日曜日, 3月 8, 2026
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つくばの街づくりを考える《水戸っぽの眼》3

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つくば市竹園の商業施設デイズタウン。地下階へもダイレクトに行くことができるこの建物はつくば駅周辺で最も雑居的と言えるだろう

【コラム・沼田誠】つくばセンター地区では、週末よくイベントが行われている。整った空間に人が集まり、音が響く。しかし、ふと平日の何もない夜に歩くと、そこにあるのは、ガランとした広場、急ぎ通り過ぎる人、そしてムクドリよけの不快な音である。

全国各地で「にぎわいづくり」「活性化」が叫ばれている。しかし、何をもって「活性化」とするかは曖昧で、結局イベントによって歩行者通行量を増やすことに落ち着く場合が多い。だが、催事で人を呼び込めても、それが「街に関わる人」を育てるわけではない。にぎわいが誘致されたものであるうちは、終わった瞬間に人も空気も消えてしまう。

水戸で「街には“雑居”が必要ではないか」という議論を仲間たちとしたことがある。雑居とは、さまざまな用途や人が同じ空間に入り込み、入れ替わりながら共存している状態のこと。飲み屋の隣に美容室があり、近くからは三味線の音が聞こえる。地元の高齢者と移住者がカウンターで隣り合い、時に混じる。そうした「入り乱れ」が、街のにぎわいを日常に根づかせていく。

では、つくば駅周辺はどうだろうか

近年マンション建設が進み、居住者も増えている。にもかかわらず、デッキに面した店舗が入れ替わるなど、にぎわいが定着しているとは必ずしも言えない。これは単に「人口が少ないから」ではない。人はいるのに、街との関係性が薄いのだ。

その背景には、通勤や買い物を郊外で済ませる生活習慣とともに、駅前空間が「用がある人」向けに整備され、「なんとなく歩きたくなる」「ふらっと寄りたくなる」余白が少ない、ということもあるのではないか。あるいは、余白をつくる取り組みも、建物や特定の人の中だけで完結すれば、エリアとしての広がりは生まれない。

実際に、徒歩数分圏内で商売をする人たちからは「声が掛からない」「どう関わればいいか分からない」との声も聞いている。

これは、声の拾い方の問題ではないか

行政が市民の声を聞こうとする際、商店会やNPOなど組織化された団体を通すことが多い。その方が制度や予算とも接続させやすいからだ。しかし街を支えているのは、そうした団体に属さない個人の営みであることが少なくない。常連との会話の中に、街の課題と可能性が詰まっている。記録に残らない、だが確かな「地の声」がそこにある。

だからこそ、「耳を使う」姿勢が必要

職員が意識的に街を使い、街の一部として過ごす。仕事終わりに一杯飲みに行き会話する。マルシェやイベントに来場者として足を運び、主催者や出展者と話を交わす。そうした日常の中で、声は自然と耳に入ってくる。それは単なる「親しみやすさ」ではなく、現場感覚を持った政策形成の、最も確かな土台となる。

そうした小さな積み重ねが、“雑居の土壌”を耕し、つくばセンター地区をにぎわいのある街へと育てていくのではないだろうか(そうした職員を見つけたら大事にしてあげてほしい)。(元水戸市みとの魅力発信課長)

霞ケ浦 延長11回 熱戦に決着【高校野球茨城’25】

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延長11回、ライト羽生伯からの好返球でホームタッチアウトする霞ケ浦の捕手 片見優太朗

第107回全国高校野球選手権茨城大会は21日、4回戦4試合が行われた。ひたちなか市民球場では昨年の覇者、霞ケ浦が鹿島学園と対戦、延長11回タイブレークの末3−2で破り、霞ケ浦が準々決勝進出を決めた。 

21日 4回戦 第1試合 ひたちなか市民球場
鹿島学園 00020000000 2
霞ケ浦  01000001001×3


霞ケ浦は2回1死後、5番西野結太が鹿島学園先発の東原大知のチェンジアップを捉えてレフト芝生席に本塁打を放ち先制。

2回レフトへ先制ソロホームランを放った西野晴紀

霞ケ浦の先発稲山幸汰は3回まで鹿島学園を1安打に抑えるが、4回に4安打、2四球で逆転を許す。「3回までは自分のペースで投げられたが4回はストライクが取れず高めにいってしまった」と稲山。

先発した霞ケ浦の稲山幸汰

逆転を許した霞ケ浦は、前回の下妻一との試合でノーヒットノーランを達成したエース市村才樹が、5回無死1塁から2番手として登板。市村は、真っすぐ、カットボール、カーブ、フォークを上手く使い分け鹿島学園を無失点に抑える。

稲山をリリーフした市村才樹

その後は両チームともに走者を出すものの、あと1本が出ない。鹿島学園1点リードで迎えた8回、霞ケ浦は1死後、鹿又嵩翔が内野安打と盗塁で1死2塁とし、大石健斗の内野ゴロで鹿又が3塁に進み、西野結太が死球で2死1、3塁とする。花内晴紀の代打吉田麗矢がライトへタイムリーツーベースを放ち同点に追いついた。

8回2死1、3塁、代打吉田麗矢がライトへ同点のタイムリーヒットを放つ

試合は延長タイブレークに入り、11回、鹿島学園1死2、3塁、田野球司郎のライトフライでホームにタッチアップする3塁ランナーの石島士竜を、霞ケ浦のライト羽生伯が好返球しホームで刺しタッチアウト。

流れを呼び寄せた霞ケ浦はその裏、バントと死球で1死満塁とした。鹿島学園は先発の東原大知から宇多津晴匡がマウンドに上がるが、霞ケ浦の原道仁志がセンターへサヨナラヒットを放ち、3時間を超える熱戦に決着をつけた。

延長11回1死満塁でセンターへサヨナラヒットを放つ原道仁志

霞ケ浦の高橋祐二監督は「試合は(接戦になると)想定できていた。稲山をリリーフした市村は経験値が高く慌てないピッチングが出来る。一層いろんな意味でひと回り、ふた回りも成長した」とエース市村を評価した。 

原(左から3人目)を祝福する霞ケ浦の選手たち

好リリーフした市村才樹は「流れを渡さずに0点でいけたのが良かった。低めの真っすぐは良かったが、変化球が高めだったので今後調整したい。次のつくば秀英は、昨年秋の新チームになってから勝ててないので、いいピッチングをして勝ちたい」と語った。鹿又嵩翔主将は「1点の重みを感じた厳しい試合だったが、全員野球で勝ってうれしい」と安堵した様子で話しながらも「つくば秀英には秋の決勝で負けているので、厳しい試合にはなるが、リベンジして相手より1点多く取って全員野球で勝つ」と力強く語った。

猛暑の中、スタンドには昨年の霞ケ浦の市川晟太主将らが応援に駆けつけ「昨年の夏を経験した選手がいるので、県大会を一つ一つ勝って優勝してほしい。(自分たちは)甲子園で1勝しか出来なかったが、全国制覇してほしい」と後輩たちに熱いエールを送った。スタンドには応援団、チアリーダー、吹奏学部員など約150人が駆け付け、熱い声援で選手たちを後押しした。

後輩たちの応援に来た市川晟太さん(前列右から2人目の緑のシャツ)らOBたち

ベスト4を決める準々決勝は23日2球場で4試合が行われ、霞ケ浦はJ:COMスタジアム土浦でつくば秀英と対戦する。(高橋浩一)

湖上に白い帆広げる 観光帆引き船運航開始 土浦 霞ケ浦

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大きく帆を広げた帆引き船に手を振る見学客ら=霞ケ浦土浦沖

霞ケ浦でワカサギ漁が解禁となった21日、土浦沖で観光帆引き船の運航が始まった。土浦帆曳船保存会の操業により、同市所有の七福神丸と水郷丸Ⅱの2艘(そう)が、穏やかな風を受けて白く大きな帆を広げ霞ケ浦に浮かんだ。

