木曜日, 10月 6, 2022
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オンラインでもYOSAKOIは踊れる 筑波大学生サークル「斬桐舞」(下)

【車谷郁実】新曲の完成を目指し、オンラインでの振り入れが始まって、もうすぐ1カ月。初めての試みはうまく進んでいるのだろうか。 新曲の振り入れは週に2回で2時間程度。1回の練習に30~40人が参加している。振りは各パート2、3人が中心となって考えた。練習ではそのうちの一人が振りを教え、残りの人が部員の踊っている様子を観察して気づいたことを担当者に伝える。練習の様子は録画し、後で見返すことが出来るようにした。 手を広げ満面の笑みで踊ってる オンラインでは相手に直接触れることができないため、腕の微妙な角度やつま先の向きなどの細かい部分を伝えることが難しい。担当者は「腕の角度は45度、つま先は外にむけて」など画面に各パーツのみを映しながら、動きを言語化して具体的に伝えている。 しかし、対面と違いオンラインでは同時に複数の人が会話をすることができない。自然と会話の数が減り、淡々と時間が過ぎてしまうこともしばしば。実際に振りを教えた小澤政貴さん(20)は「コミュニケーションをとることが難しく、相手がどう思っているかがわかりづらい」と不安げな様子を見せる。そこで、部員の進捗状況を把握するため、定期的に各自で動画を撮って提出してもらい、振りをどのくらい覚えられているか確認するようにした。 動画を見た部長の田中大輔さん(21)は「こんなに新入部員のみんなが踊れるようになると思っていなかった。自主練習を頑張ってくれたんだと思うととてもうれしい」と予想外の出来に驚きをみせた。新入部員の渥美和香奈さん(18)は録画された先輩の動画を0.5倍速で再生し、練習後それを見て自主練習に励んだという。練習を何度も見返すことが出来るというオンラインならではの良さを活かした。

オンラインでもYOSAKOIは踊れる 筑波大の学生サークル「斬桐舞」(上)

【車谷郁実】県内外で活躍する筑波大学のYOSAKOIソーランサークル「斬桐舞(きりきりまい)」がオンラインでの活動を続けている。週に2回2時間ほどアパートの自室などから双方向型オンライン会議アプリ「Zoom」を使って練習している。8月末からは新曲の振りのレクチャーが始まった。振り入れという。オリジナル曲の完成に向けて、試行錯誤を続ける斬桐舞の半年間を追った。 新曲の振りを共有できない 斬桐舞では2年に1度、振りや楽曲、衣装デザインなどをメンバーたちが一から考え、オリジナル曲を作っている。今年はオリジナル曲を更新する年で、2月末から現3年生を中心に制作を開始した。予定通りいけば年末には全部員に振りを共有し、4月には新入生に披露するはずだった。しかし、新型コロナが流行。活動の自粛を余儀なくされ、新曲の振りを共有できないまま時間だけが過ぎた。毎月1回のペースであった各地のイベントも次々と中止になっていった。 3カ月が経ったころ、サークル内でこのままでいいのかという声が上がり始めた。夏には対面練習を再開できるかもしれない。せめて体作りだけでもと6月からオンラインで筋トレやストレッチを始めた。普段の活動と同じ週に2回、時間は普段よりも1時間半短い30分。自粛生活の中で部員たちがつながりを感じられるようにコミュニケーションをとる時間も設けた。 そうして、本格的な練習が始まらないまま、7月に入った。コロナは一向に収束する兆しを見せず、3年生にとって最後の舞台である11月の大学の学園祭も中止が決定した。新曲の振りを中心に作ってきた副部長の大坂実旺(20)さんは「何を目標にすればいいかわからず、サークルとして活動している意味さえわからなくなった」とその時を振り返る。 3年生の転機になったのが、オンライン開催された祭りへの参加だった。昨年までのオリジナル曲を各々が踊って撮影し、それを動画編集して1つの曲につなげる。新入部員にもオンラインで曲の一部を教え、参加してもらった。一人で踊った動画をつなげて、見応えはあるのかはわからない。それでもゴールを見失った3年生にとって、一つの達成したい目標が出来たことは確かだった。

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「おみたまヨーグルト」 《日本一の湖のほとりにある街の話》4

【コラム・若田部哲】夏。小美玉市の畑では「おみたまピラミッド」と呼ばれる、緑色の巨大な堤防のようなものが築かれます。その正体は、酪農家が育てた高さ4メートルにもなるトウモロコシを、刈り取り破砕して、ショベルカーやブルドーザーなどの重機でうず高く積み上げたもの。まるで土木工事のようですが、これを乳酸発酵させることで、乳牛のための良質な飼料となるのだそうです。 茨城県No.1の生乳生産地であり、2018年には「第1回全国ヨーグルトサミットin小美玉」が開催され、2日間で約4万人を動員した酪農王国・小美玉市。今回は、同市で30年以上にわたり、良質な乳製品を作り続けてきた「小美玉ふるさと食品公社」の木村工場長に、同社のヨーグルトのおいしさの秘密について伺いました。 おいしさの下地として、まず木村さんが挙げたのが、同社の前身である堅倉(かたくら)村畜牛組合が掲げた「土づくり・草づくり・牛づくり・人づくり」というモットー。冒頭で紹介した「おみたまピラミッド」は、まさにその言葉の象徴となる風景なのです。 そして次の秘密が、小美玉市の酪農家の密度の高さ。「酪農」といえば、多くの方はまず北海道を連想するかと思いますが、北海道は広大なため、各酪農家の距離が離れています。それに対し、小美玉は日本一酪農家の密度が高いため、生乳を速やかに酪農家から加工場である公社まで運搬することが可能です。 ヨーグルトは生乳の鮮度が命 ヨーグルトの原料となる生乳は鮮度が命のため、このスピード感は製品の品質向上のための大きなメリット。毎朝新鮮な生乳を酪農家から集め、少しでも鮮度が落ちないうちに加工するという基本に忠実な作り方が、同社のヨーグルトのおいしさの何よりのポイントなのだそうです。

