金曜日, 5月 3, 2024
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《続・平熱日記》4 今年のクリスマス

【コラム・斉藤裕之】牛久のアトリエカフェ・シシコで一足お先に開かれたクリスマス会。石窯ピザや手作りの料理が並びます。おじさんバンド、シシコカフェオーケストラの演奏に今年は女性フルート奏者とバイオリン女子高生も加わって格調やや高めで宴を盛り上げます。ちなみにこのカフェの名前は猪子(ししこ)町にあるのでSiSiCoと私が付けさせていただきました。 そしてこの会を最後にお別れするのがイメさん。コスタリカから筑波大学に留学しているべっぴんさん。縁あってこのカフェで数年間英語とスペイン語の先生をしてもらいました。とはいえレッスンの半分以上は日本語のおしゃべりでしたが。 実はイメさんは今年の3月に勉強を終えるはずだったのですが論文が間に合わず卒業式にも出られませんでした。カフェのオーナーであるクミさんは是非ともイメさんに袴をはかせてあげたいとご用意されていたのですがそれも叶わず。それでもイメさんは頑張って論文を書き上げて半年余り後に念願の学位を取得。晴れてイメ博士になりました。 そこでつい1週間ばかり前のことですが満を持してクミさんは袴を用意。着せてもらった袴姿のイメ博士、学位証を手に記念撮影。長身のイメさんのためにクミさんは丈を最大限に伸ばしたということ。妙にスタイルのいい袴姿のイメ博士はその後自身の研究の内容を我々に講義してくれました。 博士の専門は世界遺産。残念ながら母国では様々な事情からこの分野での就職は難しいとか。ともかく今年いっぱいで日本を去ることになったイメさんですが一旦コスタリカに戻りその後大学で数学を教える彼氏、ダビッドのいるアメリカに行くとのことでした。 さて宴もたけなわとなった頃イメさんから重大発表。「私、結婚します!」おめでとうイメさんそしてダビッド。現在はビザの申請中だそうですが時おりしもトランプ政権。中米出身の2人にとっては決して芳しい状況とはいえません。 そしてクリスマス当日はというと、子育ても終わった家の中はクリスマス感皆無。まして日本人のクリスマス文化に疑問を感じるひねくれものの私。それでも車の運転中にラジオから流れてくるクリスマスソングには無意識に反応して不覚にも口ずさんでしまいます。しかしながらケーキや鶏を夫婦で食べるのも滑稽なことで、定番の鍋物をいただき聖夜はまさに静夜として何事もなく過ぎていく。(画家)

38大学50チームが熱戦 プログラミング国際競技 筑波学院大が大会運営

大学生同士がコンピューターをプログラミングする能力を競う世界的な大会「ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト」のアジア地区予選が16、17日の2日間、つくば市竹園、つくばカピオで開かれた。国内外から38大学50チームが参加し、5時間にわたる熱戦を繰り広げた。情報分野の教育に力を入れる筑波学院大学(同市吾妻)がホスト校として大会運営にあたった。 東京大、筑波大など国内から31大学の43チーム、中国、韓国、シンガポールなどアジア各国から7大学7チームの約200人が参加した。3人がチームを組み、例えば10万通りあるさまざまな道路の最短コースを一瞬で導き出すプログラムをつくるなど、1台のコンピューターを使って問題を解き、正確さや速さを競った。 1位と2位を東京大のチームが独占し、韓国・ソウル大学校が3位に入った。優勝した東京大4年の劉鴻志さん(22)、3年の隈部壮さん(20)は「今年は素直な問題が多かったので早く解けた」と話していた。劉さんらは高校生のときからさまざまなプログラミング競技に出場し今年6年目の挑戦になるという。 ホスト校の筑波学院大からは学生ら約30人がボランティアで大会運営にあたった。(鈴木宏子)

二紀会会員ら18人 つくばの画廊で「エテルナ展」

県内在住の二紀会会員など18人による作品展「第13回エテルナ展」が14日(木)より、つくば市花室の画廊フラーレンで始まった。 エテルナ展は画家・陶芸家の同画廊オーナー川添莞爾さんが13年前に同所でカフェギャラリーを開いた時から始まった。川添さんは東京教育大学(現筑波大)出身で同校出身者や県内在住の画家の知人も多い。今展は二紀会会員・準会員などを中心に18人が出展している。作品は油絵やアクリル画など24点。 作品の一つ、大崎宥一さん作「扉」は、ヨーロッパの街の扉が描かれ、アクリル絵の具の中にいろいろな材料を混ぜ入れ質感を出した作品。扉は外界とを分け隔てるものといわれるが、白を基調とした作品はそれらを強く感じさせる。 来場したつくば市島名の甲斐一成さん(72)、和子さん(66)夫妻は「昨年恐ろしい感じのする絵で気になった画家が、今年はまるでタッチが違ってやわらかい。画家の心境の変化が気になった」と話し熱心に見入っていた。 川添さんは「今年13回で最終回にしたいと思ったが、出展画家らから続けてほしいと言われている」と笑顔。エテルナはイタリア語で永遠の意味。(鈴木萬里子) ◆入場無料、開館時間は午前11時~午後5時。会期は22日(金)まで。問い合わせは画廊フラーレン(電話029・811・6077)

つくば市民大学 12月末で活動休止 開校から9年、体験型講座で先駆的取り組み紹介

市民の学びの場「つくば市民大学」(つくば市東新井、ろうきんビル5階)が12月いっぱいで活動を休止する。2009年4月の開校から9年間、活動を助成してきた中央ろうきん社会貢献基金の解散に伴う休止という。受講生からは休止を惜しむ声が相次いでいる。2021年度に新たな形で再開を目指すという。 多様性、持続可能性などをテーマに、先駆的な取り組みを紹介する体験型講座を開き、市内だけでなく都内などからも受講生を集めてきた。ここ5年ほどは年平均100回を超える自主講座を開き、年約2400人が利用した。 障害者と一緒に実際に街なかで買い物をし、健常者には気づかない発見やアイデアを出して新商品を開発する新しいデザイン手法を体験したり、振動や光で音楽を表現する楽器を聴覚障害者と一緒に楽しむユニークな講座も開かれた。視覚障害者とマラソンを走る伴走者を養成する講座では、受講生が実際のマラソン大会に出場した。 講座を企画、運営してきたつくば市の北村まさみさんは「人と違う見方や考え方を安心して出して意見交換できる場所だった」と振り返り、赤松洋子さんは「市民が講師となる講座も開き、講師自身が仲間と一緒に学ぶ場にもなったのでは」と話した。 受講生で筑波大大学院の男性は「一方通行の大学の授業とは異なり(どんな発言をしても)安心して対話を進めることができ、学ぶことの面白さに気付くことができた」と語り、都内から参加した井上愉可里さんは「いろいろな活動をしている人がいっぱい参加していて、つながる場になっている」と活動休止を惜しんだ。 同大学を運営する市民団体「ウニベルシタスつくば」の徳田太郎代表(45)は「ここを拠点にした活動が地域で具体的な形になったり、ここで出会った人同士がつながって地域でいろいろな活動を展開するなど新しい形になっていったと思う」と9年間の成果を話し、今後は「3年間の充電期間を経て2021年度に何らかの形で学ぶ場をつくりたい。楽しみにしていてください」と話している。(鈴木宏子)

