【鈴木萬里子】台湾の中華大学で日本語を専攻する学生13人が3日来日し、筑波学院大学(つくば市吾妻)で同大の学生と一緒に授業を受けたり、華道や茶道を体験するなど、10日まで約1週間の短期研修をしている。

大学間の協定に基づき海外の大学でも単位を取得できる国際交流プログラムで、中華大とは相互に学生が行き来し7日間前後の短期研修を実施している。台湾のほか中国、韓国、オーストラリア、インドネシアの6大学と協定を締結している。

13人は、つくばに到着した3日夕方、学院大の学生団体、学友会が主催した歓迎会で出迎えを受けた。中華大2年の江彦慧さんは「初めての人とたくさん話すことが出来て楽しい歓迎会だった。日本の文化と美しい景色が好きなので、日本語をもっと勉強して将来は日本で仕事をしたい」と話した。

2日目の4日午前は、学院大1年生と一緒に「日本語リテラシー」の授業を受講し、張喜茹さん、張媛卿さんの2人が映像を上映しながら日本語で中華大を紹介した。

その後グループに分かれて日本人学生の輪に加わり、学院大生の質問に答えた。3年の頼鵬羽さんは「両国の違いは、日本は交通ルールをしっかり守るが台湾は守らない人が多い。つくばで驚いたのは夜が暗いこと、怖いと思った」と流ちょうな日本で答えていた。

瀟安延さんと陳品妤さんは台湾の観光名所をスマートフォンを使って紹介した。日本との違いについて問われると「敬語はあまり使わない。先生には普段より少し丁寧な言葉で話す」との答えに、日本人学生らから驚きの声が上がった。

学院大1年の坂下達哉さんは「違う国の人と話せて楽しかった。みんな日本語が上手でびっくりした」と驚いた様子。駒田有紀さんは「前から台湾に旅行したいと思っていたので、中華大生の話を聞いて是非行ってみたくなった」と話した。

同行している中華大の王盈文助教授は「研修で交流したのがきっかけでプライベートでも台湾と日本を行き来している学生もいる。学院大の学生には日本語で話し掛けてもらいたい。中華大の学生と友達になってほしい」と呼び掛けていた。

中華大の学生らは9日まで、大島槇子学長の特別授業を受けたり、学院大生の案内で近隣のつくばエキスポセンターやJAXA筑波宇宙センターを見学して10日帰国する。ほかに学院大学生の案内で、東京・浅草で浴衣を体験したり、秋葉原のメイドカフェや六本木ヒルズを訪れる体験なども用意されているという。

グループに分かれ日本語で話し合う筑波学院大と中華大の学生ら=同