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直売所「みずほ」が日本公庫総裁賞 つくば
2020年3月25日
【山崎実】第29回優良経営食料品小売店表彰事業(主催・食品流通合理化促進機構)で、つくば市などで農産物直売所を運営する農業法人「みずほ」(長谷川久夫代表)が日本政策金融公庫総裁賞を受賞した。 この事業は、独創的な経営で優れた業績をあげている全国の中小食料品小売店等を発掘し表彰するもので、毎年開かれ、今年度で通算43回目。 総裁賞に輝いたみずほの直売所「みずほの村市場」は、プロ農家の農産物直売所づくりを指向。売り場には同じアイテムが複数農家から出品されているが、価格競争は行わず、生産コストに一定の利益を乗せた価格での販売を徹底し、品質、味、付加価値の向上に全員が挑戦している。 結果、品質の高い商品が店舗に並び、出品者にも一定の利益をもたらす好循環につながり、地元住民からも高く評価されてリピーター確保につながっているほか、全国直売所甲子園で優勝も果たしている。 促進機構会長賞は鹿嶋市のリカー&フーズひしや(関口肇代表)が受賞した。同社は、消費者に喜んでもらえる品揃えを目指し、美味しいお酒を見つけたら酒蔵に出向き、直接交渉。有名銘柄だけでなく、地方の小さいな酒蔵のお酒も提供し、SNS活用による店舗からの情報発しなど、販売戦略や顧客に合った商品提供に努めることで、顧客満足度を誇る経営方針などが評価された。 ➡農業法人みずほの過去記事はこちら
農業法人みずほ、訪日外国人狙い新たな展開 成田空港に直営店、つくば周辺で民泊・収穫体験も
2018年1月18日
【斎藤茂】訪日外国人の増加が年々見込まれる中、つくば市の農業法人「みずほ」(長谷川久夫社長)が日本航空(JAL)と業務提携して新年からさまざまな取り組みを始めている。日本の農産物を外国人にもっと知ってもらい、消費拡大につなげようというのが狙い。 成田国際空港(千葉県成田市)では15日から主に東南アジアからの旅行客が往来する第2国際線ターミナルのJAL直営店で、みずほが用意した茨城産トチオトメや栃木産スカイベリーなどイチゴの販売を始めた。JALによると農産物の常設販売コーナーの設置は初めて。お土産を買い求めるインバウンド(訪日)旅客らに試食としてふるまったところ「甘い」と大好評。朝穫どりの新鮮なイチゴは1パック(10粒前後)1500円と高めだが、用意した60ケース(2パック入り)はあっという間に完売した。 バンコク(タイ)に直営店を持つみずほは、1月下旬から成田空港のJAL貨物便を使って果物の輸出を新たに始める。JAL専用の貨物便屋上に直接搬入することで迅速な輸送が可能となり、収穫した翌日にはバンコクの店頭に並べられるという。これまで他社の旅客便を使っていたが、店に届くまでに日数がかかり、輸送コストも高くついたという。 さらにJALと手を組んで、訪日外国人を対象につくば周辺の農場で果物の収穫体験をしてもらうグリーンツーリズムも企画している。日程は具体的ではないが、関連農場でイチゴをはじめ、メロンやブドウ、ナシなど旬の果物を民泊を兼ねて収穫体験をしてもらい、日本産果物のファン層拡大につなげていきたいとしている。 長谷川社長は「日本の農産物は迅速な空輸ができず、現地で新鮮なまま食べてもらうのが難しかった。訪日客だけでなく、海外でも可能になれば消費は伸び、輸出拡大につながる。ひいては農家の後継者育成にもつながる」と、今回のJALとの提携に夢を膨らませている。(終)
私の定番、あれこれ《続・平熱日記》148
2023年12月26日
