月曜日, 3月 2, 2026
ホーム ブログ

創立40周年祝う つくば学園ロータリークラブ

0
あいさつする高田会長

市内で記念式典

社会奉仕団体、つくば学園ロータリークラブ(RC)の創立40周年記念式典が1日夕、つくば市内のホテル日航つくばで開かれた。同RC会員のほか、招待された県内RC代表も参加し、200人を超える大式典になった。つくば市内には、つくば学園RC、つくばシティRC、つくばサンライズRCの3クラブがあるが、会員数は学園RCが最も多い。

会員数3.5倍に

学園RCを代表して高田稔美会長(高田工務店社長)があいさつ。「このクラブは1986年7月、土浦RCのスポンサークラブとして、30人の会員で設立された。1985年に開かれた科学万博が成功のうちに終わり、地域が活気に満ちていた時代だった。当時、私は中学生だったが、地域発展の未来に期待していた。それから40年。つくば市は大発展し、私たちも地域の発展に寄与してきた」と述べた。

また、創立40周年記念式典の浦里浩司実行委員長(浦里酒造店会長)は「会長あいさつにもあったように、スタート時の会員は30人だったが、今では100人を超え、106人の規模になった。スポンサーの土浦RCはじめ、多くのロータリー会員のご指導にお礼申し上げる」と、会員の大幅増を強調した。

報告する浦里実行委員長

学園RC会員によると、茨城県内のRCで最も会員数も多いのは水戸RCで、学園RCは2番目という。土浦市内にも、土浦RC、土浦南RC、土浦中央RCの3クラブがあるが、学園RCのスポンサー(親クラブ)だった土浦RCの会員数は減少傾向にある。

3人のガバナーを輩出

高田会長、浦里実行委員長のあいさつのあと、瀬戸隆海ガバナー(県内全RCの代表、龍ケ崎RC会長)、県知事代理の久保三千雄県営業戦略部長、五十嵐立青つくば市長が来賓としての祝辞を述べた。

この中で、瀬戸ガバナーは「40年前というと、NTT民営化、科学万博、男女雇用機会均等法成立など、時代の大きな変化が始まろうとしている時期だった。学園RCは、たくさんの奉仕活動に取り組んでおり、RC活動に大きなインパクトを与えている。これらが未来に残るよう、今後の活躍を祈念している」と、活発な活動を続けるよう求めた。

学園RCもこれまで、筑波山江戸屋の吉岡昭文社長(当時)、つくば企画の野堀喜作社長(当時)、東光拓商事の大野治夫社長(当時)の3人のガバナーを輩出している。いずれも地元有力会社の経営者だ。

記念式典の途中、40年のクラブ活動の写真をAIで編集したスライドが壁面に映し出され、出席者はRC活動のいろいろなシーンに見入っていた。1時間半の式典のあと、会場は祝賀の宴に入り、夜遅くまで懇親を深めた。(坂本栄)

活動シーンを映すスクリーン

サンガイア、千葉に連勝 プレーオフ進出の可能性残す

0
第2セット、梅本のスパイクがブロックを射抜く(撮影/高橋浩一)

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は2月28日と3月1日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナで千葉ドット(旧千葉ZELVA、本拠地千葉県千葉市)と2連戦し、共にセットカウント3-0で連勝した。これでサンガイアは通算成績16勝8敗で東地区5位。レギュラーシーズンは残り4試合で、他チームの結果次第では各地区2位以上によるプレーオフ進出の可能性も残す。

2025-26 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(3月1日、つくばカピオアリーナ)
サンガイア 3-0 千葉ドット
25-23
25-15
22-17

第1セット、ブロックを決める畑中(右)と梅本

つくばでのホーム最終戦となった1日、第1セットは拮抗(きっこう)した展開で、ブロックの隙を突く千葉の精密な攻撃に苦しんだサンガイアだったが、終盤に僅差(きんさ)をつけてセットを先取。第2セットは中盤以降一気に差をつけてセット連取、第3セットも勢いに乗ってものにした。

川村のパワーあふれるスパイク

「昨日とはメンバーが替わった中で、チームとしてやるべきことを確認し、苦しい場面でも逆転されず我慢することができた」と、アウトサイドヒッターの川村駿介。同じくアウトサイドヒッターの畑中大樹は「アウェーでの4連敗から、自分たちの課題を見つめ直し、みんなで戦って手にした連勝」と話し、自分の攻撃については「序盤は緊張もあって肩に力が入ってしまったが、後半は気持ちを切り替えてチャレンジャーとして挑むことができた」と振り返った。

第2セット、榮が得点を決める

この日は川村、畑中の2人に加え、ミドルブロッカーには榮温輝、リベロには松浦友喜と、前日から先発4人を入れ替えて臨んだ。「昨日はミドルブロッカーの決定率が良く、今日もそこに相手がついてくると思ったので、バックアタックを積極的に使うなど、幅のあるいい攻撃ができた」とセッターの浅野翼。

第1セット、長谷川がライトからスパイクを放つ

川村はスピードとパワー、畑中は高さとパワーという持ち味をそれぞれ攻撃に発揮。榮と梅本鈴太郎が速攻などで揺さぶりをかけ、エースの長谷川直哉が要所を締める。それら全てのタクトを振るうのが浅野翼のトスワークだ。「縦にも横にも、相手に的を絞らせず、しっかりと立体的に攻撃を展開したことが勝利につながった」と浅野は胸を張る。

浅野翼のトスワーク

「昨季と違ってすごく選手層が厚くなっており、誰が出ても力を落とさずに、違ったスタイルのバレーができる。どのチームも対策を立てて試合に臨んでくる中で、できるだけ違うパターンでメンバー編成し、昨日と今日とで全く違うバレーを意識的にしている」と加藤俊介監督。

今季Vリーグは残り2節4試合。東地区は現在、首位から5位までが勝ち星4差の中にひしめく大混戦だ。サンガイアは、来週はホームの牛久運動公園体育館で長野GaRonsとの2連戦、再来週はアウェーの北ガスアリーナ札幌46で北海道イエロースターズとの2連戦に挑む。

「相手がどうこうではなく、自分たちが目指すバレーができれば結果は必ずついてくる。残り2週間で選手と共に今の課題を詰めきり、4試合を全部取ってわれわれが目指してきた今季の集大成を締めくくりたい」と加藤監督は意気込む。(池田充雄)

つくばでのホーム最終戦を勝利で終えた選手たち

常陸牛のおいしさ発信拠点に つくば駅前に専門料理店「常陸牛 山水」

5
「常陸牛の日」の3月5日、3000円以上の料理を注文したお客様にプレゼントする常陸牛ロースト寿司

3月5日「常陸牛の日」にプレゼント企画

【PR】3月5日は「常陸牛の日」―。常陸牛のおいしさを発信する拠点として、つくば駅前のホテル日航つくば(つくば市吾妻)2階にこのほど、常陸牛専門の料理店「常陸牛 山水」がオープンした。オープン後、初の企画として「常陸牛の日」の5日、3000円以上の料理を注文したお客様に、常陸牛ロースト寿司一貫をプレゼントする。

松阪牛、神戸牛など全国各地のブランド牛の産地には、ブランド牛に特化した専門料理店が数多くある。一方、常陸牛に特化した専門料理店は県内にほとんどないという。

同店では、常陸牛の中でも厳選した牛肉を使い、ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼き、会席料理などを提供する。厳選した常陸牛は、きめ細かく、とろけるようにやわらかで、濃厚な味わいと甘い脂が特徴の逸品だという。

「常陸牛 山水」の店内

2018年に同ホテルにオープンした「つくば山水亭 別亭」をリニューアルし、今年1月9日「常陸牛 山水」としてオープンした。つくば市小野崎の日本料理店「つくば山水亭」を運営するサンスイグループが引き続き手掛ける。

山水亭別亭は当初、魚中心の日本料理を提供していた。ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼きの中から選べる常陸牛のメニューを提供したところ大変好評だったこと、つくば駅から徒歩2分のつくば市中心部に立地する料理店であることなどから、茨城県のブランド牛のおいしさを発信する拠点としてリニューアルした。

