水曜日, 1月 14, 2026
ホーム土浦土浦市立図書館開館1年 入館者60万人に 21日から18の催し

土浦市立図書館開館1年 入館者60万人に 21日から18の催し

【鈴木宏子】土浦市立図書館(同市大和町、入沢弘子館長)が昨年11月27日、同駅西口前のアルカス土浦に移転・開館して1周年を迎える。1年間の来館者数は約60万人になると見込まれ、県内トップクラスとなる見通しだ。1周年を記念して、21日から27日まで「図書館フェス」が催され、6日間で18のイベントが繰り広げられる。

同館によると、18日までの来館者数は58万660人。1日平均1821人が来館し、年間来館者数は目標だった40万人の1.5倍となる見込みだ。昨年度、県内の図書館で最も入館者数が多かったのはつくば市立中央図書館の51万5000人。つくばを上回るとみられる。

1日当たりの平均貸出者数は587人、貸出冊数は1969冊。一人当たりの貸出冊数は移転前の旧館(文京町)と比べ2.2倍に増えた。年齢別では16~18歳の貸出冊数が旧館と比べ6倍、19~22歳が4倍と若い世代の利用が急増したのが特徴という。

来館者の内訳は、利用者アンケートに回答した792件を分析すると、高校生など10代の学生が40%を占める。利用頻度は全体で週に1~2回通う人が最も多く34%に上った。

同館は駅前のにぎわいを創出するというもう一つの役割を負う。市都市計画課が11月上旬に実施した1日交通量調査では、駅ビル西口前地点の人通りは市役所が駅前に移転してきた2015年と比べ、休日が1.32倍の8722人、平日が1.17倍の9913人に増え、通行量増加が数字で示された。

できることはすぐ改善

館内の利用環境は、利用者アンケートをもとに改善が図られてきた。開館当初は「持ち込んだ自分のパソコンをどの席で使えるか分からない」「近くの人の話し声がうるさい」などの意見があったという。意見をもとに、パソコンを使う席、高校生が勉強する席、図書館の資料を閲覧する席などに分けて、より利用しやすい環境を整えた。「いすを引く音がうるさい」という声には、いすの脚にクッションを付けるなどして対応した。

入沢館長は「アンケートはスタッフ全員に毎日、回覧している。改善できることはすぐやってきたのことが満足度につながっているのではないか」と話す。「『いい図書館。これからも頑張って』『受け付けの対応が良い』など励ましも寄せられるので、スタッフのモチベーションも上がる」という。

2年目を迎えるのを前に入沢館長は「引き続き図書館に来ていただけるよう努力し、まだ図書館に来てない市民の方もおられるので足を運んでいただけるよう工夫したい」と話す。21日からの「図書館フェス」ではカフェ、映画、コンサートなど図書館としては異色のイベントを開く。「まだ来館したことのない人に足を運んでもらうきっかけにしてもらい、駅前のにぎわいをつくれれば」と話す。

図書館フェスのイベントは以下の通り。

▽高野史緒講演会「図書館の天使たち—図書館で夢と出会う方法」=23日(金・祝)午後2時30分~4階研修室。土浦市出身で江戸川乱歩賞を受賞したSF作家。10月16日に発行された土浦を舞台にした作品「グラーフ・ツェッペリン夏の飛行」についても話を聞けるという。

▽映画鑑賞会「生誕100年—いわさきちひろ~27歳の巣立ち」=27日(火)午後1時30分~、4階研修室。日本を代表する絵本画家の知られざる人生に迫ったドキュメンタリー映画を上映。

▽渡辺大輔フォルクローレライブ「晩秋に楽しむフォルクローレの世界」=25日(日)午後1時30分~1階ラウンジ。かすみがうら市出身で元土浦市職員でもあるケーナ奏者。

