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慶喜と茨城をテーマに講義 つくば「楽楽大学」

【相澤冬樹】「誰でも入れる楽楽大学、生徒を称してラクダイ生、いつまで経っても卒業できません」と毎度の口上で始まるつくば市の市民大学「楽楽大学」が11日、第49回の開催を迎えた。主催はNPO法人スマイル・ステーション(松浦幹司代表)、明治維新150年にちなみ「徳川慶喜と幕末の茨城」をテーマに取り上げた。講師は県立江戸崎総合高校教諭、由波俊幸さんで、ラクダイ生約60人が聴講した。

由波さんは元県立歴史館主任研究員。丹念に調べ上げた史料を素材にしながら、場慣れした講釈口調で、幕末期のダイナミックな歴史をひもといてみせた。幕末の水戸藩といえば、桜田門外の変に象徴される過激な尊王攘夷思想に走ったように思われているが、「尊王攘夷」という言葉を生み出した水戸学の会沢正志斎の考え方は狭あいなナショナリズムを排し、開国を進めるうえで「日本」という国家像を初めて提示したところに意味があるという。

徳川慶喜(1837 – 1913年)は水戸徳川家第9代当主、徳川斉昭の7男として生まれているが、幼いころから英明さを知られていた。薩摩藩島津斉彬の引き立てなどにより、将来の将軍候補として一橋家に養子に入っている。26歳で14代将軍の後見役に任ぜられてからも、その洗練された物腰、話術は会う人を引きつけてやまなかった。由波さんはその根源には、母親・吉子(登美宮)が有栖川親王の王女であったという出自に由来するところが大きいのではないかとみる。

すなわち「慶喜は徳川家の人間というより公家の出であることに誇りを持っていた。日本の統治機構は幕府でなく朝廷こそが本来担うべきものであると思っていた」。それが京都・二条城での大政奉還(1867年)という歴史につながってくるというのである。NHK大河ドラマ「西郷どん」での描かれ方に異議を唱えつつ、分かりやすい歴史講釈で好評だった。

◆次回12月23日開催が第50回
楽楽大学第1回は2009年8月に開かれ、次回開催が第50回の節目となる。12月23日午後1時40分から、つくばイノベーションプラザ大会議室で、モーハウス代表取締役、光畑由佳さんによる講演を聞く。演題は「まぁるい子育て、ひとりじゃないよ~子育ての扉を開いて繋がろう」。参加費300円、定員100人で、要事前申し込み。問い合わせ電話090-5502-6322(藤原さん)

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