木曜日, 2月 9, 2023
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7事業者が提案、イノベーション拠点誘導に厳しい意見も つくば市吾妻70街区

昨年実施されたつくば駅近くの吾妻2丁目70街区の国家公務員宿舎跡地約5.7ヘクタールの土地利用調査について(2021年10月26日付)、財務省関東財務局とつくば市は18日、民間事業者の意向調査(サウンディング型市場調査)結果を公表した。 財務省など市場調査結果を公表 土地活用の意向がある建設業者、不動産業者など計7事業者が参加し、マンションや戸建て住宅、商業施設、イノベーション施設などの提案があった。今後、関東財務局とつくば市が議論して開発の条件などの活用方針を検討し、二段階一般競争入札=メモ=で処分を行うとしている。関東財務局によると今後のスケジュールは未定という。 提案があったのはほかに、スーパーや飲食店、学習塾、書店、無人店舗など生活支援施設、社宅、学生寮、シティホテル、コワーキング施設、教育施設など。 「理念より現状把握を」「行政の補助必要」

吾妻70街区にイノベーション拠点など誘導 財務省とつくば市が土地活用意向調査

つくば駅近くの、つくば市吾妻2丁目70街区の国家公務員宿舎跡地約5.7ヘクタールの土地利用について、土地所有者の財務省関東財務局は26日、つくば市と共同で、70街区全体を対象とした民間事業者の意向調査(サウンディング型市場調査)を実施すると発表した。市学園地区市街地振興課によると、市内の公務員宿舎跡地の売却でサウンディング調査を実施するのは初めて。 市内で公務員宿舎跡地の処分が進む中、70街区はつくば駅に近接する大街区であることから、つくば市は中心市街地まちづくり戦略で、住宅だけでない複合的な都市機能の誘導を目指し「研究学園都市の研究成果や人材の集積を生かした交流の場や、新モビリティサービス、住民サービスのデジタル化など最先端の技術を街区単位で実現できる社会実装の場となるようなイノベーション拠点の形成など、様々な誘導施策を検討する」と位置付けている。 イノベーション拠点などを70街区に誘導することを検討するにあたって、民間事業者から意見を聞き、意向を把握した上で、民間のアイデアやノウハウを生かして事業化を目指す。 今回の調査は、土地活用の実施主体となる意向がある事業者または事業者グループを対象に実施する。つくば市の計画ではイノベーション拠点の整備を検討すると位置付けているが、市の計画にとらわれず広くアイデアを募集する。 70街区の土地処分の方法は、売却、定期借地いずれの場合も、今回の意向調査結果をもとに開発の条件をあらかじめ設定する。さらに入札参加者から土地利用の企画提案書を提出してもらい、国が設置する審査委員会で開発条件との適合性を審査した上で、審査通過者による価格競争で落札者を決定する「二段階一般競争入札」とするという。ただし意向調査結果によっては入札方法を変更する場合もある。 意向調査の参加申し込み受け付けは26日から12月10日まで。土地活用の方針、活用方策、事業者が参加しやすい仕組みなどについてアイデアを受け付ける。その後、12月13日から22日まで参加事業者から直接聞き取りなどを実施し、来年2月から3月に調査結果を公表する。土地売却をいつ実施するかなど、その後のスケジュールは現時点で未定という。

【つくばセンタービル改修】㊥ 民意と距離ある計画

【鈴木宏子】つくば駅周辺、つくばセンタービルリニューアル基本計画策定費や中心市街地エリアマネジメント団体の出資金などが予算化され、市民説明会が開かれないまま、中心市街地をイノベーション拠点にしようという取り組みが始まっている。これに対し市民は、中心市街地に何を求めているのか。 市は2017年から居住者や働く人の意向調査、オープンハウス、アンケートなどで市民の意見をたびたび求めてきた。 市民意向調査結果の方はホームぺージなどで公開されている。調査の一つ、中心市街地居住者580人の意向調査結果では、住民は中心市街地に「商業や滞在型施設などが多く立地し活気にあふれている街」「文化施設や公共施設が多く立地する公的機能が中心の街」を求め、「インキュベーション(創業支援)施設」がほしいとの回答は14番目だった。 市民は生活者として中心市街地に、にぎわいや都市機能、文化を求めている。昨年12月に出された市議会の「今後のつくば中心市街地まちづくりについての提言」も市民の意向に沿ったものだ。 今年3月策定の「中心市街地エリアマネジメント検討業務委託報告書」にも市民の意向について「文化・運動施設、商業施設、子育て施設を望む意見が多い。その他高齢者、子供の居場所、市の窓口、業務機能、ホテル」などと記されており、市は市民の意向を把握した上で、今回のリニューアル案を出したことが分かる。 市の計画は民意と乖離(かいり)してないか。3年半前の前回の市長選でも、中心市街地という場所は別にして、つくばに集積する研究機関のさまざまな資源を活用して科学産業をつくり雇用を増やす科学産業都市づくりを訴えたのは大泉博子候補だったが、市民が選んだのは、総合運動公園問題の完全解決を訴えた五十嵐現市長だった。

