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12月
仲睦まじく時間紡ぐ姿デザイン つくばの野中和宏さん 「くきざき夢まつり」ポスターに思い込める
2017年11月12日
つくば市平沢に住むグラフィックデザイナーの野中和宏さん(43)は、今月23日(祝)に開催される第5回「くきざき夢まつり」のポスターを作った。まつりの実行委員会から発注を受けた。 野中さんは水戸出身。宇都宮大学教育学部美術科を卒業後、大手デザイン会社に就職し35歳で独立。都心までのアクセスが良くて自然豊かな環境を求めて、5年前に平沢官衛遺跡のある平沢の地に家を建て、妻と猫2匹と暮らしている。平沢に溶け込んだ今は「歴史と人の温かさもあってつくばは奥が深い」と感じている。 ポスター制作の前に茎崎地区を訪ねた。田園風景が広がり、人々が仲睦まじく時間を紡いでいるイメージが膨らんだ。背景色はヒマワリのように明るい黄色とし、筑波山と牛久沼のハスの花、そして楽しそうな家族のイラストを配置した。 「夢まつり」は旧茎崎町当時の「ひまわりまつり」を継承した地元住民主催の一大イベント、地区住民相互の交流の場でもある。約40人の実行委員会(古山和一委員長)に区長15人が加わり、まつりの運営を担っている。副委員長で茎崎区会連合会長の小原正彦さんは「自分たちの祭りだから機材運びやら片付けまで、みんなで汗を流す。お陰で横のつながりは強くなった。茎崎で育つ子どもたちの為に継続していきたい」と話す。 野中さんは「地元の皆さんが熱心に取り組んでいる祭りに参加できて良かった。ポスターを見た家族連れが見に来て、楽しい一日を過ごしてくれれば嬉しい」と話している。 (橋立多美) ◆夢まつりは茎崎運動公園(下岩崎)を会場に午前9時~午後3時まで。ステージでよさこいソーランやキッズダンス、舞踊などが披露されるほか、消防防災フェア、神輿(みこし)と山車が繰り出すなど、終日楽しめる。飲食の模擬店も多数出店する。雨天決行。問い合わせは☎090-3427-5298(くきざき夢まつり実行委員会)。
筑波大が13年ぶり15回目の優勝 関東大学サッカーリーグ戦
2017年11月11日
第91回関東大学サッカーリーグ戦・後期第21節の筑波大―流通経済大戦が11日、龍ケ崎市中里の市陸上競技場たつのこフィールドで行われた。同リーグ1位の筑波大と3位の流経大という県勢同士が対戦する「茨城ダービー」は、筑波大が3―0で流経大に完封勝ち。残り1試合を前に、リーグ2位の順天堂大の自力優勝の可能性が消滅したため、筑波大の優勝が決まった。優勝は、前身の東京教育大、東京高等師範大を含め、2004年以来13年ぶり15度目。 筑波大は前半、流経大ゴールを攻めるも、GKオビ・パウエルオビンナ(2年)らの堅守を前になかなか得点が決まらずにいた。前半35分にFW中野誠也(4年)が先制点を決め、1―0で前半を折り返した。 勢いに乗る筑波大は、後半7分に中野が2点目を決めた。同29分にMF戸嶋祥郎主将(4年)がMF渡邊陽(1年)のアシストを受けて3点目のダメ押し。流経大も筑波大ゴールを攻めるも、筑波大のGK阿部航斗(2年)が一切の得点を許さず茨城ダービーを制した。 試合を終えた筑波大の小井土正亮監督は「今日はうまくいかない時間でも我慢していった。何よりも流経大に前期(直接対決の試合で)負けていたので、今日の試合で勝ってくれたのはうれしい」と喜びを見せた。その上で「リーグ戦は年間を通しての大会。選手たちに感謝したい」と選手らをねぎらった。 敗れた流経大の中野雄二監督は「スコアは0―3だけど悲観するほどでもない。先制点がどちらかに入るかでスコアがどちらかに偏る。筑波大は『勝てばリーグ優勝』というモチベーションがあった」と試合を分析し、筑波大の優勝について「一番身近にいるライバルが優勝して悔しいけど良かった」と余裕を見せた。その上で全日本大学サッカー選手権(インカレ)を念頭に「お互いに勝ち上がっていけばまた(筑波大と)当たる。どっちも日本一になる力を持っている。もう一回インカレの準決勝戦でやりたい」と筑波大との再戦を視野に入れていた。 第91回関東大学サッカーリーグ戦1部第21節 (11日、たつのこフィールド、2126人) 筑波大 3 1―0 0 流通経済大 2―0 筑波大の戸嶋祥郎主将がJ1新潟アルビレックス入り 11日の試合で3点目を決めた筑波大の戸嶋祥郎主将(4年)は、来シーズンからJリーグ1部の新潟アルビレックスへの入団が内定。戸嶋主将は「ひとまず進路が決まったのでほっとしている。本当に素晴らしいクラブに入れるので頑張っていきたい」と抱負を述べた。新潟には、同大OBで急性白血病で治療中の早川史哉元主将が在籍。戸嶋主将は「早川さんは本当に素晴らしいキャプテンだったので、また一緒にサッカーができるように頑張りたい」と語った。(崎山勝功)
