金曜日, 7月 1, 2022
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筑波大出身の代表監督 U-23アジア杯3位を報告

19日までウズベキスタンで開かれたサッカーのU-23「アジアカップ2022」(アジアサッカー連盟=AFC=主催)に出場していた21歳以下日本代表を率いた大岩剛監督(50)が27日、つくば市二の宮の関彰商事(関正樹社長)つくばオフィスを訪れ、3位入賞を報告した。大岩監督は同社スポーツアドバイザーを務めている。 次はパリ五輪予選 大会には16カ国が参加。23歳以下のチームが闘う大会で日本代表は、2024年に開催されるパリオリンピックを念頭に、21歳以下のチームで臨み、3位決定戦でオーストラリアに快勝した。日本代表は3位となったことで、パリ五輪予選となる次回大会で、グループリーグを分ける際に有利となる「ポット1」の獲得が確実となった。 大岩監督は大会を振り返り、「優勝を目指していたし、そのチャンスがあっただけに悔しいが、(オリンピック最終予選に向けて)最低限の結果を持ち帰ることができた」とした上で、「他国は23歳以下。その中で(21歳以下で)闘うことはタフだった。この結果は評価できると思う」と話した。オリンピック予選に向けた今後の強化ポイントについては、「アジアでは通用してもヨーロッパや世界で通じないことはある。全体的に個人の能力をあげていかなければ」とした。 静岡県出身の大岩監督は、1991年に入学した筑波大学で蹴球部主将を務めた。その後、名古屋グランパス、ジュビロ磐田でプレーし、2003年から鹿島アントラーズに移籍し、鹿島のリーグ三連覇に貢献するなど中心選手として活躍した。2011年に選手を引退後はアントラーズでコーチ、監督を歴任し、2021年4月U-21日本代表監督に就いた。関彰商事のスポーツアドバイザーには2020年就任し、同社のスポーツ支援活動や運動部活動などをサポートしている。 学生時代を過ごしたつくば市に対して「学生として暮らしていた街。愛着がある」と話す大岩監督。筑波大のOBが監督を務めるチームとして、U-21日本代表に「つくばや茨城のみなさんに関心を持ってもらい、応援していただけたらとてもうれしい」と語った。(柴田大輔)

3次元集積に足場 TSMCジャパン研究開発センター、産総研つくばにクリーンルーム

半導体の受託製造で世界最大手のTSMC(本社・台湾 新竹市)の子会社、TSMCジャパンは24日、つくば市小野川の産業技術総合研究所つくばセンター内に建設していた3DIC(3次元集積回路)研究開発センターのクリーンルームの完成を発表し、同日オープニングイベントを開催した。 半導体を立体的に積み重ねて高性能化を目指す「3次元化」技術を研究する。TSMCとしては台湾以外に初めて開設する研究拠点となる。総事業費370億円の約半分に当たる約190億円を日本政府が支援する体制を組んでおり、2021年3月に3DIC研究開発センターを設立した。これまでに旭化成や信越化学工業など国内24社の半導体関連企業が参加している。 台湾本社から魏哲家(シーシー・ウェイ)最高経営責任者(CEO)がつくば入りし、萩生田光一経済産業相と会談した。式典に臨んだ萩生田経産相は「かつて世界を席巻した日本の半導体産業は凋落(ちょうらく)著しい。過去を反省して国際連携に可能性を見いだした。3Dパッケージの技術に日本の装置、材料メーカーの支援を得てイノベーションを起こしていきたい」とあいさつした。 あいさつする魏哲家CEO(左)と江本裕3DIC研究開発センター長 式典には国会議員のほか、大井川和彦知事、五十嵐立青つくば市長、石村和彦産総研理事長らが出席。口々に期待を述べた。