【コラム・斉藤裕之】セーターというものを着なくなった。代わりに着るようになったのはフリース。今や冬の定番。私にとっては動物の冬毛のようなもので、春までずっと着っぱなし。しかも何年も同じものを着ているので、肘の辺りがすり減ってみすぼらしい。というわけで近くのリサイクル店に探しに行ったら、運よく同じようなものを見つけた。 若いころ古着屋でバイトをしていたこともあって、セカンドハンドには何の抵抗もないのだが、持って帰って着てみたら結構いい香りがする。色や形、着心地は申し分ないのに…。古着を買うときの基本中の基本、なぜ匂いをチェックしなかったか。体臭というよりも何だろう? 満員電車で嗅いだことのある…、整髪料? 香水? とにかく激しいおじさんの香り。おじさんが着るのだからいいようなものだが、生理的に無理な匂いだ。まずは重曹に漬けてみたが、頑固なおじさんの匂いは全く取れない。 定番といえば、いつも買っていた靴下がホームセンターから消えた。ネットで検索しても出てこないところをみると、製造中止になったのだろう。綿と化繊の割合とか厚さとかが絶妙で、履き心地が良くて好きだったのに。 それからTシャツも。老舗メーカーの3枚組のものだが、最近見かけなくなった。肌着だからこそのこだわりがあって、例えばちょっとした丈の長さとか。しかし、こちらの定番はネットで見つけてポチっと注文できた。 おじさん臭は残るが許容範囲 冷凍庫の定番だったお気に入りのアイスクリーム。いつものスーパーにない。フルーツと小豆のツブツブ入りで一箱6本入り。系列の別の店舗にも売っていない。店員さんに聞いてみようかと思ったのだけれども、それが聞けないのがおじさん。 さらにここにきて、いつも使っていた一番安価な定番の子供用の紙粘土が見当たらない。フワフワしたソフトなものに代わっている。手は汚れないが、マシュマロみたいで腑(ふ)抜けた形になってしまう。あの素朴なずっしり重い紙粘土が好きだったのに。 さて、件(くだん)のフリースはどうなったかな。少し長めに酸素系の漂白剤に漬けて、洗濯して干しておいたんだけど…。恐る恐る鼻を近づけてみた…かすかにおじさん臭は残るが、許容範囲。 ちなみに気になってフリースの語源を調べてみたら、「羊一頭から刈り取られた、ひとつながりの羊毛」だそうだ。頭の中には、毛を刈り取られて丸裸になった羊とそれを羽織る私。スマホで語源や由来を調べて、「フーン」というのが昨今の私の定番。 私の定番はさておき、どうやら世の中で定番と言われていた物事もそうではなくなってきている? 万博やオリンピック、紅白に正月、さんま、制服、学校、働き方…ちなみに、最近よく聞く「てっぱん」という言い方は私の中では定番になっていない。(画家)
私の定番、あれこれ《続・平熱日記》148
2023年12月26日
【コラム・斉藤裕之】セーターというものを着なくなった。代わりに着るようになったのはフリース。今や冬の定番。私にとっては動物の冬毛のようなもので、春までずっと着っぱなし。しかも何年も同じものを着ているので、肘の辺りがすり減ってみすぼらしい。というわけで近くのリサイクル店に探しに行ったら、運よく同じようなものを見つけた。 若いころ古着屋でバイトをしていたこともあって、セカンドハンドには何の抵抗もないのだが、持って帰って着てみたら結構いい香りがする。色や形、着心地は申し分ないのに…。古着を買うときの基本中の基本、なぜ匂いをチェックしなかったか。体臭というよりも何だろう? 満員電車で嗅いだことのある…、整髪料? 香水? とにかく激しいおじさんの香り。おじさんが着るのだからいいようなものだが、生理的に無理な匂いだ。まずは重曹に漬けてみたが、頑固なおじさんの匂いは全く取れない。 定番といえば、いつも買っていた靴下がホームセンターから消えた。ネットで検索しても出てこないところをみると、製造中止になったのだろう。綿と化繊の割合とか厚さとかが絶妙で、履き心地が良くて好きだったのに。 それからTシャツも。老舗メーカーの3枚組のものだが、最近見かけなくなった。肌着だからこそのこだわりがあって、例えばちょっとした丈の長さとか。しかし、こちらの定番はネットで見つけてポチっと注文できた。 おじさん臭は残るが許容範囲 冷凍庫の定番だったお気に入りのアイスクリーム。いつものスーパーにない。フルーツと小豆のツブツブ入りで一箱6本入り。系列の別の店舗にも売っていない。店員さんに聞いてみようかと思ったのだけれども、それが聞けないのがおじさん。 さらにここにきて、いつも使っていた一番安価な定番の子供用の紙粘土が見当たらない。フワフワしたソフトなものに代わっている。手は汚れないが、マシュマロみたいで腑(ふ)抜けた形になってしまう。あの素朴なずっしり重い紙粘土が好きだったのに。 さて、件(くだん)のフリースはどうなったかな。少し長めに酸素系の漂白剤に漬けて、洗濯して干しておいたんだけど…。