人気の野鳥写真家、海老原信一さん 個展30回の選りすぐり紹介 15日までつくばで写真展
2017年11月11日
鳥を撮り続けている「日々探鳥びと」の阿見町、海老原信一さんによる「鳥撮り三昧第31回写真展」が、つくば市二の宮、洞峰公園新都市記念館展示ホールで開かれている。 今回は「感謝で振り返る30回」と題し、今まで発表した写真の中から各回2枚ほど、特にお気に入りや印象深い57点を選び展示している。 正面入口には全30回の案内ハガキが飾られ、過去の写真展の興味深い一場面がよみがえる。スズメの親子の写真もあいさつ文と一緒に掲げられている。土木用重機の足元で食べ物を与える親鳥と受け取る子の写真で、レンズを向けても飛び去ることもしない懸命な姿に、海老原さんは「撮るんだとの思いから、撮らせていただく、と鳥を撮る心持ちを変えた作品」と語っている。この親子を撮ったカメラも展示している。 毎回、人気の高い写真展で、熱心に作品を見て回っていた土浦の写真クラブ「フォトサークルうらら」の会員8人は「時間をかけてじっくり撮っているのがよく分かります」「すばらしい作品ばかりですてきですね」と口々に話していた。(鈴木萬里子) ◆会期は15日(水)まで。入場無料。開館時間は午前8時30分~午後5時(最終日は3時)。問い合わせは公園管理事務所(☎029・852・1432)
「本格ピッチャーに」広島が期待 霞ケ浦高、遠藤選手が仮契約
2017年11月10日
今年のプロ野球ドラフト会議で、霞ケ浦高校3年の遠藤淳志選手(18)=土浦市出身=をドラフト5位に指名した広島東洋カープは10日、土浦市城北町のホテルマロウド筑波で遠藤選手と仮契約を結んだ。 遠藤選手の契約金は3000万円、年俸は480 万円(推定額)。背番号は12月13日に本契約を結ぶ際に決まる。来年1月6日ごろから選手寮に入寮する予定。 遠藤選手は仮契約後に報道各社の取材に応じ「これから『プロの世界』という実感がわいてきた。入団1年目は体をしっかり作り、5年後、10年後にはチームを代表する選手になっていきたい」と抱負を述べた。 2年の夏の県大会から遠藤選手に注目していたという広島の尾形佳紀スカウトは「背も高いし投げ方もいいので、本格的なピッチャーになってもらえれば」と期待を寄せた。 かつて岩手県盛岡中央高校野球部で高校球児として活躍した父親の隆さん(65)は「うらやましいやら、これからが大変という気持ち」と話し「ファンに長く愛されるピッチャーになってほしい。ケガをしないように肩とひじは大事にしてほしい」と、元高校球児らしい助言をした。 同校野球部の高橋祐二監督は「早く人間的に大人になってほしい。その分大人の野球ができる」と語った。(崎山勝功)
地元若手監督の最新作鑑賞し応援 18日つくばでシネマカフェ 制作秘話など生トークも
2017年11月10日
若手映画監督が制作した自主映画を鑑賞し、監督との交流を楽しむ「つくばcinemaカフェ」が18日、つくば市下平塚の手作り工房「にれ工房」で開かれる。地元出身の若手監督を応援し、映画を架け橋に新たな出会いの場を作ろうと2013年に始まったプロジェクトで、今年で5回目。 牛久市出身で筑波大芸術専門学群卒の飯塚貴士監督の最新作「おばけナンバーワン」や、飯塚さんの友人で第3回にも出演した秦俊子監督の最新作「パカリアン」などを上映する。両監督とフリーアナウンサーの木村さおりさんによる、映画制作の秘話などが生で聞けるトークショーも行われる。 第1回から出演している飯塚監督は人形とミニチュアセットを用いた作風が特徴。監督、脚本、撮影、美術、音楽、登場人物の声をほぼ1人で行っている。飯塚監督の友人で第3回にも参加した秦監督はコマ撮りアニメーションを多く制作、俳優の斎藤工さんとコラボレーションした作品も話題となっている。 同プロジェクトのメンバーでトークショーの司会を務める木村さんは「会場のにれ工房の木の温もりあふれる空間で、参加者が映画を見ながら一体となって盛り上がれるアットホームな雰囲気をぜひ味わってほしい」と参加を呼びかける。(大志万容子) ◆開場は午後5時、開演午後6時。参加費は一般1200円、小学生以下600円(お茶付き)。申し込みはメール(saori@tonesdirection.jp)で。問い合わせは☎090・1057・7626(佐山さん)