【つくばセンタービル改修】㊤ 具体案、市民に説明なく

【鈴木宏子】つくば駅前「つくばセンタービルリニューアルの方向性案」を、市がホームぺージ(HP)で公表し、30日まで市民の意見を募集している。具体案が市民に公開されたのは初めて。 センタービル1階アイアイモールの一部に市として2カ所目のイノベーション拠点(多様な働き方を支援する場)をつくること、ノバホール西隣のつくばイノベーションプラザなどに吾妻交流センター、市民活動センターと、国際交流、男女共同、消費生活などの機能を集めた市民活動拠点をつくることなどが柱だ。センタービルのイノベーション拠点を運営し、さらに同駅周辺のまちづくりを担う、エリアマネジメント団体を新設することも検討されている。 出資金すでに予算化 一方、今年3月議会でエリアマネジメント団体を設立するための出資金6000万円と、センタービルリニューアルの基本計画策定費990万円などがすでに予算化され(3月9日付)、6月初めには同基本計画策定業務の委託業者が選定された。 工事が実施されればセンタービル建設以来のリニューアルとなるが、担当の市学園地区市街地振興室によると現時点で市民説明会を開く予定はなく、開くかどうかも決まっていない。 市はセンタービルや中心市街地で何をしようとしているのか。意思形成過程や策定過程、考え方が分かるすべての公文書を情報開示請求した。

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やさしい国家が人をしあわせにする 《遊民通信》58

【コラム・田口哲郎】前略 1789年のフランス革命のあとに、「人間と市民の権利の宣言」、いわゆるフランス人権宣言が採択されました。この宣言は世界各国に影響を与え、それは当然、日本の民主主義の根幹にかかわるものでもあります。 フランス共和国の人権宣言をごく簡単にまとめるとこうなります。人間は生まれながらにして自由と平等を保証されている。共和国が基本的権利を保証するのであって、ほかの団体などがその権利を侵害してはならない。つまり国家だけが、福沢諭吉が言ったところの「天は人の上に人をつくらず、人の下にも人をつくらずと言へり」を約束できるということです。国民と国家の信頼関係によってすべては成り立っているわけです。 規則と改革 そんなのあたりまえじゃないかと思ってきました。でも、よく考えると、わたしたちは基本的人権によって自由と平等をあるていど享受しているけれども、その自由と平等は完全ではありません。完全な自由と平等の実現はかなり困難でしょう。でも、それでも人権宣言の理念を目指していかなければならない。そのためには、規則よりも人間の真情に寄り添う姿勢が大切です。 そうなると対立するのは、規則と改革です。ある人が困っている。でも規則はその人の望みを解決することはできない。だからその規則を変えるしかない。いや、規則を変えることは国家の根幹を揺るがすので簡単にはできない。しかし、このままでは国家が保証すると約束したその人の自由がないがしろにされてしまう。

知的障害者に一人暮らしの選択肢を 18日、つくばで映画上映会

市民団体「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(=いばけんつ、事務局・水戸市)が18日、筑波大学春日エリア(つくば市春日)で映画『道草』(宍戸大裕監督作品、2018年)の上映会を開催する。重度知的障害者が介助者の支援を受けて、地域のアパートで一人暮らしをする様子を映したドキュメンタリー映画だ。同会共同代表の一人、生井祐介さん(45)は「知的障害者が生活する場は、入所施設やグループホームだけでなく、支援を受けながらの一人暮らしという選択肢もあることを、多くの人に知ってほしい」と話す。 知的障害者の一人暮らし 「重度訪問介護」は、重度障害者が長時間、人によっては24時間の介助を自宅で受けられる福祉サービス。従来、対象は重度の肢体不自由者に限定されていたが、2013年の障害者総合支援法施行で、重度の知的障害者や精神障害者にも広がった。映画には、重度訪問介護を利用し、一人暮らしをする重度知的障害者が登場する。 内閣府の2022年度版障害者白書によると、身体障害者における施設入所者は1.7%なのに対し、知的障害者においては12.1%と、施設入所の割合が高くなっている。昨年9月、日本政府は国連から「障害者の施設収容が継続され、地域で生活する権利が奪われている」と懸念され、「施設収容をなくすために、障害者の入所施設から、地域社会で自立して生活するための支援に予算を振り分けること」が勧告された。 全国各地の障害者団体などが国連の勧告を周知するために講演会を開催し、生井さんも何度か参加した。しかし、「一般参加者には内容が難しいのでは」と感じ、「幅広い人に、もっとわかりやすく伝える方法はないか」と考え、今回の上映会を企画した。「知的障害者も公的な介助サービスを利用し、一人暮らしができることはほとんど知られていない。その様子を映像として実際に見てもらうのが一番わかりやすいだろう」