恐る恐る鼻を近づけてみた…かすかにおじさん臭は残るが、許容範囲。 ちなみに気になってフリースの語源を調べてみたら、「羊一頭から刈り取られた、ひとつながりの羊毛」だそうだ。頭の中には、毛を刈り取られて丸裸になった羊とそれを羽織る私。スマホで語源や由来を調べて、「フーン」というのが昨今の私の定番。 私の定番はさておき、どうやら世の中で定番と言われていた物事もそうではなくなってきている? 万博やオリンピック、紅白に正月、さんま、制服、学校、働き方…ちなみに、最近よく聞く「てっぱん」という言い方は私の中では定番になっていない。(画家)
茎崎庁舎跡地に小売店誘致 保健センターは存続 つくば市
2022年6月11日
庁舎解体後、更地のままになっているつくば市の茎崎庁舎跡地(同市小茎)について市は、2年前に住民に示した案(20年8月7日付)を見直し、跡地に食料品や日用品を販売する1000平方メートル規模の小売店を誘致する方針を明らかにした。前回、解体するとしていた隣接の茎崎保健センターは解体せず存続させる。 10日と11日、地元説明会を開き、新たな方針を説明した。10日の説明会では参加者から「大賛成」「一刻も早く誘致してほしい」などの意見が相次いだ。 誘致する小売店は、跡地約2700平方メートルに、建築面積1000平方メートル程度の店舗を誘致する。店舗は平屋建て、駐車場は30台程度となる。土地は市が事業者に貸し付ける。賃料は固定資産税評価額の1000分の25という。7月中旬ごろから事業者を公募し、9月中旬ごろまでにプロポーザル方式で選定する。来年6月ごろまでのオープンを目指す。 市公有地利活用推進課は小売店の選定について、自宅に宅配する、地元産品を扱うなど、地域住民のライフスタイルに合わせた評価基準を示した上で、学識経験者、住民代表、市職員で構成する候補者選定委員会を開いてより優れた事業者を選定したいとした。 保健センターでは、集団健診や健康相談などを引き続き実施する。2階建ての建物は耐震基準を満たしている一方、老朽化していることから、トイレや冷暖房などの設備を一部改修したり、市民のたまり場となるオープンスペースを設置したり、会議室の貸し出し手順を見直し利用しやすくするなどを検討しているという。保健センターの改修も小売店の出店と同時進行で進める。ただし改修時期は未定。 出店、20年以上 10日の説明会では参加者から、小売店に対し「生鮮食品を売ってほしい」「重いものを配送してくれる事業者を誘致してほしい」「防災協定を締結して、災害時に水やティッシュ、タオルなどを市が買い上げる体制をつくってほしい」などの意見が出た。「バスを待つ時間、風雨をしのげるスペースをつくってほしい」「条件など付けず早くオープンしてほしい」などの声もあった。「人口が減少している地域で本当に定着してくれる見通しはあるのか」という質問に対し、市は「20年以上くらい(定着の)見込みがあると考えている」とした。 一方、保健センターの改修に対しては「エレベーターを設置してほしい、和式トイレを洋式にしてほしい、エアコンを取り換えてほしい、塗装し直してほしい、フェンスがみすぼらしい―などすでに15項目の要望を出しているのでお願いしたい」「前回の計画(2020年時点)では相当額(保健センター解体、埋蔵文化財調査、商業施設内の公共施設整備など計7億円)を考えていただいた。相当額で保健センターを改修してほしい」「改修内容を開示してほしい」などの意見が出た。 複数事業者が可能と回答 茎崎庁舎跡地は2010年4月に閉庁、16年1月に解体され、現在、跡地の一部はバスロータリーとなっている。 跡地利活用について市は20年8月、庁舎跡地に隣接する茎崎保健センターを解体し、庁舎跡地と保健センター敷地を一体的に活用して商業施設を誘致し、商業施設内に公共施設を併設させる案を住民に説明した。住民の間では、商業施設誘致に賛成する意見と、保健センターを存続してほしいとする意見の両方が出た。 一方、当初案について市が20年に事業者15社に聞き取りした結果「市の計画案は施設規模が過大で、建設費用、運営コスト、商圏を分析すると採算性が見込めない」などの調査結果が出て、市は利活用案の見直しを実施していた。 見直し案を再検討する中、市が21年に事業者5社から聞き取り調査をした結果、複数の事業者から、1000平方メートル規模の小売店なら出店可能との回答を得たという。(鈴木宏子)
