【伊藤悦子】筑波学院大学(つくば市吾妻)の2020年度卒業式が12日、行われた。経営情報学部ビジネスデザイン学科と経営情報学科の留学生を含む123人が卒業した。

新型コロナ感染拡大の影響で、昨年と同様、式は卒業生と教職員のみで行われた。全員がマスクを着用、検温、アルコールで手指の消毒をしたあと入場した。スーツやはかま姿の卒業生らは1席ずつあけて着席した。今年は壇上の演台にもアクリル板が設置された。

告辞で望月義人学長は、新型コロナ感染防止の観点から特別な方式で卒業式が実施されたことに触れ、「わが国でもワクチン接種が始まり、暗く長いトンネルの先に明るい光が見えてきた。感染を抑えながら前向きに、新たな道を開くときを迎えつつある」と述べた。

その上で「はなむけの言葉として、かな文字5文字で呼び掛けたい」と「おいあくま」という言葉を紹介し、「おごるな、いばるな、あせるな、くさるな、まけるなの頭の一文字をとった。壁にぶつかったときや得意になっているときに思い出してほしい。日本や母国の新しい時代を切り開く志を抱き、新たなステージに臨んでほしい」とエールを送った。

卒業生代表として答辞を述べた里館泉帆さんは「新型コロナに負けず2020年を乗り越えたことを自信に変え、自分らしくたくましく生きていく。仲間や教職員と共に過ごした時間は今もこれからもかけがえのないもの。感謝と敬意を胸に、これからも精進したい」と述べた。

式では成績優秀者として、塚原太一さんに大学の創立者である大江スミさんの名前を冠した大江賞が、加瀬晃大さんに学長賞、根元あやさんに理事長賞がそれぞれ贈られた。

大江賞を受賞したビジネスデザイン学科4年塚原太一さん=同