木曜日, 3月 28, 2024
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筑波実験植物園 -検索結果

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世界最大の花、結実・種子発芽に成功 筑波実験植物園

国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)は20日、世界最大級の花を咲かせる絶滅危惧種ショクダイオオコンニャクの結実と種子発芽に国内で初めて成功したと発表した。 京都府立植物園から譲り受けた個体と、東京大学小石川植物園から譲り受けた個体が今年5月、筑波実験植物で連続して開花。2個体のうち、先に咲いた個体から花粉を採取し、次に咲いた個体に人工授粉したところ、実がなり、11月上旬、実が赤く柔らかくなった。実から種を採取。同10日に種をまき、12月12日に発芽した。栽培下でショクダイオオコンニャクが実をつけ、種子が得られるのは日本で初めて。実は全部で736個でき、実の中には長さ2~3センチの種が0~3個できたという。 ショクダイオオコンニャクは、インドネシア・スマトラ島の限られた場所に生えるサトイモ科の絶滅危惧種で、花は高さ3メートル、直径 1メートルになるものもあり、世界で最も大きな花の一つとされる。開花時は独特の強烈な悪臭を放つ。花は同じ個体に雄花と雌花が咲くが、同一個体では受精しない。今回、2つの個体を連続して開花させ、先に開花した個体の花粉を保管することによって、人工授粉が可能となった。 同園植物研究部多様性解析・保全グループ研究員の堤千絵さん(46)は「種子の発芽までの命をつなぐ作業に100人の研究者が日々努力をしてきたので、報われてとてもうれしい。また筑波実験植物園と、小石川植物園、京都府立植物園が連携することで高い栽培技術が生まれ成果につながった。これまでは(葉をとって発芽させる)葉挿しによりクローンの株を増やしてきたが、受粉により、遺伝組成の異なる種子が出来たため、種を保全することにつながる」と意義を話す。 温室担当の小林弘美さん(51)は「絶滅危惧種でもあるショクダイオオコンニャクの育成は温度管理などかなり気をつかう仕事だった。種の保存、命をつなげる仕事をこれからも続けていきたい。何より植物の不思議を伝えていきたい」と語った。(榎田智司)

40年振り返るミニ企画展開催 筑波実験植物園

開園40周年を迎えた国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)教育棟で14日から、同園の40年の歩みを振り返るミニ企画展「開園40周年記念・筑波実験植物園の過去・現在・未来」が始まる。会場の大型モニターでは、アカマツ林を切り開いた造成時の風景から現在に至るまでの同園の変遷を、スライドでめぐる映像が上映される。 同様の企画展は、25周年を記念したものに続く2回目の開催となる。会期は来年1月21日まで。 植物園が開園した当時は、現在の筑波研究学園都市一帯が、建築物がまばらな開発途上期にあった。モニターに映し出される開園直後の植物園では、現在は木々が生い茂る場所もまだ新しく植えられたばかり。スライドでは、敷地から、広い空と筑波山を見渡すことができた当時の様子がうかがえる。そんな開発初期のつくばの風景を含め、緑豊かな現在に至るまでの40年間の変遷を、約6分間で振り返る。 その他、培養室での希少種の無菌培養などの活動紹介や、ランやシダ、琉球の植物など希少種についての解説、過去の園内パンフレットなどが展示され、同園が経てきた40年の歩みを一覧できる。 同園は、1983年10月2日に開園して以来、生きた多様な植物を収集・保全し、絶滅危惧種を中心とした植物多様性保全研究を推進している。42ヘクタールの敷地では、常緑広葉樹林、温帯性針葉樹林、砂礫地植物、山地草原、岩礫地植物、水生植物など世界の生態区を再現することで、環境省が指定する絶滅危惧種の約20%、日本の固有種の約24%を含む、約7000種の植物を保有している。現在は、8人の研究員を含む、約30人のスタッフが勤務する。 広報の中山瑠衣さんは「研究者やボランティアが行う園案内に昨年は約5000人が参加した。全国から修学旅行の学生が来るなど、コロナが明けて来園希望が増えている」とし、「年間来場者も初めて10万人に届きそうなところへと伸びている」と明るい現状を語ると、「今回の展示では、40年前にお子さんだった方が当時を振り返ることができると思う。多くの方に来ていただきたい」と、来園を呼び掛ける。 日本初の結実 また現在、温室では、日本初となる、高さ130センチ余りのショクダイオオコンニャクの結実を見ることができる。「世界最大の花」と呼ばれるショクダイオオコンニャクの花が、今年5月に開花し、現在は真っ赤な果実をびっしり実らせている。世界でも開花はまれ。同園の細矢剛園長は「スタッフの努力の賜物。展示と合わせてぜひ足を運んで欲しい」と話す。(柴田大輔) ◆ミニ企画展「開園40周年記念・筑波実験植物園の過去・現在・未来」は、14日(火)から来年1月21日(日)まで。入園料は一般320円(税込み)、高校生以下と65歳以上は無料。期間中休園日等の詳細は筑波実験植物園内のイベントホームページへ。

研究者の愛があふれる「シダ展」 16日から 筑波実験植物園

国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)で16日から、シダ植物がテーマの企画展「シダ・ミュージアム―つくばシダ展」が始まる。同園が保有するシダ植物600種以上の中から、初公開となる近年発見された新種や絶滅の恐れのある希少種などを含む約200点が展示される。同園でのシダ展開催は19年ぶりとなる。 現在、世界中にある1万2000種余りのシダ植物のうち日本には約600種が生息しているとされる。一方で、野生のシカに食べられるなどして、約3分の1にあたる260種あまりが絶滅の危機にひんしており、環境省が定める「レッドリスト」に登録されている。 こうした状況の中で同園は、希少なシダ植物を絶滅から救うため胞子から培養し育てている。今回の展示では、保護の取り組みの様子が公開されるとともに、「タカサゴイヌワラビ」など絶滅危惧種に指定されている約80種を間近に見ることができる。 また2018年に長崎県対馬で発見された新種の「ツシマミサキカグマ」や、今回の企画展を担当する同博物館植物研究部陸上植物研究グループの海老原淳さん(45)らが同年に鹿児島県徳之島で、日本国内で初めて自生するのを発見した新産種で、これまで台湾、中国、ベトナム、ミャンマーで確認されていた「ムシャシダ」など、直近7〜8年の間に見つかった新種・新産種を8種、展示している。 ほかにも、水分を含むとフィルムのように半透明に輝く、コケに似た「コケシノブ」や、江戸時代にも人気を博し、古くから園芸品種として愛好されてきたシダ植物で根や葉をもたないことが特徴の「松葉蘭」、見るだけでなく日本の食生活に根付いた「わらび」など食べられるシダ植物のレシピを「3分シダクッキング」という動画で会場で流すなど、ユーモアを交えながら、シダに親近感を覚える仕掛けも用意されている。 企画展の担当者で同博物館植物研究部多様性解析・保全グループの堤千絵さん(46)は「シダ植物は地味なイメージがあるかもしれないが、着生することで高い木に登る。それだけでなく、落ちる雨水を集めるなど、シダは自然の中で賢く生きている。そんなシダ植物の多様な生き方は魅力的。より多くの人にその魅力が伝われば」と思いを語る。 海老原さんは「今回、筑波実験植物園で開催するシダ植物の企画展は19年ぶり。シダに詳しい方も、初めて接する方も、大人からお子さんまで楽しめるような構成を作った。ぜひ、シダの多様な魅力を知る機会にしてもらえたら」と、来場を呼び掛ける。(柴田大輔) ◆「シダ・ミュージアム―つくばシダ展」は9月16日(土)~24日(日)まで、つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園で開催。開園時間は午前9時から午後4時30分。料金は一般320円(税込み)、18歳以下と65歳以上は無料。期間中は「シダの多様性研究と保全の最前線」(16日開催)など専門家によるセミナーが複数予定されている。それぞれ定員制で、予約が必要なものもある。詳細はイベント特設サイトへ。