帆引き船を見ようとこの日土浦港(同市川口)から、ラクスマリーナ(同市川口町)が運航する遊覧船ホワイトアイリス号に約60人が乗船した。湖上に帆が広がると、船内のあちこちから大きな歓声が上がり、乗船客は帆引き船に向かって手を振ったり。写真を撮るなどしていた。

常総市から、5歳と3歳の2人の子どもを連れて乗船した小島志保さん(37)は「帆が大きくて驚いた。初めて見て、言葉にならないくらい感動した。いい天気でよかった」と感想を語った。

白い帆を広げた観光帆引き船=同

かつて900艘が行き交う

帆引き船は霞ケ浦のシラウオやワカサギを獲るための船で、新治郡佐賀村(現かすみがうら市)の漁師、折本良平が1880(明治13)年に帆引き網漁を考案した。大きな1枚の帆で風を受け、風の力を利用して網を引く。

帆の大きさは高さ9メートル、幅16メートルで畳にすると90畳分になる。風速3メートル程度が適しているとされるが、風が吹かないと帆が広がらないため進めず、強風では転覆の危険があった。明治から昭和40年代まで湖上を行き来し、最盛期には900艘ものが行き交ったとされ、かつて霞ケ浦の風物詩ともいわれた。1967(昭和42)年に動力船によるトロール漁が始まると姿を消したが、1971年に観光帆引き船として復活し、現在は観光という形で操業技術が継承されている。2018年3月には霞ケ浦の帆引き網漁の技術が、民俗技術では県内初の国の無形民俗文化財に選定された。

今年度中に市の文化財に

土浦市では帆引き網漁を民俗技術として保存しようと、かすみがうら市、行方市と3市共同で2020年度から24年度まで総合調査と記録映像の撮影を実施してきた。さらに今年度中に土浦市の無形民俗文化財への指定を目指しており、3市足並みをそろえて保存に向けた取り組みを推進していくとしている。(伊藤悦子)

■観光帆引き船は7月21日(月)~10月13日(月・祝)までの毎週土・日曜・祝日に操業する。雨天や強風、無風の時などは運航しないこともある。見学方法は午後1時30分に土浦港の遊覧船乗り場(土浦市川口2-13-6)を出航するホワイトアイリス号に乗船して見学できる。遊覧船の乗船料金は大人1570円、12歳未満780円(税込み)。問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)、またはラクスマリーナ(電話029-822-2437)へ。

8月25日開校 筑波山麓の廃校にインターナショナルスクール

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旧筑波小に8月25日開校するワン・ワールド・インターナショナル・スクールつくばキャンパス。まだ工事中で校舎は7月末までに改修工事を終える

2018年に廃校になった筑波山麓のつくば市国松、旧筑波小学校に8月25日、インターナショナルスクールが開校する。都内でインド系のインターナショナルスクールを展開する会社が、世界各国の大学入学資格を得られる国際的な教育プログラム「国際バカロレア」に沿って英語を基本に授業を行う。一部日本語の授業もある。当初計画から1年半遅れての開校となる(22年9月27日23年3月3日付)。

初年度の25年度は、主につくば市内に住む2歳半から小学5年生までの子どもたち35~40人がスクールバス2台で通学する予定。日本人が70%を占め、他にモンゴル人10%、中国人10%など。地元の秀峰筑波義務教育学校からも1人の入学が決まっているという。その後受け入れを拡大しながら、高校生まで400人規模とする。

開校に向け改修が進む校舎の廊下。見学者からは「かわいい」という感想が出た

初年度は教職員15人でスタートし、生徒数の増加に応じて教職員を増やす。教員は現在、全員が外国籍で、国際バカロレアの教育プログラムに豊富な経験を有するという。

同校は敷地面積約7500平方メートル、3階建て校舎と校庭、体育館などがある。校舎は当面1、2階を利用する。教室は普通教室を分割し、最大20人前後の少人数とする。校舎は現在、改修中で7月末までに工事を終える。学校前の駐車場は8月中旬に完成予定。校舎の3階部分と体育館は将来的に改修するが現時点では未定という。

大阪キャンパスに続き2カ所目

開校するのはシンガポールに本社があるグローバル・スクールス・ファウンデーションの日本法人であるグローバル・インディアン・エデュケーション株式会社。同社は現在、インドのカリキュラムを基本にした「グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール(GIIS)」を東京都内に4キャンパス、国際バカロレアプログラムを提供する「ワン・ワールド・インターナショナル・スクール(OWIS)」を2023年8月から大阪で運営している。旧筑波小に開校するOWISつくばキャンパスは大阪に続いて国内2カ所目となる。現在インターナショナルバカロレア(IB)候補校申請の準備を進めている。

外国企業誘致施策の一環で県が誘致した。旧筑波小での開校に向けては、2022年に地元住民との意見交換会が開かれた。23年夏頃につくば市と賃貸借契約を締結し、同社が校舎や校庭などの改修工事を実施してきた。

学校運営は教育の枠にとどまらず、地域資源を活かした国際的なまちづくりへの貢献を視野に入れ、地域と連携しながら、持続可能な形での地域の価値を高めることを目指した運営を行うとしている。

地域住民に向けては、地域の文化・スポーツ活動を支援するため、校庭や体育館の地域開放を予定する。教室は投票会場や地域の会合場所としても開放。地域雇用を推進し、学校施設の清掃、警備などでの雇用を予定している。当初ヨガなどのカルチャースクールが計画されていたが、現在は予定してないという。

19日、地域住民を対象に最後の説明会が開催され18人が参加した。参加者からは「学校の前は道が狭いので心配」「工事の騒音が気になる」「将来生徒数が増えた時は混雑するのではないか」「放課後児童クラブは開設するのか」などの意見が出た。地元から説明会に参加した堤正則さん(79)は「地域が良くなっていくのは良いし、子供たちにとって新しい施設が出来ることは素晴らしいと思う。ただ元々道が狭いので、地元として心配するのは交通の問題」と話した。教室の見学では、かなり仕上がった内装に参加者から「かわいい」という感想が出された。(榎田智司)

定年後の計画《短いおはなし》41

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イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

ずっとずっと未来の話です。

「定年退職したら、旅行でもしようか」

「いいわね。宇宙旅行がいいわ。私、行きたい星があるの」

「うーん、宇宙か。この前、宇宙船がブラックホールに吸い込まれる事件があったな」

「あんなのまれよ。100年に1回の大惨事だわ」

「それもそうだな。地球にいても危険なことはあるしな」

「そうよ。この前、宇宙生物にかまれて入院した人がいたわ」

「簡単にペットを捨てる時代だからな」

「ねえ、いっそどこかの星に移住しない? 地球は暑すぎるわ」

「それもいいな。人工じゃなくて、本物の海がある星がいいな」

「高いわよ。退職金、たくさん出るの?」

「そりゃあ出るだろう。98年も働いているんだぞ」

「昔は定年が60歳だって聞いたけど、早いわよね。残りの100年、どうやって過ごしたのかしら」

「寿命が違うだろう。そのころは100年生きれば長寿って言われた時代だ」

「100歳なんて、働き盛りよね」

「おっと、ボスから呼び出しだ。出かけてくる」
「気を付けてね。スカイハイウエイ、事故渋滞みたいよ」

「AIの誤作動によるあおり運転だろう。迷惑なことだ」

「行ってらっしゃい」

  *

「ボス、お呼びですか?」

「ああ、君、すまんが来月からポンコツ星の工場に出向してくれんか」

「え? 私、もうすぐ定年ですが」

「それなんだが、定年を120歳から130歳に引き上げることにした」

「えええ~」

「政府からの要請だ。人生150年と言われて久しいが、今や160歳、170歳はザラにいる。どうせなら働いて、税金を納めてもらおうというわけだ」

  *

「ええ! ポンコツ星に単身赴任?」

「そうなんだ。家族は連れていけないんだ。体制が整ってないらしい」

「わかったわ。寂しいけど待ってる」

「10年もすれば帰れるさ」

「10年後か。まあ、そのぶん退職金も増えるし、定年後の計画を考えておくわね」

「うん。よろしく頼むよ」

〈10年後〉

「ただいま。単身赴任がやっと終わった」

「あなた、おかえりなさい」

「ようやく定年だ。旅行の計画を立てよう」

「それがね、あなたがポンコツ星に行っている間に法律が変わってね、定年制度が無くなったのよ。生きている間はずっと働くことになったのよ」

「そ、そんな! じゃあ、退職金はどうなるんだ」

「あなたが死んだ後に出るらしいわ。遺族がいない場合は国の物になるらしいの。だから私あなたより10年以上は長生きするわ。アンチエイジングジムと、若さを保つサプリメント。元気で長生きして、絶対に宇宙旅行に行くわ」