▽リサイクルブックマーケット=25日(日)午前10時~4階研修室。図書館で不用となった雑誌などを無料で譲渡する。1人10冊まで。当日整理券を配布し入替制。

▽1日限定!図書館カフェ=23日(金・祝)午前11時~2階ヨムカフェラウンジ。図書館でバリスタのいれたコーヒー(250円)を楽しむ。

▽おとなのための朗読会=22日(木)午後1時30分~4階研修室で、土浦朗読の会による朗読会。

▽ちいさなおはなし会=21日(水)午前11時~2階おはなしのへや。0~3歳児と保護者向けおはなし会。

▽おはなし会=25日(日)午前11時~2階おはなしのへや。幼児~小学生対象のお話し会。

▽こども映画会「チップとデール」=23日(金・祝)午後1時~2階おはなしのへや。

▽腹話術&マジックショー=23日(金・祝)午前11時~2階おはなしのへや。けんちゃんとゆかいな仲間たちによるショー。

▽学校対抗!ビブリオバトル=24日(土)午前10時30分~1階プラザ、市内高校生がお勧めの本を紹介し観戦者の投票でチャンプ本を決める学校対抗書評合戦。学祭土浦とコラボ企画。

▽「貸出0回本」=21日~12月15日、2階展示棚。開館以来1年間、1回も貸し出されていない本を展示。

▽小林じん子展関連図書展示=1日~12月28日、2階情報ステーション。土浦市出身の漫画家、小林じん子さんが影響を受けた本を展示。市内で開催中の「小林じん子展」との連携企画。

▽親力アップ講座「こどものケンカ!その時親は!?」=21日(水)午前10時15分~2階おはなしのへや。乳幼児と保護者が対象。

▽本の通帳サービス=市内小中学生を対象に図書館で借りた本の履歴を銀行の通帳形式の手帳に印字できるサービスを23日(金)からスタート。

ほかに1階広場で▽ビバマルシェ=23日▽キッチンカー大集合=24日▽あおぞらマルシェが開催される。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

ロウバイが満開 筑波山梅林 早春の訪れ告げる

つくば市沼田、筑波山中腹の梅林でロウバイが満開となり見頃を迎えている。1月中旬は暦の上では小寒から大寒に向かう冬のさなかだが、標高約250メートルにある筑波山梅林では、ろう細工のような、ロウバイの光沢のある黄色い花が甘い香りとともに早春の訪れを告げている。 ロウバイは梅林の筑波山おもてなし館付近の斜面に数十本が植えられている。つくば市観光コンベンション協会によると、正月過ぎから見頃となっている。開花状況は平年並み、見頃は2月初旬ごろまでという。 3連休初日の10日は筑波山神社の参拝客や登山客などで梅林の駐車場は満杯。ロウバイが咲く梅林では、家族連れや写真愛好家などが、青空と黄色のコントラストをカメラやスマートフォンなどで写真に納める姿が見られた。 石岡市から来た藤井浩一さん(63)は「毎年ロウバイを見るために梅林に来ている。これだけたくさんのロウバイが咲くところは貴重だ。今日は珍しいヤマホウジロの写真も撮れたのでうれしい。ロウバイの写真ももっと撮っていきたい」と話していた。 ロウバイは中国原産で、梅に似ているが、梅がバラ科なのに対し、ロウバイはロウバイ科に属する。 筑波山梅林は約4.5ヘクタールの広さがあり、中腹の斜面に約1000本の白梅や紅梅が植えられている。10日時点で、早咲きの紅梅はまだ開花していない。第53回目になる今年の筑波山梅まつりは2月7日から3月15日まで開催される。(榎田智司)

