筑波学院大学(つくば市吾妻)のベトナム人留学生らが26日、同大の学生食堂に地域の子供たちを招いてカレーを無料で振る舞い、ベトナム文化を紹介した。「子どもビストロ」と名付けた食事会で、同大ビジネスデザイン科のフン・ドク・フィーさん(29)さんら4人が開いた。

子どもたちと食事をしながら自分たちの文化を紹介したいと思ったのがきっかけ。準備を進める中、日本の子どもの貧困問題や子ども食堂の存在を知り、市内の子ども食堂を見学して学ぶなどしてきた。

第1回目は大学関係者や市国際交流協会に声を掛け、子ども無料、大人300円で開催した。日本の小学生のほか、インドネシア、中国の小中学生と保護者など計約20人が参加し、学生食堂を運営するフランス料理店グルマンの協力で、甘い味付けのカレーやデザートを振る舞った。

食事の後は、ベトナムの食べ物や祭りなどの写真を映しながら文化を紹介。ベトナム語でじゃんけんゲームなども楽しんだ。

子どもたちからは「ベトナムはどのようにしてできた国ですか」「社会主義の国は日本とどう違いますか」などの質問が出て、フィーさんは「長い長い戦争があって、勝って、負けて、1976年に自由になった国です」「自分の意見を自由に言えて、平等な国です」などと答えていた。

フィーさんは「初めてで緊張した。できる限り社会貢献できれば」と話していた。ゆくゆくは月1回程度、子ども食堂を開きたいという夢があるという。(鈴木宏子)

子どもビストロを開いたベトナム人留学生4人