7月2日から説明会とアンケート つくばの洞峰公園パークPFIで県

つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)に今年4月から、民間の資金やアイデアを活用するパークPFI(公園設置管理)制度が導入され、グランピング施設やバーベキュー(BBQ)施設の整備、南側駐車場の拡張などが計画されている問題で、県都市整備課は24日、説明会とアンケート調査を7月2日から実施すると発表した。 説明会は県が主催し、7月2日から31日まで計4回、つくば市内の3会場で開催する。県都市整備課と、パークPFI事業者の「洞峰わくわく創造グループ」(代表法人・長大)が、バークPFI事業の目的、事業内容のほか、今年3月のオープンハウス型説明会で出された意見や、市民団体から寄せられている要望書など、これまで寄せられたさまざまな意見に対し、県や事業者の考え方を説明するという。 説明会の定員は会場ごとにそれぞれ100人~400人。説明資料は7月1日までに県都市整備課のホームページに掲載するという。 併せて、7月2日から8月31日までの2カ月間、アンケート調査を実施する。アンケート用紙は説明会会場でも配布し、会場でも回答を受け付けるほか、県ホームページ(HP)に掲載し、HPで回答を受け付ける。県都市整備課はアンケートの内容について「計画をより良くするためのアンケートになる」などとしている。 パークPFI事業による洞峰公園のリニューアル計画に対してはこれまで、地元の五十嵐立青つくば市長が、グランピング施設とBBQ施設について「周辺に対し臭いやアルコールなど懸念がある」などと表明している。 ほかに、公園周辺に住む住民らでつくる市民団体「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」(木下潔代表)が、公園管理者と地域の利用者が話し合う「協議会」を設置するよう4000人を超える署名を添えて県などに提出している。同会はさらに南側駐車場を拡張するため伐採予定の約300本の樹林地に、準絶滅危惧種のキンラン、ギンランが確認されたなどとして、希少な動植物を保全するよう求めている。

ウクライナ避難学生50人受け入れへ 筑波大

447人が申請 筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)は23日の定例会見で、ウクライナからの避難学生を50人程度受け入れると発表した。国立大学としては全国で最大規模の受け入れになるという。第1期として20人を選考し、7月中旬以降、来日する予定だ。 ロシアの侵攻により、学ぶ場や研究する場を失ったウクライナの学生や大学院生、卒業生などを対象に、4月中旬から、筑波大のホームページなどで募集した。6月22日までに計447人の申請があったという。 第1期として、5月6日までに申請者があった83人を対象にオンライン面接などを実施し、勉強したい内容が筑波大が実施する授業や研究と一致するかや、英語や日本語の語学力があるかなどを選考し、20人の受け入れを決めた。 20人はウクライナの11の大学の学生で、現在、ウクライナ国内のほか、国外に避難している学生もいるという。 筑波大では受け入れ学生に、渡航費用上限15万円を支給するほか、学生宿舎を無償貸与し、月額5万円の生活費を支援する。入学金や授業料は免除し、日本語学習プログラムを提供したり、心のケアなどカウンセリングも実施する。

ビデオ通話で遠隔手話サービス開始 つくば市 障害者らの声で実現

つくば市が今年5月、聴覚障害者等を対象に、タブレット端末などのビデオ通話を利用した遠隔手話サービスを開始した。自宅や外出先で、聴覚障害者と聞こえる人が同じ場にいるときに、市役所本庁舎にいる手話通訳者にビデオ通話をつなぎ、通訳を受けることができる。 1回15分以内と時間制限はあるが、事前予約は不要だ。市内在住で意思疎通に手話を使用する聴覚障害者が対象。 障害者と家族、支援者などからなる市民団体「障害×提案=もうちょい住みよいつくばの会」(斉藤新吾さん主宰)が2020年の市長選と市議選の立候補者に、公開質問状の形で提案していた。昨年10月にはつくば市聾(ろう)者協会から要望書も出されていた。 窓口センターで手続き済むように 市聾者協会の事務局長で、「住みよいつくばの会」のメンバーでもある有田幸子さん(60)は聴覚障害があり、日常的なコミュニケーションは手話で行う。 市役所本庁舎には手話通訳者が配置されているが、市内6カ所の各窓口センターには配置されていない。各窓口センターでは筆談で対応してもらえるが、得られる情報量は手話通訳よりも少なくなってしまう。詳しい説明を受けながら各種申請をするためには、本庁舎に行くのが当たり前だと有田さんは思っていた。