つくば文化会館アルス《ご近所スケッチ》21

【コラム・川浪せつ子】つくば駅近くの図書館と美術館から成る「つくば文化会館アルス」(つくば市吾妻)は、ステキな建物です。この分野では老舗の石本設計事務所(1927年創立)が設計しました。つくば市周辺には、同社のような日本を代表する事務所がいろいろな建物を設計しています。 近くにあるつくばセンタービルは、建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を受賞した磯崎新さんが設計した作品。つくば市には後世に残したい素晴らしい建造物が多いですが、そのような歴史に残るような建物を「描く」のって、至難の業なのです。 私は若いころから、建築の完成予想図を作成する仕事をしてきましたが、今回はそれがアダになりました。上の絵は何度も描き直して、なんと4枚目です。悩みに悩んで、お正月明けにスケッチしました。どうも、面白くない絵になってしまうのですよね…。 ステキな建物とそこに憩う市民 創作活動は何でもそうだと思いますが、自分の表現したいもの、表現したいこと、表現したいテーマは何か―それが重要だと思うのです。創作活動とは、誰かに認めてもらいたいということでなく、自分の「思い」が込められたものを創ることではないでしょうか。そして、たどり着いたテーマは「ステキな建物とそこに憩う市民」です。 緑の季節には葉っぱが多くて建物が見えません。冬は落葉して見えますが、もうひとつインパクトが出ません。そんなジレンマの中、そこに憩う方々をたくさん配置したところ、どうにか納得するものに。「まだまだ」の自分ですが、悩みながら、さまよいながら、つくば市周辺の良さを表現できたらと思っています。(イラストレーター)

まさかの「第5回富士山景クラシック展」《続・平熱日記》188

【コラム・斉藤裕之】昨年秋、「第5回富士山景クラシック」展をやるぞ!と、突然メールが入った。この画展、上野谷中の居酒屋でフランスから帰国したばかりの私が、同級生を前に「みんなで富士山を描こう!」なんてノリで言っちゃったのがきっかけ。まさかギャラリーで展示までして、それも足掛け30年で5回目にもなろうとは…。 なんで富士山なんて言っちゃったのか。例えば、最近では愛犬パクと山口から帰って来る時の新東名。突然、目の前にでっかい富士山が現れる。あまりの雄大さに呆気にとられてしまう。憧れの女性が突然目の前に現れたのと同じで、ただアタフタとその場を繕うしかない。 葛飾北斎の富嶽三十六景。誰もが知る富士山を描いた名作だが、あれは富士山を憧れの女性に例えるなら、遠巻きにしていろんな所からのぞき見している。つまりおっかけ。大体、富士山はどこから見てもあの形。まさに二つとない不二の登録商標で、誰が見ても富士山だとわかる。 北斎は、その富士山を大きな波の向こうに、桶(おけ)の輪の向こうに、いろんなところから遠巻きに描いた。その証拠に、正面から堂々と描いた富士は赤面している。 ここ茨城からも富士山は見える。朝、車に乗って仕事に行く途中、スカイツリーの向こうにきれいな富士山。しかし、それははるか遠く、手の届かない映像のような富士山。でも案外、私にとって富士山は昔から、そしてこれからも、そんな憧れの人でよいのかもしれない。 オジイサンの鼻息は荒い しかし、前回展で一応の区切りを付けたはずの富士山景クラシック展。今回のDMはがきに「第二章」とあったのが気になる。もしかして6度目も…。そういえば、何回目かの時に「次はフィレンツェでドゥモを描こう!」とか「台湾でグループ展だ!」と盛り上がっていたっけ。 フジサンは今も姿を変えずそこにあるが、若者たちはオジサンになり、今やオジイサンと言われても仕方ない年齢になってしまった。しかし、本人たちの鼻息は荒い。以前、ある彫刻家の先輩方がグループ展に「R70」という粋なタイトルを付けていらしたことを思い出した。 北斎は三十六景を描くために、車もない時代に一体どれほどの距離を歩きまわったのか(72~74歳、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡、愛知)。一昨年、長野県小布施に、北斎の絵を訪ねた。80歳を過ぎて、山々を超えて信州まで絵を描きに行く、その情熱と馬力に私自身にもムチを入れざるを得ない気分だった。オチをつける気はなかったが、午の年が始まる。 30年前の夏、富士山を描こうと沼津に連れて行った長女。高温多湿の海辺の街からは富士山を見ることはかなわず、漁港で食べた超ビッグなエビフライと同級生の実家である幼稚園のプールで沐浴(もくよく)をしたことはよく覚えている。多分、展示が始まるころには、その長女が3人目を産んでいるはずである。もしかして、丙午の女の子? 今の時代、そのぐらいでちょうどいい。(画家) 第5回富士山景クラシック展:1月19日(月)~31日(土)、GALERIE SOL(東京都中央区新富1-3-11)