《吾妻カガミ》19 地域メディアが持つ抑止力

NEWSつくばスタートから2カ月。全国紙、地方紙、業界紙、ヤフーなど多くのメディアで取り上げていただいた。NPO+地域+ネット。このユニークな組み合わせに興味が持たれたのではないか。筑波大学新聞からも取材を受け、インタビュー記事が第338号(11月発行)に掲載されている。 さすが筑波大学の新聞、記者の問題意識も高い。「記者の目」では、私が「地域メディアの存在が行政の不正への抑止力になる、と力説した」と書かれている。地域メディアの役割について、私は安全保障概念のイメージで説明したところ、正確に理解していただいた。 こちらが強力な反撃兵器を持っていれば相手は報復を恐れて攻撃を思いとどまる。こうした抑止力の概念は軍事分野では常識。メディアの役割として指摘したかったのは、メディアなどのモニター役が存在しないと、税金で仕事をしている「公」が放縦になるということだ。メディアは恐れられる存在でなければならない。 北朝鮮の抑止力(少し脇道) この原稿を書いている最中、北朝鮮が2カ月半振りにミサイル発射実験をしたとのニュースが飛び込んできた。そのミサイルは米本土をカバーする、ICBM(大陸間弾道弾)の能力を持つという。すでに原爆も開発(弾頭に搭載できる?潜水艦搭載ミサイルも開発?)したというから、対韓を意識した通常兵力に加え、対米を想定した核抑止力も持つに至った。 北朝鮮の本音、国民の困窮、米日韓中の困惑は別にして、北朝鮮のドンは抜け目がない。内政問題は置くとして、国際政治、安全保障の分野では、欧米のリーダーを混乱に陥れているからだ。 国民の生活を犠牲にし、こういった枠組みをつくったからには、ドンは核弾頭と運搬手段の開発を続行することはあっても、放棄することはない。米日韓中としては、短期的には刺客を養う、中期的にはクーデターを画策する、長期的には経済の崩壊を促す―工作に力点を移すべきだろう。ドンの愚かな側面(強権政治、経済軽視)を突くしかない。 編集作業の基本2つ 話が逸れてしまったが、筑波大新聞の記事に間違いが二つあったことを指摘しておきたい。ひとつは私の経歴記述。「時事通信社元ワシントン支局長、元経済部長」ではなく、「…元ワシントン特派員、元経済部長」。 もうひとつ。「市長は白紙撤回となった総合運動公園の建設事業の『検証』など未だ公約の多くは達成されていない」と述べたと記されているが、検証作業はもう済んでいる。達成されていないのは用地の活用とか処分の方法。言い方が不味かったのかも知れない。でも、地域の問題にも通暁するメディアとして、問題の経緯は押さえておいて欲しい。(坂本 栄) ▽筑波大学新聞はPDF化されており、同大HPでも読むことができます。 第338号URL: http://www.tsukuba.ac.jp/public/newspaper/pdf-pr/338.pdf ▽Yahoo!の記事は同サイトの「news HACK」欄で読むことができます。 記事URL:https://news.yahoo.co.jp/newshack/media_watch/news_tsukuba.html

イオンつくば駅前店が閉店 西武に続き、来年2月までに センター地区のさらなる空洞化懸念

西武筑波店が今年2月閉店したのに続き、つくば駅近くの大型商業施設、イオンつくば駅前店(つくば市吾妻)が来年2月末までに閉店する。同店は西武と共につくばセンター地区の振興を担ってきた。中心市街地へのさらなる影響が懸念される。 同店を運営するイオンリテール(本社・千葉市)は「開店から32年経ち、つくばエクスプレスが開通するなど総合的な周辺環境の変化を踏まえて閉店に踏み切る。2013年にイオンモールつくば(つくば市稲岡)などが開店し、駅前だけでなく郊外で買い物ができるようになったことも(要因の一つに)ある」と説明する。現在、同店の売上高はピーク時の約20年前と比べ半減するほどに落ち込んでいるという。 28日、同店1階西出入り口近くに設置された「ご意見・お返事公開ボード」には、閉店に関連した投稿がいくつか掲示されていた。「閉店しないでください。筑波大生のためにも(16日記入)」という投稿には、佐久間勇樹店長から「当店は開店後32年を経過し、新たなライフスタイルに応えるためには、必要な売り場面積の不足だけでなく、建物や各施設自体に老朽化が進んでおります。安全に、かつ快適な空間を提供し続けることは、非常に困難な状況にあることは否めません。そのような背景の元、2017年度中に閉店の運びとなりました(18日回答)」という回答が掲示されていた。 自転車で買い物に来た60代の主婦は「30年以上ずっと利用してきた。食品、家電、薬など何でもそろうのが魅力で、他の店に行っても、最終的にはここに寄った。西武の閉店後はいつ来ても空いていたが、なくなってしまうのは困る」と肩を落とした。徒歩5分のところに住む50代の主婦は「つくば駅からの帰りに買い物をするのに便利だったのに。車のないご近所さんはこれから困るのでは」と憂えた。 つくば市学園地区市街地振興室は「筑波研究学園都市が成長する中で、長い間市民に親しまれてきたイオン駅前店の撤退は残念。現在進めている中心市街地のまちづくりビジョンの策定の中で、中心市街地一帯としてどういう機能を持たせていくかを検討したい」と話した。 同店は西武筑波店と共に、つくば科学万博が開催された1985年3月、ジャスコつくば店としてオープンした。売り場面積は約6300㎡、1階は食品や化粧品、家電、日用雑貨など、2階は衣料品を中心に扱っている。2011年イオンつくば店に、翌12年同つくば駅前店に店名変更した。(大志万容子)

なんみんフェスティバル2017

今回のテーマは、「見て、聴いて、感じる難民問題」。 日本に暮らす難民に関する展示や、ドキュメンタリーを上映します。 そして今回はなんと!ゲストに難民支援協会(JAR)の方をお招きして、 日本で暮らす難民の現状をお話していただきます!! 最前線で働いている方の話を無料で聞ける貴重な機会ですので、ぜひお越しください! 日時:2017年12月3日(日)13:00~16:00 場所:筑波大学 5C317 入退場自由 【イベント内容】 ・団体紹介(展示発表) ・東日本入国管理センターについて(展示発表) ・日本の難民問題について(展示発表) ・難民について考える映像上映 ・日本難民協会の派遣講師の方のトークショー ・仮放免者の方のトークショー ・アウトプット、感想共有

《つくば法律日記》1 Windows95以降の証拠

最近、某芸能人がポケベルという言葉を使うものだから、ポケベル以降の電子端末の移り変わりを年表のように、だけど、そこはかとなく振り返ってみた。 パソコンOSのWindows95が発売された1995年と言えば、野茂英雄投手がメジャーに渡り活躍した年。秋葉原のキヨスクには「野茂〇勝目」というタブロイド紙の見出しが現れ、日本人の通行人を勇気づけた。キヨスクのすぐ隣には、総武線のホームであるにもかかわらず、Windows95を買おうと行列ができていた。 それが世の中を大きく変える出来事だとは、大学1年の自分には全く分からなかった。その3年後にまだワープロを使っていたのだから。そんな自分も、ポケベルや携帯電話は友人よりも早く使い始めた。別に自慢できることではない。自分だけ茨城という遠方に住んでおり、携帯端末を使って友人との距離を埋めたかったからだ。 初めて買ったJ-phoneの携帯電話は、今の携帯電話に比べてずっと重い上に、通話機能しかなかった。しかないと言っても、電話なのだから通話機能しかないのが当たり前。何度か機種交換をしているうちにメールも送れるようになり、なんて便利な機能かと驚いた。 ほぼ同時期に、パソコンのダイヤルアップ接続が過去のものとなっていき、インターネットを利用するストレスが緩和すると、パソコンのメールを使用する頻度も増えていく。 21世紀に入って、携帯業界の競争の激化とともに、その機能が急速に発達する。その発達の産物のように現れたのがSNSだった。僕の場合、mixiから既にSNSという新たな社会にも居場所をつくった。その後、twitterやFacebookにも住まうことになる。メッセージ機能があり、それなりに利用するが、これらにLINEでのやりとりも加わる。 こうして、人と人の気軽な会話も、重い内容の会話も、消えずに残ることが自然となる。これは、裁判で提出できる証拠が増えることを意味する。今では当たり前のようにメールの履歴が証拠として提出されることになった。以前の弁護士はメールの証拠がなくて大変だったろうと思う一方で、20年後の弁護士は今の僕らに同じく同情するのだろう。 Windows95登場のころから振り返ると、この複雑な世の中を少し整理できるというのは嘘ではなさそうだ。(堀越智也) 【ほりこし・ともや】土浦一高校卒。法政大法学部卒。茨城県弁護士会所属「つくば中央法律事務所」代表弁護士。つくばコミュニティ放送株式会社代表取締役。離婚、相続、中小企業・ベンチャー企業、借金の問題、交通事故、成年後見等民事全般、著作権、刑事事件を主な業務とする。筑波大アソシエイトプロフェッサー、スピードリーディングインストラクター。東京都出身、つくば市在住。42歳。