死ぬまで働きたくは…ない。

(作家)

投票用紙を誤交付 つくば市 市外に転居の有権者に

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つくば市役所

参院選

つくば市選挙管理委員会は20日、同日投票が行われた参院選の投票所で、つくば市から他市町村に転居した有権者1人に対し、誤って選挙区の投票用紙を交付し、投票させてしまったと発表した。その後誤りに気付き、比例代表の投票用紙は投票前に返してもらった。投票が行われた茨城選挙区は1票として扱われる。

同選管事務局によると、この有権者は投票所の入場券を郵送する基準日より後に転居したため、つくば市から入場券が郵送された。20日午前7時15分ごろ、同市栗原、桜第14投票所で、投票事務従事者の市職員がこの有権者の投票を受け付けた際、選挙人名簿の別のページに記載された別人と勘違いした。さらに投票用紙を手渡す際、別人の名前を声に出して確認したところ、この有権者が「はい」と答えたことから、投票用紙を渡してしまったという。その後市職員は、選挙人名簿の生年月日を確認、見た目の年齢と違うのに気づき、誤交付が分かった。

同市は、有権者が多い地区の投票所では、投票受付の際パソコンで選挙人名簿を照会し、転居して別の市町村の選挙人名簿に登録された有権者は、つくば市で投票できないシステムになっている。桜第14投票所は有権者数が少なく、照合はパソコンではなく紙の名簿で実施していた。

誤交付を受け市選管事務局は20日、各投票所に注意喚起を実施し、疑義が生じた場合は複数で対応したり、選管事務局に確認するよう通知した。

今後の対応策として同事務局は、投票受付の際は、必ず本人の入場券であることを確認し、名簿と照会する際、番号のみではなく氏名と照合欄についても確認した上で投票用紙を交付するようマニュアル等に記載するとしている。

他の市町村に引っ越した場合、転入届けを出した日から3カ月が過ぎると、転入した市町村の選挙人名簿に登録され、転入先で投票ができる。一方、引っ越し前の市町村では、転出日から4カ月を過ぎるまでは選挙人名簿に登録されているため、投票所の入場券が郵送される。その間に、転入先の市町村で選挙人名簿に登録されると、転出前の市町村に通知され選挙人名簿からはずされる。誤交付があった有権者は、転入した市町村の選挙人名簿に登録されたため、つくば市の名簿からはずされていた。

常総学院 5回コールド29安打29得点で勝利【高校野球茨城’25】

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本塁打を放ちホームで仲間に迎えられる柳光(左端)

第107回全国高校野球選手権茨城大会は20日、2球場で4回戦4試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では常総学院が大子清流に29-0で5回コールド勝ちを収めた。

20日 4回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
常総学院 275312 29
大子清流 00000 0

常総学院は今大会、3試合連続の2ケタ得点とコールド勝ち。恐ろしいほどの強さを見せつけている。今日の試合では41打数29安打、四死球4、3犠打2犠飛、7盗塁という数字を残した。「勝ててよかった。とにかくチャレンジャーの意識で1戦1戦大事に行く、相手に関係なく自分たちの野球をする。そうでないと思わぬところで隙を突かれることになる」と島田直也監督のコメント。

得点に沸く常総学院応援席

先制点はまさに電光石火。1番・浜崎怜央が二ゴロで出塁すると、2番・渡辺康太の2球目に二盗。3球目で渡辺が送りバントを決め、送球がそれる間に浜崎が本塁を駆け抜けた。2死後、5番・吉岡基喜の左中間三塁打で1点を加えた。

2回は8番・水口煌太朗から吉岡まで7連打。出た走者をすぐ次の打者が返すという連チャン状態。6番・横山義賢の中犠飛も加え、この回7得点。

3回も2回に続いて打者一巡。先頭の水口が左前打で出塁すると9番・佐々木智滉が送り、浜崎から横山まで6連打で5得点。

3回表常総学院2死一塁、柳光が右翼席へ2点本塁打を放つ

6連打の中には4番・柳光璃青の2点本塁打もあった。打球は滞空時間の長いアーチを描き、本人が二塁ベースに達する手前で右翼席へスタンドイン、右腕を高く掲げた。「今大会初ホームラン。春は不調で苦しんだが、ここに来て調整がうまく行き、とてもいい一発になった。今日も第1打席は消極的になってしまったが、2打席目から自分のスイングができ、いい流れで勝てた」と柳光。

5回表常総学院2死三塁、柴田が左翼席へ2点本塁打を放つ

5回は打者17人で12安打12得点。4回から1番に入った柴田隼里の2点本塁打もあった。「1、2打席目はバットがボールの下に入っていたので、バットを若干上に入れようと、しっかりイメージを持って振り抜いた。ちょうど相手投手も変化球が高めに浮いてきたところだった」と柴田。

本塁打を放ちホームで仲間に迎えられる柴田(中央)

投手は先発の佐々木が3回を投げ、その後は野口龍馬と大木投哉が継投。最終回はエース小澤頼人が打者3人に対し2三振で締めた。

常総学院の先発、佐々木

「投手は全員投げさせることができた。(2四死球を出した)野口以外は及第点。佐々木は一回りをしっかり3人ずつで抑え、大木は走者を背負った場面で持ち味を発揮してくれた。小澤も自分のピッチングができていた」と島田監督。「次からは総力戦。全員で戦う。ここまで来たら気持ちが大事。やるべきことをやれば結果もついてくる」と意気込む。

常総学院の次戦、準々決勝の相手は、あすの東洋大牛久-緑岡戦の勝者。23日にJ:COMスタジアム土浦の第1試合で対戦する。(池田充雄)

つくば秀英 圧勝し準々決勝進出【高校野球茨城25】

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4回、石井清太郎のタイムリーで生還するつくば秀英の石塚大志(右)

第107回全国高校野球選手権茨城大会は20日、4回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦の第1試合はつくば秀英が守谷と対戦、7回コールド7-0で昨年夏ベスト4の守谷に圧勝し、準々決勝進出を決めた。

20日 4回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば秀英 0104020 7
守   谷 0000000 0

2回1死1塁、ライトへ先制のタイムリー3ベースを放つ稲葉煌亮

つくば秀英は11安打を放ち効率良く得点を重ねた。2回1死後、つくば秀英は石井清太郎がセンター前ヒットで出塁、続く稲葉煌亮がライトへタイムリー3ベースを放ち先制した。「ランナーを進めることを考えて右狙いを意識して打った」と稲葉。