筑波実験植物園 季節の花を楽しむ《ご近所スケッチ》5

【コラム・川浪せつ子】筑波実験植物園の正式名は国立科学博物館 筑波実験植物園です。上野にある国立科学博物館が本館で、つくば市にあるのは植物関連の分館。こんな素晴らしい施設が近くにあるのは驚きです。 四季折々お散歩してもいいし、お花の季節にはそれぞれの草花に会いに行きたくなります。私のお気に入りは上のイラストの水生植物園。それから温室です。行ったこともないサバンナや熱帯雨林。「どこでもドア」を開けて入り込んだ気分になります。 また色々なイベントがあるので、それに合わせて訪問します。NHKの朝ドラで、今、植物学者「牧野富太郎」博士の人生を元にしたドラマが放映されています。筑波実験植物園でも4月末から6月初めまでミニ企画展「牧野富太郎 植物を観る眼」が開催されていました。早々に見てきました。 牧野博士は今風のイケメン? ミニ企画ということでしたが、とても充実した展示でした。レプリカではありましたが、先生の線画のスケッチは素晴らしいものでした。色は付いていないのに、色を感じさせてしまう描写。つくづく「線に命が宿る」と。特別に植物学を専門学校で学んだわけでなく、絵も誰かに習ったわけでないのに、驚異的ですよね。 展示を見ていたとき、2人の女性の会話が聞こえてきました。「ね、ねぇ。こっち見て! 牧野先生の若いころの写真あるから」「あら~! 今でいうジャニーズ系のイケメンじゃない~」。まさしく! その後、知り合いの方々にこの話をしたら大うけでした。気になる方はネットで見てくださいね。(イラストレーター)

筑波実験植物園 季節の花を楽しむ《ご近所スケッチ》5

【コラム・川浪せつ子】筑波実験植物園の正式名は国立科学博物館 筑波実験植物園です。上野にある国立科学博物館が本館で、つくば市にあるのは植物関連の分館。こんな素晴らしい施設が近くにあるのは驚きです。 四季折々お散歩してもいいし、お花の季節にはそれぞれの草花に会いに行きたくなります。私のお気に入りは上のイラストの水生植物園。それから温室です。行ったこともないサバンナや熱帯雨林。「どこでもドア」を開けて入り込んだ気分になります。 また色々なイベントがあるので、それに合わせて訪問します。NHKの朝ドラで、今、植物学者「牧野富太郎」博士の人生を元にしたドラマが放映されています。筑波実験植物園でも4月末から6月初めまでミニ企画展「牧野富太郎 植物を観る眼」が開催されていました。早々に見てきました。 牧野博士は今風のイケメン? ミニ企画ということでしたが、とても充実した展示でした。レプリカではありましたが、先生の線画のスケッチは素晴らしいものでした。色は付いていないのに、色を感じさせてしまう描写。つくづく「線に命が宿る」と。特別に植物学を専門学校で学んだわけでなく、絵も誰かに習ったわけでないのに、驚異的ですよね。 展示を見ていたとき、2人の女性の会話が聞こえてきました。「ね、ねぇ。こっち見て! 牧野先生の若いころの写真あるから」「あら~! 今でいうジャニーズ系のイケメンじゃない~」。まさしく! その後、知り合いの方々にこの話をしたら大うけでした。気になる方はネットで見てくださいね。(イラストレーター)

草分けの足取りたどる 筑波実験植物園で牧野富太郎企画

国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保、細矢剛園長)で29日から、ミニ企画展「牧野富太郎と植物を観る眼」が始まる。現在放送中のNHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった植物学者が採集した標本や植物図を通じ、日本の植物学の草分けの足取りをたどる。 牧野富太郎(1862~1957)は94年の生涯で1500種類以上の植物を名付けた近代植物分類学の権威。収集した標本は約40万枚といわれ、その一部は同博物館にも所蔵されている。押し花のように新聞紙を重ねて乾かす手法で作られた押し葉標本と呼ばれるもので、今回は1894年4月に筑波山で採取されたアズマスゲなど4標本が展示された。 標本を葉や茎、花などパーツごと精緻にスケッチした絵は植物図と呼ばれ、解説文書とセットになっているのが特徴。これらを元にした「牧野日本植物図鑑」は牧野の代表作で、現在でも研究者や愛好家の必携の書とされる。同書の初版本(1940年)と手書きの校正原稿、改訂版の「新牧野日本植物図版」が並べられ、その熱の入った仕事ぶりが垣間見られる。  企画は同博物館植物研究部、田中伸幸陸上植物研究グループ長が「らんまん」の植物監修を務めた縁で実現した。牧野の生地である高知県立牧野植物園(高知市)の協力を得て、合わせてパネル25点、標本類15点を展示した。 担当の同研究部、堤千絵研究員が一押しなのは、つくば市の花にもなっているホシザキユキノシタ。2枚の花弁がユキノシタほど長く伸びないことから、変種として学名をSaxifraga stolonifera Curtis f. aptera (Makino) H. Hara、和名をホシザキユキノシタとして名付けたのが牧野富太郎で、1926年のこと。筑波山だけに生育する固有種だが、同植物園内にある「筑波山の植物」エリアで見ることができる。花期は5~6月なので、会期中に星が咲き開いたような花を見るチャンスがあるかもしれない。 堤研究員は「牧野先生のように文字から学ぶだけでなく、山野を歩いて見て学ぶことが大切なので、植物園内にぜひ足を伸ばしてもらいたい」と語る。植物園では6月4日まで「クレマチス園」公開も行われている。 ◆ミニ企画展「牧野富太郎と植物を観る眼」は6月4日(日)まで。入園料は一般320円(税込み、18歳以下と65歳以上は無料)。5月4日(木、みどりの日)と18日(木、国際博物館の日)は入園無料日。6日(土)午後1時30分からは田中伸幸さんによるYouTubeライブ配信「牧野富太郎と植物を観る眼」が予定されている。電話は029-851-5159。