「交換留職」で組織活性化 つくばのベンチャー 札幌のゲストハウス運営会社と

つくば市天久保でコワーキングスペース「Tsukuba Place Lab」を運営する、株式会社しびっくぱわー(同市天久保)はこのほど、札幌でゲストハウスを運営する合同会社ToGo(札幌市)と、社員を一定期間交換する「交換留職」=メモ=に挑戦している。経営や組織づくりについて互いに学び合い、環境を変えることで社員の意識をリフレッシュすることが狙い。しびっくぱわー代表の堀下恭平さん(27)は「社員だけでなく、組織全体にもよい緊張感をもたらしている」と効果を実感する。 筑波大学在学中の2014年に起業した堀下さんは今年3月、ToGo代表の粕谷勇人さん(26)らと知り合い、経営や社員教育について意見を交わす中で「それぞれ社員を交換したら面白いよね」と意気投合した。 粕谷さんはゲストハウスの業務全般に携わるが「今後の事業拡大を考え、この機に現場をスタッフに任せたいと思い」自分が交換メンバーとして出向くことに。10月25日から1カ月間の予定で、同Labのスタッフとして業務に当たっている。 驚いたのは「ミーティングの違い」と粕谷さん。スタッフ個人が自己実現できているかどうかに焦点を当てる内容に刺激を受け、取り入れたいと考える。 一方、筑波大4年で現在しびっくぱわーのインターン社員、嶋田優奈さん(22)は10月25日から1週間、札幌市のゲストハウス「Wagayado 晴-HaLe-」に行き、掃除や受付に携わった。 「コワーキングスペースと業種は違うが、人のつながりを求めてくる人が多いのは同じ。自分がやったことがゲストに喜んでもらえて、Labでの経験が自分の中にあることを確認できた」と振り返る。数値目標を立てるミーティングの手法もLabで生かしたいと意欲を語る。 現在、Labで働く粕谷さんは札幌から戻った嶋田さんと、それぞれ吸収したことを共有し、お互いの場のクオリティ向上にどう生かすかに知恵を絞る。「残りの日々、ゲストハウスで培ってきたノウハウを生かして、掃除の効率化などLabのオペレーション改善に取り組みたい」と粕谷さんは話す。 堀下さんは「例えば室内のゴミひとつとっても、粕谷さんはゴミ箱までの動線を含めて考えるなど気づく能力がずば抜けており、それがLabのスタッフにもよい緊張感となっている」と効果を実感する。 交換留職について「他の企業からも一緒にやりたいという依頼を受けており、これは地域で(ビジネスの)場を持つ人たちとなら業種を問わずにできると思う。今後、互いに信頼し合える人たちと一緒に取り組み、それにともなって仕事を作り合うことも見込んでいきたい」と堀下さんは展望を語る。 2人の人件費はそれぞれ受け入れ先が負担。粕谷さんはつくば滞在中はしびっくぱわーの社宅に、札幌に実家がある嶋田さんは、自宅から受け入れ先に通った。 同Labは「人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場をつくりたい」と、堀下さんが昨年12月にクラウドファンディングで資金を募り、ボランティアによるDIYで築約40年のビルの2階の一室約63㎡を改修しオープンした。現在、午前7時~午後11時に営業、社会人や学生らが仕事や勉強、打ち合わせなどに利用している。利用料金は学生1日300円、一般500円など。(大志万容子)   【メモ】交換留職=学校間の交換留学のように、自社の社員と他社の社員を一定期間入れ替え、交換先企業で実際に業務を経験させる人事研修制度のこと。個人と組織の成長を促し、企業間交流を深める新しい試みとして注目を集めている。

《吾妻カガミ》18 幻の副市長 瀧本徹氏を偲ぶ

10数年前に茨城県商工労働部長をしていた瀧本徹さんが、11月上旬亡くなった。56歳だったから、私よりも一回り以上若い。一部全国紙の訃報では主職歴が「元九州経済産業局長」となっていたが、エネルギッシュな経産キャリアだった。合掌。 学園都市の田舎議会 新聞経営を引き受けて土浦に戻ったころ、瀧本さんは県の部長をしていた。仕事の延長でベンチャー育成に強い関心を示し、その芽がころがっているつくばによく来ていた。県庁がある水戸にいる時間よりも、在つくばの方が多かったのではないか。県の部長というよりも市の部長という感じだった。 当時の藤澤順一つくば市長は、彼の思い入れを市政に取り込もうと(もちろん本人も承知)、副市長に迎える人事案を議会に諮った。ところが市議会はこの案を否決、藤澤・瀧本コンビは実現しなかった。藤澤さんの議会工作が十分でなかったこともあっただろうが、学園都市の田舎議会には呆れた。 「つむぎつくば」というNPO法人があった。ベンチャー育成を目的とする組織で、瀧本さんも運営に深く関わっていた。有望な起業家を毎年選び、賞金を与え顕彰していた。私も、放電によるプラズマ現象を利用して焼いた壺「つくば焼」(都賀俊雄氏作)を副賞として出した。作り方にサイエンスを感じたからだ。 ベンチャーの卵たち 表彰式の後のパーティーは楽しかった。起業家の卵たちの飲み会だから、テクノロジーの話が多く興味が尽きない。私の関心はマネージメントにも向けられたが、理系の彼らは一様にこちらの方で苦労していた。 出席者の中に、筑波大発ベンチャーのシンボル的存在、山海嘉之先生(ロボットスーツのCYBERDYNE社長)もいた。大和ハウス工業がまだ出資していなかったころだから、初々しい起業者の一人だった。今やCYBERDYNEは、技術(山海先生)+資本(大和ハウス)によるベンチャーの成功事例になっている。 瀧本さんを慕い行動を共にしていた人たちの中に、花山亘筑波出版会代表もいた。彼には新聞紙面を提供、地域のいろいろな起業家を紹介するコラムを連載してもらった。瀧本さんが愛媛県の松山市長選に出馬したときは(結果は落選)、応援に駆け回った。訃報を知らせてくれたのはその花山さんだ。 常識的に県部長⇒副市長人事は格下げであり、役人の世界ではあまり聞かない。当時の橋本昌知事は思いとどまらせようとしたようだが、瀧本さんはポストや肩書きよりも仕事の面白さを選んだ。血が騒いだのだろう。享年56歳。私が地元に戻った歳であり、やり残したことが随分あったと思う。(坂本 栄)