土浦一高副校長で着任 インド出身のプラニクさん【キーパーソン】
2022年4月19日
茨城県の県立高校長公募で、県内きっての進学校である土浦第一高校・付属中学校(土浦市真鍋)の校長に、インド出身のプラニク・ヨゲンドラさんが選ばれた。今年度は副校長として勉強し、来年4月から校長になる。教育についての考え方は? 土浦一高・付属中はどう変わるのか? 旧常陽新聞のインタビューシリーズ「キーパーソン」をネット上に復活させ、その初回に登場してもらった。 名刺には姓(プラニク)名(ヨゲンドラ)のあとに「よぎ」と書かれている。名前を覚えてもらえるように、ヨゲンドラを日本風の愛称にしているという。 多様な国際社会には教育基盤が必要 一番聞きたかったのは、下の経歴にあるように、数学と経済を勉強し、金融・IT系企業で仕事をしてきた「多言語スキルを持ったテクノ・ビジネス・プロフェショナル」(経歴書)が、政治家(東京都江戸川区議→都議に挑戦)を経て、どうして教育の分野に転じたのか? 「自分は、大学、大学院、ビジネス校などで継続的に勉強してきた。仕事に就いてからも、語学を習得した(インドのヒンディー語・マラティー語のほか、英語・日本語は母国語並み、中国語は初級)。教育は自分が育つために必要なツール。多様な国際社会をつくるには教育の基盤が大事。日本もその方向を目指す必要がある」 「インドで3年働いたあと、日本に来て22年になる。仕事生活の90%は日本。そこで思ったのは、日本人は国際社会で自信を持って働けていない。国際感覚を持つ必要がある。企業勤めのあと、江戸川区議になり、都議選で落ちたあとも、都や区に、日本人・外国人半々の国際学校を設けるよう働きかけていた。そんなとき、茨城県が校長を公募していると聞き、応募した」 県の「クリアなメッセージ」3つ 次の仕事は教育と考えていたとき、公募を知ったというわけだ。公募要項や面接などで求められた校長の要件とは何だったのか? 「県のクリアなメッセージの第1は、学生の国際性を伸ばしたいということ。第2は、公募校長を充てるのは優秀校であり、外国に行ける生徒を育てたい、と。第3は、改革に臨める人を採りたい、だった」「ビジネス界では破壊的改革がもてはやされる。しかし私の考え方は、『壊す』ではなく、今ある基盤を活用して、いかにプラス・アルファを出すか」 留学奨学金制度の一覧表を作成 国際性育成、外国留学、改革志向。いずれも大井川知事の考え方と思うが、よぎさんのキャリアや教育への関心とうまく合ったようだ。土浦一高・付属中に着任してから半月。副校長として何をしているのか? 今考えていることは? 「今のところ、具体的なメッセージは県から来ていない。当面は、校長、先生方、生徒から意見を聴き、学校のことを勉強したい。『これを変えたい』という意見はもちろん」 「県のメッセージにもある留学については、内外あちこちの奨学金制度を調べ、その一覧を作りたい。生徒や保護者がもらいに行けるように。それは他校にも役に立ち、県全体の財産になる」「私の息子も中学2年のとき、奨学金を取って英国に留学させた。今、大学1年だが、国連で働きたいと言っている」 【Puranik・Yogendra】1977年生まれ、インド西海岸の大都市ムンバイ郊外出身。インド西部プネ大卒(数学・経済)、同大学院修士取得(国際経済・労働経済)。2012年、日本に帰化。みずほ銀行国際事務部調査役、楽天銀行企画本部副本部長などを経て、江戸川区議(2019~21年)。都議選に出るも落選。母は江戸川区でインド料理店経営。近く土浦に移る。 【インタビュー後記】母校でもある土浦一高に、経営と政治の世界にいた44歳のインド人が来ると聞き、ビックリ。でも話を聞いたあと、面白くなりそうだと。旧帝大、医系大、有力私大への進学数を誇ってきた県立高が、数年後、それに英米有力校を加えることになる? ものごとを柔軟に考える、型にはまらない生徒が育つことも期待。(経済ジャーナリスト・坂本栄)
チョウの楽園がつくばにお目見え ショッピングモールの一角、無料開放
2019年7月5日
