月曜日, 4月 21, 2025
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営業許可受けず宿泊者以外も大浴場利用 筑波ふれあいの里 保健所が改善指導

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筑波山麓の筑波ふれあいの里

2003年度から20年以上

つくば市は22日、筑波山麓にある市営の体験交流施設「筑波ふれあいの里」農林漁業体験実習館(同市臼井)にある大浴場について、公衆浴場法に基づく営業許可を取得しないまま2003年4月から20年以上にわたり、宿泊者以外にも大浴場を利用させていたと発表した。つくば保健所の改善指導を受け、15日、宿泊者以外の利用を中止した。

同施設によると11月7日、つくば保健所による年1回程度の法定立ち入り調査を受けた。その後、保健所職員が宿泊者以外にも大浴場を利用させていることに気付き、15日、同保健所から環境衛生改善指導を受けた。

ふれあいの里は旅館業法に基づく旅館営業施設として営業許可を取得しているため、大浴場は宿泊者のみが利用できる。宿泊者以外が大浴場を利用する場合は、公衆浴場法に基づく営業許可の取得が必要だったが、市職員らの認識不足により、公衆浴場法に基づく営業許可を受けていなかった。

同施設には宿泊施設のほか、バーベキュー施設やキャンプ場がある。同市では2003年4月に筑波ふれあいの里条例を改正し、宿泊者以外のバーベキュー施設やキャンプ場など有料施設利用者を対象に、1人1回300円で大浴場を利用できるようにしていたという。

同施設は2023年度は年間約9946人の利用があり、そのうち4673人が宿泊施設を利用。昨年度、宿泊者以外で大浴場を利用したのは、年間10人程度だったという。

ふれあいの里では現在、キャンプ場を改修するなど施設の充実を図っている。今後はキャンプ場やバーベキュー施設の利用者らが大浴場を利用できるよう、公衆浴場法の営業許可の取得に向けて、保健所と調整を進めたいとしてる。

街の文化とは何か《遊民通信》101

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【コラム・田口哲郎】

前略

前回(11月9日掲載)は街の文化について書きました。文化とは言っても、人それぞれ考え方が違うので、定義はさまざまでしょう。同じ一人の人間でもその時々、気分によって文化の捉え方は異なると思います。

文化を二つに分類すると、いろいろなモードがわかりやすくなるかも知れません。いわゆるハイ・カルチャーとサブ・カルチャーです。ハイ・カルチャーはハイをとって単にカルチャー、サブ・カルチャーはサブカルなどと呼ばれますね。

たとえば、近所にホールがあってクラシックのコンサートを鑑賞する、美術館で絵画を見る、劇場で歌舞伎を見る、寄席で落語を聞くといったことはカルチャーでしょう。短歌や俳句の会、お茶席もカルチャーですね。

一方、サブカルは幅広いです。あらゆることがサブがつけば、カルチャーになる。趣味も多様性の時代で皆さんさまざまな活動をされています。ハイが上位でサブが副的な意味ではなく、古くからあるか、新しいかとか、すでに定着しているか、これから普及するのかとか、区別はあまり重要ではないと思います。

「ふるさと」を思わせるなつかしさ

街の文化を考えるときに私が挙げたいのは、喫茶店と古本屋です。これはサブカルですね。そもそも街歩きがサブカル的だと思います。

とある地方都市に住んでいる大学の先生が感動していた、狭い路地に並ぶ飲食店、とくにバーや喫茶店。そして、神田神保町などにある古書店は文化の香りに満ちています。郊外の街にあるチェーンのカフェや古書店も、安定したサービスを提供してくれる点では街になくてはならないものだと思います。

でも、古い家並みになじんだ喫茶店や古書店にはなんともいえない雰囲気があり、不思議です。機能性を追い求める現代社会で、何かを守り続ける意志を感じるからでしょうか。時流から置いていかれたような場所に、われわれは安心を感じるのかも知れません。

それは「ふるさと」と呼べるものなのだと思います。たとえ初めて見るお店であっても、そこに時の流れに消されない何かを見とめたら、自分の心に響く懐かしさといとおしさが込み上げてくるでしょう。そんな文化的な場所が住んでいる街にあれば、生活が豊かになりますね。ごきげんよう。

草々

(散歩好きの文明批評家)

県営赤塚公園の秋《ご近所スケッチ》13

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】今年のつくば市周辺の紅葉は例年より遅めのようです。つくば市で一番大きい洞峰公園のイチョウ並木も、今年は11月中頃でもまだ緑色。温暖化のせいでしょうか? ですが秋は日々深まりつつあり、至る所で紅葉が見受けられるようになりました。

つくば市役所のホームページによりますと、市内の公園は209カ所だそうです。面積の小さな、駐車場もないような近隣公園もあります。私のお薦めは県営の赤塚公園。駐車場は40台分。市営になった洞峰公園と遊歩道でつながっています。小さな池とかわいらしい水路もあります。

春の桜の季節は見事。とても静かで、近隣の方でないと気付きにくい穴場の公園です。絵のような東屋、ベンチも配置されていますので、ユックリできます。先日は、家族連れの外国の方々が、お子さん達を遊ばせながら、ランチタイム。また、大きな袋を持った女性が、木の枝や実を拾っていました。

近くには、映画館、日帰り温泉

お隣には茗溪学園や住宅。子供たちが遊びに来るからでしょうか、大きな時計も設置されています。先日は、全く水鳥は見えなかったのですが、鳥たちも集まっていることが多いです。自然をそのままに残しているような公園、小さいながら本当に素晴らしいです。

最近、研究学園駅周辺など、新しく移住してくる方が多いですが、どうぞ少し足を延ばしてみてください。赤塚公園の前には、映画館、日帰り温泉、ジム施設などもあります。ジムのボルダリング施設は、オリンピックに出場したスポーツクライミング選手、森秋彩(あい)選手が練習もした所です。(イラストレーター)

中止による減収2億3千万円 土浦花火大会 市が追加負担を決定

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土浦市役所

市長らの給与減額し道義的責任

土浦市は20日、第93回土浦全国花火競技大会の中止に伴って桟敷席などの収入が無くなり2億3000万円の減収があったとして、同額の補正予算を19日、専決処分で決定したと発表した。併せて、中止により多くの人に心配と迷惑をかけた道義的責任を明らかにするため市長と副市長の給料を減額するとした。

同花火大会は11月2日に開催する予定だったが台風21号の影響により中止。荒天の場合、3日または9日に延期する予定だったが、労働力不足により順延日の警備員を確保できず大会自体を中止とした(11月1日付5日付17日付)。

桟敷席の設営や撤去などすでに実施済みの委託業務や、中止に伴い新たに発生する経費を速やかに支払うため、議会の議決を経ないで決定する専決処分としたとしている。2億3000万円は、市が事務局を務める土浦全国花火競技大会実行委員会(会長・安藤真理子土浦市長)に追加補助する。市は当初予算ですでに同実行委に8500万円の補助金を計上しており、中止となった大会の事業費は計3億1500万円になる。全額を市が負担する。

