金曜日, 7月 24, 2026
ホームつくば【成人式’19】はれのひ事件から1年 フォトスタジオが「いつでも無償で支援」

【成人式’19】はれのひ事件から1年 フォトスタジオが「いつでも無償で支援」

【橋立多美】きょう14日は平成最後の成人の日。昨年は成人の日にあたる1月8日、振り袖の販売と貸し出しを行う「はれのひ 」の3店舗(つくば店、八王子店、横浜みなとみらい店)が突如閉鎖された。あれから1年経ったが、龍ケ崎市のフォトスタジオ「スマイルカメラ」のホームページには「はれのひ被害に遭われた方へ」と題して、気持ちの整理がついたら10年後であっても撮影までを無償で支援しますという呼び掛け文が載る。

昨年ははれのひの3店舗に電話連絡ができなくなり、同店から購入またはレンタルで成人式の着付けを予約していた新成人たちが晴れ着を着られなくなった。つくば店は、同市や周辺自治体が成人式を1日早い7日に挙行したことで、「式当日に晴れ着を着ることができない」というトラブルは発生しなかったが、着付けが式典に間に合わなかった人も出た=2018年1月9日付け=。

「スマイルカメラ」を営む梶山泰央さん(49)は、ニュースでこの事態を知って「なんてことが…」と怒りが込み上げた。本人たちの泣きたい思いはもとより、仕事柄、晴れ着姿の我が子の前撮りをうれしそうに見守る父母たちの姿を見ていただけに、その気持ちが痛いほど分かったからだ。

「何とかしてあげたい」と8日夜、ツイッターとインスタグラムに「撮影だけで良ければ無償で支援します」と書き込んだ。すると「ヘアメーク、着付けできます」「振り袖あります」「応援します」など、続々と賛同と支援の声が寄せられた。ツイッターで100回以上リツイートされ、ページビュー(閲覧件数)は8万件以上に上ったという。

数日でヘアメークから撮影までの全てを無償で支援できる体制が整い、ホームページや取材を受けたメディアで利用を呼び掛けたが、問い合わせはなかった。つくば市周辺では「式当日に晴れ着を着ることができない」トラブルがなかったためと見られる。

震災経験し人生一転 「辛さ分かち合い」実感

被害者に今も無償支援を呼び掛ける梶山さんには、東日本大震災の経験を経て「最悪だった日を幸運な日に変えて笑顔にできれば」との願いが込められている。

梶山さんの人生は2011年の震災で変わった。震災から1カ月後、妻の希美さん(41)のふるさと宮城県亘理町の震災ボランティアセンターが稼働するのを待って駆け付けた。命と財産、町並みを失った痛みに黙々と耐える被災地を目の当たりにして「人の役に立つ仕事をしよう」と決意。趣味の域だった写真撮影の技術を独学で磨き、14年3月東京都下水道局を退職してフォトスタジオを龍ケ崎の幹線道路沿いにオープンした。

「被害者の新成人からの連絡はなかったが、多くの人がSNSで情報を広げてくれ、河内町の美容室を始め10人の有志が支援に名乗りをあげてくれた。辛さや困りごとを分かち合うための手が皆の心にあることを実感した。フォトの領域から世の中の役に立つ活動をしていきたい」と梶山さんは前を向く。

◆フォトスタジオ「スマイルカメラ」のHPはこちら(https://www.smilecamera2525.com/
龍ケ崎市藤ケ丘1-3-6
電話080-3307-3401
月曜定休

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世界一臭い花 ショクダイオオコンニャクが開花 筑波実験植物園

独特の悪臭を放ち世界一臭い花といわれるインドネシア・スマトラ島原産のショクダイオオコンニャクが23日、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で開花した。見頃は2~3日で、その後は枯れてしまう。 この株が開花するのは同園で7回目。2023年に開花し人工授粉によって実を付けて以来の開花となる。実を付けたら枯れてしまうことが多い中、結実後に開花したのは日本で初めて。世界でも珍しいという。 世界で最も大きな花の一つで、23日開花した花は、高さ2メートル38センチ、直径は93センチ。世界最大の花として、高さ3.1メートルのものがギネスブックに登録されている。 開花後、ろうそくのような突き出た部分を発熱させて、食べ物が腐ったような臭いを放つ。本来、夜に開花し、昼は花びらの役割をする花序(かじょ)を閉じる。開花中の深夜、独特の臭いを1キロ先まで発散させて、昆虫や動物の死骸をえさにする夜行性の甲虫、シデムシをおびき寄せる。花序(かじょ)の内側に雌花と雄花の集まりがあり、シデムシの体に花粉を付けて媒介させる。 しかし同園での今回の開花は昼夜逆転となり、23日午前7時ごろ出勤した職員が、開花が始まっているのに気付いた。朝方に開花が始まったのは同園で初めて。今回なぜ朝開花したのか、原因は分からないという。ただし、昼夜逆転により、来園者は今回初めて、開花した状態を見ることができる。 独特の強烈な臭いは、今回、昼夜逆転の影響なのか、「今年の臭いは本来より弱め」だと同園育成員の小林弘美さん。「いつもは服ににおいが染み付くぐらい臭い」という。 ショクダイオオコンニャクは絶滅危惧種で、原産地のスマトラ島では、限られた森の中だけに生える。今回開花した株は、2006年に東京大学の小石川植物園(東京都文京区)から譲渡を受けた。筑波実験植物園ではこれまで2012年5月に初めて開花して以降、2~3年に1度、計7回開花している。同実験植物園では、京都府立植物園(京都市)から譲り受けた別の株も2023年と25年に2回開花しており、ショクダイオオコンニャクの開花は筑波実験植物園で9回目となる。 展示している熱帯雨林温室には、開花中のショクダイオオコンニャクと合わせて、タイ原産の高さ約7.5センチの世界一小さいコンニャクの花も展示している。遊川園長は「世界最小のコンニャクも日本ではほとんど咲いたことがない希少種。どういう虫に花粉を運んでもらうかという進化の過程で、こんなにも変わる。両極端の個体を同時に見てほしい」と話す。(鈴木宏子) ◆開花中のショクダイオオコンニャクは、つくば市天久保4-1-1 国立博物館 筑波実験植物園 熱帯雨林温室内で25日(土)か26日(日)ごろまで見ることができる。開花に合わせて同園は24日(金)の開園時間を通常より30分早めて午前8時30分から開園する。閉園時間は90分延長し、午後6時30分に閉園する(入場は午後6時まで)。通常の開園時間は午前9時から午後4時30分(入場は午後4時まで)。入園料は一般・大学生320円、小中高校生と65歳以上、障害者などは無料。