4回1死1、2塁、レフトへタイムリーヒットを放つ石井清太郎

4回には松尾優斗、石塚大志、石井清太郎の3連打で2点を追加すると、投手の中郷泰臣もレフト前へタイムリーを放ちさらに2点を追加、守谷を突き放した。

6回1死1、3塁、中郷泰臣が今日2本目となるタイムリーヒットを放つ

6回にも中郷が「自分でもビックリした」という今日2本目のタイムリーを放つと、芦屋響の犠牲フライでダメ押しの2点を追加した。

6回芦屋響の犠牲フライで生還する河嶋玲凰

つくば秀英は、投げては先発の中郷泰臣が守谷打線を6回3安打無失点に抑え、「自分のピッチングをすることを心掛けてマウンドに上がった。調子が悪いなりにも粘り強く投げられた」と振り返った。

投打に活躍したつくば秀英先発投手の中郷泰臣

7回からは安光駿太が打者2人、知久耀が打者1人を抑え、守備でも無失策と完璧な守りでDシードの守谷を倒した。

吉田侑真主将は「つなごうという意識が点につながった」と語り、先制タイムリーを放った稲葉煌亮は「ベンチも盛り上がっていい状態になっている。先は長いので、次の試合も一戦必勝で打線をつなぎ、守る方もしっかり守って隙のない野球で勝つ」と意気込んだ。

つくば秀英の桜井健監督は「試合前に『楽に勝てる試合はない。勝つためには自分たちで勝ちにいかなければならない。打つためには自分たちで打ちにいかなければならない』と話した。中郷はしっかり修正して試合をつくってくれた。捕手の稲葉も昨年の夏を経験し怖さを知っている選手なので、投手陣をまとめ上げしっかりと0点で抑えてくれた。次の試合は厳しい試合になるが、うちの選手も夏の雰囲気には慣れてきているので、しっかり準備してベストを出させてあげればいいゲームが出来と思う」と話した。(高橋浩一)

茨城県内の花火大会は見どころ満載(下)《見上げてご覧!》42

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写真は筆者

【コラム・小泉裕司】平成の大合併から20年。昨年から今年にかけて、全国あちこちで「市制施行20周年」を冠したイベントが催され、もちろん茨城県内も例外ではない。前回(6月22日掲載)に続き今回も、合併して誕生した筑西市や常総市の花火大会の見所を紹介しよう。

常総市合併20周年記念 第58回常総きぬ川花火大会

9月20日(土)午後6時35分から約85分間、鬼怒川河川敷を会場に、例年1万3000発のところ、合併(2006年に1市1町が新設合併)記念として、今年は約2万発(最大8号)に増量する。

山﨑煙火製造所、野村花火工業、紅屋青木煙火店(長野市)、北日本花火工業(大仙市)など、著名な煙火業者が一堂に会する大会には、全国からコアな花火好きが集う。昨年の人出は約13万人。公共交通は、関東鉄道常総線を利用。車でのアクセスは、無料駐車場は用意されていないため、チケット購入と同時に有料駐車場の確保が必要。

名物となったナイアガラ富士でのオープニングや個人申込によるメッセージ花火は定番の人気。日本煙火芸術協会会員によるコンテストは、例年、高品質の凝った作品が持ち込まれ、花火大会になじみのない人にも見応え十分。打ち上げ幅はそれほど広くないので有料の協賛席が良席。チケットの販売は7月18日から始まっている。

大会発展の最大の功労者である澤辺悦雄氏(元常総市商工会)は、煙火業界では著名人。本人とは盃を交わす仲だが、「澤辺悦雄物語」の記事を打診したところ、かたくなに首を横に振り続けている。

筑西市誕生20周年 ちくせい花火大会2025

10月18日(土)19時から約60分、道の駅グランテラス筑西周辺を会場に約2万発を打ち上げる。担当は、山﨑煙火製造所(つくば市)、野村花火工業(水戸市)、森煙火工場。昨年の人出は17万人。道の駅会場には下館駅や無料駐車場からのシャトルバスが便利。ちなみに筑西市は2005年、1市3町が新設合併して誕生した。

すべて県内の煙火業者だけで打ち上げる大会はここだけ。野村花火や山﨑花火の安定感と高いクオリティは言うに及ばず、森煙火工場は地元筑西市の花火会社で、土浦全国花火競技大会で毎回、競技の基準となる10号の審査標準玉の製作を30年以上担当する実績十分の業者。

約1時間に凝縮した2万発を超えるスターマインは、すべて音楽付き。グランドフィナーレのワイドスターマインは、3社共同のプログラム。最大幅400メートル、3カ所から打ち上げられる大パノラマを満喫できる。

筑西市と同じ20周年を迎えた人気アイドル育成ゲーム「アイドルマスター」とのコラボレーション花火は、昨年の大好評で今年も実施。IPコンテンツとのコラボは各方面で耳目を集めるが、観客参加型のプログラムとして成功した希有な事例だ。チケットの一般販売は、8月下旬を予定している。

ちなみに、サブタイトルの「時速20,000発」は、担当職員のアイデアとのこと。

茨城県は魅力的な大会がいっぱい!

前回から2回にわたり、6つの花火大会を紹介したが、県内にはまだまだ魅力的な花火大会がいっぱい。9月13日(土)利根川大花火大会(境町)、9月27日(土)大洗海上花火大会、10月4日(土)おみたま花火大会、10月11日(土)鹿嶋市花火大会、10月25日(土)サンセットフェスタIN天王崎2025(行方市)。

いばらきの花火は、7月26日の水戸偕楽園花火を皮切りに、11月1日の土浦へとまっしぐら! 本日は、これにて打ち留めー。「いばらきの夜空に どどどーん」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

幼稚園の給食に異物混入 つくば市

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給食に混入していた金属片のような異物(つくば市提供)

つくば市は18日、市内の市立幼稚園に同日提供された給食に、長さ5ミリくらい、太さ1ミリくらいの金属片と見られる異物が混入していたと発表した。18日時点で健康被害の報告はなく、他校から同様の異物混入の報告もないという。

市教育局健康教育課によると、同日午前11時30分ごろ、給食の配膳をしていた同幼稚園の配膳員が、給食のデザート「レモンゼリー入りフルーツナタデココ」を配膳中、異物が混入していることに気付いた。

デザートは同日、市ほがらか給食センター谷田部で他のメニューと合わせて調理され、市立幼稚園4園、小学校6校、中学校3校に計3317食が提供された。デザートは調理前、フルーツの黄桃とパイナップル、ナタデココ、レモンゼリーがそれぞれ別々のパウチ袋に入っており、給食センターで混ぜて、各校に提供された。

異物混入を受け、市は幼稚園4園と小中学校9校に対し、デザートの提供を停止するよう連絡。小中学校は間に合って停止できたが、他の幼稚園で園児3人がすでに食べてしまっていた。18日までに3人に体調不良などはないという。提供を停止したデザートは廃棄処分とした。

異物の混入経路については18日午後、給食センター、幼稚園、食材納入業者それぞれで混入経路を調査し、幼稚園では保健所による立ち入り調査が行われたが、同日時点で混入経路は不明という。市は22日以降、検査を行い成分を分析する。保護者に対しては18日付でお詫びの通知文を出したとしている。

クモの巣とメジロ《鳥撮り三昧》3

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写真は筆者

【コラム・海老原信一】クモの巣とメジロにいったいどんな関係があるって言うのかしら?そんな疑問が浮かんでくれたら、話し手としてはこの先の展開がしやすくなります。

10年以上も前になりますが、相も変わらず重めの機材をセットした三脚を担いで林道を「鳥さんヤーイ」と念じながらテクテクと。少し視界が開けた所に出たので三脚を下ろし、一息深く呼吸。目の前の風景に視線を向けていました。

すると、樹間を1羽のメジロが飛びぬけようと左手から右手へ。直後にはその姿が見えるはずと見ていたが、「あれ、出てこないぞ、どうして?」。途中で止まるような飛び方ではなかったのですが…。

不思議に思い、少し立ち位置を移動してみる。ありゃー、何てことだぁ~。こんなことってあるのかぁ~。なんとそこには、クモの巣に引っ掛かり、羽をばたつかせながらもがくメジロの姿が。鳥は見かけよりずっと軽量とは言うものの、この光景には驚くばかりでした。

こちらが手を出せるような場所ではないので、ハラハラしながら見守る以外には手だてなし。30秒(私の感覚的な時間)ぐらいしたところでクモの糸が切れたらしく、かの鳥は無事飛び去って行きました。体長11~12センチぐらい。体重も10グラムちょい程のメジロですから、クモの糸にからめとられたのも納得と、後から思うのでした。

羽に糸がへばり付いてしまい、飛行が困難になっていたらと思い、そうならなかったことに一安心した顛末(てんまつ)でした。(残念ながら写真はありません)

花と鳥、どっちが主役?