給与の減額は市長が月額20%、副市長が10%を12月から来年2月までの3カ月間減額する。12月の期末手当も市長が20%減、副市長が10%減となる。3カ月間減額する条例についても19日、専決処分とした。

安藤市長は「中止による減収を補うため新たに補助金を増額する結果となってしまったことについて、市民の皆様に心よりお詫びします。開催を心待ちにしていた皆様、 煙火業者の皆様、全ての関係者の皆様に対し、多大なご心配とご迷惑をお掛けしたことについて会長として責任を強く感じています。 今後は花火大会への信頼回復に努め、大会の運営等、様々な課題を検証し、次回の大会につなげて参ります」とするコメントを発表した。

オリジナルレンコン料理専門店開業へ 土浦市産業祭で一部メニューお披露目

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来年1月の開業に向け準備を進める代表の一人、菅谷博樹さん=土浦市川口、モール505

日本一の産地である土浦のレンコンを使用したレシピを開発し提供するオリジナルレンコン料理専門店を開業しようと、同市でインターネットテレビ「Vチャンネルいばらき」を運営する会社社長の菅谷博樹さん(55)と、つくば市下広岡で軽食店「ニッチDEキッチン」を運営する増田勇二郎さん(53)が準備を進めている。開業に先立って23、24日開催の第48回土浦市産業祭でオリジナルメニューの一部をお披露目し販売する。

店名は「土浦れんこん物語」。来年1月ごろ土浦駅西口近くの同市川口、ショッピングモール「モール505」の空き店舗に開業し、ランチを提供する予定だ。店を運営する合同会社「土浦れんこん物語」を近く設立する。

菅谷さんによると、土浦にスイーツ店を構えたことがある増田さんと今年9月頃、土浦の活性化について話した際、「レンコン専門店で土浦をもっとアピールしたい」と意気投合したのがきっかけ。

菅谷さんは「レンコンといえば土浦市だが、あまり県外に浸透していないと感じている」と言い、「レンコンを使ったオリジナルメニューを提供し、市内はもちろん全国、海外にも発信したい」と、食を通じた観光促進と地元産業の活性化を目指したいと語る。新店舗のコンセプトについて「農家+料理の職人がコラボレーションしてオリジナルの新しいレシピを作り出していくこと」だと話す。

提供するメニューには、土浦市とJA水郷つくば主催の「日本一のれんこんグランプリ」で2022年と23年に2年連続最優秀賞を受賞した「市川蓮根」(同市手野、市川誉庸代表)」が生産したレンコンを使用する。メニューの開発と監修は、筑波山温泉ホテル一望(つくば市筑波)の料理長を務めた逸見千壽子さんに依頼した。

提供するランチは700円から2000円程度とする予定で、ほかにキッチンカーでの販売も予定し、インターネット販売なども模索している。

コロッケとお焼きを販売

すでにいくつかのオリジナルメニューが完成しており、そのうち「れんこんコロッケボール」と「れんこんお焼き」を23日、24日、モール505で開かれる産業祭で、「ニッチDEキッチン」のキッチンカーで販売する。

「れんこんコロッケボール」(左)と「れんこんお焼き」

れんこんコロッケボールは、レンコンのすりおろしとジャガイモを9対1の割合で配合し、真ん中にカットしたかみ応えのあるレンコンが入っている。食べやすいよう一口大のボール型にしカップに複数入れて販売、クシで刺して食べてもらう。「れんこんお焼き」は、逸見さんオリジナルのレンコン甘辛味噌が入ったお焼きだ。

菅谷さんは「レンコンを使ったオリジナルメニューを今後も開発、提供し、モール505の活性化にもつなげたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子)

もったいない(2)《デザインを考える》14

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イラストは筆者

【コラム・三橋俊雄】今回の「もったいない」は、「一物(いちぶつ)全体食」の話からいたしましょう。一物全体食とは、穀物なら玄米のように胚芽まで全部を食べる、野菜や果物なら皮ごと、魚なら骨や頭まで1匹丸ごと食べるという意味で、生物が生きているというのは、丸ごと全体で様々なバランスが取れているということであり、そのまま人体に摂取することで人の身体にも望ましいという考えです。

ウド(独活)の一物全体食

植物のウドも、穂先から茎、皮まで丸ごと食べられる「一物全体食」の食材です。捨てるところがほとんどありません。地中で育つウドの白い茎は酢の物に利用され、穂先の若芽は天ぷらに、硬い皮は細く切ってきんぴらの材料にします。さらに茎の根側の堅い部分は煮付けに用いられるなど、ウドは、それぞれの部位がその特質に合わせて料理に生かされているのです。

ウドという植物を余すところなく食材として使い尽くすこと、そして、前回のコラムでご紹介した「桐材」の多様な利用の仕方も、人間の創造的な知恵の産物であり、「一物全体活用」と言っていいと思います。

さらに、以下にご紹介するのは、一つの「材」ではなく、一つの固有な地域風土が有する「様々な資源」を総合的・循環的に捉えて活用する、三澤勝衛(1885~1937)の『風土産業(1941)』についてです。

塩尻峠横川部落の風土産業

三澤は、横川部落における気候風土の中から、凍(し)み豆腐づくり、養豚、養蚕に着目し、上図に示すような、その地域ならではの循環型資源活用のあり方を提唱しました。

それは、

(1)大豆を購入し、豆腐に加工し、寒い塩尻颪(しおじりおろし)が吹く晩に、凍み豆腐を製造する。

(2)一方、豆腐の搾り粕(かす)の「おから」は、飼っている豚の主要飼料となり、その豚は、肉・皮が利用され、それ以外にも、骨は骨粉にして肥料に、また、油脂も利用する。排泄物は養蚕用の桑や夏期野菜の肥料に使う。

(3)蚕は桑を食べて繭をつくり、その繭は製糸工場で生糸に紡がれる。

(4)繭を売った収入は、冬期の凍み豆腐づくりに向けて大豆購入の資金となる、というものです。

三澤が示したこの「風土産業」は、地域固有の気候風土の中で産み出された様々な資源を、一つの廃物も出さずに全て利用し尽くす循環型の産業であり、今日言われている「循環共生(エネルギーや食を地産地消しながら地域内で資源が循環する自立・分散型の社会づくり)」の先進的モデルと言えるでしょう。そして、広い意味での「もったいない」のデザインと言ってもいいでしょう。(ソーシャルデザイナー) 

「お菓子の家」資材高騰も楽しく 24日 土浦市産業祭 人気企画

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お菓子の家イベントの準備を進める建築環境学科の学生=筑波研究学園専門学校

昨年の土浦市産業祭に初登場、いきなりの人気企画となった「お菓子の家で街をつくろう」が今年も24日に戻ってくる。同市上高津の筑波研究学園専門学校(野口孝之校長)の建築環境学科学生によるブース出展。整理券方式に加え、今年は事前登録制も設けて、参加者受け入れの拡充を図る。

建築を学ぶ学生が子供たちのお菓子による家づくりを指導したら、楽しさとおいしさを提供できるはずと生まれた企画。学生たちがあらかじめ制作した街並みの空き地に、お菓子で作った家を参加者に建ててもらう。市販のチョコレートやウエハースを建材に、チューブ入りチョコを接着剤に家を組み立てていく。