外来植物の花粉持ち込むハナアブ類 筑波実験植物園で繁殖上の懸念材料に

国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で、ハナアブ類304匹を捕まえ、その体表に付着している花粉を1個1個分離して調べたところ、116の植物種が突き止められた。ハナアブに最も多く付着していたのはセイタカアワダチソウとセンダングサの花粉だったが、この2種の外来植物は園内にまったく生育していなかった。園内で保全される植物に、異種間の花粉輸送をもたらしている格好で、繁殖上の問題を引き起こす可能性があるとの懸念が示された。 植物園は敷地面積14ヘクタール。約3分の2を占める屋外の植生区画は、常緑広葉樹林や温帯性針葉樹林、水生植物などの区画に分けられ、2000種に及ぶ植物の生育域外保全の場として栽培管理が行われている。研究は、これらの保全している植物について、花粉輸送を介した繁殖を視野にいれた評価と環境構築の指針を示すため、まずはハナアブ類による花粉輸送ネットワークを解明しようと取り組まれた。国立科学博物館の田中法生研究主幹(植物研究部多様性解析・保全グループ)、堀内勇寿博士(研究当時:筑波大学博士後期課程3年、国立科学博物館特別研究生)、上條隆志教授(筑波大学生命環境系)の共同研究による。 ハナアブ類は広範な植物種に訪花する性質をもつ送粉昆虫。採集は2018年と19年の9月下旬~11月初旬に、小型粘着トラップを用いて行われ、304個体を捕らえた。その体表に付着した花粉は、顕微鏡での観察に基づき分類し、各花粉種につき1花粉粒ずつ単離してDNAを抽出、核と葉緑体から塩基配列を決定した。これを国内外で集積された塩基配列情報データベースと照合するなどして、花粉の植物種を突き止め(同定し)た。 一連の根気のいる作業は、研究当時筑波大学博士後期課程に在学中だった堀内さんが中心に担った。採集後1年半以上かけて照合に取り組み、ハナアブ個体と花粉種のネットワークを構築した。 結果、ハナアブ類の体表から、116分類群(種または属)の付着花粉が検出された。個体レベルでの花粉輸送を表すネットワークは2年間ともに、類似した構造を示した。特に、植物園敷地外に由来する外来のセイタカアワダチソウとセンダングサ属種は最も多くのハナアブに付着し、セイタカアワダチソウに限れば、2018年で34%、19年で31%の個体に付着していた。付着の確率は園内中心部ほど増加した。 植物園内だけでなく、周辺の外来植物を含めた環境管理が、植物園の植物保全に重要であると考えられた。研究主幹の田中さんによれば「セイタカアワダチソウの花粉による交雑は確認されていないが、花粉の付着によって正常な受粉を阻害している恐れがある」という。 堀内さんは「外来植物とはいえセイタカアワダチソウなどは長い間に環境に溶け込んで、今や生態系の一部になり、ハナアブ類にとっての餌資源になっている可能性もある。まずは、ハナアブ以外の昆虫、春の植物も調べてみるなどして、他の送粉者を含めた花粉輸送ネットワークの全体を明らかにして、さらに精度をあげていきたい」と語っている。(相澤冬樹)

花開く世界の野生ラン 筑波実験植物園に200点 31日から

国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)が保有する野生ランの「つくばコレクション」のうち、開花中の貴重種約200点などを公開する企画展「つくば蘭展」が31日から開かれる。11月7日まで。同植物園が発見した新種の花の香り物質の紹介、キノコから奪った栄養でつるを20メートルも伸ばす世界最大の菌寄生植物タカツルランの研究紹介などが見どころだ。 形、色、香りも多彩 同植物園は世界有数の野生ラン保存施設で、「蘭展」は開園から38年になる同園の定番企画。時期を変え、開催のタイミングに開花を迎えたランを選んで展示を行っている。 長く監修役を務めてきた多様性解析・保全グループの遊川知久グループ長(60)によれば、ラン科植物はキク科と並んで種類が多く、世界に約2万8000の野生種があるという。同園は特にアジア地域を中心に野生ランの収集、系統保存を進めており、コレクションは約3200種にもなるそうだ。 ニューギニアやボルネオ島の高地、アマゾン奥地のジャングルで採集した品種もあり、開花した状態で見られるのは貴重な機会。パフィオペディルム・サンデリアヌムというランは世界で最も長い花の一つ。垂れ下がった花弁の長さは1メートルにもなるという。つたや花茎が異状に長いランや根っこが広く張り出した鉢などをみることができる。 虫媒花が多いランは、花の色彩や形状に加え、香りで花粉を運ぶ虫たちを誘う。今回は特に香りの体験コーナーが設けられた。ハイライトは、同園で研究し2010 年に新種発表したデンドロビウム・ロセイオドルムの展示。学名のロセイオドルム(roseiodorum)は「バラの香り」という意味で、妖艶な香りをほのかに放つ。化粧品メーカーとの共同研究で、この植物のにおい物質を明らかにした成果を紹介する。 会場は多目的温室を始め、熱帯資源植物温室など巡る構成。つくば洋蘭会など協力団体の愛好家らが育てた最新の園芸品種なども展示され、合わせて約500点の花のりょう乱となる。 遊川グループ長は「さまざまな色や形で世界中に広がったランを集めた。地球の生命の豊かさを感じてもらえたら」と話している。(相澤冬樹) ◆企画展「つくば蘭展」 31日(日)から11月7日(日)まで、国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保4-1-1)。期間中は写真展、デザイン作品展なども開催。会期中は無休。31日午後には遊川知久グループ長によるセミナー「シラン?ワカラン?ランの七不思議」もある(要事前予約)入園料は一般320円(税込み)、高校生以下・65歳以上は無料。電話029-851-5159。

異例の真冬開花 世界で最も大きな花 筑波実験植物園

【田中めぐみ】世界で最も大きな花の一つ、ショクダイオオコンニャクが18日、国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)の温室で開花した。これまで同園では5~8月に開花しており、真冬の開花は国内で初めて。開花期間は短く、咲いてから3日目にはしおれてしまう。 同園での開花は5度目となる。同じ株が連続して花を咲かせるのも国内初で、世界でも極めてまれな事例だという。 18日午後9時半現在、高さ2メートル32センチ、直径86センチでまだ開いている途中だという。虫を呼び寄せて受粉するため、動物の死骸に似た独特の臭いを放っている。 栽培計画担当の小林弘美さんは「ショクダイオオコンニャクが機嫌よく育つように皆で考え育ててきた。職員総出で手塩にかけて世話をしたことが開花の要因と考えている。しかし、開花スイッチがどこで入るかはまだ分かっていない」と話す。 絶滅危惧種で、インドネシア、スマトラ島の限られた地域にしか生えないサトイモ科の植物。同園では2006年に小石川植物園(東京都文京区)から株を譲り受けて栽培を始めた。02年から2年ごとに花を咲かせ、7年おきや十数年おきにしか咲かないとされていた定説を覆した。 今回は、昨年11月6日に67キロのコンニャクイモを定植。12月16日に地表に芽が出て、年明けの1月2日に花芽であることを確認した。18日、日没とともに花が開き始めた。 できるだけ多くの人に見てもらいたいと同園は19日から21日まで開館時間を延長し、午前8時半から午後5時まで(入園は午後4時半まで)開館する。開花までの成長の様子は同園ホームページで公開している。開花の様子のライブ配信も行う。入園料は一般320円。問い合わせは029-851-5159(同園) https://www.youtube.com/watch?v=MSdEkc-2uZY&feature=youtu.be ➡筑波実験植物園の過去記事はこちら

