【大志万容子】筑波学院大学(つくば市春日)の学生が、立ち乗り電動二輪車「セグウェイ」に乗り、市立吾妻小学校(同市吾妻)児童の下校時の見守りパトロールを行って5年目になる。通学路を巡回し下校する児童に声をかけ、危険な所をチェックする活動は、学生が地域に踏み出すきっかけづくりにもなっている。

19日の午後3時前。同大学前を出発した2台のセグウェイは、1列になってエキスポセンター前などを経てノバホール前までの同小通学路約1.5㎞を巡った。通行人に笑顔であいさつをしながら、通学路にゴミや危険な所がないかをチェック。小学校の校門前では止まって、下校する児童に「自転車に気をつけてね」などと注意を呼びかけた。

見守り後、同大2年の高野凌さん(19)は「下校する児童の列に入っていく自転車があり、危ないと感じた」。同2年の井坂友幸さん(19)は「急に自転車がすれ違ってくるので、自転車専用道路があればと思う」。同2年の押野健人さん(20)は「子どもたちが声を返してくれると、やっててよかったと思う」などと感想を述べた。

同大がセグウェイを使っての見守り活動を始めたのは2013年から。2年生の授業として、9月から1月までの期間で月2回行っている。同市の公道セグウェイ実証実験の一環でもある。参加する学生は全員「セグウェイ初級インストラクター」のライセンスを取得。見回り後、市や小学校への報告も学生が行う。

活動を指導する金久保紀子准教授は、5年間を振り返り「地域の方が学生に『今年もパトロールしてるのね』と温かい眼差しを向けてくださっていることを感じる」と述べ「活動は学生が地域に踏み出すきっかけづくりにもなっている」と語った。

1列になりセグウェイなどでパトロールする筑波学院大学生㊨=つくば市吾妻