昨年の産業祭で家づくりに取り組んだ子供たち=筑波研究学園専門学校提供

コロナ禍による行動制限がなくなり、どっと人出が繰り出した昨年の産業祭に企画を持ち込んだところ、ひときわ人だかりの人気企画になった。急きょ配布した整理券チケットは即座になくなった。

今回、参加費として200円を徴収する。手ぶらで参加でき、1軒分として1人あたりに用意するお菓子は約400円相当。出来上がった家は持ち帰って食べてもらう。

指導する学生は7-8人。前回1年生だったメンバーがそのまま残った形で準備を進めている。ウクライナ戦争や円安などでこの1年、建築資材は一気に高騰しているそうだが、お菓子の家の原材料も値上げの波をかぶっている。

建築環境学科2年、安達弘将さんは「壁を建て屋根を乗せて見栄えのいい家をつくる。子供たちにも建築のおもしろさを知ってもらえたら」と語る。

イベントは24日の午前10時から午後1時の時間帯限定開催で、1時間おきに約20分をかけ、各回9人参加で家を組み立てる。対象は幼児から小学生・中学生とその家族を想定している。事前の申し込みは22日までに同専門学校(電話:029-822-2452建築環境学科)へ。(相澤冬樹)

◆「第48回土浦市産業祭」は23日(土)と24日(日)午前10時から、土浦市川口1丁目、川口ショッピングモールをメーン会場に、商業祭、工業祭、農業祭ほかステージイベントなどが開催。土浦観光物産会、新治商工会青年部、JA水郷つくばなどの各団体、企業が物販、飲食を提供する。土浦駅前・アルカス土浦エリアにはキッチンカーが出店。主催は同産業祭実行委員会(電話029-826-1111=市商工観光課産業政策係)。

◆23、24日は産業祭と併せて「第21回土浦カレーフェスティバル」が同市川口2-12-75 J:COMフィールド土浦(川口運動公園陸上競技場)で、23日は「土浦市消防フェスティバル2024」同運動公園運動広場サブグラウンドで同時開催される▽土浦カレーフェスティバルは市内や全国の飲食店45店がブース出店し、来店者の投票で土浦C-1グランプリを競う。主催は同食のまちづくり推進協議会(電話029-826-1111=市商工観光課)▽消防フェスは、消防車両乗車体験、救助訓練体験、緊急車両展示、住宅用火災警報器啓発などが催される。主催は市消防本部(電話029-821-0119=市消防総務課)。

空の真上のお天道さまへの旅《映画探偵団》82

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イラストは筆者

【コラム・冠木新市】来年1月に開催する茨城県出身の詩人・野口雨情没後80年、『筑波節』『筑波小唄』誕生95周年のイベントを準備中である。いささか長いが、雨情からのメッセージⅢ・詩劇コンサ一ト『空の真上のお天道さまへの旅〜水戸歩兵第二連隊歌と土浦小学校校歌〜』がタイトルだ。『空の真上のお天道さま』は、雨情のノ一トに書かれていた遺作の詩である。

これまで、雨情のイベントをやるとき、必ず不思議な出来事が起きた。

昭和6年(1931)の『筑波節』『筑波小唄』のSPレコードをお持ちの方はご連絡くださいとラジオで呼び掛けたら、すぐに持ち主が現れた。おかげでCDに復刻することができた。

次いで、昭和7年(1932)『常陸龍ケ崎音頭(今朝も別れか)』の楽譜を探し始めた矢先、龍ケ崎市の職員さんが『一昨日、古本屋から楽譜が見つかった』と教えてくれ、早速楽譜が送られてきた。

また、大正末か昭和元年(1926)ごろ作られた『茨城県行進曲』は、東日本大震災のとき、茨城新聞社の棚が崩れ、そこからSPレコードが出てきて手に入り、SPレコード研究者の大学教授か゚無料でCDに焼いてくださった。

今回のイベントも同じで、会場費を安くしてもらおうと経営者に会いに行ったところ、企画に賛同していただき無料となった。即決だったため不思議に思い理由を尋ねたら、実は父上が水戸歩兵第二連隊の生き残りだと分かった。子供のころに歩兵第二連隊の話をよく聞かされたそうである。

また、イベントの件でスタッフ、キャストと連絡をとっていたとき、久しぶりに学生時代の友人から電話が入り、いま自伝のようなものを書いていて、私が出てくるらしい。彼は東大卒で卒業時に協力した。最近、イ一ロン・マスク株で儲けたそうだ。イベント費用もかさむので、昔の恩を返したらと軽口をたたくと、素直に振り込み先を知らせてくださいと言ってきた。

『フィ一ルド・オブ・ドリームス』

ケビン・コスナー主演の『フィ一ルド・オブ・ドリームス』(1989)は美しく不思議な映画で、4度めの鑑賞となる。

アイオワ州の貧しい農業経営者のレイは、トウモロコシ畑で「それを造れば彼がやってくる」との天の声を聞く。レイは、畑のなかに野球場の幻影を観る。レイが天の声に従い、畑の一部をつぶしグラウンドを造ると、トウモロコシ畑から無実の罪で野球界を追放になった亡きプロ野球選手が現れる。つまり幽霊なのだが、この世の人物みたいに描かれる。ここまでが15分ぐらいなので展開は早い。

すると、レイに「彼の痛みを癒せ」とまた謎めいた天の声が聞こえてくる。それは野球選手に憧れ、挫折し今は隠遁生活を送る作家テレンス・マンのことだと知り、今度は彼を訪ねる。ここから作品はロード・ムービースタイルとなる。

レイにはさらに、意味不明な第3のメッセージが聴こえてくる。これら3つのメッセージの意味をさぐる間、かってレイは父親と喧嘩し10代で家を飛び出し葬式まで父親と会わなかったため、心に傷を抱えていたことがわかる。ロ一ド・ムービ一は、レイたち関係者の過去を語る時間旅行でもあるわけだ。

ラストでレイは、ユニホーム姿の若き日の父親と再会を果たす。「造れば彼がやってくる」の彼とは、本当はレイの亡き父親のことだった。さらに天の声とはレイ自身の心の声だったことが明らかになる。

いま、野口雨情、水戸歩兵第二連隊員、戦前の土浦小学校卒業生と、心で対話しながらイベントの旅を進めている。そうそう、SPレコード『筑波節』を吹き込んだ北条芸妓連も忘れてはいけない。きっと、まだまだ不思議なことが起こるに違いない。サイコドンハ トコヤンサノセ。(脚本家)

投票率上昇も衆院選・市議選の無効投票率が倍増 つくば市トリプル選挙 半数以上は白紙

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トリプル選挙で行われたつくば市議選の無効票(中央の机の上のクリーム色の投票用紙)。無効票8658票のうち76%の6618票が白紙投票だった=10月28日朝、つくば市桜総合体育館

トリプル選挙となった10月27日投開票の衆院選・つくば市長選・同市議選は、投票率が前回を上回り60%を超えた一方、衆院選と市議選では無効投票率が前回と比べ倍増し、無効票の半数以上が白紙投票だったことが分かった。