季節を先取り、満開のサクラソウ並ぶ 筑波実験植物園

【池田充雄】国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で13日から「さくらそう品種展」が始まった。筑波大学が保有する国内屈指のサクラソウ品種コレクションから、100種以上を特別公開している。これほどの種類と品数を一度に見られる機会は少ないとあって人気を博している。 筑波大が保有するサクラソウ品種は現在314種あり、本展ではそのうち100種以上を公開している。植物園の正門を入ってすぐ、教育棟の裏に設けられた展示台には、花の色や模様、花弁の形や咲き方などとりどりのサクラソウの鉢が並び、端から見ていくうちにその全容が分かる仕掛けになっている。 傍らにある「桜草花壇」は、江戸時代の伝統的な観賞方法を再現したもの。こちらには約30種が並ぶ。お互いが引き立て合うよう、花の色によって配置の仕方が決められているそうだ。 サクラソウの園芸品種は数百種あるとされるが、これらはすべて日本の野山に自生していたわずか1種のサクラソウ野生種から、品種改良によって作出された。江戸時代後期に武士の間でブームが巻き起こり、爆発的に多様化が進んだという。 「眼福(がんぷく)。毎年来ているが、今年もきれいに咲いている」と話すのは来園者の一人、東京都の小川倫弘さん(46)。妹の博子さん(45)も「同じサクラソウでもいろんなバリエーションがあって、見ていて楽しい」との感想。 展示品は今展の会期に合わせ、ハウスなどで温度管理しながら育てられた。今年は気候の関係で、地植えのサクラソウはまだわずかに咲き始めたばかりだが、ここでは満開の姿を、季節を先取りして楽しむことができる。 「名前もそれぞれユニークなので、由来を想像しながら見るのも楽しいのでは」とアドバイスするのは、NPOつくばアーバンガーデニング(TUG)のメンバーで「筑波大学さくらそう里親の会」事務担当の佐藤久美子さん。栽培を通じて筑波大学による種の保存・継承に協力している。TUGではほかに松見公園(同市天久保)の「さくらそう花壇」も管理しており、こちらは4月中旬から5月中旬にかけて、約250種3000株が見頃を迎えるそうだ。 ◆筑波実験植物園のさくらそう品種展は21日(日)まで。開園時間は午前9時~午後4時30分。入園料は一般300円。

花開く技術、農研機構作出の青いキクを特別展示 9日から筑波実験植物園

【相澤冬樹】青色花研究でトップをひた走る日本、平成の間に青いカーネーションと青いバラの開発に相次ぎ成功し、商品化した。次の狙いはキク。サントリーグローバルイノベーションセンター(本社・東京)と農研機構花き研究部門(つくば市藤本)は共同で、青い花色のキクを作出し、実用化に向けた研究を進めている。開発中の青いキクを一般公開する特別展示が、9日から筑波実験植物園(つくば市天久保)で始まるのを前に、同機構上級研究員、野田尚信さん(47)から話を聞いた。 野生のキクや人の手で作出された栽培キクには、紫や青の花色はない。花に青を発色させるには、青色味を帯びたデルフィニジン型アントシアニンという色素を蓄積させるのがカギとなった。遺伝子組換え技術を用いる。研究部門の前身である花き研究所では2001年から作出に取り組んでおり、野田さんは着任した2007年から研究に加わった。 遺伝子導入後、発根、生育を経て、温室内で開花させるまでには約10カ月かかる。バラやカーネーションで使われたペチュニアやパンジーの遺伝子ではうまくいかず、カンパニュラ(キキョウ科)の遺伝子を導入することで青色系の作出に成功したのは2011年(発表は13年)、アントシアニンに水酸基1つを加えた改変だった。しかしこの段階では花色は紫に近く、青色とは言い難い出来だった。 ここで野田さんが目を付けたのが、濃い青色の花をつけるチョウマメ、原産地のタイでは花が染料にも使われる。デルフィニジンに糖を2つ付けた青色遺伝子がある。カンパニュラ+チョウマメの遺伝子を同時導入すると、もともと花に含まれていたフラボン(補助色素となる有機化合物の一種)と作用し合って、青を発色した。成果を得たのは2017年のことで、発表には大きな注目が集まった。 農林水産省統計だと、キクの生産額は680億円(2016年)で、日本の花き生産の32%を占める。一方花き産業では利用できる青色系の花が乏しいのが長年の課題となっており、青いキクにはフラワーアレンジメントやブーケなど葬祭需要以外に販路を広げる期待があった。野田さんはこれまでに、16品種・系統の青色化に成功している。 しかし実用化にはなお、高いハードルがある。遺伝子組換え農作物は環境中への拡散防止措置が不可欠で、栽培中に近隣の野生キクと交雑してはならないから、花粉と種子が出来ない「不稔」であることが求められる。この作出も組換え技術で行う。そのうえで国の生物多様性影響評価の手続きを受けるため、一般ほ場で栽培が始まり市場で流通するまでには「あと10年程度の時間がかかる」(野田さん)ということだ。 樹脂標本でのお披露目 ここまでの研究の一部が筑波実験植物園で行われた縁で、今回の特別展示となった。お披露目されるのは、標本用に透明樹脂に封入された青いキク。一輪咲きからスプレー咲きの大型のものまで各種ある。サントリーフラワーズ提供で青いバラと青いカーネーションも展示される。 会期は9日から24日まで、毎週月曜日と22日は休園。9日には特別セミナーが組まれていて、野田さんも「青いキク~誕生までとこれから」をテーマに講演する。入場には実験植物園の入園料がかかる。一般310円、高校生以下と65歳以上は無料。問い合わせ電話029-851-5159