《つくば道》1 「我田引鉄」に想う

つくばエスクスプレス(TX)の延伸について、様々な場面で話題に上ることが多くなりました。特に、最近の選挙においては東京駅への延伸よりも県内の延伸について言及する候補者が目立ちます。明確な目標を提示することができれば、県民を勇気づけ、地域活性化のカンフル剤にもなるため、茨城県が人気度ランキング最下位からワンランク上にステップアップするためにも必要不可欠であると思います。しかし、あまりにも荒唐無稽で現実離れしたプランは、かえって専門家や一般市民から「絵にかいた餅」という冷ややかな評価を受けることになります。 例えば延伸を議論する場合に技術的見地から言えば、在来線で130㎞運転を維持するための線形や設備の問題を考慮しなければなりません。また柿岡(石岡市)にある気象庁地磁気観測所に対して影響を与えるため、県南地域では直流電源の鉄道は運行が制限されてきました。そのためTXは高価な交直両用電源を採用していますが、常磐線は快速電車の土浦乗り入れがかなわず、民鉄の進出や電化にも大きな障害要因となってきました。このような条件を理解したうえで、公共交通の将来計画を立てることが一般社会の理解や共感へとつながるのではないかと思います。 近代の茨城県は、鹿島臨海工業地域開発、筑波研究学園都市建設、常陸那珂地区開発などの歴史に残る国家的プロジェクトを実現させてきました。また1980年には国際博覧会としては大阪万博、沖縄海洋博に次ぐ日本で3番目のつくば科学万博を成功させたという実績もあります。それぞれのプロジェクトには、国策として国家の繁栄に貢献するという明確な大義があり、それによって当該地域のみならず、県全体が一丸となり目標に向かって邁進(まいしん)し、関係行政庁の協力も得ることができたのです。 つまりTXの県内延伸を可能にするのは「我田引鉄」ではなく、誰もが納得する大義を確立することにあるのです。例えば、常陸那珂港開港に向けては「海の無い栃木・群馬に港を開く」という大義の下、北関東3県がスクラムを組んで難色を示す運輸省港湾局(当時)を説得したという過去の事例があります。 それに倣えば、TX延伸は常磐線のバイパス機能の付加という役割だけでなく、茨城空港への乗り入れを計画し、首都災害を想定した羽田・成田のバックアップ機関としての機能を主張すべきです。このプランは千葉県内の同一沿線である東葛地域にも多大なメリットをもたらすことになります。さらに震災の復旧以降、国策的な大型インフラプロジェクトの無い水戸・日立・いわきなどの浜通り地区に空港直結・都心への時間短縮という一筋の光明をもたらすのではないでしょうか。(塚本一也) 【つかもと・かずや】1965年つくば市生まれ。土浦一高卒、東北大学工学部卒、筑波大学大学院修了。一級建築士。大曽根タクシー(株)取締役社長。元JR東日本グループリーダー。茨城県ハイヤー・タクシー協会経営研究会会長、つくば市花畑自治会長。著書に「つくばエクスプレス最強のまちづくり」(創英社 三省堂書店)

つくスタ縁日2017「その場で縁日」秋の落語会

筑波大学落語研究会の会員による落語、大喜利、コントなどの披露。

地元若手監督の最新作鑑賞し応援 18日つくばでシネマカフェ 制作秘話など生トークも

若手映画監督が制作した自主映画を鑑賞し、監督との交流を楽しむ「つくばcinemaカフェ」が18日、つくば市下平塚の手作り工房「にれ工房」で開かれる。地元出身の若手監督を応援し、映画を架け橋に新たな出会いの場を作ろうと2013年に始まったプロジェクトで、今年で5回目。 牛久市出身で筑波大芸術専門学群卒の飯塚貴士監督の最新作「おばけナンバーワン」や、飯塚さんの友人で第3回にも出演した秦俊子監督の最新作「パカリアン」などを上映する。両監督とフリーアナウンサーの木村さおりさんによる、映画制作の秘話などが生で聞けるトークショーも行われる。 第1回から出演している飯塚監督は人形とミニチュアセットを用いた作風が特徴。監督、脚本、撮影、美術、音楽、登場人物の声をほぼ1人で行っている。飯塚監督の友人で第3回にも参加した秦監督はコマ撮りアニメーションを多く制作、俳優の斎藤工さんとコラボレーションした作品も話題となっている。 同プロジェクトのメンバーでトークショーの司会を務める木村さんは「会場のにれ工房の木の温もりあふれる空間で、参加者が映画を見ながら一体となって盛り上がれるアットホームな雰囲気をぜひ味わってほしい」と参加を呼びかける。(大志万容子) ◆開場は午後5時、開演午後6時。参加費は一般1200円、小学生以下600円(お茶付き)。申し込みはメール(saori@tonesdirection.jp)で。問い合わせは☎090・1057・7626(佐山さん)