特に市議選の無効票は8658票(投票総数の7.2%)と投票者の14人に1人の票が無効となり、そのうち76.4%の6618人が白票を投じた。市議選の無効投票の割合は前回2020年と比べ2.8倍に増えた。一方、市長選の無効票の割合は前回とほぼ同じだった。

つくば市の衆院選小選挙区と比例区の投票率は60.66%(前回2021年は55.14%)と、戦後3番目に低かった全国平均の投票率53.85%(小選挙区)を6.81ポイント上回った。

一方、同市の小選挙区の無効票数は投票総数の5.49%にあたる6634票だった。前回2021年の無効投票率は2.01%で割合は2.7倍に増えた。無効投票の内訳は白紙投票が最も多く、無効票の57%の3794票だった。

同市の衆院比例区の無効投票率は4.18%の5060票で、こちらも前回の無効投票率2.16%の2倍となった。内訳は白紙投票が最も多く2817票と無効投票数の55%を占めた。

つくば市長選と同市議選の投票率は60.97%(前回2020年は51.60%)で前回より10ポイント近く上昇した。

市長選の無効投票数は3976票で、投票総数に占める割合は前回2020年の3.44%より若干減って3.31%のだった。内訳は白紙投票が最も多く61%の2448票だった。

これに対し同市議選の無効投票率(7.21%)は、前回2020年の無効投票率は2.55%と比べ2.8倍に増えた。8658票あった無効投票の内訳は76%の6618票が白紙だ。

用紙の取り違え数は不明

一方、トリプル選挙となった同市では今回、各投票所のスペースと投票に至るまでの動線確保のため、投票所での投票用紙の配布方法を、衆院選は小選挙区(浅黄色)・比例区(ピンク色)・最高裁国民審査(うぐいす色)の用紙を3枚一度に手渡し、別々の投票箱に入れてもらった。その後、つくば市長選(白色)・市議選(クリーム色)の用紙2枚を一度に渡し、いずれも別々の投票箱に入れてもらった。

市選管によると、衆院選小選挙区と比例区の用紙取り違えと、市長選と市議選の用紙取り違えはいずれもあったが、数は不明だという。一方、投票箱の取り違えは、開票の際に有効などとした。

トリプル選挙により投票率が上がったにもかかわらず、なぜ衆院選とつくば市議選で無効票が倍増し、半数以上が白票だったのか。

つくば市ではこれまで投票率に地域差があるのが特徴で、国政選挙は研究学園都市建設以降、転居してきたいわゆる新住民の投票率が高く、地方選挙は旧町村部の投票率が高くなる傾向にあり、例えば2012年の市長選は地区別(旧町村別)で14ポイントの開きがった。一方、トリプル選挙となった今回の投票日当日の地区別投票率に大きな開きはなかった。衆院選と市議選で無効票が倍増した理由について市選管は「調査していないので分からない」としている。

また名誉毀損で訴えるの? つくば市長《吾妻カガミ》196

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】4年前の今ごろ、つくば市長2期目に入ったばかりの五十嵐氏は、選挙中に五十嵐市政を批判するミニ紙を発行した元市議を名誉毀損で提訴した。今回の選挙でも五十嵐市政を酷評するチラシが配られ、五十嵐氏はそれらに反論するチラシを出した。今回は紙上の反論で済ませ、批判チラシの正誤を司法の場で争わないのだろうか?

11月定例会見の際に聞いたところ、「(今回は提訴)しない。(チラシで)反論は済ませている」とのことだった。前回は裁判沙汰にしたものの、勝ち目がないと思ったのか、1年2カ月後に提訴を取り下げている。4年前の失敗に懲りたのかも知れないが、本音は論争を続けたくないようだ。

数字と定義を巧みに操作

市長選の終盤に出された五十嵐陣営のチラシでは、①市役所の人件費増、②洞峰公園の管理費、③五十嵐氏の政治資金、④市役所の管理職比率、⑤水道料金の値上げ、⑥市長支援者への便宜供与、⑦市の財政状況、⑧県立高の不足問題―について、批判チラシに反論した。市議に選出された酒井泉氏が執拗に追求している①と④の要点は、以下のように整理できる。

人件費

▼酒井氏:この8年間(2017年~2024年)で市役所の人件費は30.8%も増え、これは市の人口増加率を上回っている。

▼五十嵐氏:算定方式の変更により人件費は増えたものの、最近の7年間(2016年~2022年)では20.8%増にとどまっている。

管理職

▼酒井氏:係長以上の管理職が市職員の53%も占め、現場の職員が不足している。これでは迅速な市民対応ができない。

▼五十嵐氏:課長補佐以上の管理職は26%に抑えられている。土浦市の場合、係長以上は36.6%になっている。

それぞれの数字を比べて面白いのは、五十嵐氏は酒井氏の指摘に正面から反論せず、議論の前提を巧みにずらしていることだ。人件費問題では比較する年次を変え、伸び率を低めに操作している。管理職問題では、管理職の定義を「課長補佐以上」にすり替え、下位の係長級を除外している。こういった逃げの反論では、たとえ訴訟に持ち込んでも勝てないだろう。

ケチケチ・ボロボロ計画

②の洞峰公園管理費問題は、議会会派・自民党政清クラブの市政報告(号外)を意識した反論と思われるが、ここでも正面から答えていない。

▼政清クラブ:市営化された洞峰公園の維持管理費は20年で40億円かかるが、このほかに(体育館など建築物の)長寿命化改修工事に50億円が必要になる。

▼五十嵐氏:プラス50億円は一部市議が計算した独自の数字であり、市の試算では年間3500万円(建て替えが30年先とすれば計10億円強)にとどまる。

洞峰公園市営化に伴う財政負担がどのくらいになるか、議会で論争があった。市は市営化に伴う新規支出を少なく見せようと、体育館などが老朽化しても修理~修理で済ませ、器機類などを新規更新しない「ケチケチ・ボロボロ」計画を立てた。これに対し有力市議は、他市営施設の長寿命化計画を参考にして、計50億円という改修費用を算出した。

20~30年先、公園内の建物を快適に使えるようにするには長寿命化が必須であり、市が予算化した年3500万円では体育館などの使い勝手が悪くなる。五十嵐氏の反論は、20~30年先の利用者に思いをはせない無責任な予算の立て方といえる。

論争は新しい議会の場で

人件費の割合、市職員の構成、公園の管理費、いずれも市政の大事な問題であり、新議会は選挙戦での論争を引き継ぐ必要があるだろう。新しく市議に選ばれた酒井氏、トップ当選した塚本洋二氏(政清クラブ)らの鋭い追求を楽しみにしている。(経済ジャーナリスト)

<参考> 名誉毀損騒動については「…その顛末を検証する」(2022年2月7日掲載)をご覧ください。

子供会解散、老人会が招待し多世代交流【シルバー団地の挑戦@つくば 桜が丘】2

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幼児から90代まで多世代の団地住民が集まって会食する収穫祭の様子=つくば市桜が丘

つくば市茎崎地区の住宅団地、桜が丘の公園で17日「秋の収穫祭&2024交流会」が催され、幼児から90代まで多世代の団地住民約50人がゲームや食事などを楽しみながら交流を深めた。

