【橋立多美】筑波学院大学(つくば市吾妻、大島愼子学長)の学生が地域に出て、地元企業や自治体、NPO法人、報道機関などの人々と協働して活動するオフ・キャンパス・プログラム(OCP)の2017年度学年報告会が29日、同大学で催された。さまざまな活動の中から優れた活動として認められた1~3年生23組が、映像を使いながら活動報告を行った。

在校生やOCPの受け入れ協力をしている企業担当者の他、関彰商事常務執行役員の岡本俊一さん、カスミ環境・社会貢献部の小島雅弘さん、つくば市科学技術振興課の久保田靖彦さんら10人の外部アドバイザーが出席した。

リサイクル活動に携わったことで物の価値に気づいたという報告や、里山保全活動を行って環境保全には人の手入れが欠かせず体力が必要だと分かったなどの報告があり、活動を通じてグループワークとコミュニケーションの難しさを学んだ体験や、コミュニケーションを醸成させ視野を広げることができたなどの成果が伝えられた。

県県南生涯学習センター(土浦市)が実施する子ども向け遊びの広場「エンジョイホリデー」の工作教室で活動した飯塚百香さん(2年)は「全ての子どもと話ができずに積極性が足りなかった」。また報告会について「活舌に注意して報告しプレゼンの勉強になりました」と笑顔を見せた。

OCP奨励賞は、つくば市の環境保全団体NPOつくば環境フォーラムでの里山保全活動と、エンジョイホリデーでの子ども向け工作教室活動のほか、茨城YMCAで活動した学生3組に授与された。

また学生を受け入れて通算10年となったつくば市の子育て支援団体「おもちゃライブラリーさくらんぼ」と、筑波山の環境保全団体「筑波山クリーンアップ大作戦実行委員会」に感謝状が贈呈された。同さくらんぼの拓植法子代表は「学生さんが加わってくれると子どもたちは大喜び。感謝状は仲間たちの励みになります」。

大島学長は「つくば市をキャンパスにしたOCPは、体で覚えて、多様な能力と社会力を高めてくれます」とした上で「今春、より社会力の育成を目指す地域デザインコースを新設します」と話した。

OCPは社会力育成プログラムで、学生全員必須の学びの場。1年が体験的活動、2年は30時間以上、3年生は地域への貢献を意識した60時間以上の活動に取り組んでいる。

OCP奨励賞を授与された学生たち(前列)。前列左から3人目は大島学長、後列は外部アドバイザー