《邑から日本を見る》14 この国がメルトダウン

飯野農夫也の版画「憩い」

【コラム・先﨑千尋】日本国がメルトダウン、安倍さんは裸の王様、三流国、泥舟内閣。このような言葉が次から次に浮かんでくる毎日だ。国が危機に陥っているというのに、最大、最高の当事者である安倍さんは自浄能力を全く欠き、昭恵夫人や渦中の柳瀬審議官を連れて日本を逃げ出し、トランプさんとゴルフ三昧。米朝首脳会談を前にというのは口実ではないのか。のんきなもんだね、ホントに。

米山隆一新潟県知事が女性問題で辞めるということを聞いて、急きょ辞職を表明した財務省の福田淳一事務次官。セクハラそのものの表現を言葉遊びと言ってのける。額田王や天武天皇の時代の優雅な言葉遊びとは全く違う。額田王が聞いたらのけぞってしまうのではないか。さらに相手が名乗り出ないだろうと見くびっての財務省の対応。福田さん個人の問題なのに、どうして尻拭いを国がやるのか。いくらなんでもひど過ぎる。この件ではテレビ朝日が真相を暴露してしまった。

モリカケ問題は、発生から1年以上経っても安倍さんの言う「ウミ」は出ていない。そもそも「ウミ」って何なのか。「お前こそウミの元凶、発生源ではないのか」と言いたい。共同通信の最近の世論調査では、79%が加計学園に関する首相の説明を納得できないとのことだ。愛媛県や今治市の職員が首相官邸に行ったことすら認めようとしない。国か県か、どちらかがウソをついている。クロシロがはっきり分かることではないか。隣の韓国ではお友達に便宜を図った大統領が懲役24年の判決を受けているのに、この国では何のおとがめもない。

もはや国家機関は制御不能。次から次に出てくる、破棄してなかったはずの国の過去の文書。私が一番怖いのは自衛隊のイラク戦争、南スーダンの日報だ。モリカケは首相と友達の個人的な関係でしかないが、海外派遣している自衛隊の日報問題は、文民統制(シビリアンコントロール)の根底が揺らいでいることを示している。

ここでは自衛隊の是非については論じないが、文民統制は戦前の軍部の独走を反省した上で、国民を代表する首相・防衛相のもとで防衛政策や有事の際の防衛出動を決めていくという大原則だ。日報は現地、現場で起きていることを記録し、本国に報告する最も大事な基礎資料になる。それがトップに報告されず、隠蔽もしくは廃棄されたら、トップは適正な判断を下せず、戦前の関東軍のような暴走、独走を止めることはできない。

さらに4月16日、現職の自衛官が野党議員に「お前は国民の敵だ」と国会の近くで繰り返し罵声を浴びせたというニュースが流れた。制服組トップがその日のうちにその議員に謝罪したそうだが、謝れば済むという問題ではない。その自衛官は、日ごろ国会で質問する議員を国民の敵と考えていて、路上で会ったのでそうののしったのだろうから、根は深く、戦前の「国賊」という表現を思わせる光景だ。もうそこまで来てしまっている。

自衛隊や財務省だけでなく、経産省も文部科学省も勝手気まま。誰もコントロールできなくなってしまった。どうすればこの国はまともな国になれるのだろうか。私たちは評論家でいるだけではいけないのだということしか言えない。(元瓜連町長)