同団地の老人会「桜寿会」(佐藤恵美子会長)が3年前から、団地の子供会「育成会」を招待して開催してきた。今年3月、子供の数が少なくなり育成会が解散。前の育成会役員を通して改めて子どもたちを招待した。

参加者はゲームやマジックを楽しんだり、近くの畑で収穫したサツマイモで作った石焼き芋や手作りの菓子を味わったり、ホットドックや卵サンドを食べながらおしゃべりを楽しんだ。

披露されたマジックに拍手する参加者ら

首都圏のベッドタウンとして造成され約450世帯が暮らす同団地は、団塊世代が多く住む。子どもの数は、団地が造成され入居が始まった1970年代後半や80年代前半が最も多く、200人以上の子どもたちがいたという。同自治会の落合正水会長(78)は「育成会の倉庫があって、キャンプの飯盒(はんごう)がたくさん残っている。臼(うす)やきねもあって、餅つきもしていた」と振り返る。

団地造成から40年以上経った今年3月、団地の小学生は10数人となり、育成会は解散に至った。育成会元役員の母親(44)は「コロナ禍で育成会の行事が数年間中止となったこと、(共働きなどで)育成会の役員のなり手がなかなかいないこと、育成会は自治会の下部組織だが自治会に加入しない若い世帯が増えたことなどがあった」とし、収穫祭の招待について「地域の方となかなかお会いする機会がないので、お招きいただき本当にありがたい」と話す。

公園の清掃や花壇整備も

収穫祭を主催した桜寿会は会員約30人、平均年齢は82歳で、日ごろ、団地内の公民館で毎月1回、交流会「笑和(しょうわ)の集い」を開き、市内で活動するフラダンスやオカリナ、合唱などの愛好団体を招いて演奏を披露してもらったり、講師を招いて頭の体操などを実施している。ほかに役員や運営委員など10人ほどが団地内の公園を月2回清掃したり、花を種から育ててバスターミナルの花壇に植えるなどしている。

収穫祭に向けては、事前に収穫したサツマイモを役員らが洗って干すなどしたほか、当日は役員の一人が朝5時30分から石焼き芋を準備し、午前8時からは約10人が集まって調理をしたり、会場の準備をして子供たちにふるまった。

佐藤会長(71)は「普段、高齢者と子供たちが集まる機会はなかなか持つことができないので、年に1度でも出来る限り続けていきたい」と言い、「ただ私が一番若く、回覧板で入会を募っても(桜寿会に)新しい人が入らないので、あと何年できるか」とも言う。

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「土浦の花火」中止に思う《見上げてごらん!》34

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大玉が雲に隠れた第82回大会(2013年)ワイドスターマイン「土浦花火づくし」(実行委提供写真)

【コラム・小泉裕司】来年2025年は土浦の花火100周年。土浦全国花火競技大会実行委員会事務局は、今秋中止した大会の支出に対する予算措置にめどが立っていないことや中止決定への信頼回復もままならない状況で、「予算的にも市民感情的にも記念事業を考える状況にない」という。

赤字支出への対応

中止にもかかわらず、予算総額3億円のうち、桟敷席の設営や椅子などの借上料、警備委託費、花火製作費など主たる経費のほぼ全額に加えて、チケット代金の返還手数料などが支出となる。収入に計上した有料席代金や広告料2億2000万円が未収となるため、同額近くの新規予算化が必要となる。

詳細は、記事「来年100周年、運営再検討へ」(11月5日掲載)をご覧いただくとして、不足分は土浦市から大会実行委への「補助金」として、市議会の議決を要する案件。補助金削減を進めて来た土浦市、しかも議員の一部から、責任問題を追及する意見も聞こえてくるので、議決までの道のりは簡単ではなさそうだ。

それでも期限が迫っている経費もあり、支出が可能となる12月下旬の市議会定例会の会期末までは待てないという台所事情もある。

支出を急ぐ方法としては、臨時会の開催、市長の「専決」、12月定例会での「先議」が考えられる。臨時会を招集するいとまがないことや専決できるほどの軽微な案件ではないことから、最終日の議決を待つのではなく、会期中の早い時期に他議案に先駆けて議決する「先議」になるのだろうか。

異常気象下の中止決定

今年は、10月に入ってまで日本を直撃する台風が多かった。このコラム入稿時の天気図も、南方海上にトリプル台風が発生、そのうちの1個は日本方面に向かう予報。かつて経験のない気象を引き起こす気候変動が、通常化しつつある。

かつて土浦の花火が開催されていた10月は、東京五輪1964の開会日10月10日が「晴れ」だったことから、晴天が集中する季節との伝説が生まれたが、特段に晴れが多い季節ではなかった。土浦は、気候変動の影響を考慮し、それから1カ月遅い11月に変更し、3年が経過した。

今年は11月2日。大会当日、台風21号が温帯低気圧に変わり、秋雨前線に沿って東進。打ち上げ時間に合わせるかのようにピンポイントで雨脚が強まった。同時刻に開催した「NARITA花火大会」(成田市)のライブ映像では、開花高度の高い花火は大部分が雨雲に覆われ、雲の下層部にたこ足のように開花する花火の一部が見え隠れした。

この映像を見て、第82回大会(2013年)10号玉の部でのノーコンテストトラブルを思い出した。このときも、雨雲に隠れて10号玉のほとんどが見えず、創造花火やスターマインも一部が雲に隠れた。審査委員会は、見えない作品は一律に審査標準玉の点数をつけたが、公表の可否を委ねられた市長は「公表」を選択。

大会終了後、ノーコンテストではないか、開催決断が間違っていなかったのかという批判が多数寄せられ、市長は「なにしろ自然が相手」と断った上で、雨天決行したがゆえに、見えない状況になったことを謝罪した。今大会、この時の二の舞を演じなかった英断に敬意を表したい。

花火師の無念さ

土浦に参加する花火師は、土浦仕様の作品を持ち込む。事務局が、すべての出品業者に連絡、謝罪した際、中止判断への否定的な言葉はなかったという。

雨天にあったわけではないので、仕込み済の花火が夜空を彩る新たな機会はあるだろうが、花火師は、そんなことよりも、土浦に出品するために、いくつかの危険な手作業の工程を経て完成した花火作品への思い入れ、そして観客の皆さんに披露することがかなわなかった悔しさを、言葉にしなかっただけ。花火師の無念さはいかばかりか。

11月11日(月)に大曲の花火実行委員会が開催した「大曲の花火 感謝の集い」に出席した花火師から、「土浦で上げたかった」との発言があったという。

花火師ファースト

実行委は、今回明らかになった「順延・中止」に対する課題の検証や対応策を検討するとのこと。気象条件の精査や警備体制の確保、予算の増額など、多様な検討が行われるのだろうが、軸足を「花火師ファースト」で意思決定する体制を再構築してはどうだろう。

言うまでもなく土浦は「競技大会」である。オリンピック同様、中止はあり得ないと思っている。荒天の場合、いつに順延するかの判断基準、たとえば設置した桟敷席や設備の安全確保、借り上げ料の増額、観客の交通・宿泊など、多様な検討材料が多いが、「土浦の花火」を競技大会として存続していくためには、欠かせないコンセプトに思う。