中嶌日本画学院生徒の「游美会展」開幕 つくば市民ギャラリー

つくば市在住の日本画家、中嶌虎威(なかじま・とらたけ)さんが主宰する日本画教室「中嶌日本画学院」(つくば市小野崎)の「游美会日本画展」が21日、つくば市民ギャラリー(同市吾妻)で始まった。40代から80代の生徒27人の作品27点と中嶌さんの作品「月明山王岩」、ほかに色紙の作品28点を展示している。今年で29回目となる。 展覧会の様子 中嶌さんは1967年東京芸術大学日本画科を卒業。つくば市で34年間絵の指導をしており、毎年銀座の画廊宮坂で個展を開催している。「岩絵の具の色彩と線が日本画の特徴。岩絵の具の色を損なわないように澄んだ色を出す技術を教えている。昔ながらの伝統的な日本画が日本人の体質に合っているのでは。西洋と東洋では宇宙観の違いがある。日本人の民族性、風土、自然の表現を大切にしたい」と話す。 ブーゲンビリアやハイビスカスなどの植物を組み合わせた30号の作品「南国の花」を描いた斎藤道子さんは、40歳ごろから日本画を始め、28年ほど続けている。「先生が厳しく、後ろに来るとドキドキする。うん、とうなずいてくれるとやっとできたかなと思う。(日本画は)生活の中の生きがい。一人でやっていると続かないが、みなさんの作品を見たり、指導を受けたりして勉強になっている」と話す。 斎藤道子さんと「南国の花」

武蔵美卒業生の作品103点 つくばで茨城支部展開幕

武蔵野美術大学の卒業生らが絵画や手芸などを展示する「武蔵野美術大学校友会茨城支部展」が21日、県つくば美術館(同市吾妻)で開幕した。25人と1グループの103作品が展示されている。今年で19回目となる。 「驟雨(しゅうう)」と題した100号の花の油彩画など7点の絵画を描いた冨澤和男さんは、同大通信教育課程の修了生。職場の美術サークルで水彩画などを描いていたが50歳を機に勉強したいと思い入学。仕事をしながら通信教育と週末や夏休みなどのスクーリングで勉強し、6年かけて2013年に卒業した。「油絵をやろうと思っても基礎が分からなかったので勉強して描けるようになりたかった。スクーリングでいろいろな人とのつながりができ、おもしろい」と話す。 油彩画「驟雨」と冨澤和男さん 同大校友会事務局長の坂本真理子さんは水彩画「アルガンの少女」など5点を描いた。「アルガンの少女」は2007年と19年にモロッコに旅行し、旅先で出会った少女をモチーフにした。「緯度が違うと色が違って見える。(モロッコは)ロバが荷車を引いていたり20世紀の世界のまま生活している空間。少女たちは宗教上の理由から撮影されるのを嫌い、そっぽを向いている」と話す。 坂本真理子さんの「アルガンの少女」(右端)

外資系物流会社に110億円で一括売却へ つくば市 旧総合運動公園用地

つくば市が民間に一括売却する手続きを進めている旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)について、市は21日、候補者選定委員会を18日に開催した結果、売却候補者を外資系物流不動産会社「グッドマンジャパン」(東京都千代田区、グレゴリー・グッドマン社長)に決定したと発表した。 市の発表によると、データセンター、物流施設、防災拠点施設、アメニティ施設などを建設する計画という。 売却金額は約110億3000万円。市が最低売却価格としていた約68億5000万円(利子を含む購入金額)と比べ約42億円高い金額となる。 市が売却先事業者から賃りる予定の防災備蓄倉庫(2400~2600平方メートル)は、無料で20年間借りる契約を結ぶ。市が示していた条件は年間賃料4000万円以内だった。 グッドマンジャパンはオーストラリアの総合不動産会社グッドマングループの物流施設開発・管理会社で、近隣では常総市の圏央道インターチェンジ周辺、千葉県印西市などで大型物流拠点を開発している。 市公有地利活用推進課によると、一括売却の公募には、同社のほか、NTTグローバルデータセンター、つくばDC合同会社、フジタの計4社が参加した。

