いだ営業収益は前年度比5.0%増の503億7600万円、一方、販売費及び一般管理費などの営業費は、開業から20年が経過し経年劣化した鉄道設備の保守管理や予防保全の修繕費の増加などにより同比3.7%増の396億7900万円になった、 この結果、本業で稼いだ営業利益は同比10.2%増の106億9700 万円、通常業務で得た経常利益は同比16.1%増の83億5800 万円になった。さらに今後の業績見通しを踏まえ繰延税金資産を積み増しし法人税調整額を10億4000万円計上した結果、当期純利益は同比36.5%増の81億8200万円になり、開業以来の過去最高益になったとしている。 26年度は、新造車両TX-4000系の導入に向けた検討に着手するほか、混雑緩和の対応として8両編成化に向け八潮駅と流山セントラルパーク駅でホーム延伸工事に着手する。ホーム延伸は25年度までに秋葉原駅から六町駅まで7駅で完了、柏たなか駅では工事に着手している。ほかに8両編成化などに伴って総合基地(つくばみらい市)の留置線拡張工事に着手などする。駅構内事業ではつくば駅の売店「TXアベニュー」の外装工事を実施し6月1日、リフレッシュオープンする。 各20駅の2025年度と24年度の1日平均乗車人数は以下の通り(人)。  駅名       25年度 24年度つ  く  ば    18,825  17,980研 究 学 園      8,076  7,877万博記念公園       3,780  3,575み ど り の      5,887  5,537み ら い 平      6,218  5,944守     谷    25,290  24,331柏 た な か      8,720  ...

つくば市の人口、水戸市を抜いて県内一に 25年国勢調査速報

総務省統計局が29日発表した2025年国勢調査人口速報集計結果によると、つくば市の昨年10月1日時点の人口は26万8991人となり、水戸市の26万5773人を3218人上回って、県内一になった。 つくば市の人口は前回調査した2020年と比べ5年間で11.31%(2万7335人)増えた。15年から20年の5年間が6.47%増だったのと比べ、増加率が1.7倍になった。 一方、水戸市の人口は5年前より1.8%(4912人)減少した。茨城県全体の人口は5年間で2.6%減り279万1207人となった。 五十嵐立青つくば市長はSNSで「一人ひとりの選択と営みが積み重なってこの数字がある。人口増加の背景には、つくばエクスプレス沿線地域の住環境の良さに加え、子育て環境づくり、教育改革、スーパーシティの取り組みを評価して移住してきたという声を伺う。これらは市民や議会の皆さんと一緒に積み上げてきた」などとするコメントを発信した。