つくば駅前の商業施設トナリエMOG(モグ、つくば市吾妻)1階にあるプラザ・パフォーマンス・ギャラリーで18日、「タペストリーアートコンペティション2023・大型タペストリー展」の授賞式が催され、優秀作品に選ばれた筑波学院大学の学生によるタペストリーの展示が始まった。

同大4年の松山紫音さん(22)の「レモネード」と、3年の佐藤緑咲さん(21)の「雲の中のダンス」の2作品で、8月30日まで順に展示される。筑波学院大学とつくば都市交通センターが2015年から主催し、今年8回目を迎えた。

授賞式での記念撮影の様子。右端がレモネードを制作した松山紫音さん、右から3人目が「雲の中のダンス」の作者の佐藤緑咲さん

作品は、同大メディアデザインコースの学生が制作し、6月27日から7月3日にかけて、トナリエつくばキュート1階の壁面に8作品が展示された。買い物客など来場者による投票とウェブでの投票、それを踏まえた審査員の選考会によって優秀賞2作品が決定した。

審査員の一人、同大の高嶋啓教授は「選考は難しかった、審査員でも意見が割れることもあったが、展示されることを念頭において、作品が決まった」と述べた。

「レモネード」を制作した松山さんは自身の作品について「夏に飲みたくなるカラフルなレモネードのイメージで、レモネードの爽やかさが出るような色がポイント。レモンやミントのデザインにグラスに注がれたレモネードが見えるようにした」と述べ、「今回の受賞は大変うれしい。これを機にもっとうまくなれるように努力したい。将来はデザイン関係の仕事に行ければ」と喜びを話した。

「雲の中のダンス」の佐藤さんは「『ツバメが低く飛ぶと雨』という言い伝えがあるが、この作品はそれを打ち消すような意味を込めている。雨が降りやすいといわれる入道雲の中をさっそうと飛んでいる様子を表した」とし「ツバメのリアル感を出すのに苦労した。展示されることが決まって頑張ったかいがあった」と話した。

8月8日から展示される佐藤緑咲さんの「雲の中のダンス」のイメージ図

同日、買い物に来て、同ギャラリーに立ち寄った市内に住む50代の会社員女性は「レモネード」について「爽やかで涼し気で、色もパステルカラーできれい。プロの方の作品かと思った。学生の作品とは分からなかった」と話していた。(榎田智司)

◆松山さんの「レモネード」は8月8日(火)まで、佐藤さんの「雲の中のダンス」は8月8日(火)~8月30日(水)まで展示される。入場無料。