市民の集いに市長、県議、市議ら集結 「つくばに県立高校を」テーマに意見交換

つくば市に県立高校の新設や既存校の定員増などを求めている市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)の第3回市民のつどいが19日、つくば市内で開かれた。市民のほか、五十嵐立青市長、つくば市区選出の県議5人全員と、市議のほぼ半数が勢ぞろいし、これまでの取り組みを報告したり、意見交換などをした。 人口が急増するつくば市で、県立高校が少ないため、中学卒業者の6人に1人しか市内の県立高校に通えない実情となっていること、県が新たに中学卒業者数の推移を推計し直した結果、2030年のつくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市)の中学校卒業者数が、2022年と比べ800人増加する見込みであることが今年3月の県議会で新たに明らかになったことなどを受けて開催された。 県が3月に示した新たな中学卒業者の推計と影響などについて話す片岡代表 800人増、不足さらに深刻 片岡代表は「県は2019年2月の県立高校改革プランで、つくばエリアの中学卒業者が440人増えると推計し、2026年までに2クラス(80人)増を計画し、つくば工科高校を来年4月から2クラス増とするが、(800人増加するにもかかわらず)2クラス増だけでは、エリア外に進学する中学卒業者がますます増え、県立高校の不足はさらに深刻になる」と指摘した。

洞峰公園工事予定地に絶滅恐れの希少種 つくばの市民団体、県に保全要望

つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)のリニューアル問題で、市民団体「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」(木下潔代表)は17日までに、県などに対し、希少な動植物を保全するよう求める要望書を提出した。県は民間事業者に委託して、洞峰公園整備運営事業としてリニューアルする計画を立てているが、同会は、公園内の工事予定地などで絶滅の恐れがある希少種が確認されたなどとしている。 同会は、公園管理者と地域の利用者が話し合う「協議会」を設置するよう、県などに要望しており=5月13日付=、今回、新たな要望書の提出となった。 木下代表(61)によると、13日、元ミュージアムパーク茨城県自然博物館主席学芸員の小幡和男さんと現地調査したところ、公園南側の駐車場拡張予定地の樹林地内で、県が準絶滅危惧種に指定しているラン科の多年草、キンランとギンランが確認された。 ほかに公園全体では、日本野鳥の会茨城県や、同会メンバーの観察などにより、絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている希少な野鳥が、トモエガモ、カイツブリ、ハチクマ、オオタカ、オシドリなど13種類、植物がキンラン、ギンランを含め4種類確認されているとしている。 県の希少野生動植物保護指針によると、希少野生動植物の生息の可能性がある場合、開発事業者は、調査を実施する必要があると定められている。さらに開発による影響を把握し、保護方針を決めて保護対策を実施し、対策の効果を検証しなければならないとされている。 これに対し県都市整備課は「要望書を受け取ったばかりなので、コメントできない」としている。今回、公園のリニューアルを実施するに当たり、動植物の調査はこれまで実施されていない。

「ウクライナの平和」中村逸郎教授の講演 7月9日に筑波学院大学

ロシアのウクライナ侵攻以来、テレビにひっぱりだこの中村逸郎教授が7月9日、所属の筑波学院大学(つくば市吾妻3)で講演する。「大学で学ぶ」ということ~ウクライナから考える平和づくり-がテーマ。高校生対象の内容ながら、一般からの申し込みも受け付ける。 講演会は、今回のウクライナ侵攻についてが分かりやすく解説するとともに、今、 最も知りたい「ウクライナの平和」を通して、大学での「学びの意義」を考えてみるという。 中村教授は現代ロシア政治が専門、モスクワ国立大学、ソ連邦科学アカデミー「国家と法研究所」に留学経験があり、22年3月まで筑波大学人文社会系教授を務めた。5月に岸田首相はじめ閣僚、国会議員、メディア関係者、研究者など日本人63人にロシアへの入国を無期限で禁止する、ロシア政府による日本への報復措置が発表されたが、この中に名があがった。 講演会は7月9日午後2時から筑波学院大学大教室で開催。参加は無料だが、申し込みは6日まで、先着200人を定員としている。 問い合わせは電話029-858-4815。申し込みフォームの特設ページはこちら