ハッとする日常切り取る 「平熱日記」の斉藤裕之さん 牛久で個展、19日まで
2017年11月10日
常陽新聞(今年3月休刊)にコラム「平熱日記」を連載していた牛久市在住の画家、斉藤裕之さんの個展「平熱日記Vol.7」が同市南のタカシサイトウギャラリーで開かれている。 斉藤さんは毎週、日常の中で感じたさまざまな思いをつづったコラムを、自身が描いた挿絵と共に連載していた。挿絵は、身近なものや出来事など日常をそのまま切り取って描いた。挿絵の色彩が醸し出す不思議な雰囲気は「絶妙な文章と自然な形で融合している」と毎回好評を博していた。 個展はコラムと同じ題名で、今年7回目となる。コラムで掲載された挿絵の原画を展示している。いずれも金網を切り漆喰(しっくい)を塗った土台にアクリル絵の具で描いた作品で、斉藤さんの飄々(ひょうひょう)とした雰囲気そのままの作品44点が会場に並んでいる。今までは小作品を中心に描いていたが、今回は少し大きめの作品も展示されている。 斉藤さんは「季節を感じさせ、ハッとする色や形を描きたい。興味ある物の見方が絵になる」と話している。(鈴木萬里子) ◆会期は19日(日)まで。開館午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)、月曜休廊。問い合わせは同ギャラリー(電話029・872・8951)
地学女子が感動を虹色で表現 筑波大の石田理紗さん個展 11日まで土浦のカフェで
2017年11月9日
筑波大3年、石田理紗さん(20)による「虹色」をテーマにした個展が、土浦市中央2丁目の古民家カフェ、城藤茶店で開かれている。11日まで。 石田さんは同大生命環境学群地球学類で大気科学を学んでいる。今年7月、氷河の調査のため訪れたスイスで虹を見つけ、まぶたを閉じても焼き付く自然の色の力に圧倒された。「スマートフォンを見るばかりの生活で人工的な色に慣れてしまっていた。この虹色で人の感情を表現したい」と作品を書き始めた。 展示されているのは、A5用紙に水彩色鉛筆で描いた架空の女性の表情。虹を見つけた瞬間の感動や驚いた表情のほか、石田さんが初めて鉱石を磨いたときの喜びを虹の七色で表現した作品など計8点が展示されている。「色鮮やかな虹色の七色を植物や空から探すきっかけになれば」と話す。
隠された動物探す楽しみも 牛久で多田夏雄展
2017年11月9日
生命の根源をテーマにした作品やシュールレアリスム研究科としても知られる画家、多田夏雄さんの作品38点を展示した「多田夏雄展」が、牛久市ひたち野東のART SPACE ある・るで開かれている。 多田さんは埼玉県熊谷市生まれ。東京芸大油画科卒、同大学院修了。同大非常勤講師を経て現在は文星芸術大教授を務めている。大学在学中に油画科素描コンクールで久米圭一郎賞、大学院修了卒業制作にて大橋賞を受賞。卒業後は新美術協会展で大賞、文部大臣奨励賞、内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞、2014年から同協会の理事に就任している。 牛久市での個展は、以前から知り合いだったギャラリーオーナーとの縁で開催となった。水彩で描いた上に油絵を塗り、さらにその上に蝋(ろう)の入ったオイルを塗って完成させた作品などが展示されている。蝋の入ったオイルを用いることで油絵が柔らかい色彩になるという。 ほとんどの作品の中に猫やウサギなどの小動物、実在しないが画家の感性から生まれた動物などが描かれている。「人間より動物が好き」だという作者の遊び心から生まれた作品だという。すぐに見つけられる動物ばかりでなく、一目で見分けられない動物もあり、見つけ出す楽しみが隠されている。 つくばから来場した女性は「水彩画のような油絵ですね。透明感のある色彩がすてきです」と話していた。会場には絵画のほかに絵本、冊子、ポスターカードなど多数展示されている。(鈴木萬里子) ◆同展は入場無料。会期は11月24日(金)まで。開館時間は午前11時~午後6時。月曜休廊。