昼の部は2200円から、夜の部は2900円から1万5000円の会席コースなどを提供する。ステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶの中からメーン料理を選ぶことができ、いずれも常陸牛の澄まし汁、包み焼、大トロあぶり寿司、シチューなどを味わえる常陸牛づくし会席コース(12000円)などが人気だという。価格はいずれも消費税込。

常陸牛の日にプレゼントするロースト寿司についてサンスイグループレストラン事業部の小林剛本部長は「常陸牛はお寿司としてもおいしいのでぜひ味わっていただければ」と話している。

「常陸牛 山水」の入り口

常陸牛は、指定生産者が月齢27カ月以上飼育した黒毛和牛のうち、肉の締まり、きめ、霜降りの度合い、光沢、脂肪の質などの肉質等級が4以上、かつ赤肉がどのくらい得られるかの歩留等級がB以上の、茨城県常陸牛振興協会が認定した高品質の牛肉。3月5日は1977年に同協会が設立されたことにちなんで「常陸牛の日」に認定された。

◆「常陸牛 山水」の営業時間は午前11時30分~午後2時と午後5時30分~9時。座席数は60席。問い合わせは電話029-855-3313(同店)へ。

ウメの花の季節 チームで梅林を整備《宍塚の里山》133

3
写真は筆者

【コラム・西川菜緒】宍塚の里山では、梅の花が見ごろを迎えています。梅の香りを想像することができますか? お日様が当たると、フワッと一気に香ります。鼻をスーと抜ける爽やかな香りに、里山の春を感じることができます。梅の花は、輪郭がはっきりしているので、一つひとつの花をじっくり観察し、香りを楽しむことをオススメします。

梅林を整備する活動を3年前から始めました。剪定(せんてい)チームの主なメンバーは、会が月に1回開催している「月例観察会」で偶然出会った、里山保全に関心のある、子育て世代の母3人組です。薪(まき)ストーブ、電気自動車といったエネルギーの話、肥料作り、米作り、家庭菜園、料理など食の話、DIYの話、染色の話と、話題は尽きません。会のイベントを通して、気の合う仲間に出会えたことに感謝です。

放置されていた梅の木は、好き勝手に枝が伸び放題。樹高も高くなり、さて、どこから剪定したらよいものか?と悩みました。しかも、私たちは剪定初心者。本を読んだり、You Tubeを見たりして、手探りで始めました。

「桜切るばか、梅切らぬばか」という、ことわざがありますが、枯れてしまうのでは?という不安から、なかなかバッサリは切れません。枝先をメインに少しだけ剪定したところ、6月ごろになると葉が茂りすぎて風通しが悪くなり、カイガラムシとアブラムシが大量発生しました。

それではと、思い切った剪定をおこなうと、徒長枝(とちょうし)と呼ばれる、異常に勢いよく伸びる枝が大量に出てきたり、突然の剪定に木が弱ってしまい、木肌にコケが生えたり、落葉が早まる、なんてこともありました。花が咲く時期に受粉作業をすると、実の付きがよくなるのですが、せっかく付いた実も、なぜか熟す前にポトポト落ちてしまうこともあります。

広がる里山保全交流の輪

剪定を始めて気が付いたことは、木をよく観察すること。枝の向きや重なり具合、木肌の様子、陽当たり、風通しなどですが、短期間で結果が出るものではありません。長い目でじっくり取り組むことが大切だと感じています。

花芽(はなめ)がついている剪定枝は家に持ち帰り、温かい室内で花瓶に生けておくと花が咲きます。桃の節句が近づくこの時期、おひな様の横に飾って楽しみます。剪定枝はほかにも、染料にしたり、太い枝は薪として利用できます。

うれしいことに、剪定チームに参加するメンバーが増えてきました。剪定チームの活動を通して、里山保全の交流の輪を広げていきたいと思います。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

早期離床・急性期リハビリテーション《メディカル知恵袋》14

0
筑波メディカルセンター病院

【コラム・齊藤久子】近年、集中治療室(ICU)において、重症患者さんに早い時期から積極的に離床を進め、体を動かしていくことが、集中治療後症候群(PICS)の予防、日常生活動作(ADL)の改善、長期的な生活の質(QOL)の向上に役立つとして、多職種で取り込む標準治療として普及してきました。今回は、早い時期から体を起こしていく早期離床、急性期のリハビリテーションについて紹介します。

安静臥床の問題

皆さんは、重症な病気やけが、大きな手術をした後は体を横たえてゆっくり休み、あまり動かないでいることが大事だというイメージをお持ちではないでしょうか? もちろん、病気やけがの状態によっては安静に臥床(がしょう)していることが必要ですが、安静臥床のデメリットもあります。

安静とは、無動・不動あるいは低活動の状態、臥床は身体の長軸方向に重力負荷がかからない状態を意味します。使わない、動かさないことで筋量減少、骨密度低下、関節拘縮(こうしゅく)が起こり、転倒のリスクが増えます。循環血液量の減少、血圧調整の低下が起こり、起立性低血圧や深部静脈血栓症を生じやすくなります。肺活量が低下し、下側肺に痰(たん)がたまり肺炎を起こしやすくなります(表1)。

ICUの重症患者に起こりやすい問題

ICUの重症患者さんは安静臥床以外に、重症な病態や、治療のための呼吸器装着、薬剤投与などが複雑に関与して筋力低下が起こることがあり、ICU獲得性筋力低下(ICU-AW)といいます。原疾患に関係しない左右対称性びまん性筋力低下でICU重症患者さんの30~80%に認められ、原因は多要因ですが、不動も一因なので予防に早期離床も有用です。

またICUの患者さんは身体の問題だけでなく、認知やメンタルヘルスの問題も生じやすいです。PICSは、ICU在室中あるいは退室後に生じる身体機能、認知機能、メンタルヘルス問題の総称で、患者さんの長期予後のみならず家族のメンタルヘルスにも影響を及ぼします(図1)。人工呼吸管理、鎮静、せん妄、筋力低下等が各々悪影響を及ぼし合い人工呼吸管理が遷延するとPICSを生じやすいので、予防には可能な範囲で自分の呼吸を促し、深く眠りすぎないよう、コミュニケーションをとるように努め、早期運動療法を行うなど多方面の介入が必要です。

早期離床・急性期リハビリ

運動療法は横になっていても行えるので、離床が困難な患者さんに対しても関節を動かして拘縮を予防したり、筋力を維持する訓練を行います。離床を進める時はベッドのヘッドアップから始めて端坐位、立位、歩行と進めていきます。

重症患者さんで、多くの医療機器を使っている場合や血圧や呼吸が安定しない場合はリハビリを行うことで危険が生じないよう、患者さん一人ひとりの病態の把握、安全に実施できるかの判断、心配なことが生じた時の中止基準などを慎重に確認しつつ十分な人数のスタッフが協力して行います。早期離床を進めていくためには、可能な範囲で鎮静を浅くして、患者さんとコミュニケーションをとり、適切な栄養管理を丁寧に行うことも重要です。

ADLQOL向上へ

体を起こすことが最終目的ではないので、日常生活動作ができるよう、病態を評価し、動作練習を行います。嚥下の評価や認知機能評価も行い、経口摂取を進める判断や訓練、コミュニケーションをとる工夫も大切です。

家族が原疾患の病状理解とともに、リハビリテーションの現状や目標を理解し、可能な場合はリハビリに参加することも重要で、患者さんが安心してモチベーションを保つことにつながります。患者さんも家族も大きなストレスを抱えていることは当然ですし、家族は時に経済面や他の家族の問題を抱えていることもあるので家族のサポートも必要です。

このように重症患者さんの離床は、医師、看護師、リハビリテーション療法士にとどまらず、管理栄養士、臨床工学技士、薬剤師、医療事務、公認心理師、ソーシャルワーカーなど多職種が協力し、患者さん、家族と十分コミュニケーションをとってすすめていくことなのです。