写真展開催時、持参したポストカードの一枚をご覧になった方の「花と鳥とどっちが主役?」の質問に一瞬戸惑いました。一呼吸おいて「確かに言われる通りかもしれないですね」。花の蜜に上からアタックするメジロ、歓迎するかのごとき妖艶な赤い花(上の写真は花と鳥の取合わせは同じですが別のものです)。

鳥を主役に撮ったつもりの私には、思いもよらない感想をいただいた訳です。人々の風雅をめでる心持ちを思えば、花と鳥はよい組み合わせと言えます。花鳥風月といった言葉もありますから、花と鳥、どっちが主役でもよいのかな。

その経験が、後々の鳥を撮影する際の心構えに大きく影響しています。誰かの一言が新しい発見となったり、自身の指針となったりって、「やっぱりあるんだなあ」と思います。耳や目をもう少しだけ動かしてみようかな。心も体も動くかもしれないから。(写真家)

土浦三 水戸葵陵に逆転負け【高校野球茨城’25】

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8回表水戸葵陵1死満塁、三ゴロで土浦三の捕手小林蓮司が三走を本塁封殺にする

第107回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3球場で3回戦6試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では土浦三が水戸葵陵と対戦し、9回に逆転され2-3で敗れた。

18日 3回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
水戸葵陵 000000012 3
土 浦 三 000000200 2

序盤は緊迫した投手戦が繰り広げられたが、土浦三が最後に力尽きた。「接戦を予想していて、2点ビハインドくらいまでは想定内だった。だから0-0で来たのは上出来。しかしミスからピンチを招き、全体のあせりにつながった。選手たちには5回後のグラウンド整備の時間に『受け身ではなく捨て身で行こう』と声掛けしていた」と竹内達郎監督の振り返り。

土浦三の先発 池田

土浦三はこの日も2回戦と同様、左右のダブルエースを早いイニングで継投した。先発は左の池田翔。「後ろにもいい投手が控えているので、後を考えず1イニング1イニング全力で行く意識で投げた」と池田。3回まで散発3安打ではあったが、四球や暴投などで毎回走者を三塁まで進めてしまい、球数がかさんできたため、4回からは右の黒田広将がマウンドに上がった。

土浦三の2番手 黒田

「うちは守備のチーム。打たれてもバックには頼れる仲間がいっぱいいる。ここまで1戦1勝で、遠くを見据えるのではなく目の前の1試合1試合を全力で戦ってきた」と黒田。4回は野手の送球ミス、7回には四球で走者を一人ずつ出すものの、ノーヒットのピッチングを続けてきた。

打線は相手投手の丁寧なピッチングを打ちあぐね、6回までわずか1ヒット。だが7回裏、待望の得点機が土浦三に訪れた。2死から3番・鈴木大芽が左前打、4番・黒田が右翼への二塁打。ここで相手投手が交替したが、代打の葉梨叶悠が死球で満塁とし、6番・星典蔵が左翼への二塁打を放って2点を先制した。「得意のまっすぐが来たら思い切り振ろうと思っていたら、インコースの一番打ちやすいところに来た。チームに勢いを付け、流れを持ってこれるバッティングができてうれしい」と星。

7回裏土浦三2死満塁、星が左翼への2点二塁打を放つ

8回表には水戸葵陵が逆襲。3番打者の単打と4番打者の二塁打で1点を返し、5番打者は死球で無死一・二塁。だがここからの黒田がすごかった。6番打者を三球三振、7番打者には左前に打たれるが打球が浅いため走者はホームを狙えず満塁に。8番打者は三ゴロで本塁封殺、9番打者を三振でこの回を乗り切った。「同点までOKと言われていたが、同点にするとあせってしまうと思い、何としてもこの1点で抑えようと。自分の最大の武器であるコントロールを生かし、外を突くまっすぐと落とすスプリットを投げ分けた」と黒田。

8回表を1失点で切り抜けてベンチに戻る黒田

だが9回を戦う余力は黒田に残っていなかった。順調に2死までは来たものの、3番打者に2ストライクからボール球を連発し歩かせてしまう。4番打者に左翼への適時二塁打、5番打者には左前適時打を許し、ついに逆転された。「脚がつっていたが責任感でマウンドを守らないとと思っていた。交替したときもまだ裏がある、あきらめないという気持ちだった」と黒田。竹内監督は「チームをここまで連れてきてくれたのは黒田の功績。最大の賛辞でねぎらいたい。あと一歩のところで勝利に導けず、監督として申し訳ない」と無念の表情を浮かべた。

9回裏土浦三2死一・二塁、最後の打者の星(背番号13)が三振に倒れる

霞ケ浦は下妻一に完封勝ち

18日の土浦、つくば地区の高校の試合結果は、J:COMスタジアム土浦の第1試合で霞ケ浦が下妻一に6-0と完封勝ちを収めた。(池田充雄)

18日 3回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
霞ケ浦 000102003 6
下妻一 000000000 0

つくば国際 3回戦突破ならず【高校野球茨城’25】

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自ら志願してマウンドに上がった3番手の津留崎隼人

第107回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3回戦が行われた。笠間市民球場の第2試合ではつくば国際がCシードの水戸啓明と対戦し5回コールド11ー0で敗れた。つくば国際は2回戦で佐和を3ー2で下し接戦を制したが、3回戦突破はならなかった。

18日 3回戦 第2試合 笠間市民球場
つくば国際 00000 0
水 戸 啓明 3143× 11

1回にセンターへチーム初ヒットを放つつくば国際の矢口大聖

強豪の水戸啓明を相手に先取点が欲しいつくば国際は、初回1死後、矢口大聖が水戸啓明先発の柿崎大地からセンター前ヒットで出塁するが、続く成嶋蓮はサード併殺打に倒れる。

先発した小野颯斗

その裏つくば国際は先発の小野颯斗が2四死球と2つのエラーが絡み3失点。「先取点を与えないことを考えて投げた」(小野)が、捕手の成嶋蓮主将が「エラーでリズムをつかめなかった」と語る通り、2回にも1失点、3回にも3失点した。小野は7点リードされた3回2死1、2塁で交代。捕手の成嶋蓮が投手としてリリーフし、小野が捕手に入った。しかし成嶋蓮も流れを止められず失点を重ねた。

3回2死満塁のピンチにマウンドに集まる内野陣

成嶋は4回にも水戸啓明の松原康介、宇佐美琉生にタイムリーヒットを打たれ3失点。4回2死3塁となったところで、本来エースだったが、けがでショートに入っていた津留崎隼人が自ら志願してリリーフし、四球を出すも次の打者を三振に仕留めた。

小野をリリーフした成嶋蓮

水戸啓明は5回から2番手としてプロ注目の好投手、中山優人が今大会初登板すると、この回つくば国際先頭の三浦咲都が内野安打で出塁するも、続く鷺沼舜、布施維士が三振、最後は川口翔大がショートゴロに倒れた。つくば国際は水戸啓明の柿崎大地ー中山優人の投手リレーの前に3安打完封負けを喫した。