TX総合基地に車体更新場 一般公開でお披露目 世界最長のシャッターも
2017年11月9日
つくばエクスプレス(TX)総合基地(つくばみらい市筒戸)に、列車の大規模修繕を行う「車体更新場」が完成し、このほど開かれた一般公開イベントで初公開された。 時速約130㎞近くで高速走行し損傷した車両を約1~3カ月かけて大規模修繕したり、新しい部品の交換を行うために新設された。 車両の屋根部分を修繕する2階部分には、作業員の転落を防ぐため幅3m、長さ21mのシャッターが設けられた。横にスライドするシャッターの長さは世界最長で、ギネスブックに認定されているという。 1階部分には、1台当たり重さ約38tにのぼる車両を水平移動するのに使う「トラバーサー」が設置されている。洗浄ブースや集塵ブースも備えられ、普段の車体清掃では取れない汚れを取るという。 来場者らは同更新場の設備などを熱心に見学していた。 一般公開は10月14日の鉄道の日に関連したイベントで、約1万6000人が訪れ、約400tの重さがある12両連結の列車と親子連れ約50人による綱引きなども催された。 同日、常総市水海道高野町、関東鉄道常総線車両基地も一般公開され、双方を結ぶシャトルバスが運行された。(崎山勝功)
茎崎、谷田部に商業店舗など提案 庁舎跡地利活用で つくば市が調査結果公表
2017年11月8日
茎崎庁舎(つくば市小茎)と谷田部庁舎(同市谷田部)の跡地利活用について、つくば市は、民間事業者を対象に実施した対話型市場調査(サウンディング型市場調査)結果を発表した。茎崎庁舎跡地(約4850㎡)には5事業者から公共施設を併設したスーパーマーケットや、ドラッグストアなどの提案があった。谷田部庁舎跡地(約7900㎡)は10事業者からスーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターなどの商業店舗、健康増進・交流施設などの提案が出された。 市公共施設跡地利用室によると、今回の調査で出された提案を土台に、今後、地域説明会を開き住民の意見を聞いて検討を続けるという。一方、今回提案を受けた事業者とは引き続き協議を重ね、実現可能性などを検討する。公的利用、民間利用を含め新たな提案も引き続き受け付けるという。 調査はいずれも9月と10月に実施した。茎崎庁舎跡地は①庁舎跡地と保健センター用地、職員用駐車場も含めて一体的利活用を図り市窓口センターなどの公共施設を併設したスーパーマーケットを建設する②食品や日用品も販売するドラッグストアを建設する―などの提案があった。ただし同跡地は市街化調整区域のため建設できる施設に制限があり、今後、調整が必要になるという。ほかに高齢者福祉施設、植物園、エネルギーインフラ整備などのアイデアが出された。 谷田部庁舎跡地は①福祉施設や保育所などを併設したスーパーマーケット②ドラッグストア③ホームセンター④健康増進・交流施設―などの提案があった。市街化区域のためいずれも建設可能だが、国道354号線からの直接乗り入れを要望する事業者もあった。ほかに公的機関が入居する合同庁舎、子育てや介護などの複合型福祉施設、エネルギーインフラ整備などのアイデアが出された。 茎崎庁舎は2015年度、谷田部庁舎は13年度にそれぞれ解体、撤去された。跡地の利活用をめぐっては、市原健一前市長が09年6月に策定した「新庁舎建設に伴う現庁舎利活用方針」で、茎崎庁舎跡地はつくばエクスプレスとJR常磐線牛久駅とを結ぶシャトルバスの運行やサブターミナルとしての活用を検討するとされ、バス待合所を併設した市窓口センターと本格的バスターミナル建設に向けたの基本設計が実施された。谷田部庁舎跡地は一部を谷田部小グラウンドとして使用するほかバスターミナルやパークアンドライドの交通拠点として活用するなどとされた。 その後、昨年11月に初当選した五十嵐立青市長が「(茎崎のバスターミナル計画は)地区住民の意見と乖離(かいり)している」などとして見直しを表明。今年8月に谷田部庁舎跡地も併せて、利活用に向けた調査参加事業者の募集が実施された。(鈴木宏子)
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