重症患者さんが病気やけがを克服し、安静臥床やICU入院によるデメリットを最小限にし、長期的にADL、QOLを向上できるよう、多職種で連携しながら、サポートしてまいります(図2)。(筑波メディカルセンター病院リハビリテーション科専門部長)

最新の脅威動向と防御策学ぶ つくばでサイバーセキュリティ対策セミナー

7
講演する県警本部の白土哲也警部

関彰商事

近年、企業や自治体を狙ったサイバー攻撃は高度化、巧妙化しており、身代金を要求するランサムウェア被害や情報漏えい事故が相次いでいる。こうした状況を受け、最新の脅威動向と具体的な防御策を学ぶ「サイバーセキュリティ対策セミナー」を関彰商事(本社・筑西市・つくば市、関正樹社長)が県内4カ所で開いている。そのうちの一つ、つくば会場のセミナーが24日、ホテルグランド東雲で開かれ、企業経営者や情報システム責任者など約70人が熱心に受講した。

関彰商事の江幡博康部長

第1部は身近なサイバーセキュリティ被害対策と題し、同社ビジネストランスフォーメーション部の江幡博康部長が実際の被害事例を紹介した。

同社の子会社であるセキショウキャリアプラスは昨年、不正アクセスの被害を受け、約1万5000人分のデータが漏えいした(25年10月10日付)。江幡部長は「ダーク・サイトに名簿が流出している」という第3者からの報告で分かったと話し、「突き詰めてみると脆弱なプログラムを使っているとか、不要なデータを管理できていなかったというような反省点があった」「当たり前のことを実行しているかどうかということが大事」だなどと述べ、「うちは絶対大丈夫だと思わず、対策にもコストをかける必要がある」と話した。

サイバーセキュリティ対策セミナーの様子

第2部は「サイバー攻撃の手口の紹介・デモンストレーション、サイバー犯罪の現状と被害防止対策」と題し、県警本部生活安全部サイバー企画課の白土哲也警部が講演した。

白土警部は、セキュリティ対策の基本や、情報セキュリティの個人情報の窃取などの具体的な脅威を紹介し、ランサムウェアなどを詳しく解説した。デモンストレーションでは2台のディスプレイを用い、攻撃側と被害側に分けて、具体的にどうやって侵入するのかを見せた。

その上で「アサヒグループホールディングスやアスクルのように充分な対策をとっている大企業でも被害を受けることがある。100%守り切れるわけでないが、充分な対策をとっていく必要がある」と説明した。さらに「サイバーセキュリティ対策は経営者の関与が大事」だとし、「対策の不備により、法的・道義的責任が問われるなど経営に大きな影響を与える。経営資源の投入と具体的な指示が必要」だと訴えた。

もしウイルス感染や不正アクセス、情報漏えいなどのセキリティインデントが発生したらどうするのかー。白土警部は「ネットワークを切断する、情報システム部と責任者に報告する、最後は警察に通報することになる」などと話した。

受講した物流業「明送」(守谷市)の一ノ瀬慶一社長は「具体的にサイバー攻撃のデモを見せてもらって、分かりやすくて良かった。ある程度の対策をしてきたが、評価を見直し、社員教育にも力を入れていきたい」と話した。福祉機器メーカー「幸和義肢研究所」(つくば市)の山野井勉製造部長は「今回のセミナーはセキュリティの重要さなど分かった多く、ためになった。今日の話を持ち帰り、これからの対策や社員教育にも反映させていきたい」と感想を述べた。(榎田智司)

駅の1時間《短いおはなし》48

3
イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

みのりが、春のあぜ道を走っている。赤いカーデガンがかわいい。
畑仕事のおじいさんが、目を細めて話しかけた。

「みのりちゃん、どこに行の?」

「駅。ママを迎えに行くの」

みのりのママは都会の病院に入院していたが、今日退院して帰ってくる。

「そうか。ママが帰ってくるのか」

おじいさんは幼い背中を見送って、おばあさんに尋ねた。

「みのりちゃんは、いくつになったかな?」

「5歳ですよ」

「5歳か。かわいい盛りだ」

駅には、誰もいない。小さな無人駅だ。
ベンチに座ると、どこからか髪の長いおねえさんが来た。

「お嬢ちゃん、誰か待ってるの?」

「パパとママを待ってるの。入院したママが電車で帰ってくるから」

「そう」

「おねえさんは誰を待ってるの?」

「私は、時間が過ぎるのを待ってるの」

「ふうん。こんな暗い駅より、もっといいところで待てばいいのに」

「ここじゃなきゃだめなの」

「どうして?」

「だって、ここにいれば年をとらずに済むわ」

「えっ?」

「ここでの1時間は、外での1年。ほら、浦島太郎の竜宮城みたいにね」

竜宮城は知っているけど、みのりにはピンとこなかった。

「外に出てごらんなさい。ちょうど10分過ぎたわ」

みのりが外に出ると、蒸し暑かった。今にも雨が降りそうだ。紫陽花が咲いていた。

「ね、2カ月進んで、6月になっていたでしょう」

おねえさんは、何でもないような顔で言った。

「うそだよ。電車は? パパとママは?」

「春まで待てば電車が来るわ」

「そんなのうそだ」

みのりは、外に飛び出した。

セミが鳴いていた。太陽が容赦なく照りつけて、じりじりと肌を焼く。
8月だった。そして季節はすぐに秋に変わった。
みのりは怖くなった。おねえさんの言うことは、本当だ。

「いいじゃない。あなたにとっての1年なんて、大したことないわ」

「いやだ。電車いつ来るの? パパとママに会いたいよ」

泣き叫ぶみのりを横目に、おねえさんは時計を見た。ちょうど1時間が過ぎた。
「ああ、また春が来たわ。お嬢ちゃん、ありがとう。もういいわ」

「みのり、起きなさい」

みのりは、肩をゆすられて目を覚ました。目の前に、パパとママがいた。

「パパ、ママ」

「みのり、ひとりで迎えに来たんだね」

「待ちくたびれて眠っちゃったのね」

パパの大きな手が、みのりを抱き上げた。
「ただいま、みのり」とママが笑った。よかった。パパとママ、ちゃんと帰ってきた。
あれは怖い夢だった。おねえさんは、どこにもいない。

みのりは、パパとママと一緒に、あぜ道を歩いた。あれ?靴が少しきつい。
赤いカーデガンの袖も、短くなっている。
畑仕事のおじいさんが「退院おめでとう」と手を振った。
おじいさんは、幸せそうな親子を見送って、おばあさんに尋ねた。

「みのりちゃんは、いくつになったかな?」

「6歳ですよ。もうすぐ小学生です」

何も変わらないのに、春の駅で、みのりの1年だけが奪われた。

(作家)

パブコメを「儀式」にしないために《水戸っぽの眼》10

12
つくば市役所

【コラム・沼田誠】国において、SNSでパブリックコメント(意見公募)実施を告知している案件は全体の5%未満に過ぎないー。産経新聞に掲載された山田太郎元デジタル政務官の調査記事を読み、つくば市と水戸市のパブコメはどうなっているか気になりました。そこで今回は、両市の2024(令和6)年度実績を比較したいと思います。

つくばと水戸を比べると…

市民への「見せ方」には明確な差がありました。つくば市は15案件を実施し、延べ107人から439件の意見を得ています。「生物多様性つくば戦略(案)」には81件(13人)の意見が寄せられています。専門知識を持つ市民が多い土地柄もあり、行政案に対して科学的な裏付けを求める市民が多いことがうかがえます。

また、パブコメ一覧ページは、各案件の概要から「結果」までが簡単にたどれるよう整理されています。

これに対し、水戸市の募集数は33案件に上ります。しかし、一覧表を開くと、「結果の詳細については担当課へ問い合せください」という記載が目立ち、意見提出0件も散見されます。情報が見つからない、あるいは担当課に問い合わせる必要がある、という時点で、市民による意見表明の機会が「参加コストの高い閉ざされた手続き」に映ってしまいます。

SNSを活用する周知方法

SNSを活用した周知についても、両者に差が見られました。公式Xで“意見募集/意見公募”などで検索した範囲では、つくば市の公式アカウントでは「つくば市下水道事業経営戦略(案)」を除く全ての案件の告知が見つけられました。