先発した小野颯斗は「2回戦と違って自分のピッチングが出来ず、ストライク、変化球も入らなかった。リズムがつかめなかったし、エラーがあった時に抑える気持ちを強く出したが、結果抑えられなかった。もっと試合をやりたかったが相手が上手だった」と話し「最後にこのメンバーで出来て楽しめた。自分はつくば国際で野球をやりいろんな面で変わり成長出来て良かった」と高校での野球生活を振り返った。

成嶋蓮主将は「先取点を取って逃げ切りたかったが、初回のエラーで流れをつかめず大量失点になってしまった。投手としては思い通りに投げられた」とし「先輩、後輩関係なくみんなでコミュニケーションを取って仲の良いチームだった。明後日から兵庫県淡路島で開催される女子高校野球全国大会に出場する部員もスタンドで熱い声援を送ってくれた。部員以外にもサポートをしてくれた人たちに感謝したい。辛い時期もあったけど最後までこの仲間と戦えて良かった」と話した。 

熱い声援を送るつくば国際大の女子部員たち

つくば国際の伊藤徹監督は「初回から固さがあり、力を出し切れなかったのが残念だった。強豪相手に勢いを持ってこられなかった。先発の小野に関しては自信を持って投げてくれれば良かったが、そこが強豪校相手という意識が強かった」と述べる一方「2回戦で勝てなければ水戸啓明と戦えなかったので、水戸啓明と戦えたことは彼らをほめたい。そこでもう少し力を出せるような指導が出来るようにするのが私の課題」と話した。引退する3年生には「部員が少ない中、いろんな思いをしながらここまでやってくれてありがとう」と感謝の言葉を述べた。(高橋浩一)

大正後期の川田家住宅 登録文化財に つくば市北条

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母屋奥座敷の繊細に細工された付書院(つくば市提供)

三越の大番頭、盛蔵が建築

国の文化審議会は18日、つくば市北条にある大正時代後期に建てられた川田家住宅の①主屋(おもや)②炊事場及び風呂③石塀及び板塀の2棟1基を、新たに国登録有形文化財に登録するよう文科相に答申した。答申後、官報告示をもって正式に登録される。

後に三越の大番頭を務めた同市上大島出身の川田盛蔵が40代の頃、妻の実家がある北条に建築した。①主屋は明治時代後期ごろ現在の土浦市藤沢で建築された農家の建物を、1919(大正8)年に移築した。移築の際、都市的な新しい生活様式に適した住宅へと大幅改修した。床の間の脇に張り出すように設けられ棚板と障子窓で作られた付書院(つけしょいん)周辺の繊細な造形や装飾的な木材の使い方が、造形の規範となっているとして登録される。主屋は木道平屋建て、瓦ぶき、建築面積139平方メートル。

主屋の土間から前座敷、中座敷、奥庭を望む

②炊事場及び風呂は大正時代後期の建築で主屋の奥にある。小型ながら当時としては珍しい洋風の外観で、外壁はモルタル塗りで黄土色に仕上げられている。さらに急勾配の切妻屋根、外壁の縦長窓などが特徴となっている。内部は炊事場と風呂に分かれており、炊事用の窯の熱で風呂を沸かすようにつくられている。風呂の仕切り壁にも洋風の意匠が施されている。木造平屋建て、瓦ぶき、建築面積12平方メートル。

③石塀及び板塀は、大正時代後期につくられ、敷地の東側を区切っている。石塀の道路に面した南側は御影石を積み上げた御影石積、北側は大谷石を積み上げた大谷石積で、その北側に続く板塀は、板を交互に重ねて打ち付けた大和張りという工法でつくられた大和塀となっている。石塀は延長15メートル、板塀は延長26メートル。②炊事場及び風呂③石塀及び板塀はいずれも歴史的景観に寄与しているとして登録される。

主屋の外観

市文化財課の石橋充課長は「当時住宅は、農家だったら土間があったり、商家だったら店があったりと、なりわいに即してつくられていた。東京で働くサラリーマンだった盛蔵は、移築した農家を都会的な新しい生活様式の住宅に改修するなど、東京の文化を持ち込んだ住宅をつくった。なりわいに関係ない、サラリーマンの住宅の先駆けともいえるのではないか」と話す。盛蔵自身は当時、家族が住む北条の住宅と、職場に近い東京の住宅の二拠点を行き来する生活を送っていたとみられるという。

川田家住宅は現在、都内に住む子孫が所有する。普段は非公開だが、筑波山麓秋祭りや北条地区のイベントなどの際は北条地区に戻ってきて一般公開している。山麓秋祭りでは、古民家の邸宅公開と映像散歩、陶芸などの展示販売、カフェなどのイベントを催した。所有者の子の川田高史さん(58)は「若い頃、学園都市で育ったが、北条とは行き来していた。当時は学園都市と北条地区は隔たったものがあったと思う。それが近年変わってきた。中心地区に住む若い人たちなどに古いものの価値を見直そうという機運があり、北条地区全体で活動が活発になった。祖母の実家が川田家で、文化財の登録へと動いた。この地域は新住民、旧住民、老若男女がうまく溶け合い活動している地区だと思う。これからも地域の振興のために協力していきたい」と語る。

今回の登録により市内の登録有形文化財は6カ所21件となる。特に北条地区は国の重要文化財「旧矢中家住宅」のほか、登録有形文化財の宮本家住宅、旧常陸北条郵便局、旧田村呉服店と今回の川田家住宅の4カ所が集中する。市文化財課は「活用に当たり相乗効果が期待される」とし「貴重な文化財を未来へと継承できるよう、保存と活用を支援していく」としている。(榎田智司)

常総学院 5回コールドで鹿島に勝利【高校野球茨城’25】

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2回表常総学院1死二・三塁、浜崎の内野安打で有川が生還、3点目

第107回全国高校野球選手権茨城大会は17日、4球場で3回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合は、常総学院が鹿島に11-0で5回コールド勝ちを収めた。

13日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
常総学院 04412 11
鹿  島 00000 0

常総学院は13安打11得点と効率の良い攻撃。8盗塁を決め、犠打・犠飛は計6本。セーフティバントやセーフティスクイズも含めるとバントは8本に及んだ。「重いグラウンドコンディションも考慮し、今日は自分たちの目指す野球をとことんやろうと。相手の隙を狙って、走塁や小技で積極的に攻める意識で、先攻を選んだ」と島田直也監督。

2回表常総学院無死二塁、横山が右中間へ適時二塁打を放つ。柳光が返り先制

ただし初回は指示が徹底されず、簡単に打ちに行って凡退する選手もいた。本領発揮は2回から。5番・柳光瑠青が中前打、6番・横山義賢が右中間二塁打、7番・有川志裕がセーフティバント、8番・水口煌太朗がセーフティスクイズ、1番・浜崎怜央が内野安打、2番・渡辺康太が中犠飛で4得点。しかも一塁に出た走者は全員が二盗を決め、この回4盗塁を挙げた。

2回表常総学院無死二・三塁、水口のセーフティスクイズで横山が生還、2点目

3回も勢いは止まらず、4番・佐藤剛希が左越え二塁打、続く柳本が左前打、横山が右前打。ここで相手投手が交替の後、水口が左前打、浜崎が中前打でまたも4得点。盗塁も2つ挙げた。

3回表常総学院2死、中前打で出塁した浜崎(右)が二盗を成功させる

「出たら走るだけでこれだけ点が取れ、コールドにもできる。それが分かればどんな状況でもバリエーションのある試合ができる。これがずっと教わってきたうちの野球。練習試合ではこういう野球ができていたが、公式戦だと色気が出るのかヒットを打ちたがってしまう。怒られて気が引き締まったようだ」と島田監督。

