【コラム・塚本一也】今年の4月、つくば市内では3つの小中一貫校が開校しました。「学園の森義務教育学校」、「みどりの学園義務教育学校」、そして「秀峰筑波義務教育学校」です。そのうち、通学手段としてスクールバスを利用しているのは、旧筑波町の全ての小中学校を1カ所に統合した秀峰筑波義務教育学校だけです。

旧筑波東中学校の学区内の小学生が通学するために8台のバスを利用し、旧筑波西中学校区内は小学生の通学に9台、中学生の通学に3台のスクールバスを走らせています。スクールバスは合計20台となりますが、それらを地元企業4社が請け負い、当社は6台を担当しております。

1年間に約1億8000万円の税金を使ってスクールバスを走らせることに、是非はあろうかと思います。しかし私は、難産の末に誕生した学校でもあり、これから、この施設と設備をどう利用して、旧筑波町をいかに盛り立てていくのかということに力を注いだ方が良いと思います。

スクールバスの強みを生かす一つの方法として、学校区の再編成が挙げられます。長い歴史的な背景があるために簡単にはいきませんが、旧来の行政区や学校区にとらわれない考え方で、通学エリアを再編成することによって人口減少問題に取り組むきっかけになるはずです。

その他にも、スクールバスの中間帯を利用して、校外学習や部活動の遠征に利用する方法なども考えられます。

つくば市の公立学校は教育レベルが高いという、外部からのイメージがあると聞きます。雄大な筑波山の麓で、自然環境に囲まれながら、安全に通学し質の高い教育を維持する。秀峰筑波義務教育学校がそんな学校であり続けるように、事業者として日々安全・安定輸送に努めようと思います。(大曽根タクシー社長)