一方、水戸市の公式アカウントでは、同条件では昨年度分のパブコメ告知を見つけられませんでした。ただ、検索仕様上の見落としや、投稿が削除された可能性はあります。これが事実であれば、かつて水戸市の広報を担当していた立場として、パブコメをSNSで必ず告知する手順を整備すべきだったと、反省せずにはいられません。

ただ改善の芽もあります。例えば「水戸市こども計画(案)」のパブコメでは、「さまざまな子育て支援制度などがあるが、ネットで探すのは困難である。水戸市のHPでは情報や答えを見つけることができない」との住民からの指摘に対して、市側が「子育てに関する情報につきましては(中略)SNSや子育て支援アプリ『みとっこ子育て応援アプリ』など、各種媒体を活用し、…広く発信してまいります」と回答しています。

このように、情報発信に課題意識を持つ部署や職員が増えていけば、パブコメ告知についても、自ずと改善が進むと思います。

行政が見落とした視点を掘り起こす

重要な施策において、行政はパブコメに先立ち、有識者らを集めた審議会を開くことが通例です。委員の選び方や、議論の実質などはさておき、審議会も経てやっとまとめられた案に、一般市民の意見で修正を加えるのは、実務者にとって心理的・手続き的なハードルが高い面もあるでしょう。

ともあれ、パブコメ(審議会も)が「行政案の追認」という、アリバイづくりに陥るリスクは常にあると言わざるをえません。しかし、パブコメは本来、形式的な手続きではありません。行政が見落としていた視点を掘り起こし、議会に対してより質の高い、吟味された議論の素材を提供するプロセスです。

パブコメを単なる「儀式」にしないため、行政機関はその実施を積極的に公開し、それに対して住民の側は意見を出し続ける―そうした地道な積み重ねこそが、地域をよりよくする土台となるのではないかと思います。(元水戸市みとの魅力発信課長)

イタリアの風は(たぶん)優しく暖かい《マンガサプリ》4

1
写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】今回ご紹介するのは、独特の筆致とハイセンスな世界観で、多くのファンを魅了し続けるオノ・ナツメ先生の「LA QUINTA CAMERA(ラ・クインタ・カーメラ)〜5番目の部屋~」(小学館、全1巻)。舞台はイタリアのとある街。そこにあるアパートの一室では、性格も職業もバラバラな4人の中年男性たちが共同生活を送っている。彼らの住まいには、いつも空いている「5番目の部屋」があり、短期留学生や旅人に貸し出している。そこから静かに物語は動き出す。

オノ・ナツメ先生といえば、「リストランテ・パラディーゾ」や「ACCA13区監察課」など、渋い「おじさま」を描かせたら右に出る者はいない。

本作でもその手腕は遺憾なく発揮されており、同居者は、少し気難しかったり、陽気であったり、家事が得意であったりと、それぞれに人生の年輪を感じさせる魅力的なおじさまたち。彼らが囲む食卓や、何気ない日常のやりとりを見ているだけで、読者はイタリアの石畳の上を歩いているような、心地よい異国情緒に包まれる。

この作品の最大の読みどころは、ゲストとして「5番目の部屋」にやってくる人々との交流にある。言葉も文化も違う異邦の若者たちが、一時的にこの部屋に滞在することで、住人である4人の男性たちの日常に小さくて温かい波紋が広がっていく。

この部屋を訪れる留学生たちは、それぞれに夢や悩みを抱えている。対する4人の住人たちは、彼らに過剰に干渉することなく、そっとおいしい料理を差し出したり、さりげない一言で背中を押したりと、年長者ならではの距離感で寄り添う。その交流は劇的なドラマではないが、誰かの人生がほんの一瞬だけ交差し、互いの心を少しだけ温め、また離れていく。そんな一期一会の美しさが、この作品には満ちあふれている。

心の余裕と他者への慈しみ

また、オノ先生の描くイタリアの描写も絶品。シンプルながらも洗練された線で描かれる街並みやインテリア、そして何よりおいしそうな料理の数々。読み進めるうちに、淹れたてのコーヒーの香りや、温かなパニーニの食感、窓から差し込む午後の柔らかな光まで感じられるような、五感に訴えかける表現力が本作の濃度を一層高めている。

派手なアクションや奇抜な設定はないが、ここには現代人が忘れがちな「心の余裕」と「他者への慈しみ」が描かれている。読み終えた後、まるで良質な短編映画を観た後のような、清々しくも少しだけセンチメンタルな余韻に浸れるはずだ。忙しい日常に少し疲れを感じたとき、あるいは静かな夜に一息つきたいとき、ぜひ『LA QUINTA CAMERA』の扉を叩いてみてほしい。

5番目の部屋に集う人々の優しさが、あなたの心も穏やかに解きほぐしてくれるだろう。(牛肉惣菜店経営)

戦争と差別に反対 若者たちがスタンディングデモ つくば駅前

20
デモを呼び掛けたハナさん

選挙結果に危機感

2月8日投開票の衆院選で与党が大勝した結果を受け、戦争や差別への懸念を訴える若者たちが21日、「戦争と差別 もうたくさん!」などと書かれたポスターを手に、つくば駅前のつくばセンター広場で街頭に立った。外国にルーツを持つ若者を中心に80人余りが、それぞれが抱く経験や思いを語りながら、「声を上げ続けることの大切さ」を訴えた。

大学院生が呼び掛け

スタンディングデモを呼び掛けたのは、つくば市在住の大学院生、ハナさん(25)。日本とナイジェリアにルーツを持ち、つくばで生まれ育った。2週間前の衆院選で、与党の自民党が大勝した結果について、「自分にとっては衝撃的だった。食べ物は高く、賃金は低い。毎日生活が苦しい状況で、軍事費を上げようとする。日本が戦争に向かっているように感じた」と語る。

ハナさんは、近年強まっていると感じる排外主義や差別に対する危機感も、デモ開催の理由の一つだという。ハナさん自身も、生活の中で差別を感じた経験がある。物件を探していた際、「アフリカ系のハーフだから難しい」と断られたことがあり、不動産業界でも外国人風の人を断る家主が増えていると説明されたことがある。

選挙戦の中では、つくば駅前で外国人排斥を訴える候補者を見ることもあった。「多様な人が暮らすつくばで、外国人を追い出せという声があるのは悲しい。ネット上でも差別的な言葉をよく見るようになった。それが訂正されないまま広がっているのが怖い」とし、「外国人や性的マイノリティ、女性など弱い立場の人が切り捨てられ、スケープゴートにされ、対立があおられていると感じる」と話す。

思いを付箋に書き込む

中高生らも参加

デモには多様な背景を持つ学生が参加した。中国で生活し、現地で反日デモを目撃した経験を持つ中学2年の参加者は「今の日本の状況には複雑な気持ちがある」と話す。「日本人だけど、中国語が話せるというだけで嫌なことをされたり、言われたりしたことがある。それはおかしいと思う」。一方で、多様な言語や文化に触れる経験は自分の世界を広げたとも語り、「いろんな人を受け入れる社会になってほしい」と訴えた。

市内在住の高校3年ジボフスキー・ニキータさんは、「外国人への嫌悪と闘いたいと思って参加した」と話した。同じく高校3年のマッコイ・キリアンさんは「私の家族も差別を経験してきた。差別のない平和な世界をつくっていきたい」とし、高校2年の荒木茉莉花さんは「戦争や差別のない世界にしたい。一つの国のことを語るにも、その国の中にもいろいろな立場の人がいることをしっかり考えなくてはいけない」と、国や立場によって単純に善悪を決めつけない視点の大切さを強調した。

