【大志万容子】筑波学院大学(つくば市吾妻)経営情報学部の堀越眞理子助教が、全国大学実務協会から2017年度実務教育優秀教員として表彰された。全国で3人の中の一人。学生の資格取得で高い合格率を挙げたことや学生からの授業評価が高かったことが認められた。「学生からの評価は励みになる。さらに授業の工夫を重ねたい」と意気込む。

堀越助教は情報関係の授業を担当する。今回、文書処理を扱う「情報処理A」の授業で学生の授業評価がほぼすべての項目で平均を大きく越えた。さらに期末試験で生徒が受ける日商PC検定試験の合格率が毎年80%以上、昨年は90%以上と高かったことが、受賞につながった。

「学生全員に必要なジョブスキルと知識をつけたい」と堀越助教。1時間半の授業では、パソコン操作が視覚的に分かりやすいよう自作した資料を使い、教室中を歩き回って、後ろの学生まで目を配る。説明した内容は必ず宿題に出して反復させ、忘れた学生には空き時間に取り組ませる。「段階的に明確な目標を立て、クリアできなければその場で頑張ってもらう。説明して終わり、ではありません」

「自主性に任せるとなかなか資格試験を受けてくれない学生も、受けたら合格する力はある。合格すれば励みになって、上位の試験にチャレンジする子もいる。だからこそ授業の中で到達させたい」

授業評価アンケートの高評価には「授業準備に時間をかけてきたので、学生から評価されたのは報われる」と笑顔。今後は「合格できなかった10%の学生のために、さらに細かいところを工夫し、全員に満足してもらえるようにしたい」と力を込める。

同協会は全国203の大学・短大が加盟。同賞は学生による授業評価が自校の最高水準であり、研究や社会的活動において実務教育の充実向上に貢献する業績を挙げている教員に授与される。