【コラム・浅井和幸】第一生命が3月16日、第33回「大人になったらなりたいもの」の調査結果を発表しました。子どもたちの考えは、社会、大人、親、学校などの影響を受けるので、とても興味深いものです。いろいろと空想して遊ぶのも悪くないですね。

この中で、医療関係者が人気と見出しにもなるのは、このご時世だからでしょうか。小学生男子、中学生男子女子、高校生男子女子の一番人気が会社員というのも、面白いなと感じますよね。職業、職種、業種―大人でも迷うというか、わからないものですね。

会社員とは書くけど団体職員はないのかな、なんて考えるのは、私がひねくれているからに他ならないわけです。会社員というのは、デスクワーク、事務職、ネクタイ、スーツとか、そのあたりをイメージしているのでしょうか? 安定した給料や解雇されにくい正社員という意味合いが強いのでしょうか?

ここの部分は、親から、学校から、テレビからの影響が強いのでしょうね。会社員イコールちゃんとしている人というイメージはあります。でも、そうだとすると、公務員の方が上のような気もします。そうではないとすると、不祥事がマスコミで取り上げられて印象に残っているとか、会社員の方が給料が高いイメージがあるのでしょうか。

「ふざけた人間がなるような職業…」

興味深いランキングの中、ちょっと古いかなと思っていましたが、まだ残っていましたね。ユーチューバー。小学生の男子、女子と中学生男子に。残っていたというよりも、年齢を経るにつれて減っていっていますね。女子の方が早熟?

昨年のランキングと比べると、今年は順位が落ちている感じがしますね。ちょっとずつ大人の言うことを聞くようになっているのでしょうか? ユーチューバーなんか、あんなふざけた人間がなるような職業ダメよ、と。

でも、宇宙飛行士、野球選手、パティシエだったら、夢があって良いねぇなんて言うのですよね。安定していなくても、大人もあこがれていると、「夢があって良い」という評価になる典型です。

だから、将棋やゴルフで若いヒーローが出ると、こぞって自分の子どもに勧めたりして…。商売敵が多い「レッドオーシャン」だから、リスク高いですよ~と言っても耳に届きませんね。

ユーチューバーは、ユーチューブのシステムの中で完全な下請け業者なので、親会社が勝手に収入減を決めてしまうリスクがあります。商売をするのであれば、自社製品も含めて、収入源は分散している方がリスク回避ができます。(そういう意味では、会社員も、嫌な上司とか無茶な働かせ方をする場が一つしかないとなるとリスクは大きいですね)

ユーチューバーの労働組合が出来る動きもありますが、どうなるでしょうか。今回は、まとめずに、このまま締めましょう。(精神保健福祉士)