「市民運動の力示したい」

ハナさんは、2年前から仲間たちと声を掛け合い、パレスチナ連帯を訴えるスタンディングを毎月開催してきた。そこで感じてきたのが今回のデモのテーマの一つでもある「市民運動の力」だとし、「選挙結果を見ると、みんなが差別に賛成しているように見えるかもしれない。でも、実際には反対している人は多い。パレスチナに関してもそう。その声を見える形にしたかった」と話す。また、外国にルーツを持つ人が政治について発言すると批判されることがあるとしながら、「日本に住んでいる人なら誰でも、差別は嫌だと言う権利がある」と強調し、「裏金問題や統一協会との関係など、批判されるべきものが批判されないまま、憲法改正が押し進められようとしている。私たちは、そんなこと望んでいない。差別は嫌だ、戦争は嫌だという当たり前のことを、当たり前に言える社会にしたい」と訴えた。

会場には、通行人も自由に思いを書き込めるように付箋と大型の模造紙が用意された。スピーチも誰でもできるようにし、「みんなの声を可視化する場にしたい」という思いが込められた。

来場した牛久市の細谷一明さん(62)は「23歳と17歳の子どもがいるが、彼らを戦争に行かせたくない。雰囲気に流されないよう、声を上げることが大切」と語った。(柴田大輔)

新党「中道」はこれからどうなる《文京町便り》49

6
土浦藩校・郁文館の門=同市文京町

【コラム・原田博夫】唐突に始まり、2月8日が投開票日だった総選挙は、自民党の歴史的大勝で、高市早苗首相の賭けは見事に当たった。急ごしらえの野党第一党、中道改革連合は壊滅し、議席数では3分の1に落ち込んだ。これほどのコントラストは、国民一般のみならず永田町の消息通や選挙プロも、事前には予想できていなかった。

実体のなかった新党「中道」の敗北を受けて、共同代表の野田佳彦(旧、立憲)氏と斉藤鉄夫(旧、公明)氏は責任を取り、ともに退任。敗退の原因は解明しきれず、「中道」の認知度も低いままだが、その新代表に小川淳也氏(香川1区、54歳)が選出され、幹事長には階毅維氏(盛岡1区、59歳)が指名され、新執行部が発足。翌18日には、特別国会で首相に指名されて、第2次高市内閣が発足した。

しかし、衆院を基盤とする中道は存在するも、参院では立憲と公明は継続し、国会議員総体では3党の連絡協議の場が設けられることになった。さらに、1976年総選挙以来の慣例で第2会派に当てられてきた衆院副議長ポストに関しては、打診された立憲・元代表の泉健太氏(京都3区、51歳)が拒否したため、石井啓一氏(比例北関東、67歳)が就くことになった。

気になる政治家、小川新代表

というわけで、新党・中道の船出は甚だ厳しい。小川新代表は、不退転の覚悟で議論を尽くして党内融和を図り、18日の議員総会では「巨大与党の権力の横暴や怠慢は絶対に許さない。権力監視の先頭に立つ」と言っているが、このスタイルは旧来の野党色を引きずっている印象がある。こうした対決色は果たして、有権者とりわけ20~40歳代にどれだけ届くだろうか。言い換えれば、無党派層に刺さるだろうか。

ここ数年の国政選挙で、国民民主、維新、参政、みらいなどの一点突破型新党が順繰りにそれなりの議席を確保してきたことを踏まえると、その時々のテーマやイシューに躊躇(ちゅうちょ)なく取り組む、進取性が求められる気がする。そうした潮目の変化を「つかむ」「引き出す」柔軟さと戦略性こそが、巨大与党に対峙(たいじ)するには必要ではないか。

たまたま私は、小川新代表と2000年ごろ、ロンドンで交流があり、その誼(よしみ)で夏の週末、リッチモンド野外で開かれたコンサートを家族連れで楽しんだことがある。

その時の小川氏の真摯(しんし)かつ謙虚な言動に感心し、政界に転じた後も折々の活躍を気にしてきた。この際、経済学者リカードの比較優位(自分の相対的に優位な分野に特化すべし)原理に基づいて、ご自分のキャラクターと年来のスタイルを貫き、かつグローバルに激動の時代の息吹を感じ取る柔軟性を発揮してもらいたい、と祈る。(専修大学名誉教授)

雪と氷とコハクチョウ《鳥撮り三昧》10

1
写真は筆者

【コラム・海老原信一】今回の題は「雪と氷とコハクチョウ」ですが、北国に行けば普通に見られる光景です。県南地域ではどうでしょう。寒さが募る1~2月、時々雪が降り、公園の池や沼も結氷します。洞峰公園の沼でも、日陰になる場所の雪や氷が溶けることなく、厚さを増すことがあります。そんなときはカモたちの様子を楽しめます。

しかし、ゼロではありませんが、つくば市の洞峰公園の沼にハクチョウが飛来することはあまりありません。20数年前に数羽の飛来を確認できたのに、連続しての飛来がなかったのは残念です。

水戸市の大塚池や旧瓜連町の古徳沼は、ハクチョウの飛来地として知られています。土浦市の乙戸沼もハクチョウの飛来を楽しめる場所です。私の記憶では、主にコハクチョウでしたが、数羽で飛来したハクチョウが20~30羽に増え、多いときには90数羽にもなりました。

私が観察を始めてから数年、20羽前後で飛来していました。しかし、ここ数年は減っており、「気候温暖化」の影響かなと思っています。少なくなったものの、今でも12月末には飛来し、乙戸沼を散策する人たちは、2月中旬ぐらいまでハクチョウを楽しめます。

ところが、2025年12月末~26年1月初旬、その姿が見られませんでした。この原稿を書いている1月18日には飛来しているのか、分かりません。近日中に行ってみるつもりです。

降雪後の晴れて冷えた朝

乙戸沼でのことですが、「雪と氷とコハクチョウ」を経験できたことがあります。22年1月の雪が降った後の晴れて冷えた朝、水面は全面結氷。コハクチョウが数羽、岸近くの日が当たりそうな氷の上に身を伏せ、じっとしていました。

長い首を水中に差し込み、水底の水草の根などを食べる彼らにとって、氷が解けないことには食事ができません。人が与える食べ物を得るにしても、足元が氷では思うように動けません。身を守る上でも不利と思っているのでしょう。ひたすら氷解を待っていると、私は見ていました。

こういったコハクチョウの様子をうれしそうに見ている私を、彼らは「ひどい奴だ」と思っていたかもしれません。それでも「これからも来てほしい、楽しませてほしい」と、彼らの飛来を願っている私。そのために何ができるのかを考えながら、野鳥の観察を続けたいと思っています。(写真家)

追記:1月20日、11羽の乙戸沼飛来を確認し一安心。

つくば市平沢で林野火災 女性がやけど

3
現場で残火処理にあたる消防隊員=21日午前11時45分ごろ

差し替え:22日午前11時】20日午後2時14分ごろ、つくば市平沢の山林で火災が発生、約3800平方メートルが焼けた。この火事で70代女性がやけどを負い病院に救急車で搬送された。

火は同夜11時42分、延焼の危険がない鎮圧状態となり、21日午後0時半時点でほぼ鎮火、22日午前8時50分に完全に鎮火したことが確認された。

市消防本部によると、現場は社会福祉法人筑峯学園北側の山林で、20日は市消防本部と消防団から消防車両14台と消防隊員ら81人が出動し、ドローンによる調査とジェットシューター(背負式消火水のう)などで消火活動を実施したほか、県防災ヘリコプターが上空から計10回4400リットルを放水した。

鎮圧後の翌21日も、残り火やくすぶりを完全に消し止める残火処理を午後0時半まで実施。さらに再出火防止のための巡回を続け、22日朝、鎮火が確認された。

市消防で出火原因を調べている。20日は筑峯学園の利用者らが一時避難した。

五十嵐立青市長は、林野火災の多くは、たき火や野焼き、たばこの吸い殻のポイ捨てなどが原因で、22日朝は市全域に林野火災注意報を発令しているとして、屋外での火気使用を極力控えるよう呼び掛けている。

高市首相に土浦のレンコンをお届け 安藤市長ら

6
表敬訪問し高市首相と記念撮影する参加者ら=土浦市提供

土浦市は、安藤真理子市長らが17日、高市早苗首相を表敬訪問し、生産量日本一のレンコンとレンコンの加工品を届けたと発表した。レンコンと花火を全国にPRしようと、安藤市長のほか、JA水郷つくばの池田正組合長、土浦商工会議所の中川喜久治会頭、市議会の勝田達也議長らが首相官邸を訪れた。