最低制限価格書取り違えで入札中止 つくば市 小学校の空調設計

つくば市は15日、市立小学校の特別教室に空調設備を取り付けるための設計の入札で、同日、2件の開札を実施したところ、落札業者を決めるための最低制限価格書を、誤ってもう一方の開札案件の封筒に入れてしまったとして、2件の入札をいずれも中止したと発表した。 市教育局教育施設課によると、同日、竹園東小・松代小・茎崎第一小・茎崎第三小の4校の特別教室に空調を設置するための設計と、要小・沼崎小・柳橋小の3校の特別教室に空調を取り付けるための設計の計2件の開札を実施した。 最初に、竹園東小など4校の設計の開札を実施し、封筒を開けたところ、要小など3校の設計の最低制限価格書が入っており、取り違えが分かった。 入札中止を受けて同課は、入札参加業者に事情を説明し、今後速やかに再入札を実施するとしている。 2件の入札は名称が似ていることから、取り違えが発生してしまったとみられる。再発防止策として同課は、価格書を封筒に入れる前に、価格書作成者のほか、職員2人で案件名の確認を徹底するとしている。 特別教室に空調設備を取り付ける工事は、7校いずれも2022年度に設計、23年度に取り付け工事をする予定で、今回の入札中止が取り付け工事の進ちょくに影響することはないとしている。

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日本はプーチンのロシアになるのか 《ひょうたんの眼》50

【コラム・高橋恵一】プーチンのロシアの理不尽なウクライナ侵攻を見て、日本の危機と防衛力の強化が叫ばれている。よくメディアに登場する「専門家」は、防衛省関係者・自衛隊幹部OB、あるいは旧大日本帝国の残影が残る関係者が大半だ。 「専門家」の解決策は、ロシアを押し返して、妥協できるところで停戦するシナリオだろうが、それまでにどれだけのウクライナ人が死ななければならないのだろう。ロシアの兵士は何万人死ぬのだろうか。世界の穀倉地帯の混乱で飢餓に陥る人々は16億人を超すとも予測されている。 プーチン大統領は、核兵器使用もいとわないという、無茶ぶりだ。NATO欧州加盟国は、防衛費をGDPの2%に増額するという。長期戦略として効果的かどうかも疑わしいが、少なくとも今のウクライナには間に合わない。 現在の日本の防衛予算は世界第8位。取りざたされているGDPの2%になれば、米国、中国に次いで、世界3番目の軍事費大国になる。 プーチンの侵略行為が、先の大戦のナチスドイツや大日本帝国軍の行動によく似ていることを考えれば、日本の防衛力強化は軍国日本の復活ともとられ、世界や日本国民が受け入れるとは思えない。世界は、そう見るのだ。 当然、中国もロシアも北朝鮮も、対抗して防衛力を強化する。それどころか、日本を警戒する意味で、韓国、台湾、フィリピンなどとの緊張も高めてしまうかもしれない。米国も、軍事産業部門以外からは、歓迎されないのではないか。

安売りカメラ店 《写真だいすき》9

【コラム・オダギ秀】また昔の話で、ゴメン。でも、店への愛を込めて書きたいのだ。とても若いころ、写真家仲間が頼りにしていた安売りカメラ店のことだ。 新宿の裏通りのその店は、間口が2、3間ほどだったろうか、住宅のような、お店とは思えないようなところだった。ガラスの引き戸を開けて入るとカウンターがあり、商品は並んでいない、カメラや写真の材料を売る店だった。近所にかつて浄水場があったので、その名前が付けてあった。 カウンターで「トライ、長巻き、2缶」のように言うと、無口な細っこいアンチャンが奥の棚から品物を持って来てくれた。貧しいカメラマンたちには、ありがたい安売り店だった。品物は並んでいないから、何というどんな商品か、価格はいくらならいいのか、わかる者だけが出入りする店だった。プロ機材ならまず手に入ったし、価格に不満なこともなかった。安かったのだ。 1年ぐらいしてからか、天井に穴を開け、2階の倉庫から品物をひもで吊り下げるようになって、品ぞろえとスピードが少し増し、店員も2人から5人くらいに増えたと思う。 昔、写真は、フィルムという感光シートか、それを細く巻いたロールで撮影していた。フィルムはパトローネという小さな金属ケースに巻き込まれていて、パトローネには36枚撮影分のフィルム入り、というのが普通だった。 プロやそのタマゴたちはパトローネ入りではなく、ずっと長くてコスパのいい100フィート入りの缶を買い、適当な長さにフィルムを切って、使用済みのパトローネに詰め、フィルム代を安くあげるようにしていた。