貴重な野生ラン、最新の園芸品種など500点公開 世界有数 筑波実験植物園で企画展

【鈴木萬里子】世界有数の野生ラン保全施設として知られる国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)で18日から「つくば蘭展」が開かれている。温室では、同園が収集した品種の中から、開花中の世界の珍しい野生ラン約200点が公開されている。ほかに協力団体の会員が育てた最新の園芸品種や貴重な古典品種など約300点、計約500点が展示されている。 昨年同園は、絶海の秘境、南硫黄島で自然環境調査を実施し、約80年前に絶滅したと思われていたシマクモキリソウとムニンキヌランを再発見した。発見の経過や南硫黄島のランの最新研究の成果などがポスター展示されている。花茎が2㍍以上伸びる巨大なニューギニアのランも今回、国内で初めて公開された。 初日の18日は朝から来場者がひっきりなしに訪れ、にぎわった。蘭展は「きのこ展」と並び同園で最大の人気を誇り、毎回シニア世代を中心に4000人近い来場者があるという。 世界の貴重な野生ランが公開されている温室で、展示を熱心に見ていた下妻市の70代の女性2人は「こんな貴重なランを知ることが出来て良かった。研究者の皆さんの努力の結果ですね」と感心した様子で話した。 つくば洋蘭会と水戸市植物公園蘭科協会の会員が丹精込めて育てた、最新の園芸品種や失われつつある貴重な古典品種なども展示されている。入り口では福田初枝さんが栽培した色鮮やかなカトリアンセの花が出迎える。温室内は色とりどりのランが咲き誇り、その艶やかな色彩と香りでむせ返るほど。龍ケ崎市の50代の夫妻は「友達に勧められて初めて来たが、こんなにたくさんのランがあって驚いた。これから栽培を始めてみたい」と話し、1点1点丁寧に見て回っていた。 ◆会期は25日(日)まで、開館時間は午前9時~午後4時30分。会期中は毎日開園。会期中、イベントが多数用意されている。入園料は一般310円、高校生以下と65歳以上は無料。問い合わせは同園(電話029・851・5159) 主な関連イベントは次の通り。▽多目的温室では「らん蘭ガイド」(平日午後3時より30分間)が開かれ、つくばコレクションの中から「世界に1つだけの花」をめぐる物語を聞くことが出来る。予約不要▽20日(火)と21日(水)はランを使ったテーブルディスプレイを参加者と一緒に作る「テーブルディスプレイを楽しむ」が催される。事前予約必要。材料費500円▽講演会「クモキリソウの仲間を徹底分析」が23日(金・祝)午後1時30分から(事前予約必要)、「南硫黄島の自然とラン」が24日(土)午後1時30分から(予約不要)、いずれも研修展示館3階セミナー室で開かれる▽つくば洋蘭会(斉藤正博会長)は会期中の土日祝日にデスクを設け栽培相談を受け付ける▽香りの専門家が展示品を使ってランの香りの魅力を紹介する「ランの香りを感じるツアー」が24日(土)午前11時から多目的温室で催される。事前予約必要▽ランを木や岩に付けて野生の姿で育てるノウハウを紹介する「ナチュラルスタイルでランを楽しむ」が25日(日)午前10時30分から開かれる。予約不要など。

世界最大の花開花 筑波実験植物園

【鈴木宏子】世界最大の花、ショクダイオオコンニャクが26日、つくば市天久保、国立科学博物館筑波実験植物園で開花した。同園での開花は4度目。同じ株が4度も花を咲かせたのは国内初という。 高さは2m40㎝で国内の栽培記録としては3番目。開いた花の大きさは1m6㎝。動物の死骸に似た悪臭を放ち、虫を呼び寄せて受粉する。 インドネシア、スマトラ島の限られた場所にしか生えないサトイモ科の植物で、絶滅危惧種。2006年に小石川植物園(東京都文京区)から株を譲り受け、熱帯雨林温室で栽培を始めた。 12年に初めて開花。以後、2年ごとに花を咲かせている。これまで7年に一度しか咲かないと言われてきたが、同園によって覆され、1年おきに咲くことが立証された。同園の多様性解析・保全グループの遊川知久グループ長は「植物園スタッフの日頃の努力が実った」と話す。 今年は5月14日にこれまでで最も重い76㎏のコンニャクイモを定植した。同27日、地表に花芽が出て、6月26日午後0時50分に咲き始めた。花は3日目に閉じてしまうという。 開花を多くの人に見てもらおうと、同園は27~29日の3日間、朝夕の開館時間を延長し、午前8時30分から午後6時30分(入園は午後6時まで)まで開館する。開花までの成長の様子を見どころについては同園ホームページ(http://www.tbg.kahaku.go.jp/news/konnyaku/)で公開している。 ◆入園料は一般310円。問い合わせは電話029・851・5159(同園)

日本屈指のコレクションを公開 さくらそう品種展始まる 筑波実験植物園

【鈴木萬里子】日本屈指のサクラソウの品種コレクションを一堂に公開する「さくらそう品種展」が国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で14日から始まった。筑波大学が保有する314品種の「筑波大学コレクション」が150点ずつ順に展示される。 サクラソウは室町時代後期から江戸時代前期に野生種の栽培が始まり、茶会の席にも使われるなど人気が高かった。江戸後期になると品種改良が進み多数の園芸品種が生み出された。筑波大は収集した品種のDNAタイプを調べ保全している。同展に展示されている150点は4~5日ごとに入れ替えるため、全品種を見ることが出来る。 NPOつくばアーバンガーデニングのメンバーらが中心となった「筑波大学さくらそう里親の会」による「里子コレクション」も展示されている。筑波大が保有する園芸品種を保存する里親で、市民と共に遺伝資源を守っている。里親の一人は「芽分け作業時には交配しないよう土を入れ替えるなど、細心の注意が必要。でもとても楽しい」と話していた。 会場には、サクラソウの花を観賞するために江戸時代に考案された陳列法「桜草花壇」が建てられている。下向きに咲く花は上段に、上向きの花は下段に配置するなど、花の色が一番きれいに見える工夫がされている。 植物園入口の教育棟には昨年のサクラソウ人気投票上位10品種が飾られている。 牛久市の60代女性は「サクラソウを見るのが楽しみで毎年来ている。あでやかなのに静かな雰囲気が良いですね」と話し、品種ごとに付けられた名前を丁寧にチェックしていた。名前は作った人が付け、和歌から取ったものが多いそうだ。中には日露戦争後に名付けられた「戦勝」などユニークな名前もあった。 ◆同展は22日(日)まで。16日(月)休園。開館時間は午前9時~午後4時30分。入園料は一般310円。

キノコ愛でる、なでる、萌える 3連休は筑波実験植物園へ

「愛でるキノコ」が静かなブームになる中、つくば市天久保の筑波実験植物園で開かれている企画展「きのこ展―あの『物語』のきのこたち」が人気を集めている。 つくば市を中心に日本各地で採った100種類を超える野生の生キノコが並ぶ様子は、壮観だ。キノコをモチーフにした木版画を制作する同市北条の武井桂子さん(71)は「見てかわいく、食べておいしいキノコが子どもの頃から大好き。ここはキノコの魅力がいっぱいで、極上の気持ちになれる」とほほ笑む。 2010年から毎年開いている企画展。企画した国立科学博物館植物研究部の保坂健太郎研究主幹は「展示のキノコはさわれるので、実際にキノコに触れたり、重さを体感したりして、五感でキノコの多様性に触れてほしい」と話す。 生キノコが展示されている多目的温室には、つくば市内の公園で採取された直径約40㎝と巨大なニオウシメジや両腕で抱えるほどの大きさのミヤマトンビマイ、フランス料理の材料として知られるトリュフなどが展示され、その多様さに目が奪われる。 傷みやすいキノコを常時職員が採取した新鮮なものに入れ替えるため、展示される種類は日替わり。一日100種類以上、期間中ではのべ300種類にもなるという。 会場では、訪れた人たちが、キノコの傘をなでて「すべすべしている」と感想を話したり、目を閉じてゆっくり匂いを嗅いだりしながら、鑑賞を楽しんでいた。 また研修展示館1階では、キノコが登場する絵本や漫画など90冊以上を集めた展示コーナーを設置。それぞれのストーリーを紹介しながら、作中のキノコと実物の写真や標本を対比し、保坂さん自身が実際に作者に聞いたインタビューや、監修した図鑑の制作過程を紹介するなど、深く掘り下げた内容になっている。 同館2階では、武井さんら5人の作家によるアート作品や、同園主催の「きのこ画コンテスト」の応募作品270点も展示している。(大志万容子) 同展は9日まで。開園時間は午前9時~午後4時30分、入園料は大人310円、高校生以下は無料。詳細は同園ホームページ:http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/2017/10kinoko/index.html