4回表常総学院2死二塁、代打・荒沼暖人が左翼線へ適時二塁打を放ち、チーム11点目を挙げる

今季のチームはメンバーの約半数を1、2年生が占めている。来年、再来年を見越し、経験を積ませたいとの島田監督の考えだ。この日の先発は1年生投手の箕輪蒼。「雨で登板が延期になったが関係なく、自分の気持ちで強く腕を振っていこうとマウンドに上がった」と箕輪。スライダーとチェンジアップを軸に、5回で55球を投げノーヒットノーラン、6三振を奪う好投ぶり。「投げる前は緊張していたが、先輩が守ってくれているので、伸び伸びと投げられた」との感想。「課題はいろいろあるが、ものおじせずストライク先行で投げてくれる。来年、再来年が楽しみ」と島田監督の評。

常総学院の先発、箕輪

5回には代打で登場した2年生の小林銀士が、左翼線への適時二塁打を放った。「ネクストに立ったときは緊張したが、先輩の声を聞いて思い切りがついた。初球の甘い球を見逃してしまい、次のストライクを積極的に振っていった。次も自分にできることで役割を果たし、甲子園へ向かって1戦1戦戦っていきたい」と語っている。(池田充雄)

つくば秀英、江戸川学園破り4回戦へ【高校野球茨城’25】

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2日にわたった継続試合を投げ、4イニングを1安打に抑えた中郷泰臣=17日

第107回全国高校野球選手権茨城大会は17日、前日の雨で継続試合や順延となった3回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦ではつくば秀英が江戸川学園と対戦、5ー0で江戸川学園を破り、4回戦出進を決めた。試合は16日、雨で中断、翌17日、中断したところから継続試合となり、2日間に渡った。

16-17日 3回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば秀英 002102000 5
江戸川学園 000000000 0

3回表2死満塁、センターへ先制タイムリーヒットを放つ つくば秀英の松崎勇吾=16日

つくば秀英は16日、先発投手の齋藤柾希が1、2回、打者6人を完璧に抑えた。打線は3回に2死満塁とし、打席に入った松崎勇吾はセンターへタイムリーヒットを放ち、2点を先制した。「チャンスで打席が回ってきたので、楽しんでリラックスしながらランナーを返す気持ちで低めの真っすぐを芯で捉えた」と松﨑。4回にはヒットで出塁した河嶋玲凰を2塁に置いて、投手の中郷泰臣がセンターへタイムリーヒットを放ち1点を追加しリードを3点とした。

4回、中郷泰臣のタイムリーで河嶋玲凰が生還=16日

3回から齋藤に代わりマウンドに上がった中郷も3回、4回を完璧に抑えた。5回表、つくば秀英の攻撃が終了した時点で雨が激しくなり中断。その後雨は止んだが、グランドコンディションの不良などから今大会初の継続試合になった。

雨で中断した球場の様子=16日

翌17日はつくば秀英3点リードの5回裏、江戸川学園4番大河原聡太から試合再開。中郷は「嫌な感じはなくいい経験だった」としながらも、大河原に江戸川学園初ヒットを許した。しかし続く打者3人を抑え、6回までスライダー、真っすぐを中心に江戸川学園打線を1安打に抑えた。

打線は6回に先頭の石塚大志、石井清太郎の連続ヒットで出塁すると、稲葉煌亮がバントで送り、1死2、3塁のチャンス。続く河嶋玲凰がレフト前タイムリーヒットで1点、さらにに芦屋響もレフト前タイムリーで1点追加しリードを広げた。

6回表1死2、3塁、レフト前タイムリーヒットを放つ河嶋玲凰=17日

先発の齋藤柾希から、中郷泰臣、熱田雄大、知久耀と4人の投手リレーで江戸川学園打線を3安打完封に抑えた投手陣のうち、前日の3回から6回の4イニングを1安打に抑えた中郷泰臣は「失点しなかったことが良かった。次も無失点でいきたい」と語った。

吉田侑真主将は前日からの継続試合について「いい雰囲気だったので(16日に)やりたい気持ちはあった。(17日の試合前に)5回を守れたら流れは来るとナインに話した。こういう試合を勝ち切ることも上に行くには必要。しっかり勝ち切れて良かった。次も一戦必勝でチャレンジャーの気持ちで勝ち切る」と語った。

つくば秀英の桜井健監督は「守備から入る難しい場面だったが選手がしっかり準備してくれた。1回止まった流れを(5回裏の)立ち上がりだけじゅうぶん気をつけて、0点で抑えた後に6回表に得点できたのが全てだった。継続試合は昨日の時点で想定はしていた。切り替えて試合をする難しさはあったが、昨日3点取れて0ー0からじゃないのが良かった。中郷泰臣は難しい情況の中で気持ちを切らさずに投げた。登板した4人の投手を稲葉煌亮が上手くコントロールしてやってくれた。次の試合も厳しい試合になると思うけど、守備からしっかりリズムをつくり1点でも多く取りたい」と語った。(高橋浩一)

夏の花火存続へ 1500年の古社 クラウドファンディングで支援募る

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千勝神社禰宜の松本哲弥さん

つくばの千勝神社 

つくば市泊崎の千勝神社が、お盆の恒例行事である打ち上げ花火の継続に向け、クラウドファンディングで支援を呼び掛けている。神社の禰宜(ねぎ)松本哲弥さんは「花火は30年続く慰霊の行事。お盆の文化・行事の大切さを次世代に伝えるためにも、ぜひご協力をお願いできれば」と呼び掛ける。

夏祭りの最後を彩る打ち上げ花火(千勝神社提供)

千勝神社は、谷田川と西谷田川に挟まれた牛久沼に突き出る半島状の場所に位置し、関東では珍しい三つの社殿が横一列に並ぶ「三殿並立」の社殿や、高さ10メートルの木造大鳥居がある。西暦502年に現在の下妻市で創建された約1500年の歴史を持つ古社で、現在の場所に移ったのは1964年。下妻市には現在も元宮がある。正月三が日には全国から約5万人が、夏祭りには1000人余りが参拝に訪れるという。お盆の夏祭りは1993年から続いており、中でも、祭りの終盤に打ち上げられる約400発の花火は毎年の目玉となっている。

材料費高騰 200万円不足

しかし昨今の物価高騰により火薬の原材料価格が値上がり、花火開催の継続を脅かしている。火薬は多くを輸入に頼っており、ロシアのウクライナ侵攻による供給不安や円安が価格上昇に拍車をかけている。今回のクラウドファンディングでは、材料費高騰によって不足が予想される花火打ち上げにかかる費用200万円の協力を募っている。目標金額に達成しなくても、集まった支援金はすべてプロジェクト実行者が受け取ることができる。

盆踊りの風景(同)

松本さんは「今年の費用を見積もると、従来の予算ではまかなうことが難しいことがわかった。神社単独の負担では花火の継続は困難と判断し、クラウドファンディングで支援を募ることにした」と説明する。また「夏祭りは地元の方々のみならず、全国から訪れる崇敬者(信者)にとっても親しまれてきた行事。特に帰省中の家族連れが楽しみにしている恒例の場でもあり、地域とのつながりの場としても貴重な役割を果たしてきた。お盆のお祭りは、ご先祖さまと共に楽しむという意味がある。慰霊の場として、(お盆の風物詩の)文化を継承するためにもご支援をお願いしたい」と協力を呼び掛ける。(柴田大輔)

◆クラウドファンディングの詳細はこちら

キリストとガンマン《映画探偵団》90

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イラストは筆者

【コラム・冠木新市】1960年代後半から1970年代にかけて、『アポロンの地獄』(1967)、『テオレマ』(1968)、『豚小屋』(1969)、『王女メディア』(1969)など、荒々しくも美しい映像で映画青年をとりこにしたイタリア映画の監督ピエル・パオロ・パゾリーニがいる。私も魅了された一人だったが、いつしか語られることもなくなり、レンタルビデオ屋にも作品が置かれておらず、テレビでの放映もなかった。