市によると、安藤市長らが、レンコンは穴が空いていることから先の見通せる縁起物の食材であることを説明したところ、高市首相は「今後、地方自治体の事業者の予見可能性を高めるべく、予算の組み方をがらっと変える」などと話したという。

安藤市長(右)の説明を聞きながらレンコン料理を試食する高市首相=土浦市提供

表敬訪問にあたり高市首相には、贈答用の箱入りレンコン4キロ、レンコンが入ったレトルトカレー、レンコンの粉末が入ったバームクーヘンとサブレ―、レンコンと牛すね肉の煮物のレトルトパック、薄くスライスしたレンコンを油で揚げたレンコンチップスを贈呈したほか、今年度のれんこんグランプリ(1月30日付)で市長賞を受賞した羽成純さんのハス田で採れたレンコンを使ったきんぴらと酢の物を試食してもらったという。

土浦市長が首相を表敬訪問したのは初めて。地元選出衆院議員の国光あやの外務副大臣がとりもったという。

サックス奏者らが開催 「土浦の音」を聞く体感イベント 23日 東光寺

0
(左から)東光寺の松井泰信住職、宇津木紘一さん、関裕子さん、将史さん=土浦市大手町、東光寺本堂

市民がさまざまな音集める

土浦市民が製作した竹のランプを灯し、土浦産のそば殻などで染めたストールを装飾した東光寺(同市大手町)の本堂で、市民が集めた土浦のさまざまな音をスピーカーから聞く体験イベント「音と光の建築at東光寺」が23日夜、開催される。当日は住職の読経も加わり、本堂がライトアップされる。音、光、建物そのものが作品となり、全身で体感するアートイベントだ。

同市在住のサックス奏者、宇津木紘一さん(44)が代表を務める「つちうらサウンド・アーカイブ・プロジェクト実行委員会」が主催し、つくば市在住の染色家で「futashiba(フタシバ)248」を営む関将史さん(36)、裕子さん(36)夫妻、東光寺住職の松井泰信さん(44)らがゲストとして関わる。同市の土浦協働のまちづくりファンドの助成金を得て開催する。

土浦の魅力再発見を

イベントで流す音は、同プロジェクトが昨年10月に開催したワークショップ「土浦 サウンドピクニック」の参加者らが録音した。

宇津木さんは土浦で生まれ、土浦で育った音楽家。これまで、土浦全国花火競技大会に合わせて観光客を歓迎するウエルカムフェスティバルを開催するなど(24年10月29日付)、地元の魅力を発信する活動にも取り組んできた。

今回は、土浦の音を記録して、独自のアートを表現し体感してもらうことで「地元の魅力を再発見しよう」とプロジェクトを始めた。「土浦に住んでいても知らないことは意外とあると思うし、何気ない日常の音でも土浦にしかない音がある」と宇津木さんは語る。

関さん夫妻は、県内の農家から譲り受けた草木、規格外の農作物など本来は廃棄される素材から色を抽出して、染色作品を製作している。

今回のプロジェクトには、所属しているまちづくり団体「土浦界隈まちづくり研究会」(同市中央)の紹介で参加した。「土浦はかつて私たちが工房兼店舗を構えていた場所でもあり、現在も継続的に関わり続けている思い入れのある土地」だとし、「地元のものを生かし、新たな魅力の再発見につながる取り組みになるのであればと思い参加した」と話す。

スマートフォンを使って音を集める参加者=宇津木さん提供

湖岸を自転車で走り録音

音を集めるワークショップは昨年10月に開き、小学生親子10人が参加した。霞ケ浦湖岸を自転車で走り、自分たちの足音、湖の波音、葉のこすれ合う音、水車の音、野球を練習する音などを、数秒から数十秒、参加者がスマートフォンなどで録音した。さらに同日は、遊覧船にも乗船して霞ケ浦を航行する船の音なども録音した。何を何秒録音するかなどの指定せず、参加者に任せた。集まった音源は50本以上になり、宇津木さんが編集して1本に繋げた。

イベントでは、東光寺本堂にスピーカーを設置して流す。スピーカーは立体的に音が聞こえるよう左右に向かい合せて置く。宇津木さんは「本堂の場所によって音の聞こえ方が異なる。当日は、席を決めずいろいろな場所に自由に移動して土浦の音を楽しんでほしい」という。途中、松井住職の読経が加わる時間帯もあり「読経と合わせて土浦の音を聞くことも、新しい体験だ」と話す。

竹に穴を開ける参加者=宇津木さん提供

地元の材料で染めたい

会場に飾る竹のライトと染め物のストールは昨年12月開催したワークショップで、参加者約30人が作った。竹のライトは「にれ工房」(つくば市下平塚)の関係者が指導し、廃材となった竹を切ったりドリルなどで穴を開けて作った。中にLEDライトを入れることで穴から光がこぼれる仕組みだ。

ストールの染色は関さん夫妻が指導した。「地元土浦の材料を使って染めたい」と、小町の館(同市小野)が販売する常陸秋そばのそば殻を譲ってもらったという。さらに土浦地方卸市場(同市卸町)で出た廃棄物となるタマネギの皮も譲り受け、綿のストールを染色した。

関さん夫妻は「当日はワークショップの参加者にも来てもらう予定で、自分で染めたストールを持参してもらう。来ないとそれだけ装飾は寂しくなる。どれだけ参加者が一緒に盛り上げてくれるかという試みもユニーク」と話す。

小町の館のそば殻で染めたストール=宇津木さん提供

東光寺の本堂を会場に選んだのは「非日常を味わえるから」と宇津木さん。住職の松井さんと宇津木さんは中学の同級生で、野球部のピッチャーとキャッチャーだった。松井さんは「東光寺は市民に開かれたお寺として落語や演劇などにも使用してもらっているし、こういったイベントは大変うれしい」とし「この機会にお寺を身近に感じてもらえたら」と話す。「夜のイベントもライトアップも初めてなので、いつもと違う表情のお寺が見えるのではないかと思う」と語る。

観客が当事者に

宇津木さんは「コンサートや展示というと、通常多くは演者と観客が分かれている。しかし今回は観客がイベントの当事者になるというのがテーマ」とし「録音に参加した人は自分が録音した音かな?と聞き入る。録音してない人も、この水音は土浦のどこで録音した音だろう?と能動的に聞く。これらも体験のひとつだ」と話す。「今回のイベントが、積極的に物事にフォーカスを当てることにつながればいい。結果的に市民が自分から率先して動くことで土浦での文化活動が広がるのではないか、それが根付いていくきっかけになれば」と話す。(伊藤悦子)

◆「音と光の建築」は23日(月・祝)午後7時から7時30分まで、土浦市大手町3-14、東光寺で開催。参加費無料。定員50人程度。事前予約が必要。問い合わせ・予約はメール(contact@bbmusic.tokyo)で。詳しくはつちうらサウンド・アーカイブ・プロジェクトのウェブサイトへ。

TX土浦延伸実現に向けシンポジウム 地元高校生が提案

31
シンポジウムの様子

つくばエクスプレス(TX)の土浦駅延伸実現に向けたシンポジウムが18日土浦駅前の県県南学習センターで開かれた。土浦日大高校の生徒たちが提案したもので、安藤真理子土浦市長、伊藤豪人県交通政策課長、塚本一也県会議員らがパネリストとして参加、つくば駅止まりのTXを土浦駅まで延伸することで生まれる利点について議論した。席数450の会場は約500人の聴衆であふれた。

中間駅周辺開発は160ヘクタール、人口5000人

説明する伊藤県交通政策課長

パネルディスカッションに入る前に、伊藤課長が「TX延伸構想の今」と題して延伸の必要性などを説明。この中で、つくば駅と土浦駅(約10キロ、所要時間約9分)の中間に設ける新駅周辺のイメージについて、①開発面積は160ヘクタール②計画人口は約5000人―などと説明した。新駅の場所は決まっていないが、土浦延伸が実現すれば、中間駅の周辺には新しい街が誕生する。

