【崎山勝功】県つくば美術館主催のワークショップ「バードコールをつくって鳥と遊ぼう!」が17日、つくば市吾妻の同館講座室で開かれた。バードコール(鳥笛)は鳥の鳴き声のような音を出す木製玩具。筑波学院大学の高嶋啓教授が講師を務め、参加した同市内の小学3年生以上の児童30人を指導した。

講座では、児童たちが丸カンネジを取り付けた長さ約5センチ前後の木片に絵の具で色を塗ったり、棒状の樹脂を溶かして接着する道具「グルーガン」を使ってスパンコールなどの装飾品を取り付けたりした。児童たちは、同美術館や同大学生のボランティアスタッフたちの助けを借りたりしながら、約1時間でバードコールを完成させた。

同講座の運営支援に当たった同大2年のミラネス・ナターシャさん(19)は「グルーガンのお手伝いが少し大変だった。グルーガンがくっつかなくて、飾りが落ちたりした」と語った。

屋外で鳴らして楽しんで

完成したバードコールは当初、野外で鳴らして小鳥を呼ぶ予定だったが、児童たちが熱中症になる恐れがあるため変更し、室内で完成品をお互いに披露するだけにした。

完成したバードコールを披露する児童たち=同

市内から参加した小学6年生の小坂優奈さん(12)は「バランスを考えて作ることができた。きれいに見えるように作った。グルーガンが早く乾きやすいから、早く飾りを付けるように頑張った」と完成したバードコールを手にうれしそう。優奈さんの弟で小学4年生の小坂悠仁さん(9)は「ガラスの飾りを付けるところが一番難しかった。色を付けるより飾りを付けるほうが大変だった」と制作に苦心した様子だった。

「夏休みにいろいろ体験させてあげたい」という、母親の小坂登喜子さん(42)は「バードコールというものが分からなかったので、こんなに楽しい工作とは思わなかったので、いい体験ができたと思った。猛暑じゃなければ外で鳴らしてみたい、子どもと一緒に鳴らしてみたいと思った」と述べた。

バードコール作りは、同大の文化祭で「子どもから大人まで楽しめるもの」として3年前から始めたという。同講座の指導に当たった高嶋教授は「これからハイキングや山登りするときに携行して、実際に鳥を呼んで楽しんでもらいたい。自分の作ったもので自然と楽しめる経験を養ってほしい」と期待を寄せた。