妖しい輝き、密林の宝石を紹介 実験植物園で「つくば蘭展」

10日から 500点を実物展示 約3000種の貴重な野生ランを栽培し、世界有数の保全施設として知られる国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)で10日から「つくば蘭(らん)展」が開催される。同園のコレクションから開花中の野生種約200点に、協力団体が育てた園芸品種など約300点を加え、約500点を実物展示する。また今展の目玉として、熱帯雨林の奥で妖しい輝きを放つ「ジュエルオーキッド」について紹介する。 ジュエルオーキッド(宝石ラン)は、葉がきらめいて見える珍しいランの総称。シュスランの仲間を中心に約800種が知られている。漆器装飾の沈金のように葉脈が際立って見えるものや、ビロードのように葉全体が鈍く輝くもの、斑点や市松模様のようなパターンが浮かび上がるものなど、多様な姿がある。 輝いて見えるのは、葉の表面にレンズ状の構造があり、そこで光が乱反射するからだという。だが、何のために輝くかは明らかになっていない。仮説はいくつかある。森の奥に射し込むわずかな光を効率的に利用して光合成をするため、強い光から葉の細胞を守るため、葉を擬態させて動物や昆虫などの食害から身を守るためーなどだ。網目状のものはクモの巣や落ち葉を模したと言われており、斑点状のものは傷んだ葉に見せかけたという説もある。 「ランの魅力の一つは多様性。世界中のさまざまな環境で暮らしており、生き様によって花の色や形、匂いなどもそれぞれ違う。一つ一つの個性を味わってほしい」と、担当研究員で植物研究部多様性解析・保全グループ長の遊川知久さん。今回ジュエルオーキッドを取り上げた狙いについては「何かにフォーカスすることで、今まで気付かなかった面白さが見えてくる。花とは違って、じっくりと眺めながら微妙な違いを楽しんでもらえると思う」と話す。 ジュエルオーキッドの展示は、正門を入ってすぐの教育棟が会場。特に約30種を集めた寄せ植えは、ラン科の栽培を担当する技能補佐員、鈴木和浩さんの労作だ。「花でも葉でもきちんとした姿を、この時季に良いコンディションでお見せするのが一番重要なこと。小さいものも大きいものも、よく見るとそれぞれに美しい。その多様性を体感してほしい」と呼び掛けている。(池田充雄) ◆「つくば蘭展」は3月10日(日)~17日(日)、つくば市天久保4-1-1、筑波実験植物園で開催。開園時間は午前9時~午後4時30分(入場は4時まで)。会期中無休。入場料は一般320円、高校生以下と65歳以上は無料。障害者手帳所持者とその介護者1人無料。問い合わせは電話029-851-5159(同園)。

つくばにツタヤが帰ってくる 17日、デイズタウンに開店

つくばの新しい文化拠点にー。そんな思いを込めて、つくば市竹園の複合商業施設デイズタウン1階西友跡に「TSUTAYA(ツタヤ)デイズタウンつくば」が17日オープンする。ちょうど1年前の昨年10月16日に閉店したLALA(ララ)ガーデン内のTSUTAYA LALAガーデンつくばの後継店で、約2300平方メートルの売り場に約18万7000冊の書籍と10万本以上の映像作品が並ぶ。 店のテーマは「つくばカルチャーベース」。「この店が、本、映画、音楽、それぞれの文化を発信できる場所でありたいという意味で掲げたテーマ。多様な趣味嗜好を持つ人たちが、それぞれ心に響く作品と出合う場になれば」と、同店店長の小松崎隆浩さんは来店を呼び掛ける。 このご時世にあえてレンタル 小松崎さんが「力を入れた」というのが、過去の名作から、世界各地の映画賞受賞作品など幅広い作品を取りそろえたレンタルDVDコーナー。オンラインでの動画配信が主流になりつつある中で、「ネットでは、自分の履歴を元に出てくる『オススメ』が中心になる。お店で新しい映画と出合って欲しいという思いでたくさんの作品をそろえた。棚を見るだけでも圧倒的に選ぶ幅が広がるはず。知らない作品でも、カバーを見て気になった作品を手に取ることも実店舗だからこその楽しみ方。映画の魅力を感じて欲しい」。 隣接のコミックコーナーでは新刊の販売とともに、市場では流通していない過去の作品をレンタル作品として多数取りそろえ、新しい試みとしてレコードのレンタル、販売も音響機器販売とともにスタートさせる。「このご時世にあえてレンタルに力を入れるのは、なんとしても映画、音楽、本も含めて文化を発信していきたいから。絶対に継続させたいと思っている」と小松崎さんは強調する。 研究機関と選書で連携、社会課題と向き合う児童書充実 「つくばを意識した店舗づくり」だというのがサイエンスコーナーだ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)や国立科学博物館 筑波実験植物園など、市内にある各研究機関と選書などで連携し、専門書籍を取りそろえるだけでなく、一般的では流通していないJAXAのタブロイド広報誌などのバックナンバーも含めて取りそろえる。 市内で行った街頭アンケートを元に選書したという児童書も充実させた。「近隣の子育て世代から、今の社会問題について子どもたちにどうやって伝えればいいのかわからないという、戸惑いの声を聞いた。絵本の面白さとともに、子どもたちがきちんと学べるコーナーとして、戦争、ジェンダー、障害、SDGsなどの児童書を充実させた」 その他に店内では、トレーディングカードの販売コーナーを設けており、子どもたちが自由に交流できるスペースも用意され、そこで毎週トレーディングカードのゲーム大会が開催される。 LALAガーデン閉店時に店長を務めていたという小松崎さん。「再びつくばに戻って来られて、率直にうれしい。つくばには様々な個性ある方たちがいて、これまでも一緒にイベントなどを開いてきた。お客様、お世話になった方もたくさんいる街でまた一緒に楽しい企画をつくっていきたい。お客様にも喜んでいただき、私たちも楽しくお店を続けていけたら」とし、「つくばにはたくさんの研究所がある。世界の最前線で何を研究しているのかを、地元の子どもたちに知ってもらえるイベントも企画していきたい」と力を込める。(柴田大輔) ◆同店はつくば市竹園1-9-2、デイズタウン1階。営業時間は午前10時~午後10時。定休日無し。地元を応援する企画として来年3月末まで、書籍、雑誌、コミックの売り上げ1冊に付き10円を、市内小学校の図書室の蔵書充実のため市に寄付する。