文章を磨き上げる速記者の腕 つくば 竹島由美子さん【ひと】

つくば市松代の竹島由美子さん(74)は51年にわたり、速記者という仕事に一筋に向き合ってきた。現在は都内の速記事務所から委託を受け、自宅に届く講演会やインタビューの録音をパソコンで文字に起こす仕事を続けている。現場に出向く仕事はほとんどなくなり、速記の符号に出番はないが、培った技術を生かし仕事に磨きをかけている。 速記は、簡単な線や点でできた符号などを使って、人が話す言葉をその場ですぐさま書きとり、それを解読して文章に書き直すまでの作業を指す。 竹島さんは「符号の出番がなくなってきたことは寂しいが、技術の進歩に助けられて仕事を続けてこられた」と話す。コロナ禍で仕事がキャンセルになったことがあったが、仕事が物心両面で支えになっているという。時代とともに新たな言葉が生まれたり、流行したりする。これからも毎日2紙の全国紙に目を通して話題や言葉にアンテナを張り、レベルアップを図っていきたいという。 アナログ録音機で独学 東京生まれ。中学生の頃から作文や感想文を書くのが好きで、子ども向けの雑誌に載っていた「速記文字を使えば人の話が書ける」という速記専門学校の宣伝文句にひかれたのが始まり。当時は速記学校の募集広告が多く見られ、「就職したら速記を勉強しよう」と決めたという。 高校卒業後、比較的休みの多い学校の事務職員なら速記を勉強するのに都合が良いと考え、明治大学の採用試験を受けて職員に採用された。

素人になり切れない世界の片隅で 《ことばのおはなし》50

【コラム・山口絹記】ファインダー視野率、ダイナミックレンジ、開放描写、色収差。これらの単語、何の用語かわかるだろうか。 カメラとそのレンズに関するマニアックな専門用語である。あえてマニアックと書いたのは、こんな用語知らなくても写真は撮れるからだ。あえて言い切ってしまおうか。こんな用語知らなくていい。知らなくていい、のだけど、知らないでいる、ただそれだけのことが、私たちの生きるこの世界では、もはや難しくなってしまった。 例えばカメラが欲しいと思った時、まず何をするだろう。身近に写真をやっている知り合いがいなければ、きっとおすすめのカメラを見つけるためにネットで検索をするだろう。 おびただしい数のおすすめカメラが提示され、使用するレンズの大切さを一から教示してくれるはずだ。ついでにプロレベルの撮影技術から、あらゆる専門用語にまみれたレビュー情報を摂取できる。これらの知識を雑誌や専門書で手に入れようとしたら、なかなかの金額がかかるはずだ。しかし、ネットで閲覧している限り、全部無料である。ああ素晴らしい新世界。 とはいえ、ある程度の前提知識があればありがたい情報も、これから何かを始めようとしている者には過度な情報の激流に違いない。無料でいくらでも情報が手に入るこの世界線で手に入らないモノ。それは情報に対する適切なフィルターなのだ。 「いちいちうるせぇな」「これでいいのだ」

孤立し苦境に立つプーチン大統領 《雑記録》40

【コラム・瀧田薫】ウクライナ軍が、9月中旬以降反転攻勢に出て、ロシア軍に占領された北東部の要衝を奪還しつつある。これに対し、プーチン大統領は、9月21日のロシア国内向けテレビ演説で、予備役に対する部分的動員令(30万人の徴兵)を発動すると宣言し、さらにウクライナ東部や南部のロシア軍占領地域において住民投票を実施し、その上でロシア領に併合する意向を示した。 この演説で特に注目されるのは、新しくロシア領(クリミア半島を含む)となった地域をウクライナ軍が奪還しようとすれば、「あらゆる手段でこれに対抗する」としたことである。この「あらゆる手段」とは、具体的には何を指しているのだろうか。ラブロフ外相が国連総会の一般演説で、ロシアに編入される地域を防衛するために核兵器を使用する可能性を示唆していることと重ね合わせれば、狙いの一つは「核兵器の使用」であり、もう一つは「ウクライナに対する宣戦布告」であろう。 プーチン大統領は、これまでロシア国民を報道管制下に置き、ウクライナ侵攻が国民生活とは遠い世界の出来事であるかのように伝えてきた。しかし、今回の演説のなりふり構わぬ内容は、ウクライナ侵攻当初の楽観が根底から崩れ、ロシア軍が苦戦している事実をプーチン大統領自らが告白したに等しい。 当然、国民一般の受けたショックは大きく、ロシア国内の複数の都市で市民による反戦デモが発生し、徴兵を恐れる市民やその家族が飛行機や車を利用してロシア国外に脱出し始めているとの情報も伝わってきている。当面、この混乱が政権の土台を揺さぶるほどに拡大することはないだろう。また、ロシア軍によるクーデターが起きる可能性もさほど大きなものではないだろう。 独裁者の妄想という不条理 しかし、ウクライナ侵攻の大義、すなわちロシアの過去の栄光を取り戻し、大国としてのパワーを維持し続けるための軍事力行使は、はっきり裏目に出たというのが軍事専門家大方の見方である。それでも、プーチン大統領は侵攻をやめないし、やめられない。