ところが2000年代に入り、NHKで長篇第3作『奇跡の丘』(1964)が放送された。見逃していた作品なので録画して見た。出演者に全員素人を起用し、イエス・キリストの誕生から死後の復活までを描くドキュメンタリータッチの白黒作品である。その荒々しい迫力に圧倒され、パゾリーニ作品では私の一番のお気に入りとなった。

荒涼とした景色のなか、キリストが我々観客に向かってする説法姿はまるで政治家の演説みたいで、エネルギッシュな場面が連続し納得させられる。

キリストが奇跡を起こすシ一ンなども、顔に腫れ物のできた男が清めてくださいとキリストに訴えると、『清められた』の一言で腫れ物は消えている。短く3カットで描かれる。バックには黒人霊歌のような歌声が流れるが、非常にあっさりしていて、ありがたいとの余韻に浸る間がない。つまり宗教映画の感じがしないのだ。

さらに、キリストの弟子たちのキャスティングは個性の強い悪役を思わせる顔で占められている。逆に、王様や聖職者や貴族たちは上品な顔の出演者をそろえている。極めつけは、かれんな美少女サロメがヘロデ王の前で舞いを披露し、王様が褒美に何が欲しいかと尋ねると、ヨハネの首が欲しいという場面である。見た目の美しさとは裏腹の残虐な発言がショッキングだ。

C・イ一ストウッド西部劇の見方

『奇跡の丘』は西部劇とどことなく雰囲気が似ている。1964年10月にイタリアで公開された。その1カ月前には、セレジオ・レオ一ネ監督、クリント・イ一ストウッド主演のマカロニウエスタン『荒野の用心棒』が公開された。荒野を旅するキリストはイタリア製西部劇の旅する主人公と重なるものがある。

マカロニウエスタンで世界的なスターとなったクリント・イ一ストウッドが、アメリカに戻り監督主演を務めた最初の西部劇は『荒野のストレンジャ一』(1973)だ。原題は『放浪者』である。街の全員から見捨てられ、悪党たちに殺された保安官が幽霊になって現れ、その街に復讐する話であるが、見た目は生身の人間なので実に奇妙な様子に映る。

また、同じく監督主演を務めた『ペイルライダー』(1985)も牧師のガンマンだが、こちらも一度死んでいて、7人の悪党保安官と闘う話である。この2本はキリストのイメージが込められており、表裏一体の作品となっている。そういえば、『荒野の用心棒』(原題「一握りのドルのために」)の最初のタイトルは『マグニフィセント・ストレンジャ一』(素晴らしいよそ者)だった。

私が見てきたクリント・イ一ストウッドの西部劇ヒ一ローは、キリストがモデルだったのかもしれない。

現在、参議院選挙の真っ最中だ。各候補の演説を聞いていると、『奇跡の丘』のキリストやサロメの姿が彷彿(ほうふつ)とさせられる。当選してからも民衆のために働いて欲しいものだと切に願う。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

戦後80年 資料と空中写真で知る測量と地図作成の歴史 国土地理院

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展示風景=国土地理院 地図と測量の科学館

TX開業20周年展も

太平洋戦争の終戦から80年を迎えるのを機に、国土地理院(つくば市北郷)内の「地図と測量の科学館」で15日から、企画展「地図と測量に見る戦災からの復興」が始まった。軍港や軍事工場など軍事施設が削除された戦時中の地図、ポツダム宣言受諾決定後に行われた重要書類の焼却から地図を守るために奔走したある軍高官の歴史資料ーなど、明治から始まる国による国土の測量と、戦前から戦後に至る地図作成事業などの歴史を知る展示になる。会場では、今年8月に開業20周年を迎えるつくばエクスプレス(TX)沿線の変化を地図や写真から見る「つくばエクスプレス開業20年 地図・写真から見る沿線の変化」が同時開催されている。

展示されているのは、戦前から残る国土地理院が保管する資料や、空中写真、地図などが掲載されたパネルなど約60点。同院広報広聴室の染谷亨さんは「(土浦やつくば周辺など)私たちが普段暮らしている地域の変化を知ってもらう機会にもなる展示。空中写真などから大きく変わった風景を見ながら、親子で今と昔の変化を話し合う機会になれば」と企画への思いを話す。

戦災を逃れた地図の銅原版

「地図と測量に見る戦災からの復興」では、1869(明治2)年に近代測量を行う機関として明治政府により設置された、国土地理院の前身である「民部官庶務司戸籍地図掛」からの歴史資料が地図の変遷とともに展示されている。戦災を逃れた地図の銅原版、戦後のGHQによる測量・地図制作の様子など、現存する資料をもとに作成されたパネルが展示される。

また、国土地理院が保有する豊富な空中写真をもとに、各地の戦中から戦後の復興の様子を知ることができる。県内では土浦、水戸、日立の写真が展示されている。

TX沿線の変遷を地図と空中写真で

展示を紹介する染谷亨さん

「つくばエクスプレス開業20年 地図・写真から見る沿線の変化」では、つくばや研究学園、守谷、八潮、秋葉原などTX7駅周辺の変化がわかる、30年前から10年ごとの空中写真と地図が展示されている。ほかに、TX開業時に先頭車両に取り付けられたヘッドマークや、「葛城」「島名」「萱丸」など仮の駅名が掲載された開業前に作られたパンフレットなどの関連資料も展示されている。

仮駅名に地名が記されたTX開業前に作られた資料

染谷さんは「写真や地図を大きく用いており、視覚的に時代の変遷がわかると思うし、お子さんも楽しめるつくりになっている。今回二つの展示を通じて日本が歩んだ戦後の復興に思いを寄せるとともに、TXによって沿線が進化する様子を感じてもらえたら」と話す。(柴田大輔)

◆企画展「地図と測量に見る戦災からの復興」と「つくばエクスプレス開業20年 地図・写真から見る沿線の変化」はつくば市北郷1、国土地理院・地図と測量の科学館2階特別展示室で9月21日(日)まで開催。開館時間は午前9時半〜午後4時半。月曜など休館。入場無料。詳細は、同ホームページへ。

夏のボーナスを出す会社 今年も高水準を維持 筑波総研調査

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筑波総研提供

夏のボーナス支給を前にして、筑波銀行グループの筑波総研(本社土浦市、瀬尾達朗社長)は茨城県内の同行取引先341社から支給額などについて聞いた。アンケート調査は6月上旬~下旬。7月上旬に集計したところによると、今年も支給すると回答した会社は全体の78.3%と、昨夏に比べ1.1ポイント低下した。

この微減について山田浩司 上席研究員は「昨年を下回ってはいるものの、物価高や人手不足に対応するため、賞与を出す企業の割合は依然として高水準」と述べ、特に問題はないと判断している。

平均支給月数は、「1.0カ月以上1.5カ月未満」と回答した企業の割合が31.6%と最も多く、「1.0カ月未満」29.3%、「1.5カ月以上2.0カ月未満」25.1%の順だった。調査対象は製造業、サービス業、建設業、運輸業など多岐にわたるが、山田氏は支給月数について「春の賃上げで基本給が引き上げられたことにより、全体として高水準にシフトしている」と言う。

また、ボーナス支給に際して重視する項目についても調査。それによると「従業員の志気高揚」(47.5%)と回答した企業が最も多く、「現在の企業全体の業績」(39.9%)、「前年の支給実績」(34.6%)と続いた。昨年夏との比較では「現在の企業全体の業績」の割合が最も増え、「人材の引き止め」の割合が最も減った。

回答企業からは①ボーナスは利益増による支給というよりも志気高揚や従業員確保のためだ、②しかし会社の利益率が下がってきており、今後は慎重にならざるを得ない―といった声が出ており、山田氏は「コスト上昇など厳しい経営環境下で各社はボーナスを判断している」と分析している。(坂本栄)