親子連れ70人がカヤ刈り 地元の文化財「五角堂」修理の材料に つくば

江戸時代後期につくばで活躍した発明家、飯塚伊賀七(いいづか・いがしち)が建てた「五角堂」のかやぶき屋根を修理する材料にしようと、ススキが自生する近隣の原っぱで12日、カヤ刈りイベントが開催され、地元の親子連れなど小学生から70代まで約70人が、刈り取ったススキを集めて束にするなどの作業を体験した。 伊賀七は当時の谷田部新町村の名主で、からくりの和時計、測量器具、地図、農業機械の自動脱穀機などを発明した。五角堂は伊賀七の生家に建てられた。何のために建てたのか分かってないが、床面が正五角形と当時は建築が難しく、独自の構造で建てられている。1958年に県指定史跡になり、89年に解体修理されたが、かやぶき屋根の傷みがひどくなり、五角堂を管理する同市が昨年、屋根の一部を修理した。残りの部分を、今回刈り取ったススキで修理する予定だ。 カヤ刈りイベントは、石岡市を拠点にかやぶき屋根の保存活動に取り組む市民団体「やさと茅葺き屋根保存会」(萩原寿盈会長)とつくば市教育委員会が共催した。場所はつくばエクスプレス(TX)みどりの駅近くの市立みどりの義務教育学校に隣接する未利用の原っぱの一部約200平方メートルで、市民ボランティアを募って実施した。 学校脇の原っぱにススキが茂っていることを知った市内に住む同保存会事務局の仲村健さん(44)が同校と市教委などに働き掛け、昨年、同保存会が同所でカヤ刈りを実施し、石岡市内のかやぶき屋根を修理する材料にした。その後、地元に住む谷田部地区活性化協議会の牧野秀宣会長(70)から「地元のカヤで五角堂を屋根を修理してはどうか」と提案があり、イベント開催に至ったという。 12日は午前中に同保存会が仮払い機でススキを刈り、午後に親子連れ約70人が刈り取られたススキを拾い集めて、ひもで縛り、束にした。2時間ほどの作業で121束が出来上がった。 刈り取ったカヤは、同保存会の会員が自宅の風通しのよい場所で保存する。さらにワークショップを開催し、屋根で作業しやすいようカヤの長さをそろえて束にする「かやごしらえ」を実施する予定だ。 母親と参加した近くに住む小学3年の戸田結斗さんは「学校でちらしをもらって参加した。カヤの束を積み上げた上に座って楽しかった」と話し、家族で参加した近くの会社員、藤尾友彦さん(42)は「毎日犬の散歩で通るところなので、普段できない経験をしたいと参加した」と語り、長女で小学3年の晴香さんは「ススキを束ねてぎゅっと結ぶのが難しかった」と話していた。 同保存会の仲村さんは「カヤ刈りを通して身近な歴史や文化を知り、それが現在や未来につながるものだということを感じてもらえたらうれしい」と話し、同活性化協議会の牧野会長は「地元のものを地元の材料で修理すると、親しみができる。小学生も参加し、自分たちが取り組んだもので修理できれば地元の歴史にもっと親しみがわくと思う。すごくありがたいし、子供たちがいっぱい参加してくれてよかった」と語っていた。 市文化財課によると、刈り取ったカヤは同保存会に約1年間保存してもらい、2027年度に五角堂の残りのかやぶき屋根の修理を実施する予定という。(鈴木宏子)