夢の「青いラン」特別公開 つくば蘭展 22日開幕 実験植物園

世界の野生ランを収集、保存する国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)で「世界のランと出会う つくば蘭展」が22日から開催される。今年は、ツユクサの遺伝子を導入し開発された「青いラン」が特別公開されるほか、同館がコレクションする3000種余りのランの中から現在咲いている約200種が展示される。 29日まで。同展は1980年代に始まり、コロナ以前は毎年9000人余りが訪れてきた。 青いランは石原産業(大阪市、田中健一会長)と千葉大学が共同開発した。監修する同博物館研究員の遊川知久さん(61)によると、2012年に初めて花をつけた第1世代に続く第2世代にあたる。遊川さんは青いランについて「極めてまれ。花の品種改良をする人にとって、人生を賭ける人もいるほど。『夢』みたいなもの」と希少性を伝える。 ランの謎に迫るセミナー開催 期間中に開くオンラインセミナーでは、展示される各種のランを専門家がオンラインで解説する「つくば蘭展ラン♪らん♪ガイド」を27日午後7時から、ランを取り巻く最先端の科学技術を解説する「バイオテクノロジーでランを未来へ」を29日午後1時から、それぞれ同館の公式YouTubeチャンネルでライブ配信する。オンラインセミナーはコロナ禍をきっかけに始まった。 対面企画として22日午後1時から植物園内研修展示館3階セミナー室で、遊川さんが絶滅の危機にあるランをめぐる最新研究を紹介する。遊川さんによると、ランは絶滅の恐れのある種が最も多い仲間の一つ。実に、日本のランの3分の1ほどが絶滅危惧種であるという。セミナーでは「ランがなぜ、特異的に絶滅の渦に巻き込まれているのか、その謎解きをしてみたい」と言い、「話の中で意外性が出てくるはず。ランのことをよく知らなかった方々に聞いてもらいたい。『ランってこんな植物だったの?』という発見があると思う」と参加を呼び掛ける。 同館広報の田中庸照さん(36)は「国内外を含めてこれだけの種類のランが見られる機会は少ないと思う。毎年開催時期が少しずつ違うので、咲いている種類も異なる。毎年来られている方にも楽しんでいただけるはず」と話す。(柴田大輔) ◆企画展「世界のランと出会う つくば蘭展」は22日(日)から29日(日)まで、つくば市天久保4-1-1、国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。会期中は無休。開園時間は午前9時~午後4時30分▷期間中はパンフレットやランをモチーフとしたぬり絵の無料配布、平日に限り先着100人に青いランのポストカードがプレゼントされる。会期中の平日午前9時から11時の間に限り、熱帯資源植物温室と多目的温室で三脚と一脚を使っての写真撮影が可能▷入園料は一般320円(税込み)、高校生以下と65歳以上は無料。問い合わせは電話029-851-5159(同園)。詳細はイベントホームページまで。

夏休みは科学の街つくばが熱い!

科学の街つくばの夏休みは、子どもたちを夢中にさせる企画が今年も目白押しだ。JAXA筑波宇宙センターなど市内6カ所の研究施設を巡回するつくばサイエンスツアーバス(茨城県科学技術振興財団運行)は「夏バス」として特別便を増便し、夏休み特別企画・謎解きゲーム、実験や工作イベントが開催される。つくば市による「つくばちびっ子博士2022」では、市内36の研究・文化施設を結ぶクイズラリーが開催。一定の正解数を越えると「最優秀ちびっ子博士」号が贈られる。 夏バス、週6日運行 「夏休みの自由研究にお薦めです」と力を込めるのは、夏バスを運行する茨城県科学技術振興財団スタッフの海原麗子さん。夏休み期間の7月23日から8月28日まで、月曜を除く週6日、市内6つの研究施設を循環する。乗り降り自由の1日乗車券で、好みの施設を見学できる。スタッフガイドの詳しい解説がつく同行コースも9回ある。各日募集定員19人でウェブで要予約だ。各施設を巡ることで、地震や宇宙など、さまざまなテーマを多角的な視点で知ることができるのも見どころだ。 海原さんのいち押しが、特別企画「謎解きサイエンスミステリー『暗号だらけの招待状』」。夏バス1日乗車券を購入するともらえる「招待状」を手に、6つの施設に散りばめられた「暗号」を解読する。 つくばサイエンスバスツアー「夏バス」は、つくばセンター発着の「北回り」「南回り」の2ルート。停車地は、国土地理院、つくば実験植物園、つくばエキスポセンター、産業技術総合研究所(地質標本館、サイエンス・スクエア)、筑波宇宙センター。大人500円、小学生250円、幼児無料(保護者同伴)。 スタッフガイド同行コースは各日19名、要ウェブ予約。1日コースは 8月6日(土)、20日(土)の2日間で、地図と測量の科学館、筑波実験植物園、サイエンス・スクエアつくば、地質標本館、筑波宇宙センターの3カ所を回る。午前北回りコースは8月2日(火)、4日(木)、9日(火)、12日(金)、24日(水)。見学施設は地図と測量の科学館、筑波実験植物園。 つくばサイエンスツアーオフィス(茨城県科学技術振興財団)は電話029-863-6868 ウェブサイトはこちら 夏の工作実験イベント開催 期間中、研究機関の見学訪問と、実験や工作を楽しめるイベントがセットになったツアーも開催される。 8月17日(水)と25日には、チョウの翅(はね)にある鱗粉を紙に写し取り、それをもとにポストカードをつくる工作実験教室が開催される。実験教室のほかに、地質標本館とJAXA筑波宇宙センターを見学する。小学生とその保護者が対象。実験材料として300円のほか、サイエンスツアーバス運賃(大人500円、小学生250円)がかかる。 8月21日(日)は、霞ケ浦環境化学センターで、植物のタネが飛散する仕組みを理解するための工作講座が行われる。その他に、地図と測量の科学館、筑波実験植物園を見学する。小学生以上が参加できる(小学生は保護者同伴)。サイエンスツアーバス運賃(大人500円、小学生250円)のほか、筑波実験植物園入園料(一般320円、小学生、65歳以上は無料)がかかる。 各ツアーとも、定員を設けた事前予約制。詳細・申し込みはつくばサイエンスツアーオフィスのホームページで受け付けている。 クイズに答えて「ちびっ子博士」 つくば市による「つくばちびっ子博士2022」では、市内36カ所の研究施設や、歴史・文化施設を結んだクイズラリーを開催する。期間は7月23日から9月30日まで。現地を見学したり、オンラインイベントなどを通じて出されるクイズに答える。 対象施設は、つくばエキスポセンター、ゆかりの森昆虫館などの博物館、高エネルギー加速器研究機構(KEK)などの研究施設のほか、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも関連する小田城跡歴史ひろばといった歴史・文化施設など多岐にわたる。新型コロナ感染対策としてオンライン企画を充実させ、現地見学の混雑緩和のために期間を9月末まで延長した。 各施設の動画は特設サイトから視聴できる。さらに同サイト上には、感じた疑問を25の参加機関にぶつけられる『つくばSTEAMコンパス「なぜなぜなぜ」スペシャル!』が実施される。質問の期限は8月7日まで。 クイズラリーの参加に必要な「パスポート」は、つくば市役所、市内の地域交流センター・窓口センター、総合インフォメーションセンター交流サロン(BiViつくば2階)で配布する。クイズの正解数に応じて、「最優秀つくばちびっ子博士」号、「優秀ちびっ子博士」号、「つくばちびっ子博士」号が認定され、それぞれに参加賞が贈られる。 イベントの詳細は、市の特設ページ「つくばちびっ子博士2022」、参加機関の情報は「つくばちびっ子博士2022 参加機関情報」で確認できる。(柴田大輔)