チケット代金が払い戻され、私たちが残念に思う気持ちは、徐々に希薄になるのかもしれない。しかし、1年かけて準備を進めてきた地元茨城の花火師や実行委の職員が、抜けるような晴天の中、花火筒の撤収や案内看板を回収した悔しい思いを、私は、長く心に留めておきたい。

今回はこの辺で、打ち上げならず「ザンネーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

<チケット代金の払い戻し>

実行委は、11月14日(木)10時から、第93回土浦全国花火競技大会の中止による有料観覧席の払い戻しの受け付けを開始した。来年1月14日(火)までの期限があるので注意が必要。実行委ホームページはこちら

サンガイア ホーム開幕戦で富士通に勝利

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第5セット、サンガイア 川村(中央)のブロックが勝利を決定付けた(撮影/高橋浩一)

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は16日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で今季のホーム開幕戦を迎え、富士通カワサキレッドスピリッツ(本拠地川崎市)とフルセットの激戦の末に勝利した。これでサンガイアは3勝2敗で東地区2位。17日も午後2時から同会場で富士通と再戦する。

第1セット、スパイクを放つミドルブロッカーの梅本

2024-25 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(11月16日、霞ケ浦文化体育会館)
サンガイア 3-2 富士通
15-25
25-19
25-22
21-25
16-14

序盤、先に流れをつかんだのは富士通。サンガイアは相手の振り幅の大きいトスワークに守備の形が作れず、ブロックの上や間を抜かれることが多かった。サーブレシーブでも事前の想定を外され、特に松本喜輝に喫した2連続サービスエースが痛手となり、15-25で第1セットを落とした。

第2セット、長谷川の高い打点のスパイク

だが第2セットでは守備の位置関係を修正、途中からセッターの茂太隆次郎を于垚辰へ交代して流れをつかみ、25-19でセットを奪取した。「茂太もていねいなトスをしてくれたが、于はブロックでも相手にプレッシャーをかけてくれ、後ろの選手が守りやすくなる」と加藤俊介コーチ。トスワークでは大きくダイナミックな球出しが魅力である一方、小さなタメを作ることで相手の守備を外すこともできる。「相手や自分たちの雰囲気を見ながら、どの戦術を使おうかと考えている」と本人の弁、「ベテランでいろんな引き出しを持っており、ゲームをコントロールしてくれるので頼もしい」と加藤コーチ。

第2セット、武藤茂(左)と川村がブロックを決める

第3セットは序盤から快調に得点を積み重ね、一時は13-2の大差をつけるが、富士通も選手交代を足掛かりに追い上げ、最終的には25-22でサンガイア。第4セットもサンガイアが優勢に試合を進めるも終盤に富士通の5連続ポイントで逆転され、21-25で最終セットへ。第5セットは一進一退でデュースに持ち込まれるが、梅本鈴太郎と川村駿介の連続ブロックで2点を取り、厳しい戦いを勝ちきることができた。

第4セット、得点を決めてタッチを交わす松林哲平(中央)と于(左)

今季のサンガイアは選手数が増え、各ポジションで競争が激化する一方、選手同士がよくコミュニケーションを取り、ベテランと若手の融合が進んでいるという。新卒ながらこの試合でほぼフル出場を果たし、チーム2位の18得点を挙げた長谷川直哉は「入団後初のホームゲームで、いいプレーも悪いプレーもあったが、勝ち切れたのは一つ自信になる。これを明日、明後日とつなげていきたい」と話した。堺ブレイザーズから今季移籍してきた梅本は「昨季までの経験を生かすだけでなく全員と共有し、このチームでもう一度SVを目指す。その中で自分が引っ張るのはもちろん、誰かを押し上げるための土台になることも大事」と考え、加藤コーチは「選手の組み合わせやパターンを増やし、誰が出ても勝てる強いサンガイアを作りたい」と構想している。(池田充雄)

第4セット、チームトップの21得点を挙げた架谷也斗主将

筑波山麓の「つくばワイナリー」《日本一の湖のほとりにある街の話》29

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イラストは筆者

【コラム・若田部哲】霊峰筑波山のふもと、なだらかな斜面に広がるブドウ畑のパノラマ。爽やかな風が吹き抜ける、どこか日本でないような風景の中に、新進気鋭のワイン醸造所「つくばワイナリー」はあります。「日本ワイナリーアワード 2023」三つ星受賞、「日本ワインコンクール 2024」銅賞受賞など、着実に評価を固める同社。今月23日に新酒発表会を迎えるにあたり、食品事業部部長の大塚さんと、醸造責任者の大浦さんにお話を伺いました。 

ワイナリーがスタートしたのは2012年。小美玉市のみつお万寿や不動産事業を手がける、㈱カドヤカンパニーが土地を取得しますが、当初はワインをつくる予定はなかったそう。ところがワイン好きの社長がその素晴らしい景観にほれ込み、ブドウ栽培を行うことになったと言います。栽培にあたっては、山梨の志村葡萄研究所の指導のもと、研究所により開発された黒ブドウ「富士の夢」と、白ブドウ「北天の雫(しずく)」が主軸に据えられました。

「富士の夢」は、ふくよかでフルーティーな味わいが魅力のメルローと山ぶどうの交配種。「北天の雫」は、甘みと酸味のバランスが素晴らしいリースリングと山ぶどうの交配種で、いずれも日本の気候風土に合うよう作られた品種です。水はけがよい花崗岩質の土壌と、筑波山から吹き降ろす「つくばおろし」により熱気がこもらない地形はブドウ作りに最適で、現在は8種類7000本のブドウがその豊かな葉を茂らせています。

畑のブドウは鮮烈な酸味

さて、そんなワイン用のブドウ。10月の取材時にはまだ枝に少し残っており、生で食べさせていただきました。おいしいワインのもとになるブドウ、さぞやおいしかろうとワクワクしながら口にすると…甘みとともに、鮮烈な酸味。ふだん生食するものとはずいぶん味が違うことに驚きです。しかしこの酸味が発酵には重要で、甘いだけではおいしいワインにはならないそうです。おお、なにやら人生を感じるお話。

そしてワインの出来は、広大な畑にどれだけ手を入れられるかで大きく変わる、と大浦さん。春先には7000本ある樹を全て、良い枝2本だけを残し、その他の枝を切るそうで、想像するだに大変です。その後、お盆過ぎから収穫作業が始まり、平行して仕込み作業も行って行きますが、収穫は果実の状態と、天気の両方をにらみながらのスピード勝負! 圃場(ほじょう)に醸造所が併設されていることを生かし、ちょうどよく熟した房のみ摘み取り、順にワインにしていきます。

また、そのすばやい収穫を支えているのが、総勢60名にもなる「栽培サポーター」。老若男女・近隣から遠方まで、様々な人がぶどう畑の魅力に引かれ手伝いに来ており、すでに地域の中に溶け込んでいることを感じさせます。そうした地域とのつながりを深めつつ、地場に根付いたワインを生産していきたい、とお二人は語ります。筑波の風土に育まれた今年の新酒は、どんな表情を見せてくれるのでしょうか? 若いワイナリーが醸し出す味わいを、これからも楽しみにしたいと思います。(土浦市職員)

