木曜日, 9月 4, 2025
ホームスポーツサンガイア、ホーム最終戦・初の常総大会に勝利 V2・6位決まる

サンガイア、ホーム最終戦・初の常総大会に勝利 V2・6位決まる

【池田充雄】バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(Sun GAIA)は3月9、10日、今季3度目のホームゲームを水海道総合体育館(常総市坂手町)で戦った。9日のトヨタ自動車サンホークス戦はセットカウント0-3で敗れたが、10日の長野ガロンズ戦は3-1で勝利した。この結果、つくばは通算成績9勝14敗、あと1試合を残して18-19シーズン6位の順位が確定した。最終戦は次週17日、東京の東村山市民スポーツセンターで大同特殊鋼レッドスターと対戦する。

多彩なトスで攻撃のタクトを振るった浜崎勇矢選手㊧ ガロンズ戦でも19得点を挙げ、チームの主力として定着した鈴木匡教選手(撮影/池田充雄)

常総市の皆さんに勝利で恩返しを

【観戦取材/岡本穂高】つくばは第1セット、相手のサーブに苦しめられ、なかなかリズムをつかめない。ポイントゲッターの小針幸選手の負傷というアクシデントもあり、最後まで流れに乗れないまま、このセットを19-25で落としてしまう。キャプテンの浜崎勇矢選手は「序盤は相手のサーブやブロックがよく、守りに入ってしまったことで自分たちの得意の形を出せなかった」と振り返った。

しかし、第2セットは攻めのサーブからリズムをつかむと、奥村航選手の力強いスパイクや、鈴木匡教選手のライトからのアタックが効果的に決まり始め、徐々に本来の攻めの形を取り戻す。「第1セットは気持ちが前に出すぎて逆に相手に押されてしまっている状況だったので、いったん冷静になることを心掛けた。間の取り方やブロックのタイミングを再確認することで、第2セット以降はうまく相手を崩せたと思う」と都澤みどり監督。第2セットを25-21でものにしたつくばは、その後も主導権を譲らずに第3セットを25-20、第4セットも25-20で奪い、見事勝利をつかんだ。

チームにとって常総市でのホームゲームは今回が初めて。普段から同市で定期的にイベントを行っていたことが、今回の開催につながったという。「(2015年の鬼怒川水害を受けて)少しでも復興の力になれればという思いで戦った。お世話になっている常総市の方々に勝利で恩返ししたいという思いから、いつも以上の力が出せた」と浜崎選手は語る。都澤監督は「復興途中の市民の皆さんに元気を与えられるような試合ができたと思う。次の最終戦は今シーズンの成長を示し、来シーズンにつながるような試合にしたい」と意気込んだ。

試合終了後にはチームを離れる古後俊介トレーナーを選手全員で胴上げするなど、団結の強さが垣間見える場面もあった。今季のチームは特に若手選手の活躍が目覚ましく、ポジション争いも激しくなっている。勝って有終の美を飾れるよう、来週の大同特殊鋼レッドスターとの対戦に注目したい。

今季新加入で活躍した一人、アウトサイドヒッターの満生大輝選手㊧ 愛児とともに勝利の喜びに浸る都澤みどり監督(同)

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9月議会が開会 つくば市議会9月定例会議が2日開会。五十嵐立青市長は、来年4月から下水道使用料を平均18.1%引き上げる条例改正案など議案32件、認定6件、報告12件の計50件を提案した。 下水道使用料の引き上げが議会で可決されれば、2006年8月以来、20年ぶりの引き上げになる。一方、同市では今年4月、水道料金が平均15%引き上げられたばかり(24年7月30日付、9月3日付、10月4日付)。市民は水道料金と下水道使用料を2カ月ごとに合算して支払っており、2年連続で上下水道料金が引き上げられることになる。 7月30日に市上下水道審議会(会長・白川直樹筑波大システム情報系准教授)から五十嵐市長に下水道使用料の引き上げを求める答申が出され、答申通りの額が議会に提案された。 引き上げ額は、利用者全世帯が一律で支払う「基本使用料」が現在の550円から3.4倍の1870円に引き上げられる。使用水量に応じて支払う「従量使用料」はこれまで三つの区分だったが、1人世帯など小口利用者の負担増を緩和するため10立方メートル以下の区分を新たに設けて区分を四つにし、1立方メートル当たりの従量使用料を10円ずつ(税抜き)引き上げる。 世帯別の引き上げ後の下水道使用料の目安は、1人世帯が2カ月分で現在の1980円から38.9%値上げとなる2750円、2人世帯が3410円から25.8%値上げの4290円、3~4人世帯が6270円から17.5%値上げの7370円になる見通しだ(いずれも消費税込み)。 同市では2024年10月に中長期の経営基本計画「市下水道事業経営戦略」を策定し、将来にわたり安定的に事業を継続していくため、26年度に平均20%、31年度に17%下水道使用料の引き上げを行うとしていた。 実際の引き上げ額の検討については25年1~7月に市上水道審議会を開催し、経営戦略の値上げ計画通り、来年4月からの値上げを答申した。ただし平均引き上げ額は経営戦略の20%から18.1%になるという。 市下水道総務課によると、2024年度の下水道事業の1年間の経営成績である収益的収入は105億1000万円、それに対し収益的支出は98億2000万円と6億9000万円の黒字だ。市によると黒字なのは、総務省が定める基準を超える6億9000万円を市独自に一般会計から繰り入れているためで、6億9000万円の基準外繰入金のうち5億円を削減したいとする。基準外繰入金の内訳は、汚水以外の雨水や地下水など不明水の処理費が4億4000万円、雨水施設の建設負担金等が2億5000万円。一方、下水道施設への投資である24年度の資本的収入は37億2000万円なのに対し、資本的支出は55億3000万円と、借金である企業債に頼っている状況があるという。 こうした状況から、市の下水道事業の課題として①経費の回収率が98.5%で、汚水処理費を下水道使用料でまかなえてない原価割れの状況がある②汚水処理は利用者の使用料でまかない、雨水処理は公費でまかなうという原則を超えて、汚水処理を一般会計からの繰入金に依存している➂施設への投資を企業債に依存しており、30年後には企業債残高が現在の350億円から2倍以上の766億円になるーなどの課題があり、今後さらに下水道未整備地区への敷設や、管路の老朽化対策などが求められることから、課題を解消するために引き上げが必要だなどとしている。 引き上げられれば、つくば市の下水道使用料は県内47団体(市町村ほか)のうち、10㎥の使用料は43番目だったのが28番目に高くなり、20㎥は9番目から4番目に高くなる。40㎥は21番目から6番目に高い使用料となる。(鈴木宏子)