ネット配信に工夫凝らし 24日まで科学技術週間 つくば

「発明の日」の18日に始まった科学技術週間は24日まで。つくば市内の教育・研究機関でも、各種イベントが展開中だ。新型コロナ感染対策から、施設公開やトークイベントなどをオンラインで行う一方、研究開発に取り組む現場の映像を配信するなど、工夫を凝らしたインターネット上での紹介が大半を占めている。(橋立多美) 宇宙と物質の謎配信 高エネルギー加速器研究機構(KEK)22日に東海村からサイエンスカフェ「大強度陽子加速器施設(J-PARC)で探る宇宙と物質の謎」を生中継する(午後6時~8時、要事前申し込み)ほか、つくばキャンパスの常設展示施設「コミュニケーションプラザ」にある霧箱を使って「宇宙からやってくる自然放射線を観察する」(午後5時半~8時)。23日は量子を題材にしたアニメの紹介や加速器のオンラインツアーが企画されている(午後1時~3時半)。いずれも参加は無料。配信はYouTube(KEKチャンネル)1日目=https://youtu.be/3muAqQSO04E 2日目=https://youtu.be/POV1rikg284   https://www.kek.jp/ja/ ショートムービー&トークライブ配信 産業総合技術研究所(AIST)日々研究に奮闘する現場にカメラを持ち込んで仕上げたショートドキュメンタリームービーを21日まで連日配信。題して「研究の日常は、非日常だ」。ムービーは研究部門ごとに編集され、驚きとワクワクにあふれた非日常空間を楽しめる。22日午後7時半からはムービー出演の研究者たちによるトークイベントが開催され、研究成果を生み出すための地道な作業などが語られる。ショートムービーは産総研公式 Twitter(https://twitter.com/AIST_JP)または YouTubeで。トークイベントの視聴はサイエンス・スクエアつくばのホームページから。参加無料。 食と農の科学館オンラインツアー 農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)「食と農の科学館」をバーチャルで体験できるオンライン特設サイトを5月8日まで開設する。2021年度に新たに展示された植物工場の模型、超極細シルクドレス、農作業事故体験VR(バーチャルリアリティー、仮想体験)を動画で紹介などする。クイズやプレゼント企画などもある。特設サイトはこちら。 非常識な『ミカタ』~材料の科学者はこう考えた~ 物質・材料研究機構(NIMS)24日午前10時から、最先端材料開発の現場から装置や技術をYouTube、ニコニコ動画で配信する。非常識な「ミカタ」から生まれた材料がいっぱいのNIMSのラボからラボへと生潜入。最先端材料開発の現場から、研究者のユニークな視点・発想で生まれた材料・装置・技術を紹介する。登録なしで誰でも視聴できる生放送「ラボぶら」はこちらから。 特設サイトで発信 国際農林水産業研修センター(JIRCAS)一般公開用の特設サイトを設け、農業や食料をテーマにした6人の研究者によるミニ講演や、360度カメラで撮影した「動物目線から見た景色」、スタンプラリークイズなど、子どもから大人まで楽しめる企画を用意。24日午後1時からパネルディスカッション「変わりゆくアフリカ~研究者が現地で見たアフリカの農業・食料」のライブ配信が行われる。視聴は国際農研一般公開特設サイトで。 オンラインでつながろう! 国際協力機構(JICA)筑波国際センター21日午後6時半~8時、「国際協力のおしごと座談会!」(対象:高校生・大学生・一般、定員50人)。23日午前10時~11時45分。「つくってみよう世界の料理!~ガーナ“ジョロフライス”」(対象:小学生=保護者同伴=から一般、定員15組)、ZOOMによるオンライン開催。内容はこちら 視覚障害に配慮した学び体験 筑波技術大学春日キャンパス視覚と聴覚障害者のための国立大学法人・筑波技術大学が科学技術週間のイベントとして、視覚に障害のある学生たちが勉強している春日キャンパスを一般公開する。キャンパスには視覚障害の学生が在籍する保健科学部があり、障害に配慮された学習環境を見学するだけでなく、触覚を用いる教材や音声読み上げソフトウエアなど、さまざまな支援機器を体験できる。公開は22日午後1時~4時半、正面玄関脇の図書館入り口で受付。団体の場合は大学総務課広報・情報化推進係に問い合わせ(電話029-858-9311)を。https://www.tsukuba-tech.ac.jp/department/hs/ このほかの主な公開は次のとおり。 ▽筑波大学 スーパーコンピューターと学際計算科学の最前線など研究室紹介の動画配信。宇宙史研究センターによる「宇宙の誕生から銀河の形成」は力作。宇宙の始まりから銀河の形成、さらにその先まで、宇宙の歴史の5日の場面でとらえ、その最新研究の様子を届ける。視聴はこちらのメニューから。 ▽JAXA筑波宇宙センター 科学技術週間期間中、館内休憩室でJAXAの取り組みや最新の情報をショートムービーで紹介する。現在、一般見学は事前予約制、見学の案内サイト(https://visit-tsukuba.jaxa.jp) ▽産総研・地質標本館 2021年に発信した特筆すべき研究成果14件をまとめてウェブ会場から紹介。地質標本館は3月16日深夜の地震により一部不具合が生じ、点検と必要な修繕のため臨時休館中。6月末までの新たな来館予約を停止している。 ▽国立公文書館つくば分館 春の企画展「ゆっくら温泉ー江戸時代の湯めぐり」は終了した。新旧憲法、終戦の詔書(しょうしょ)などのレプリカ展示は常設で行われている。午前9時15分~午後5時、土日祝日休館。 ▽国土技術政策総合研究所 津波越流に対する海岸堤防に関する実験や、災害時の道路交通維持に貢献する道路基盤実験施設など、Webでの公開のみ。視聴はhttp://www.nilim.go.jp/ ▽土木研究所 研究所の紹介、免震橋や津波でも流出しにくい橋などの実験を配信。Webでの公開のみ。 ▽NTTアクセスサービスシステム研究所 細いガラス製の「光ファイバ」でさまざまな情報を伝える仕組みや、通信基盤を支える技術を紹介する。 ▽国土地理院「地図と測量の科学館」 企画展「緯度経度 世界共通の正確な『ものさし』へ」を開催。測量用航空機くにかぜの内部公開は21日午前10時~午後3時、雨天中止。 ▽つくばエキスポセンター=企画展「錯視の世界~あなたは今度もかならずだまされる」、科学のポスター展、科学技術映像祭など科学の不思議を体験できる。科学技術週間中は入館料が割引(大人200円、子ども100円)。 ▽筑波実験植物園=24日まで「さくらそう品種展」。100種類を超えるサクラソウの園芸品種を、江戸時代から続く伝統的な方法で展示する。一般320円(税込み)、高校生以下・65歳以上は無料。入園は午前9時~午後4時半。https://tbg.kahaku.go.jp/

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