<注>本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。

➡これまで紹介した場所はこちら

TX研究学園駅前イルミネーション《けんがくひろば》12

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昨年の駅前イルミネーション

【コラム・高野武雄】私は2年前からTX研究学園駅前商店会の会長を務めておりますが、研究学園駅前イルミネーションは今年で18年目を迎えます。TXが開通した翌年には駅前にイルミネーションの光がともっていました。当時は駅前が薄暗く寂しい状態でした。そこで少しでも明るくしようと、地元苅間(かりま)の地権者の方々が手作りでスタートさせました。

今年は11月30日から来年2月28日まで光がともる予定です。ただ、諸般の事情により点灯式は中止になりました。

駅前イルミネーションは地域の皆様の支援と協力によって成り立っています。毎年、多くの方々が訪れ、この美しい光景を楽しんでいます。冬の寒さを忘れさせるような温かい光で訪れる人々の心を癒やしてくれます。このイベントは、地元の方々の思いの結晶であり、その光が地域を見守っています。

地域の絆を深めるイベント

研究学園は未来の希望にあふれた場所であり、多くの人々が集うことで文化が育まれています。私たちの商店会は、研究学園が全国の地域モデルとなるよう活動していきます。暖かく見守っていただければと思います。

イルミネーション飾りには多くのボランティアの方々が関わっており、その努力と情熱がこのイベントを支えています。また、地元の企業にも協力していただき、地域全体で盛り上げています。駅前に光がともると、街全体が一体となり、温かい雰囲気に包まれます。

研究学園駅前イルミネーションは地域の絆を深める重要なイベントであり、これからも続けていきたいと思います。多くの方々ご支援とご協力があってこそ、このイベントは成功します。これからもよろしくお願いします。(TX研究学園駅前イルミネーション実行委員会 会長)

駅前イルミネーション2024のチラシ

県内23校 特別支援学校生徒の力作集う 土浦

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12日から土浦市民ギャラリーで始まった茨城県高等学校総合文化祭特別支援学校部門大会

県内にある特別支援学校高等部23校が、各校の独自の取り組みと文化系部活動の成果を発表する作品展「茨城県高校総合文化祭 第8回特別支援学校部門大会」が12日から、土浦駅西口前の土浦市民ギャラリーで開かれている。身体や視覚、聴覚、知的などに障害のある生徒たちによる絵画や木工などの力作200点余りが展示されている。

水戸盲学校の生徒による粘土の立体像は、短距離走のスタートを切る瞬間や、グラウンドソフトボールでボールを打つ瞬間など、選手が力を込める瞬間が筋肉の細かな動きとともに生き生きと再現されている。水戸支援学校の生徒が描く「夜明け」と題された油絵は、水平線上に現れた朝日が、空を覆う雲と雲を映す水面を徐々に赤らめる姿を、乾いた赤色と群青のグラデーションで微細に描き込んだ作品だ。

ゲームイベントで「視覚入力装置」体験も

同文化祭は、文化部のある高校が加盟する県高校文化連盟による作品発表の場として毎年開催されており、特別支援学校部門は今年で8年目。企画は毎年、県内の各特別支援学校の生徒が集まる実行委員会が主体となり進められる。今年は23校から49人が集まり、本番に向けて9月からオンラインで交流を重ねてきた。

16日と17日には、実行委員のメンバーと、県内の一般校に通うボランティアメンバーらが集まり、街頭に立って、イベントPRや来場者に対する会場案内をしたり、ゲームイベントの進行などを実施する。

ゲームイベントでは、人間の目の動きをコンピュータが感知することで、パソコンやタブレット端末などを操作する「視線入力装置」を利用し、塗り絵や射的のゲーム体験会を開く。水戸特別支援学校が約5年前から授業に導入している装置で、手足を動かすことができなかったり、言葉を話すことができないなど、障害により意思表示に困難がある際に、モニターを見つめることでキーボードをクリックしたり、伝えたいものを指し示したりなどすることができる。同校の勝二あすか教頭は「技術の発達により、これまで気づけなかった意思を周囲がくみ取れるようになった。生徒も楽しみながら授業に参加し、学習意欲の向上につながっている」と話す。

16日と17日に行われるゲームイベントで体験できる「視線入力装置」

同文化祭特別支援学校部会事務局の田中雅人さんは「作品を通じて、いろいろな障害のある人がいることを知ってもらう機会になるとともに、彼らが自分たちと変わらないと知ってもらいたい」と話す。また「こうした学外活動への参加を通じて、普段、学校では静かな生徒が、展示に訪れた一般校の高校生に自分が学んできたことを力強く語りかけるなど、同じ高校生として交流を深めていた」と、障害のある生徒の変化について語り、「さまざまな障害のある生徒らが日頃の活動の成果を見ていただきたい。土日には、実行委員会のメンバーとして企画を進めてきた生徒たちが会場を案内するので、是非、多くの方に足を運んでいただければ」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔)

◆「茨城県高等学校総合文化祭 第8回特別支援学校部門大会」は17日(日)まで、土浦市大和町1-1、土浦市民ギャラリー オープンギャラリーで開催。開館時間は午前10時から午後6時。最終日は午後3時半まで。入場無料。問い合わせは電話029-247-5924(同事務局)へ。

逃げ切った先の、新たなる門出《電動車いすから見た景色》60

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イラストは筆者

【コラム・川端舞】地元の群馬に帰る決意をしたのはいいが、引っ越すために開拓せねばならない命綱が山のようにある。車椅子で入居できるアパートに、新しい土地で生活をサポートしてくれる介助者に、身体状態を診てくれる病院に…。そのたびに壁にぶつかり、改めて思う。この社会は、私のような重度身体障害者が1人暮らしをし、ましてや県境を越えて引っ越すことなど想定していないのだなと。

でも、生きていたら、どうにもうまくいかず、行き詰まることもあるだろう。そんなとき、生きていく場所を変え、やり直す権利は誰にでもある。障害者にだって同じ権利はあるはずだ。一度も失敗してはいけないのなら、新しい挑戦などできるわけがない。失敗を許容できない社会が、人間の無限の多様性を尊重できるとは思えない。

私の決断を「逃げ」だと言う人もいるだろうが、逃げることの何が悪いのだ。自分が大切にされない場所にとどまって、心を壊すよりは、自分が安心できる場所に逃げて、生き延びたほうがずっとよい。同じ場所に踏み止まって、そこから社会を変えようとするのも立派だが、まずは自分の安全基地を持たなければ、周囲の人に影響を与えることはできない。闘いに疲れて、息絶えてしまったら、それまでどれほど懸命に闘っていても、その勇姿はすべて水の泡となる。

「障害を乗り越えて」とよく言われるが、そもそも障害者が抱える問題も、他の「マイノリティ」とされる人たちが感じる不平等も、原因は多様な人々を想定せずに作られた社会にある。その問題を本人の力だけで乗り越える必要はない。障害者だって逃げていいのだ。いや、自分を傷つける場所からは、全力で逃げないといけない。