【大山茂】野山に飛び交うチョウをつぶさに観察してください――こんなふれこみで、つくば市稲岡のショッピングセンター、イオンモールつくば敷地内にチョウの観察小屋が完成し、今月から本格的に無料開放した。市内で農産物直売所を運営する農業法人「みずほ」(長谷川久夫社長)が自然に親しむきっかけになればと設置した。 「チョウの楽園えるふ」の看板が掲げられているのは、イオンモールつくばの敷地内にあるみずほ直営の農産物直売所「えるふ王国」の入口脇。幅5メートル、奥行き15メートル、高さ4メートルの広さで、3方が網で囲われている。 中に入ると、日本の国蝶として知られるオオムラサキの幼虫のエサとなるエノキ、ツマグロヒョウモンの止まるスミレやパンジー、アゲハチョウのかんきつ類など、十数種のチョウのエサとなる樹木や草花が数多く植え込まれている。 小屋の中では現在、モンシロチョウやアゲハチョウが飛び交っているほか、オオムラサキの幼虫とサナギも手に取るように見ることができる。その他のチョウの卵や幼虫も葉の裏に隠れるように潜んでおり、梅雨明けの時期には大小のチョウが乱舞する光景が見られるという。 監修したのは、ライフワークとしてチョウの採集や生態の研究を続け、下妻市でオオムラサキの保護活動を続けている土浦市内の元公務員、岡澤貞雄さん(74)。長谷川社長に協力を依頼され、昨年秋ごろから園内の設計を手掛け、筑波山麓などで様々なチョウを採集。併せてチョウの幼虫期や成虫期に葉を食べたり、樹液を吸ったりする植物を探し歩いて植栽した。 岡澤さんは「チョウは卵から幼虫、サナギ、成虫と完全変態するので年間を通してその姿を確認することができる。種類によって食する植物が違うので、じっくり観察して自然を大切にする気持ちを育んで欲しい」と話している。
ベトナムで日本文化紹介し帰国 筑波学院大生6人
2018年10月22日
【谷島英里子】国際交流基金(東京都新宿区)アジアセンターの派遣事業「日本語パートナーズ」で、筑波学院大学(つくば市吾妻)の学生6人が9月16日から29日間ベトナムを訪問し=9月1日付け=、現地の学生に日本語学習を通じて文化交流をした。 参加した学生は同大経営情報学部2年の森亜美さん(20)、根本あやさん(19)、大江寧音さん(20)、菅谷奈々さん(19)、志賀紅葉(あかは)さん、里舘泉帆(みずほ)さん(19)の6人。 現地では、首都ハノイ市と北部の港湾都市ハイフォン市の日本語教育が導入されている中学、高校、大学を訪問し、写真や歌、ゲームを通して日本語や日本文化に親しんでもらった。茨城の魅力では、筑波山や偕楽園の梅、ひたち海浜公園のコキアを紹介。和菓子の落雁(らくがん)をプレゼントした際には、「どうぞ」「ありがとう」「どういたしまして」といった日本の礼儀作法を伝えた。ベトナムの学生らにとっては、日本人学生の雰囲気や話し方、生の日本語を耳にできる機会になった。 学生らによると、ベトナムの学生は、日本語をマスターしようと、漢字やふりがなまでしっかりとノートにとっていたという。家族構成やペットを飼っているか、ベトナム料理は好きかなど質問も豊富で意欲的に感じたという。このほか、中秋のイベントなどにも一緒に出向き、食事や観光をして交流を深めた。 将来、日本語教師を目指しているという根本さんは「簡単な日本語でも通じない場面があったが、ゆっくり話したり絵を描いて説明したりして伝えた」と話した。ベトナムの交通ルールや食事など文化の違いや、行動力などが身に着いたという。 学生らは23日県庁に出向いて、小野寺俊副知事にベトナム派遣の報告を行う。 同派遣事業は、アジアセンターが2014年に始めたプロジェクトで、東南アジアで現地日本語教師のアシスタントをするほか、生徒と交流し日本文化の紹介などをする。特に2020年の東京オリンピックに向け文化交流を促進することが期待されている。
筑波学院大生6人 ベトナムに派遣、日本語学習を支援へ
2018年9月1日
