【コラム・吉田絵里子】私たちは、TX研究学園駅前公園の林内に「きつつきプレイパーク」を設けています。きつつきも訪れる外遊びの場所です。毎月1回、放課後に開催して今年で6年目になります。

「きつつきプレイパーク」って?

「プレイパーク」ってどんな場所なのでしょう? 「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに、出来る限り禁止事項を減らした「何をしても、何もしなくても、いい」ところと、私たちは考えています。その対象は子どもたちだけではありません。赤ちゃんからシニアの方まで、すべての人にとって「遊び(心)」や「居場所」は必要だと考えるからです。

「遊び(心)」の無い日々は人を窮屈にさせます。また、世界のどこかに一つでも「自分の居場所」があるという実感によって人は幸せを感じるのではないでしょうか。ささやかな日常の喜び、思い出、つながりが、思いがけずあなたを支えてくれた、救ってくれたことはありませんか?

落とし穴を掘る。たき火で焼きイモをつくる。お湯を沸かしてラーメンをつくる。コーヒーを入れておしゃべりをする。木登りをする。ロープを木にひっかけてブランコやジップスライダーをつくる。思いっきり大声をだして叫ぶ。物置の上から飛び降りる。泥んこになって暗くなるまで遊ぶ。異年齢で遊ぶ。集まる。つながる。

「きつつきプレイパークって何がおもしろい?」と聞くと、「特別な遠い場所じゃなくて、すぐ近くで普段できない特別なことが出来ること」。そんな答えが返ってきました。

「やってみたい」「挑戦してみたい」 

普段できない特別なことって、昔なら出来ていたことがたくさんあります。今では怒られたり止めさせられてしまう、出来る環境がそもそも無い。「やってみたい」「挑戦してみたい」「夢中になって没頭したい」が出来ない、苦しい時代になっています。

私たちは「あたりまえにやっていいこと」=権利なのではと思うのです。子どもの権利は、昨年施行された「こども基本法」で保障されています。この法律は1989年に国連総会で採択された「国連児童の権利条約(子どもの権利条約)」を受けた国内法で、大人の都合が優先されるのではなく「子どものため」の法律です。

自分には権利がある、「大きな人」に従うだけの存在じゃない―これは大人になっても大切な考えです。どんな状況でも人生の主権は自分にあると。「きつつきプレイパーク」もそれを保障したいのです。人生を「自分の責任で自由に遊ぶ」ために。もちろん「何をしても、しなくても」。(つくばdeプレイパークひろめ隊 代表)

<きつつきプレイパーク>
▽毎月第4月曜日の午後3~5時開催(冬季は日没まで)。次回は2月26日
▽予約不要・参加費無料。未就学児は要保護者同伴
▽詳しくは、フェイスブックまたはインスタグラム
▽問い合わせは、SNSダイレクトメッセージまたはメール