逃げられるのも特権

一方、今いる場所から逃げることができるのも、1つの特権だろう。実際に引っ越すまでには、まだ多くの課題がありながらも、私には「帰っておいで」と言ってくれる場所があり、私が引っ越すために具体的に支援してくれる人たちがいる。地元の人たちとのつながりが薄く、帰る場所がない障害者は、今いる環境でうまくいかなくなっても、他の地域に引っ越すという選択肢は浮かばないだろう。せっかく持った自分の特権性を活かし、障害があってもなくても、何度でもやり直せる社会を作っていきたい。

そう自分に言い聞かせて、このコラムを終えようと思う。5年もの間、私の言葉を受け取ってくれたあなたに感謝したい。100年先でまた会えたらいいですね。それでは、さようなら。(障害当事者)

健康情報の読み解き方《ハチドリ暮らし》43

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写真は筆者

【コラム・山口京子】広告が私たちの意識や行動に大きな影響を与えることを感じています。最近、過去に広告制作に携わっていた方から「健康情報の読み解き方」についての話を聞き、改めて広告のはたらきを知ると共に、健康食品について調べてみました。

広告とは「不特定多数の人々を対象に、商品、サービスなどの存在、特徴、有意性を知らせ、対象の行動を変更させることを目的として、広告主が料金を支払って行うコミュニケーションである」が一般的な定義です。

健康情報といえば、健康食品に関するブームが続いています。食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を過度に評価する傾向、健康に良いと取り上げられた食品が売り上げを伸ばす傾向、健康不安をあおる(ネガティブ・アピール)傾向―などが目立ちます。

広告は良いことしか伝えず何が正しいか分からない、情報があふれていて選択できないことが問題を深めているようです。広告では健康情報の詳しい内容が伝えられないことが多く、消費者はそのイメージをうのみにしがちです。

分からないものには手を出さない

講演では、単純化された説明や即効モデルには疑いをもち、健康情報リテラシーを育ててほしいという提言がありました。健康情報が氾濫することで、健康のために何かをしなくてはいけないといった強迫観念が消費者にインプットさせられているようにも感じます。

健康食品といわれるものは、健康に良いことをうたった食品全般を指します。具体的には、国の保健機能食品制度に基づき機能性などを表示する特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品のほか、機能性を表示できないサプリメント、栄養補助食品、健康補助食品、自然食品などがあります。

特定保健用食品は1991年に創設され、根拠法令は健康増進法、食品表示法です。機能性表示食品は2015年に創設され、根拠法令は食品表示法です。特定保健用食品は、国の個別許可制となりますが、機能性表示食品は届け出制です。機能性と安全性の信頼性については、医師や専門家から様々な指摘があり、企業任せの制度ともいわれています。

分からないものには手を出さない。興味があるなら、きちんと調べることが求められますね。(消費生活アドバイザー)

ネット投票の評価は62.7点 つくば市長 退職金1278万円に

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自身の2期目退職金ネット投票の結果について話す五十嵐立青市長=つくば市役所

投票者は1048人

つくば市の五十嵐立青市長が、自身が受け取る2期目の退職金をインターネット投票による評価の平均点で決めるとしていた件について(8月26日付10月4日付)、五十嵐市長は12日の定例記者会見で、1日から11日まで実施したネット投票の結果を発表した。1048人が投票し、評価点の平均は100点満点中62.7点で、退職金額は満額の2039万4000円に対し、62.7%の1278万7038円になるとした。

マイナンバーカードの交付を受け、同市のアプリ「つくスマ」をダウンロードしている15歳以上の市民を対象にネット投票を実施した。

投票した1048人は、投票ができる15歳以上の市民21万8721人の0.48%、投票手段として必要なマイナンバーカードの交付を受けている約13万人の0.8%、同市のアプリ「つくスマ」をダウンロードしている約2万3000人の4.5%だった。

1048人の評価点で最も多かったのが①100点で219人、次いで②80点が160人、③70点が133人、④0点が119人、⑤90点が101人だった=メモ1

62.7点という結果について五十嵐市長は「(10月27日投開票があった)市長選の得票率53%=メモ2=が民意だと思っている。(得票率の)選挙結果から1割以上、上振れしている」と自賛し、投票率が極めて低かったことに対しては「高いハードルがあったが1000人を超える人が投票して良かった」とし、「『マイナンバーカードの(暗証番号の)6桁から(マイナンバーの)12桁を覚えてない』と、かなりの人に言われた。そこのハードルが課題として大きくあった。本人と、投票した得点は結び付かないが、セキュリティについて心配があるとも言われた」などと話した。一方、投票に必要な同市のアプリ「つくスマ」のダウンロード数は通常は毎日10~20件ほどだが、ネット投票期間中の10日までは計644件、1日平均64.4件のダウンロードがあったなどと強調した。

一方、本来の退職金額2039万円からネット投票による評価1278万円を差し引いた差額の760万6962円は、市に返還されるわけではない。県内44市町村で構成し市長など市町村職員の退職金の事務を行っている県市町村総合事務組合(水戸市)は「各市町村からお預かりしている負担金は、積立金ではないので、(同組合の)事務の共同処理としてお預かりさせていただいている」としている。

同市は今年度予算にインターネット模擬投票実施の委託料約2200万円を計上している。今年度中に計3回の模擬投票を実施する計画で、退職金のネット投票はその一つという。(鈴木宏子)

※メモ1
【つくば市長2期目退職金ネット投票結果の内訳】
評価 票を入れた人数
0点 119人
10点 52人
20点 27人
30点 41人
40点 24人
50点 90人
60点 82人
70点 133人
80点 160人
90点 101人
100点 219人
計 1048人

※メモ2
【得票率】10月27日投開票のつくば市長選の有効投票数11万6184票に対する五十嵐氏の得票数6万1604票の割合

軽乗用車がつくバスと衝突 2人が軽傷

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つくば市役所

11日午後6時58分ごろ、つくば市筑穂2丁目の交差点で、同市のコミュニティバス「つくバス」が交差点を直進していたところ、右側から直進してきた軽乗用車と出合い頭に衝突。軽乗用車は弾みで交差点の反対側で一時停止していた別の軽乗用車に衝突した。この事故でつくバスの乗客1人が頭や首、右膝などに軽傷を負ったほか、弾みで衝突された軽乗用車の運転手1人も軽傷を負い、いずれも救急車で病院に運ばれた。

同市総合交通政策課によると、つくバスは午後6時25分 研究学園駅発やすらぎの里しもつま行の吉沼シャトル下り18便。事故のあった交差点には一時停止の標識があり、つくバスが優先だった。事故時、道路は渋滞していた。つくバスと衝突した軽乗用車の運転手も首の痛みを訴えているという。

事故時つくバスには乗客が2人乗っており、もう一人は歩いて帰宅した。事故により、代車のバスが運行されたが、吉沼シャトル下り18便を利用する予定だった乗客は次の便を利用したという。

市は運行事業者である関東鉄道に対し、安全運行の徹底を申し入れたとしている。