【谷島英里子】アジアの中学校や高校などを訪れ日本語学習を支援する国際交流基金(東京都新宿区)アジアセンターの「日本語パートナーズ」に、筑波学院大学(つくば市吾妻)の学生6人が選ばれた。9月中旬から2週間ベトナム北部に派遣され、日本語の授業をサポートしたり日本文化を紹介などする。 同派遣事業は、アジアセンターが2014年に始めたプロジェクトで、東南アジアで現地日本語教師のアシスタントをしたり、生徒と交流し日本文化を紹介などする。特に2020年の東京オリンピックに向け文化交流を促進することが期待されている。 今回は茨城県が、東京オリンピックに向け相互交流を図るベトナムのホストタウン自治体であることから、県内の大学生などを対象に募集が行われた。日本とアジアの架け橋になる意志があり、日常の英会話ができることなどが条件で、書類選考、グループ面接を経て、県内で唯一、筑波学院大生が選ばれた。 学生は経営情報学部2年の森亜美さん(20)、根本あやさん(19)、大江寧音さん(20)、菅谷奈々さん(19)、志賀紅葉(あかは)さん、里舘泉帆(みずほ)さんの6人。 16日から29日まで派遣され、前半は首都ハノイ市の小・中学校や盲学校、後半は北部の港湾都市ハイフォン市の中学・高校・大学を訪問する。派遣中は活動の様子をツイッターやインスタグラム、フェイスブックで発信する予定だ。 同大にはベトナム人留学生が多いことから、6人は事前に食文化や自然環境の違いなどを勉強している。日本や茨城の文化を楽しんでもらいたいとし、自分たちを「日本笑顔の親善大使」と名付けて笑顔いっぱいで日本を紹介するつもりだ。紹介する県内の観光地には偕楽園の梅や筑波山を選んだ。学生リーダーの森さんは「日本に行ってみたいと思ってもらえるように魅力をたくさん伝えたい」と意気込みを語る。
《宍塚の里山》4 里山ボランティア「里山さわやか隊」
2017年12月8日
宍塚に限らず、里山は40~50年前までくまなく利用されていました。薪(まき)や炭、建材、たい肥の材料を得る場所だけでなく、キノコや野草・薬草、また鎌や鍬(くわ)など農機具の部品を作る材料などを得る場所として、その地域で生きるためにはなくてはならない場所でした。 しかしガスや電気などの普及により、そしてまた、農業・暮らしが便利になればなるほど、里山への依存が減り、里山は顧みられないところになりました。人の手が加わり続けてきた里山でしたが、次第に見捨てられてゆきました。 毎年、下草刈り、落ち葉かきが行われていたのは宍塚も同じで、その時、藤などのツル植物を見つければ、「親の仇(かたき)」と切ったと地元の方から聞きました。現在放置された林には藤の太いツルが巻き付き、そういった木は絞殺し状態になり、太い樹木でも立ち枯れます。このようなみすぼらしい林が宍塚ばかりか方々の林で見られました。 宍塚の自然と歴史の会が、地権者から草刈りなど林の管理の許可を得て、下草刈りを始めたのは1990年です。当時、地権者が見ず知らずの一般市民に、林に入って下草を刈ることを許すことなど、皆無の時代。画期的な試みでした。場所は池のほとり、宍塚を散策する人たちが通る林でした。ヤマツツジや山百合が乱れ咲く林にしたいと活動を開始しました。 1980年代初めごろ、県南に広く起こった松枯れが宍塚の林の様相を一変させましたが、この林でも、ふた抱えもある松の倒木が林の林床に縦横無尽に倒れていました。下草刈りは草刈り鎌で、倒木を片付けながらの作業でした。また、これらの作業に加え、隣接する林は孟宗竹が密生する竹林で、容赦なく竹が林に侵入してきていました。そこで侵入してきた約200本の孟宗竹の片づけも同時に行いました。 当時のことが書かれた会の会報「五斗蒔(ごとまき)だより」を見ると、月2回、「雑木林のフレッシュアップ」名で行ったことが記されています。 現在では、ボランティア「里山さわやか隊」の名で、やはり月2回(第2・4日曜日)、活動しています。今では約40人の地権者の了解が得られ、里山内の方々で林の草刈り、樹木の伐採活動を行っています。刈り払い機やチェーンソーを使って作業が行えるのは、労働安全衛生法に基づいた安全講習会で資格を得た人たちです。それ以外の人たちは林の倒木や落枝の片付けを行います。 会の活動には、学生、企業の人たちも参加していますが、彼らには安全を確保しながら、刈った草の片づけ、倒木の片づけなどを行っていただいています。(及川ひろみ)
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