TX延伸による「街づくり」については、パネリストで元UR都市機構職員の色川一紀さんがTX流山おおたかの森駅周辺開発の成功事例を紹介、①地権者と市民が中心となって街づくりを進めた②子育てしやすい街を目指した③緑豊かな自然との共生を図った―などと説明し、中間駅周辺開発の参考にするよう促した。

県全体の活性化につながる

また、伊藤課長は土浦延伸の効果として①東京圏から新たな人の流れが生まれる②つくば地域と水戸地域の交流が拡大する③脱自動車に向けた公共交通の役割が向上する④研究学園都市の魅力が一層向上する―などの視点を提供、延伸効果を土浦エリアに絞って見るのでなく、県全体はもちろん、東京圏にまで広げて検証する必要性を強調した。

伊藤課長の説明スライド

こういった説明を受け、安藤市長は「TX延伸は土浦だけの問題だけでなく、常磐線と交差することで水戸や日立エリアとつながり、さらに将来に茨城空港まで延びることになれば、県全体の活性化につながると思うようになった」と発言した。

JRとTXの振替輸送が可能に

JR東日本の元技術職だった塚本県議は、TXの特徴として①ほぼ真っ直ぐ都心に入る②全線が高架か地下で踏み切りがない③スピードが時速130キロ(設計上は160キロまで可能)と速い―などの特徴を挙げ、「踏み切りがないと事故による運行停止が減る。常磐線と土浦で交差すれば、どちらの線が不通になっても振替輸送が可能になり、この利点は大きい」と、専門家の知見を述べた。

この振替輸送に関連して、伊藤課長は「リダンダンシー(重複)」という専門用語を使い、災害時などに輸送機能を停止させないよう、代替経路を用意する必要性に触れ、JRとTXが土浦で結ばれると「人員・物資輸送の拠点としての土浦駅の役割が強化される」と説明した。

土浦が活気ある街に

土浦日大高校の生徒も3グループに分かれて勉強の結果を報告した。この中では「中間駅周辺に人を集めることで人の往来を活性化できる」「東京圏への通勤・通学がより容易になる」「高齢化などで変化する土浦エリアを活気付けられる」「高校、大学、研究機関へのアクセスが向上する」「土浦が活気ある街になる」といった発言があった。

報告する土浦日大高校の生徒

県は2025年2月にTX延伸構想をまとめ、延伸先をJR土浦駅に絞り込んだ。その時点での事業費は概算1320億円、開業目標は2045年。県は延伸実現に向け、TXが通過する東京都、埼玉県、千葉県、鉄道政策を管轄する国土交通省との交渉に入り、TX東京駅延伸とセットで土浦延伸を実現させる展望を描いている。(坂本栄)

【ファクトチェック】外国人「優遇」制度とヨーロッパの治安めぐる発言は本当か 衆院選’26

10
土浦学園線(写真と記事は直接関係ありません)

2月8日投開票が行われた衆院選で、参政党から茨城6区に出馬した堀越麻紀氏は選挙戦最終日の7日、TXつくば駅前での街頭演説(8日付 全文掲載)で、外国人に関する制度や海外の治安について複数の発言をした。公的機関の資料と統計をもとに事実を確認した。

【検証1】外国人「優遇」制度めぐる発言は本当か

発言①「与党は、外国人を雇うと企業に最高72万円の助成金を渡している」
➡誤り

この発言は、厚生労働省の「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」を指していると思われる。ただしこの制度は「外国人を雇ったこと」への報酬ではなく、就業規則の多言語化や相談体制の整備など、職場環境を整備した費用の一部を補助するものだ。支給上限も1事業主あたりの額であり、雇用した外国人1人あたりに支給されるものではない。

また制度はすでに2025年4月に改定済みで、街頭演説当時(2026年2月)、上限は80万円(1取り組み20万円、最大4取り組み)に変わっており、「72万円」という数字はすでに旧制度のものだった。

▶ 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/gaikokujin.html

研究学園地区

発言②「外国人は5年払えば年金がほぼ全額戻る。帰国と再入国を繰り返して得をしている」
発言②-1「5年払えば年金がほぼ全額戻る」
➡不正確

外国人が10年未満で帰国する場合に利用できる「脱退一時金」という制度があるが、これは年金ではない。将来の年金受給権を放棄する代わりに、本人が払った保険料の一部を受け取る仕組みだ。

また、「ほぼ全額」は誤り。会社負担分(保険料の約半分)は戻らず、受取時には税金も差し引かれる。計算の上限も原則5年分(60カ月)だ。受け取ると年金加入記録が消え、老齢年金の受給資格(10年)からも遠ざかる。

発言②-2「帰国と再入国を繰り返して得をしている」
➡一部事実・「得をする」は言い過ぎ

複数回受給が制度上可能だったことは事実。2025年に成立した年金制度改正法では、再入国許可を持って出国した外国人について、再入国許可の有効期間内は脱退一時金を受け取れないと定めた。また、支給額の計算に使う期間の上限をこれまでの5年から8年に延ばした。技能実習(3年)を終えて特定技能(5年)に移行し、計8年間日本で働く外国人が増えていることへの対応で、長期滞在者が将来きちんと老齢年金を受け取れるようにすることが目的とされている。

ただし「得をする」とは言い切れない。受け取るたびに加入期間がゼロに戻るため、長期的には老齢年金の受給資格を失うリスクを伴うからだ。発言は制度の一面を捉えてはいるが、「ほぼ全額」「得をする」という表現は誇張と言える。

▶ 日本年金機構「脱退一時金について(FAQ)」
 https://www.nenkin.go.jp/faq/jukyu/seido/sonota-kyufu/dattai-ichiji/index.html
▶ 厚生労働省 第20回社会保障審議会年金部会 資料2(2024年11月15日)
 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001332275.pdf
▶ 年金制度改正法の概要(令和7年)
 https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001496971.pdf

つくば駅

【検証2】ヨーロッパの治安めぐる発言は本当か

発言③「移民が10%を超えたヨーロッパの国は明らかに治安が悪化している。先ほど池田議員がお伝えした通り、(スウェーデンでは)レイプの件数が恐ろしく多い」※堀越氏に先立ち演説に立った同党の水戸市議・池田悠紀氏による「スウェーデンは性犯罪件数が世界2位」という内容の発言を受けて
発言③-1「移民が10%を超えたヨーロッパの国は治安が悪化している」
➡誤り

移民比率と治安悪化の因果関係を示す根拠はない。EU統計局によると、2024年1月時点でEU全体の人口に占める外国出身者の割合は13.3%に達しており、加盟27カ国のうちルクセンブルクをはじめドイツ、フランス、スペイン、スウェーデン、オーストリアなど11カ国がすでに10%を超えている。「10%超」はEUでは珍しい状況ではない。

ドイツのifo経済研究所が2018年から23年の警察統計を分析した結果、「地域内の外国人比率の上昇と犯罪率との間に明確な相関関係は見られない」と結論づけている。EU全体の殺人による犠牲者数も2013年比で約15%減少しており、この間に外国出身者は約50%増加している。治安が長期的に悪化している傾向は確認されない。

▶ NEWSつくば 2月3日付 【ファクトチェック】外国人労働者は日本人の雇用を奪っているのか 衆院選’26
 https://newstsukuba.jp/59822/03/02/

発言③-2「スウェーデンはレイプが恐ろしく多い」
➡根拠不十分 統計上は高いが、発生率の高さとは言えない

スウェーデンの人口あたりレイプ被害届件数は国際比較で高い数値を示している。しかしスウェーデン犯罪防止委員会(BRÅ)はこの統計について「各国の統計は単純比較できない」と指摘している。主な理由は3点ある。第一に、2018年の法改正で同意のない性行為を「犯罪」としたこと。第二に、同じ加害者による継続的な被害を1件とせず、行為ごとに起きた被害を1件と計上していること。第三に、被害を届け出やすい制度環境が整っており通報率が高いことだ。したがって、スウェーデンでレイプ被害届件数が多いことを持ってして「世界的に性犯罪が多い」と発生率の高さを断定することは、統計上、適切ではない。