コラムニスト紹介

坂本栄 《吾妻カガミ》 【さかもと・さかえ】土浦一高卒。1970年、一橋大社会学部卒、時事通信入社。ワシントン特派員、経済部長、解説委員などを経て、2003年退社。同年から10年間、旧常陽新聞新社社長-会長。現在、内外情勢調査会-茨城県南副支部長、茨城キリスト教大学経営学部講師、NPO法人NEWSつくば理事長。1946年生まれ、土浦市出身、同市在住。 先崎千尋 《邑から日本を見る》 【まっさき・ちひろ】慶應大経済学部卒。茨城大学人文学部市民共創教育研究センター客員研究員、一般財団法人総合科学研究機構特任研究員、環境自治体会議監査役、NPO法人有機農業推進協会顧問。現在、農業。主な著書は『農協のあり方を考える』(日本経済評論社、1982)、『よみがえれ農協』(全国協同出版、1991)など。元瓜連(うりずら)町長。1942年、瓜連町(現那珂市)生まれ。那珂市在住。 及川ひろみ 《宍塚の里山》 【おいかわ・ひろみ】東京都出身。神奈川県内の小学校教員を務める。1970年代につくば市転居後、「学園都市の自然と親しむ会」などのメンバーとして子連れで近隣の自然を散策。1987年に宍塚地区の開発計画を知り、里山を未来に伝える活動に取り組む。現在、認定NPO法人宍塚の自然と歴史の会理事長。 浅井和幸 《続・気軽にSOS》 【あさい・かずゆき】石岡一高卒。1991年科学技術庁無機材質研究所(総理府事務官)入庁。精神障害者福祉施設勤務を経て、2002年浅井心理相談室開業。NPO法人若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長。NPO法人青少年の自立を支える会シオン副理事長。NPO法人とらい理事。ボランティア活動「浅色の雲の会」主宰。 奥井登美子 《くずかごの唄》 【おくい・とみこ】東京薬科大卒。1958年、奥井薬局(土浦市)の奥井清氏(中外製薬勤務)と結婚、土浦に。薬剤師。1895年創業の老舗薬局を経営する傍ら、霞ケ浦の自然を守る活動などに参加。「水の時代をひらく」(KGP総合研究所)、「柳川堀割りから水を考える」(藤原書店)、「くずかごの唄」Ⅰ~Ⅷ(筑波書林)など、著書多数。加藤尚武京大名誉教授は実弟。1933年生まれ、杉並区出身。土浦市在住。 玉置晋 《食う寝る宇宙》 【たまおき・すすむ】東京理科大理工学部物理学科卒。茨城大学大学院理工学研究科地球生命環境科学専攻修了。現在、つくば市で宇宙開発の仕事に従事する傍ら、放送大学大学院生として二足のわらじを楽しむ。茨大理学部でも「宇宙天気防災」のテーマで研究中。1978年生まれ、水戸市双葉台出身、土浦市宍塚在住。 斉藤裕之 《続・平熱日記》 【さいとう・ひろゆき】東京芸術大学大学院後期博士課程満期退学、フランス政府給費制として滞仏。同大助手のあと、東京芸大講師などを勤めながら作家活動を続ける。1961年、山口県生まれ。牛久市在住。 堀越智也 《つくば法律日記》 【ほりこし・ともや】土浦一高校卒。法政大法学部卒。茨城県弁護士会所属「つくば中央法律事務所」代表弁護士。つくばコミュニティ放送株式会社代表取締役。離婚、相続、中小企業・ベンチャー企業、借金の問題、交通事故など民事全般、著作権、刑事事件を主な業務とする。筑波大アソシエイトプロフェッサー、スピードリーディングインストラクター。  1975年、東京都生まれ。つくば市在住。 オダギ秀 《写真だいすき》 【おだぎ・しゅう】本名は小田木秀一。早稲田大学政経学部卒。写真家。高度な技術に裏付けられたハートフルな写真に定評があり、県内写真界の指導的立場にある。専門はコマーシャルフォト全般およびエディトリアル。㈳日本写真家協会(JPS)会員、㈳日本広告写真家協会(APA)会員、土浦写真家協会会長。1944年、水戸市生まれ、土浦市在住。 高橋恵一 《ひょうたんの眼》 【たかはし・けいいち】土浦一高卒、中央大経済卒。茨城県庁に入り、知事公室長、生活環境部長などを歴任。この間、明野町(現筑西市)、土浦市に助役で出向。県庁退職後、オークラフロンティアホテルつくば社長(2006~11年)、JA茨城県厚生連理事長(11~16年)。現在NPO法人NEWSつくば理事。1946年、土浦市生まれ、同市在住。 冠木新市 《映画探偵団》 【かぶき・しんいち】脚本家、アートプロデューサー。TVや映画の編集助手を経て、映画監督市川崑に師事。角川映画「天河伝説殺人事件」で脚本家デビュー。映画『マヌケ先生』(大林宣彦総監督)、舞台『奥様は化け猫』(瀬川昌治演出)など。2008年、つくば市に移り、宴劇『桜川芸者学校』などを制作。著書に『ゴジラ・デイズ』(集英社)、『映画「極道の妻たち」ノ美学』(近代映画社)など。1951年、福島県生まれ、つくば市在住。 入沢弘子 《ポタリング日記》 【いりさわ・ひろこ】1969~76年、新聞記者だった父の転勤で土浦市に住まう。約30年の博報堂勤務のあと、つくば市任期付職員として広報を統括。その後、アルカス土浦の土浦市立図書館初代館長。国立研究開発法人・防災科学技術研究所調査役として勤務後、広報コンサルタントとして自治体などの広報アドバイスやセミナーを担当。1962年、福島県喜多方市生まれ。つくば市在住。 室生勝 《地域包括ケア》 掲載終了 【むろう・まさる】東京医大卒。1970年、東京医大霞ケ浦病院内科医長。76、年つくば市で室生内科医院開業(2006年閉院)。第2回Ciba地域医療賞(現ノルバティス地域医療賞)受賞。つくば市高齢者保健福祉推進会議委員。現在、高齢者サロン「ゆうゆう」を主宰。著書に「地域の中の在宅ケア」(医歯薬出版)、「僕はあきらめない-町医者の往診30年-」(那珂書房)など。1936年、京都府生まれ、つくば市在住。 中尾隆友 《茨城の創生を考える》 【なかお・たかとも】土浦一高卒、慶応大学文学部史学科卒。外資系金融機関、官公庁勤務を経て、現在、㈱アセットベストパートナーズ代表取締役。経営アドバイザーとして大企業・金融機関に助言・提案を行う。総合科学研究機構特任研究員。1970年、土浦市生まれ、つくば市在住。 川浪せつ子 《ご飯は世界を救う》 【かわなみ・せつこ】武蔵野美術短期大学デザイン科卒(テキスタイルデザイン専攻)。住宅部品会社デザイン室、(建物の外観や室内を立体的な絵にする)建築パース事務所を経て、現在、フリーの「建築パース」イラストレーター。イーアスつくば内「アイカルチャー」の「かんたん水彩イラスト」講師。つくばショートムービーコンペティション市民審査員。東京都練馬区出身。1982年、結婚によりつくば市に移り在住。 山口絹記 《ことばのおはなし》 【やまぐち・まさのり】脳動静脈奇形(AVM)による脳出血、失語、失行を経験する。リハビリと育児と仕事の傍ら、放送大学にて言語学と心理学を中心に学ぶ日々をおくる。1988年、神奈川県生まれ、東京都育ち。つくば市在住。 沼尻正芳 《制作ノート》 掲載終了 【ぬまじり・まさよし】水海道一高卒、武蔵野美術大学卒。千葉県公立中学校で教職に就き、茨城県公立小中学校長を退職後、つくばみらい市公民館長などを歴任。現在、一般社団法人・新極美術協会副理事長。1951年、茨城県生まれ、つくばみらい市在住。 浦本弘海 《法律かけこみ寺》 掲載終了 【うらもと・ひろみ】ペンネーム。会社勤務を経て弁護士に。会社在職中に法科大学院への進学を決意。苦節〇年、司法試験を突破(暗黒時代でした…)。企業経験を活かし、現在、企業や自治体の法務コンサルタント。両親が土浦市出身の縁で、土浦・つくばを中心に活動中。東京都出身。 沼澤篤 《霞ケ浦 折々の眺望》 掲載終了 【ぬまざわ・あつし】山形大理学部生物学科卒。東京大大学院修了、理学博士。医薬品会社研究員、自然公園職員などを経て、1989年より霞ケ浦の市民活動に参加。霞ケ浦情報センター主任研究員、茨城大学農学部非常勤講師、霞ケ浦環境科学センター嘱託職員などを歴任。現在、霞ヶ浦市民協会・研究顧問。1952年、山形県出身。土浦市在住。 広田文世 《沃野一望》 掲載終了 【ひろた・ふみよ】土浦一高、山梨大学工学部卒。1984年、㈱トータルシステムデザインを設立、社長に就任。2017年から会長。旧常陽新聞に『いばらき・里・山・みち』を掲載。『桜田門外雪解せず』で「茨城文学賞」受賞。『縁故節現世考』で「やまなし文学賞」受賞。『天狗壊滅』で「日本自費出版文化賞」特別賞受賞。1946年、土浦市生まれ、同市在住。 石井康之 《ON THE ROAD》 掲載終了 【いしい やすゆき】ファッションデザイナー、オブジェアーティスト。桑沢デザイン研究所卒。1987年、パルコオブジェ展で「やまもと寛斎賞」受賞。97年より、東京コレクションのほか、パリ、ミラノ、ニューヨークで作品を発表。東京デザイナーズウイークでオブジェ製作。建築雑誌で特集が組まれる。東京在住。 古家晴美 《県南の食生活》 【ふるいえ・はるみ】筑波大学第2学群比較文化学類卒、同大学院博士課程歴史人類学研究科単位取得満期退学。筑波学院大学経営情報学部教授。専門は民俗学・生活文化。神奈川県生まれ。 川上美智子 《令和楽学ラボ》 【かわかみ・みちこ】お茶の水女子大学大学院家政学研究科食物学専攻修了。1971~2016年、茨城キリスト教大学勤務(1982年から教授)。19年4月から、関彰商事㈱ライフサイエンス事業部・保育園開設準備室(つくば市)勤務。現在、保育園長。茨キリ大名誉教授、茨城県教育委員。著書に『茶の香り研究ノート-製造にみる多様性の視点から-』(光生館、 2000)、『茶の事典』(朝倉書店、2017)など。兵庫県出身、水戸市在住。 瀧田薫  《雑記録》 【たきた・かおる】土浦一高卒。慶応大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。茨城キリスト教学園に入り、短期大学長、茨キリ大教授、常務理事を歴任。2016年、定年退職。現在、同大兼任講師、名誉教授。中学2年のとき、V.フランクル著「夜と霧」に衝撃を受ける。当時の安保闘争・学生運動になじめず、その反動で「政治学」を志す。1947年、土浦市生まれ。同市在住。 小野村哲 《ライズ学園日記》 掲載終了 【おのむら・さとし】39歳で公立中学校を退職した後、つくば市内で不登校や学習につまずきがちな子どもたちのための「ライズ学園」を立ち上げる。県内外で、子育て・英語教育・LD(学習障害)などについて講演活動も行う。NPO法人「リヴォルヴ学校教育研究所」元理事長、つくば市教育委員。1960年、東京都板橋区生まれ。つくば市在住。 川端舞 《電動車いすから見た景色》 【かわばた・まい】生まれつき脳性麻痺という障害があり、電動車いすで生活している。2010年、筑波大学障害科学類への入学を機に、つくば市に引っ越し、介助者にサポートしてもらいながら、1人暮らしをしている。