つくばの坂路で実証実験 森林総研に電動四足歩行ロボット

森林総合研究所(つくば市松の里、浅野透所長)は28日、ソフトバンク(本社・東京都港区、宮川潤一社長)と取り組む「電動四足歩行ロボット」による実験を公開した。スマート林業の実現と脱炭素社会をめざし、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託を受け、21年度からロボットの歩行実験を行っていたもので、6月から研究所内の施設で実証実験を開始した。 取り組むのは「NEDO先導研究プログラム/農山村の森林整備に対応した脱炭素型電動ロボットの研究開発」。傾斜角度が30度までの斜面の上り下りが全自動で出来るアメリカ製の四足歩行ロボットを採用して、森林環境において、高精度な自動歩行がどこまで可能になるか、通信の改善をどのように実現するか、など実地に検証する。 造林作業向けに開発 従事者の高齢化や担い手不足から、わが国の木材自給率は40%程度に留まり、国産材の供給力の強化が林業の課題になっている。近年は特に木材を伐採した後、新たに苗木を植えての「再造林」が進まないことが悩みになっているそう。 抜根や下刈りなどに人手を要するうえ、傾斜地での作業となるため労働負荷が大きい。この「造林」作業にマッチした走行性能を有するモビリティーの開発を目指している。具体的には、シカの食害対策のため設置する防鹿柵の点検、苗木の運搬、森林資源の調査・計測などの作業を想定している。 21年度は森林総研と連携協定を結ぶ北海道下川町で、造林地や急傾斜地、積雪などの環境下で電動四足歩行ロボットの歩行能力について調査・検討を行った。一定の条件下であれば斜面や障害物などがあっても安定した歩行ができることが分かった。

500号の大作も 県つくば美術館で「茨城の美術セレクション」展

茨城県で活躍中の作家たちの作品を展覧する「茨城の美術セレクション」展が28日、県つくば美術館(つくば市吾妻)で始まった。県の美術界を代表する27人の作家による日本画6点、洋画16点、彫刻5点を展示する。 今年1月に県近代美術館(水戸市)で開かれた「第12回現代茨城作家美術展」に出品した100人の中から27人、27点の作品を選抜して展示する。19日までの県陶芸美術館(笠間市)に続く移動展覧会で、来年3月1日から12日には県天心記念五浦美術館(北茨城市)開催と、それぞれ異なる作品の展示となる。 昨年の開催では約1400人が来場した。作家自身が来場者に技法や制作への思いを話す「ギャラリートーク」が毎回好評だが、今回は来場者との対面スタイルでは実施せず、会期終了後にYouTubeでトークの動画を配信予定だという。 会派やジャンルの垣根を越えた大作が一堂に会する。展示された作品の中には、500号の大きさの絵画2つで構成された筑波大学名誉教授、玉川信一さんの作品「愚者の階梯(かいてい)」や筑波大教授、仏山輝美さんが自らの顔や手をモチーフとして描いた作品「月光」など、生と死を感じさせるような作品が並ぶ。 県美術展覧会事務局(水戸市千波町)の学芸員、天羽かおるさんは「生と死のテーマは作家が生きていく中で突き当たる必然。現役の作家が今まさに感じていることを表現している。コロナ禍以後は、作品にじっくり対面し丁寧に見られている方が多くなった。肌感覚だが、以前より特に男性で、お一人で来場される方が増えているように感じる」と話す。 市内から訪れた男性は「図書館に寄ったついでに見に来た。近代的な感じの作品が多く、おもしろい展覧会」と話した。(田中めぐみ)