▶ BRÅ「Reported and cleared rapes in Europe」2020年  https://bra.se/download/18.45e4b8e192705389a364af/1729670248064/2020_13_Reported_and_cleared_rapes_in_Europe.pdf

(柴田大輔)

つくば駅前の樓外樓学園本店《ご飯は世界を救う》71

0
イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】樓外樓(ろうがいろう)学園本店(つくば市吾妻)は、つくば駅前の商業施設「トナリエつくばスクエア」にある中華料理店です。かなり前、ここで開かれた立食パーティーに参加したことがありました。立体駐車場横にあり、ランチの看板が出ていますが、宴会中心のお店と思っていましたので、入ったことはありませんでした。

私、茨城県建築士会・女性部の新年会幹事になり、みなさんが集まれる場所を、昨年秋から探し回っていました。ところが、昨今の食料品の値上がりで、予定額に見合うようなお店がなかなか見つかりません。女性ばかりの会なので、「デザートとお茶、頼むよ!」との要望に応えてくれるお店を見つけるのは難しいのです。

いろいろなお店に電話して訪問。私たちの予算では無理だわ~と思っていたところ、たどり着いたのが樓外樓さんでした。12月初めに皆さんに連絡する必要があるので、下見をする時間もなく、とりあえず11月に日程を押えました。

それでも少し心配になって、ランチに行ってみました。そうしたら、お手ごろ価格! それに、上のイラストのようなバリエーションに富んだメニュー。私は「小龍包セット」を頼んだのですが、焼きそば、スープ、サラダ、コーヒーなどが、食べ・飲み放題。ほかに、ポット入りの温かいウーロン茶や杏仁豆腐まで。

餃子と小龍包、夫とシェアできず

皿数が多いと、食べる前に線でスケッチするのには、とても時間がかかるのです。スケッチブックに全部収まるかなぁ~。やっと、どうにか描けました。それに、描き終えてから気がついたのですが、こんなことに…。

餃子定食を頼んだ連れ合いと、私の小龍包と一個ずつシェアすることにしていたのに、餃子は1個も残っていません! 私が絵を描くのに時間がかかり過ぎ、つい食べてしまったようでした。あらら…。

肝心の新年会は、お部屋も取れて、皆さんに好評でした。予定人数が少し増えるとか、デザートの追加注文もあり、お店に何度も連絡することになりましたが、とても気持ちよく対応していただきました。食べられなかった餃子、またの機会に注文しようかなと思っています。(イラストレーター)

12本中半数に空洞 ソメイヨシノ6本を伐採 つくば 桜の名所 農林さくら通り

3
農林さくら通りに面した森林総合研究所第2樹木園のソメイヨシノの伐採作業の様子=16日午後2時ごろ

森林総合研究所第2樹木園

つくば市の桜の名所、同市観音台、農林さくら通りで16、17日の2日間、森林総合研究所第2樹木園の敷地内に植栽されているソメイヨシノ12本のうち6本の伐採作業が実施されている。12本の幹の内部などを調べたところ、空洞があり、倒伏の恐れがあることが分かったためだ。

伐採後は土壌改良し、早くて来春、八重咲きのサクラ「はるか」と野生種の新種「クマノザクラ」を植栽する予定だ。はるかは同研究所が開発し、俳優の綾瀬はるかさんが命名した。クマノザクラは同研究所などが紀伊半島で発見し2018年に命名された。

50年前に植栽

農林さくら通りは、農林関係の国立系研究機関が集積する約1.5キロの通り。通り沿いに約500本の桜が植栽され、各研究所が管理している。戦時中、谷田部海軍航空隊の飛行場跡だったところで、戦後、開拓地となり、その後、筑波研究学園都市の一角として農林研究団地が造成された。桜は約50年前の1975年ごろに植栽されたと見られている。同研究所第2樹木園は、筑波学園病院から常磐車道に架かる橋を渡ってすぐの、さくら通り入り口に位置する。

同研究所の佐藤保企画部長によると、さくら通り沿いの第2樹木園にはもともと13本のソメイヨシノが植えられていた。桜が散った後の昨年4月、そのうちの1本が2車線のうち片側1車線をふさぐように道路側に倒伏した。朝、出勤した職員が発見、倒伏した時刻は深夜か早朝だったとみられ、幸いけが人はなかった。

同研究所は、残りの12本に倒伏の恐れがないか調査。森林微生物が専門の研究者が目視と特別な機器で樹木の健全性を調査した結果、12本中6本に空洞があることが分かり伐採を決めた。近年、全国各地で落枝や倒木による人身事故が多発しているほか、ソメイヨシノは樹齢50年ほどを過ぎると枯れ枝が目立つようになるという。一方、昨年4月に倒伏した1本は、幹の空洞が原因ではなく根の一部が腐っていた。当日吹いた強風により根が地上部を支えられなくなったと考えられるという。

桜の名所、農林さくら通り

伐採する6本はいずれも幹の直径が70センチ程度、高さは10~12メートル程度で、歩道を覆うように桜の枝が伸び、桜の名所の一角を形成していた。

来春以降、植栽する桜は現在、同研究所の多摩森林科学園で育てられている。佐藤部長によると、花を咲かせるのは植栽してから3~4年後、桜並木を形成する大きさに成長するのは10~20年先になるという。(鈴木宏子)

思いやりのデザイン《デザインを考える》29

2
写真は筆者

【コラム・三橋俊雄】昨年の春のことです。UR住宅で一人暮らしをされている97歳のMさんが、ビルの出入口前にある2段の階段でつまずき、仰向けに倒れて頭を少し打ってしまいました。ちょうど近くの遊び場にいた女の子たちがその様子に気づき、そのうちの1人がスマートフォンで救急車を呼んでくれたそうです。ところが、Mさんが「救急車を呼んじゃったの!」と言ったためか、その子は姿を消してしまったとのことでした。幸い、Mさんは病院で手当てを受け、その日のうちに無事に帰宅することができました。

翌日、この話をMさんから伺った私は、救急車を呼んでくれた子どもたちの気持ちがどうだったのか、心にひっかかりました。善意から行動してくれた子どもたちが、Mさんの一言によって「迷惑だったのかもしれない」と感じ取ってしまったのではないかと思うと、そのときの出来事が子どもたちの心に残ってしまいそうで気がかりだったのです。

そこで私はMさんと相談し、「救急車を呼んでくれてありがとう。私が階段で倒れていたところを、みなさんが心配して救急車を呼んでくれました。おかげさまで、病院で頭の傷の手当てを受け、その日のうちに退院できました。みなさんのおかげです。ありがとう! 97歳のおばあちゃんより」と書いた手紙を作り、遊び場にある滑り台の脇に貼りました。

次の朝に見に行くと、その手紙の下に「無事退院できてよかったです。お体に気をつけてください! by 中1の7人より」という小さな書き込みが添えられていました(上の写真)。それを目にしたとき、私は、子どもたちの善意とMさんの気持ちが、ようやくひとつにつながったように感じました。それは、小さな「思いやり」が確かに行き交った瞬間でした。

「お礼」でなく「手立て」

この出来事を振り返ると、親切心から行動した子どもたちでしたが、Mさんの一言によって、かえって不安を抱くことになったと感じたとき、私たちはどうしたらよいのか。ここでは、こどもたちが誰なのかも分からない状況のなかで、子どもたちとMさんの気持ちがもう一度寄り添えるようにと、手紙というかたちで「ありがとう」を伝えることにしたのです。

子どもたちへの手紙は単なる「お礼」ではなく、状況をより良い方向へ導くための小さな「手立て」だったと思います。途切れかけた人と人との関係を、もう一度そっとつなぎ合わせるための「きっかけ」でありました。

こうした行動こそ、小さな問題に気づき、状況を読み取り、より良い関係へとつなぎ直していく、そして素敵なコミュニティにしていくための「思いやりのデザイン」だったと感じています。(ソーシャルデザイナー)