筑波学院大学3年の志賀瑞歩さんは、地域に出て活動する同大の社会参加型教育プログラム「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」で、まつりつくばの「アートタウンつくば大道芸フェスティバル」に参加した。スタッフの1人として、出演者の看板を作ったり、来場者にフェイスペインティングを施すなど楽しい会場づくりを演出。コミュニケーションの大切さと素直になることを学んだという。「積極性が乏しい性格だったが、頑張ったら頑張った分だけ評価してくれる人に触れ、つくばへの愛着と関心が深まった」と話す。

経営情報学部ビジネスデザイン学科3年
志賀 瑞歩さん
福島県立平商業高校出身

 

―2年生のOCP活動に、まつりつくばの中で開催される「アートタウンつくば大道芸フェスティバル」を選んだ理由はなんですか?

「アートタウンつくば」は大道芸とアートが融合し、年齢や性別、国籍を問わず多くの人に笑いと驚きの2日間を届けるのが目的です。アートは文系の私にとって難易度の高いものでしたが、いろいろな人との交流を活動目標にして臨みました。

―活動してみてどうでしたか?

簡単で楽しいと想定していましたが実際は違いました。つくば市商工会が母体の実行委員会で、主な活動は発泡プラスチック系断熱材でキャラクターを形にしたり出演者の顔の看板を作るなど、会場を楽しく演出する装飾品作りでした。私の身長の半分ほどもある大きな星を制作したときは、何とも言い表せない達成感を感じました。

―活動を自己採点すると100点満点中何点になりますか?

30点です。マイナス70点は装飾作業班の皆さんに自分を知ってもらおうと、おしゃべりが過ぎて作業の妨げになったと思うからです。それから本番当日、来場者にフェイスペイントを施すことになりました。絵が上手ではないし、せっかく来場してくれた人に申し訳ないとネガティブになったことです。

フェスティバルの会場で来場者にフェイスペイントをする志賀さん

―目標は達成できましたか?

準備やまつり当日、後片付けまでの活動を通じて多くの人と交流することができました。喜んでもらえるかと不安な気持ちでフェイスペイントをしていた時、同じ作業班の4年生の先輩から「自信を持って」という言葉を掛けられ、立ち直ることができました。心温まるコミュニケーションの大切さと素直になることを学びました。

―社会力をつけるOCP活動がもたらした気づきはありますか?

積極性が乏しい私は、活動が必修科目で大学の支援がなければ、1人で「アートタウンつくば」の運営に加わることはできなかったと思います。そんな私に昨夏、実行委員会から「今年も手伝ってくれないか」と連絡があり、ボランティアで協力しました。以前の私には想像もできなかったことです。頑張ったら頑張った分だけ評価してくれる実行委員会の皆さんに触れ、つくばへの愛着と関心が高まったように思います。

―卒業後の進む道は決まりましたか?

日本語教師を目指しています。大学内にある留学生のための日本語教室で、授業を行う先生のアシスタントとして週1回実習しています。指導するための知識やスキルを身につけたいと思っています。

(インタビュアー:橋立 多美)