障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」で活動中。群馬県出身。つくば市在住。 霞ケ浦市民協会 《泳げる霞ケ浦へ》 掲載終了 【かすみがうら・しみんきょうかい】1995年の世界湖沼会議で採択された「霞ケ浦宣言」の理念を継承し、「霞ケ浦及び流域環境の浄化・保全及び創造をめざす市民活動を推進し、人と自然が共生できる快適で文化的な地域社会を構築する」ため、翌96年「社団法人霞ケ浦市民協会」として発足。2013年一般社団法人に。 相沢冬樹 《土着通信部》 【あいざわ・ふゆき】1953年土浦市生まれ。常陽新聞(旧社)に在籍もキャリアは1999年まで。辞めて18年も経つのに周囲も自分も記者扱い・記者気分が抜けない。この間地域政策コンサルタントを経て、現在は地元財団の発行する機関誌でパートタイム編集長を務める。記事はもっぱらブログ「重箱の隅に置けない」に書いている。http://fykai.blog.fc2.com/ 栗原亮 《郷土史あれこれ》 掲載終了 【くりはら・りょう】土浦一高卒、中央大経済卒。1976~2010年、霞ケ浦高で世界史と日本史を担当。「新治村史」「図説 土浦の歴史」「牛久市史」「八郷町史」の編纂に参画。旧常陽新聞で「江戸時代とは何か」を連載。著書に「忠臣蔵の真実」(常陽新聞新社、2012年)、「近世村落の成立と検地・入会地」(岩田書院、2013年)。土浦市出身・在住。71歳。 橋立多美 《猫と暮らせば》 掲載終了 【はしだて・たみ】1949年、長野県天龍村生まれ。84~96年、常陽リビング社勤務。退社後フリーライターとして活動しつつ、『茨城のホームヘルパー最前線』『ルポ消防団』など4冊を出版。2013年から常陽新聞記者。17年の休刊後はNPO法人NEWSつくばのデスク兼ライター。つくば市在住。69歳。 大島愼子 《世界に生きる》 掲載終了 【おおしま・ちかこ】米DePauw Univ.を経て、早稲田大学第一文学部卒。同大学院経営学修士。ルフトハンザドイツ航空客室乗務員、人事担当、広報室長を経て、2006年に筑波学院大学教授。12年から学長。筑波技術大学監事、日本広報学会理事、日本インターンシップ学会理事、日本国際観光学会前副会長、NPO法人Japan Now観光情報協会理事長。専門は航空政策・観光政策。著書に「ドイツおいしい物語」「飛翔へのロマン」(東京書籍)など。 吉田礼子 《食のエトセトラ》 【よしだ・れいこ】東北学院大文学部史学科卒。子どものころから母が料理する姿に触れ、料理の先生に憧れる。「台所は実験室」をモットーに独学。50歳を前に、全国料理学校協会所属の児玉久美子先生に師事。2008年、土浦市に吉田料理教室を開校。1953年、宮城県生まれ。土浦市在住。 塚本一也 《茨城鉄道物語》 【つかもと・かずや】土浦一高卒、東北大学工学部卒、筑波大学大学院修了。一級建築士。大曽根タクシー(株)取締役社長。元JR東日本グループリーダー。茨城県ハイヤー・タクシー協会経営研究会会長、つくば市花畑自治会長。県議。著書に「つくばエクスプレス最強のまちづくり」(創英社 三省堂書店)。1965年、つくば市生まれ。同市在住。 田口哲郎 《遊民通信》 【たぐち・てつろう】慶應大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。専門は19世紀パリの遊歩者について。その後、家庭教師、派遣社員などを経て、四十路過ぎで2度目の大学生として東京大学文学部在学中。興味・関心は、神秘主義、スピリチュアル、宗教、高等遊民、鉄道模型。大阪・仙台育ち。牛久市在住。 岩松珠美 《介護教育の現場から》 掲載終了 【いわまつ・たまみ】同志社女子大学(栄養生化学)卒。女子栄養大学大学院修士課程修了。老年看護学、地域看護学に研究分野を拡げ、大学や専門学校で教育に携わる。精神保健福祉士、介護福祉士、看護師など。著書に「六訂栄養士・管理栄養士をめざす人の社会福祉」(みらい出版)。現在、つくばアジア福祉専門学校(土浦市)校長。1961年、長野県生まれ。土浦市在住。 鶴田真子美 《晴狗雨dog せいこううどく》 【つるた・まこみ】1990年、東京外語大イタリア語学科卒。同大学院博士前期課程修了後、後期課程単位を取得。日伊協会講師、東邦音楽大、慶応義塾大などの非常勤講師を歴任。2008年からNPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク」理事長。茨城県の犬殺処分ゼロを目指し活動中。2021年、土浦市に「パルTNR動物福祉病院」を開設。神戸市生まれ。 山口京子 《ハチドリ暮らし》 【やまぐち きょうこ】2020年まで、いばらきコープ生活協同組合の「くらしの電話相談ダイヤル」相談員を15年務める。また組合員を対象にした「くらしの講座」講師として、生活設計、家計管理、年金、相続、遺言、終活、保険見直しなどのセミナーを企画。現在「社会保険労務士 やまと事務所」所属。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士、消費生活アドバイザー。1958年、栃木県生まれ。龍ケ崎市在住。 三浦一憲 《塞翁が馬》 掲載終了 【みうら・かずのり】高校生の時に8ミリ映画を自主制作。以来、フリーのフォトグラファー。 電鉄・建築などの撮影のほか、写真館も経営。2004年「まちかど音楽市場」を立ち上げ、代表に就任。現在住む団地内でボランティア環境美化活動(ローズマリーの会)。1952年、東京都江東区生まれ。1991年、つくば市に移住。 秋元昭臣 《夢実行人》 【あきもと・あきおみ】土浦一高卒。明治大工学部卒、京成電鉄系列のホテル会社に入社。奥那須、千葉、水戸、犬吠埼、白浜、土浦などのホテルに勤務。土浦京成ホテル閉鎖にともない、2008年からラクスマリーナ(株主は土浦市)専務。遊覧船運航、霞ケ浦湖上体験スクール、小型ヨット体験、ボート教室、足湯浴場、サイクリング事業などを展開。 2021年4月退職。1942年生まれ、土浦市在住。 原田博夫 《文京町便り》 【はらだ・ひろお】土浦一高卒、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。専修大学経済学部教授を経て、2019年4月から名誉教授。米スタンフォード大などに留学。公共選択学会会長、政治社会学会理事長などを歴任。著作(編著)に『人と時代と経済学-現代を根源的に考える-』(専修大学出版局、2005年)、『身近な経済学-小田急沿線の生活風景-』(同、2009年)など。現在、土浦ロータリークラブ会員。1948年土浦市出身、土浦市文京町在住。 伊東葎花 《短いおはなし》 【いとう・りつか】小説ブログを始めて12年。童話、児童文学、エンタメ、SFなど、ジャンルを問わずに書いている。文学賞にも挑戦中するもやや苦戦気味。第19回グリム童話賞大賞、第33回日本動物児童文学優秀賞を受賞。妄想好き。猫好き。趣味は読書と太極拳。東京生まれ、美浦村在住。伊東葎花はペンネーム。 小泉裕司 《見上げてごらん!》 【こいずみ・ひろし】1954年、土浦市生まれ、県立土浦一高卒。工学院大学工学部卒。民間企業を経て土浦市役所に入庁。政策企画課長、市長公室長を歴任。2017年まで副市長1期。在職中、花火審査員係業務に13年従事。現在、日本花火鑑賞士会会員。ラジオやネットTVにも出演。茨城新聞に寄稿(19~22年)。花火セミナー開催や「花火通信」(Facebook)などで花火の魅力を発信中。「花火と土浦」(土浦市、2018年)も一部執筆。同市在住。 若田部哲 《日本一の湖のほとりにある街の話》 【わかたべ・てつ】筑波大学大学院修士課程芸術研究科デザイン専攻修了後、建築設計事務所など経て、2009年、土浦市役所入庁。地元出身が多い職場にあって、県外出身として地域への理解を深めるため、霞ケ浦周辺を歩き回り、様々な対象をイラスト化。WEBサイト「日本一の湖のほとりにある街の話」などで地域の魅力を配信。1976年生まれ。「日本一の湖のほとりにある街の話」の公式ホームページはこちら。 片岡英明 《竹林亭日乗》 【かたおか・ひであき】福島高校卒。茨城大学農学部卒業後、太陽コンサルタンツ勤務。茨城大大学院修了。39年間、霞ケ浦高校勤務。主な著書は、英語Ⅰ教科書「WORLDⅠ」(三友社、1990年)、「たのしくわかる英語Ⅰ 100時間」(あゆみ出版、同)、「若い教師のための授業・HRづくり」(三友社、2016年)。現在、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」世話人。1950年福島市生まれ、つくば市在住。 平野国美 《訪問医は見た!》 【ひらの・くによし】土浦一高卒。1992年、筑波大学医学専門学群卒後、地域医療に携わる。2002年、同大博士課程を修了、訪問診療専門クリニック「ホームオン・クリニックつくば」を開業。著書「看取りの医者」(2009年、小学館)は大竹しのぶ主演でドラマ化。新刊は『70歳からの正しいわがまま』(2023年4月、サンマーク出版)。医療関係業界誌などでもコラム執筆。1964年、龍ケ崎市生まれ。つくば市在住。 松永悠 《医療通訳のつぶやき》 【まつなが・ゆう】北京で生まれ育ち、大学で日本語を専攻した後、日系企業に就職。24歳のとき、日本人夫と結婚して来日し、気がつけば日本にいる時間が長くなっています。3人の子供を育てながら、保護犬1匹、保護猫5匹も大切な家族。子育てが一段落した今、社会のために、環境のために、何ができるか、日々模索しています。 三橋俊雄 《デザインについて考える》 【みつはし・としお】1973:千葉大学工業意匠学科卒業/1973〜6年間:GKインダストリアルデザイン研究所/1979〜6年間:二番目のデザイン事務所/1985〜6年間:筑波大学(デザイン専攻)・千葉大学(環境科学専攻)にて学生/1991〜6年間:筑波技術短期大学・千葉大学にて教官/1997〜18年間:京都府立大学にて教員。6年単位で「居場所」を替えながら、さまざまな人と出会い、さまざまなデザインを行ってきました。退職後つくばに戻り、「竹園ぷらっと」「ふれあいサロン」「おやじのキッチン」など、地域の「居場所づくり」「まちづくり」のデザインを行っています。 島田由美子 《けんがくひろば》 【しまだ・ゆみこ】けんがくまちづくり実行委員会代表、研究学園グリーンネックレス タウンの会代表。本業は海外映画・ドラマの字幕翻訳。TX研究学園駅地区に移り住んだことをきっかけに、まちづくりに興味を持つ。まちづくり活動を行いながら、現在、筑波大学大学院システム情報系非常勤研究員として、都市計画の研究に携わっている。