装着型サイボーグのサイバーダイン 《日本一の湖のほとりにある街の話》8

【コラム・若田部哲】多くの研究所が立地する科学のまち、つくば。今回はその中でも最先端企業のひとつ、CYBERDYNE社(サイバーダイン)についてのご紹介です。同社が開発した世界初の革新的技術・製品について、広報の片見さんにお話を伺いました。 サイバーダインは筑波大学の山海嘉之教授により2004年に設立され、世界初の装着型サイボーグ「HAL」をはじめとする機器により、医療をはじめとして様々な社会課題の解決に取り組んでいます。 HALは、装着するだけで「サイボーグ化」する身体装着型の機器。その仕組みは、体を動かそうとするときに脳から発生するごく微弱な信号をセンサーで検出し、認識した動作に合わせてパワーユニットが作動、装着した人の意思に沿った動きをサポートするというものです。 ここまでは、すごいなあと思いつつ、なんとなくイメージしやすいところですが、さらにここからが驚きです! HALが脳からの信号を読み取りアシストした後、その「動いた」感覚は脳にフィードバックされ、それを繰り返すことにより、身体機能の改善・機能再生が図られるそうです。 つまり、弱って動かなくなってしまった身体機能が、HALのサポートで繰り返し動かすことにより回復し、再度動けるようになるとのこと。日本では、神経筋難病という従来は治療が困難とされていた疾患に対し、機能を維持・改善する効果が認められ、病院で治療できるようになっているそうです。 また海外では、脊髄損傷や脳卒中などの治療にも使われているとのこと。介護などの作業支援用や医療用など、様々なタイプのHALが製品化され、世界20カ国で約2500台が稼働中だそうです。

筑波懐古から始まるおカイコライブ 18日に農研機構冬の一般公開

農研機構(本部・つくば市観音台)の「冬の一般公開2023」は18日、昨秋に続きオンライン開催で行われる。「​光るシルクを生み出す家畜!? おカイコ」がテーマだが、最先端の研究現場をのぞく前に、ちょっと道草して古い縁起からひもとく趣向がある。ウィズコロナ時代のオンラインコミュニケーションに、少しだけ懐古趣味、地元回帰の要素を盛り込んだ。 今回の一般公開を担当するのは、生物機能利用研究部門の絹糸昆虫高度利用研究領域カイコ基盤技術開発グループ。笠嶋めぐみ上級研究員ら4人が進行役を務め、プログラムの冒頭は茨城県に伝わる養蚕伝承「金色姫」の話から始めるという。 同研究部門は、つくばに移転してきた1980年時点では蚕糸(さんし)試験場といい、88年の改組で蚕糸・昆虫機能研究所となり、2001年の独立行政法人化で農業生物資源研究所に改編されるまで「蚕糸研」と呼ばれた。絹を生み出すカイコの交配や生態解明を遺伝子レベルから研究してきた。 この経緯から、筑波山麓の同市神郡にある、養蚕をまつる蚕影(こかげ)神社を訪れる研究者が少なくなかった。所長を務めた木村滋さん(2022年死去)らだ。神社に伝わるのが「金色姫」の縁起で、天竺(インド)での受難劇、UFOを思わせるうつろ舟での漂着などの物語が作家や民俗学者らを引き寄せてきた。同様の伝承は県内の神栖市、日立市の神社にもある。 蚕影神社じたいは無住で荒廃久しいが、筑波山神社が春・秋に例祭を催しており、地域の女性たちが繭や真綿の手工芸品を作って奉納に訪れるなど、根強い信奉が見られる。 農研機構によれば、「養蚕の歴史が奈良時代からある茨城県で、新しいカイコ研究を行っている研究所というイントロダクションを用意した」そうで、御物法隆寺錦(正倉院御物)で聖徳太子の妃である膳妃(かしわでのきさき)の帯と伝わる蜀江錦の織物なども紹介するという。