河川の清掃や花植えなど活動 つくばの3団体が表彰 県水際線シンポジウム

「ゆたかな牛久沼を活かして地域の未来を作ろう」をテーマに第30回県水際線シンポジウム(県河川協会など主催)が、このほど龍ケ崎市の市文化会館で開かれた。河川功労者として、森の里自治会、桜川ふるさと自然再生の会、つくば市水質浄化対策推進協議会のつくば市の3団体と、県河川協会前会長の山口武平元県議の一個人が表彰された。 森の里は、谷田川周辺で雑草の刈り払いや空き缶、空き瓶の回収を行い、河川堤防に花壇を設け花を植えて河川愛護の啓蒙活動を実施した▽桜川の会は、桜川周辺で雑草の刈り払いなどを10年以上実施した▽水質推進協は、桜川で雑草の刈り払い、清掃活動のほか、河川敷に種まきをし「花いっぱい活動」を展開した。 県河川協会会長の中山一生龍ケ崎市長から表彰状を受け取った森の里の永野勇二会長は「2012年から始めた自治会有志のボランティア活動が実ってうれしく思う」、桜川の会の楢戸和夫会長は「大半の人が(活動の成果を)喜んでいるので今後も続けていきたい」、水質推進協の鈴木清次会長は「いろいろ活動して認められてありがたい」と話していた。 シンポジウムでは、筑波大学の大澤義明教授による道の駅の基調講演が行われたほか、県立竜ケ崎一高の生徒が筑波大生と協力して作った、牛久沼周辺地域のPR動画が公開された。 中山市長やインターネットテレビ「ちゃんみよTV」の綾部みよ理事長ら5人によるパネル討論では、牛久沼の清掃活動や水質浄化、国道6号線沿いの牛久沼河畔に建設を進めている道の駅に関する話など多岐にわたって議論が進んだ。このうち牛久沼漁業協同組合代表理事組合長の堤隆雄さんは「牛久沼は全体の約40%がヨシやガマ」と述べ、水質浄化の観点から「牛久沼のヨシ、ガマを守っていくことが大切かと思う」と述べた。(崎山勝功)  

英語で堂々とスピーチ 小学生から社会人まで38人 筑波学院大でコンテスト

小学生から社会人までが英語のスピーチ力を競うコンテスト「KVA CUP」が28日、つくば市吾妻、筑波学院大学で開かれた。38人が参加し、流ちょうな英語で自分の考えを述べた。 同大学が主催し、今年で5回目。国際都市つくばで英語のコミュニケーション力を育成しようと、筑波研究学園都市50週年記念事業として2013年から始まった。 小学生の部、大学生・社会人の部など5部門で構成。国内の英語スピーチコンテストでは珍しく帰国子女やマルチカルチャー(多国籍の児童)部門もある。「英語が流ちょうな人たちと同じ場でも堂々と自分の意見を述べられる教育が必要」と大島愼子学長は語る。 小学生の部では、子どもたちが「The Library」など親しみやすい英語の詩をジェスチャーなども交えながら堂々とスピーチ。大学生・社会人の部では、参加者が25あるテーマの中から当日選んだ題目で、即興で自分の考えを述べた。大学、高校の教員ら6人が、スピーチの内容や発音、表現などに焦点をあてて審査した。 大島学長は「日本で英語表現というとディベートのコンクールが多いが、日常会話やパーティー、ビジネストークのシーンを考えると、相手の気持ちを傷つけずに即興で話せる力が大切。語学を使った柔軟性といった力を育てていきたい」と話した。 表彰式には、毛塚幹人つくば副市長も出席。英語であいさつの言葉を述べ、つくば市長賞の入賞者に表彰状を手渡した。(大志万容子) ◆各部門の優秀賞は次の通り(敬称略)。 【小学生の部 筑波学院大学学長賞】優勝=町野永宜(東京都国分寺市立第九小学校)▽2位=宮本みゆ(千葉県柏市立柏第四小学校) 【小学生帰国子女・マルチカルチャーの部 同学長賞】▽優勝=下元爽夏(東京都世田谷区立桜町小学校)▽2位=萩原茉耶(Aoba-Japan International School) 【中学生の部 同学長賞】優勝=齋藤あいり(神奈川県相模原市立相模丘中学校)▽2位=渡部百合子(私立聖徳大学附属女子中学校) 【高校生の部 県教育長賞】優勝=沖田遥華(県立竹園高校)▽2位=齋藤ひかり(神奈川県立相模原高校) 【大学生・社会人の部 つくば市長賞】優勝=米崎駿(筑波大学)▽2位=齋藤兼司(自営業) 【中学生/高校生/大学生・社会人の部 日本英語交流連盟特別賞】特別賞=Yamanaka Mark(Liberty International School)

復興へ努力、金賞日本一の酒とグルメ味わって 「東北祭り」きょうまで

筑波大生が運営に携わり、東北6県の日本酒やご当地グルメなどを紹介する「第4回食と酒東北祭り」(同実行委員会主催)が14、15日、つくば市吾妻のつくばセンター広場で開かれている。11の酒蔵が出展し、コップ1杯100円から日本酒を販売している。岩手県北上市の「北上コロッケ」などご当地グルメの飲食店も軒を連ねている。 東日本大震災被災地を継続して支援していくのが目的。「東北とつくばの架け橋になる活動をしていきたい」と、同実行委広報担当で筑波大3年の坪井飛呂香さん(22)は意気込む。 会場には、実行委が東北地方の魅力を伝えるパネルを展示。ステージでは、岩手県の伝統芸能「さんさ踊り」の発表もあった。 「『桃川(青森県)』という日本酒がおいしかった」と話す筑波大3年の男子学生(21)は「つくばでは東北のものを一度に食べる機会が無く、参加してよかった」と話した。 出展した福島県会津若松市、「鶴乃江酒造」の向井洋年統括部長(45)は「筑波大の実行委員会の人たちがわざわざ(福島県まで)来てくれた。若い方が主催するイベントに関われるのがうれしい」と語った。福島県では原発事故の風評被害を受け「味が第一、というのを見せないといけない」と、蔵元同士が技術を教え合い、品質向上に努めたという。その努力もあって、全国新酒鑑評会では福島県が2012年から5年連続で金賞受賞数ナンバーワンを維持。「福島の蔵元みんなが『みんなで金賞を取るぞ』という気持ちでやった」とし「安全性でも全部のコメを放射能検査している。あとは品質で見せたい」と話した。 岩手県大船渡市、「酔仙酒造」営業部販売課の紺野裕介さん(30)は「今年は雨であいにくの天気だが、お客さんの反応はかなりいい」と語る。震災から6年7カ月が経つものの、岩手県沿岸地域は復興途上で「震災のことを気にかけている人がいて、復興の手助けになる」と同イベントを高く評価。「日本酒のレベルが高い、東北の酒蔵が集まる貴重な機会」として、他県の酒造関係者との情報交換にも役立っているという。(崎山勝功)

この迫力、ライブペインティング 現代美術家ロブレスさん発信

つくば市吾妻の県つくば美術館で9日、フィリピン出身の現代美術家、エリザベス・ロブレスさん(62)のライブペインティングがあった。3日からこの日まで開催されたロブレスさん主宰のアートスクール展覧会e展5のクロージングイベントで、音楽、ダンスとコラボしての迫力あるあふれるパフォーマンスに、会場は熱気に包まれた。 会場に設けた高さ2㍍ほどの白い板でつくった正方形のオブジェを中心に、ロブレスさんは2人のダンサーと、マイケル・ジャクソンの「スリラー」をアレンジした曲にあわせてパフォーマンスを繰り広げた。黒いアクリル絵の具を白い板にバシッと叩きつけたり、リズミカルに指で優しく塗ったり、ダンサーにもつけたりしながら次第に熱を帯びていく表現に、観客らは息をのんで見入っていた。 鑑賞した五十嵐立青市長は「このようなパフォーマンスは我々の日々の暮らしで固まった心の襞(ひだ)をふるい落とし、前に進む力を与えてくれる」とたたえ、「人間性の回復につながる」と、アート活動の意義を強調した。 ロブレスさんは「つくばセンター地区は昔に比べて活気がなくなってきたように見えるが、アートの発信でそれを変え、この地区を元気にしていきたい」と熱を込めた。 ロブレスさんは1991年に筑波大学に留学。フィリピン大学で教べんを執るなどした後、2010年から、つくば市二の宮でアートスクールを開いている。今展には5歳から70代まで年齢、国籍もさまざまな25人が、クレヨン画や鉛筆画など100点以上を出展した。(大志万容子)    

「作陶で脳が元気に」 味わいある作品500点 「つくばね焼陶芸教室」グループ展

筑波山中腹の窯元で作陶する「つくばね焼陶芸教室」のグループ展が、つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで開かれている。手の温もりが伝わるような作品約500点が一堂に並ぶ。出展メンバーの一人で、フランス出身の筑波大学助教ジャクタ・ブルノさん(50)は、作陶の喜びを「脳が元気になる」と話す。 同教室は、筑波山中腹の約8千坪の敷地内に登り窯を設け、きれいに焼き色が出るという筑波山の土を陶土につくる「つくばね焼」窯元の梅田八主守さん(85)が指導する作陶グループ。展覧会は、生徒の発表の場として年1回開いているもので、9回目。「使われてこそ器」が梅田さんのモットーで、今展でもコーヒーカップや皿、花器など、身の回りに置いて使いたくなるような、温かみのある作品が並ぶ。「ものづくりは面白い。生徒には自由に作陶を楽しんでもらっている」と梅田さん。 日本の陶芸に魅せられ、1年半前から教室に通うジャクタさんは「日本の陶器は、工場で作るように均一な西洋のものに比べて、形がいびつで完璧ではない。だからこそ人がつくっている味わいがある」と話す。月2~3回の作陶は、デスクワークで疲れた頭を休めてリラックスできる時間といい、「陶芸で手の筋肉を使うと脳が元気になる」と喜びを語っていた。 同展は9日まで。入場無料。(大志万容子) 使い易そうな、温かみのある作品が並ぶ「つくばね焼陶芸教室」グループ展=つくば市吾妻のつくば市民ギャラリー

いばらき腎臓財団に第一生命保険「保健文化賞」 賞金200万円

臓器移植の普及や啓発に取り組んでいる公益財団法人いばらき腎臓財団(つくば市、理事長・山縣邦弘筑波大学腎臓内科学教授)が、第一生命保険主催の「第69回保健文化賞」を受賞した。腎臓財団が2008年度から続けている子どもたちへの「いのちの学習会」活動が高く評価された。贈呈式は10月12日、東京・帝国ホテルであり、賞金200万円が贈られる。年間の事業費規模が約900万円の財団にとって、大きな支えとなる。 第一生命保険によると、保健文化賞は1950年創設と歴史があり、近年は、生活習慣病対策、高齢者・障害者への福祉、海外医療や疾病対策などに継続的に取り組んできた個人・団体を顕彰している。今年度は個人6人、団体はいばらき腎臓財団を含む9件が受賞した。厚労省、朝日新聞厚生文化事業団、NHK厚生文化事業団が後援している。 評価された「いのちの学習会」は、小中学校や高校に出向いて開いてきた。臓器移植への理解を深め、自分や他人の命を尊重する心を育んでもらうのがねらい。筑波大などの医師や看護師、腎臓財団職員らが移植医療の現状を伝えるため、臓器移植の仕組みを学ぶDVDを見せたり、さまざまな移植の事例を紹介したりする。移植する側、される側双方の家族らが直接話すこともあった。 児童・生徒には、生後間もない赤ちゃんの実物大の人形を抱っこしてもらい、人形と自分を比べて成長を感じることで「生きること」や「命のつながり」について考えたり、感じたりしてもらっている。 学習会は08年度から15年度までに県内の33小学校、19中学校、27高校で開催された。16年度には15年度の1.5倍近い延べ32回に増えたという。腎臓財団のスタッフは「一人でも多くの方々に臓器移植医療に関心を持ってもらえるよう、今後も地道な活動を続けていきます」とコメントしている。(米内隆) 腎臓財団事務局は電話029・858・3775、「いのちの学習会」の申し込みはinfoiba@iba-jinzou.com  

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