《食う寝る宇宙》7 宇宙受験


【コラム・玉置晋】ここのところ、宇宙天気は静穏で、私が慌てて職場に走る事態は起きていません。太陽活動は約11年周期で活動期と静穏期を繰り返すらしいということがわかっています。でもね、継続的な観測データがあるのは、ガリレオの時代から500年程度。宇宙的な時間の流れでみると、本当のところはわかりません。

学校で習ったから、必ずそれが正しいなんて、信じちゃうようなチープな大人になりたくない―なんてパンクな思想(ただの偏屈)だった私の高校時代の成績は散々たるもの。宇宙について勉強したいと考えていたけど、宇宙を学べる大学って、そこそこ、勉強出来ないと入れないのですわ。

やりたいことは明確なのに、実力が伴わない。このジレンマは今の自分にも通じるものがあり、やりきれない感情が思い起こされます。

自分の反省を踏まえて、受験生にアドヴァイスします。受験に関していえば「例え不本意でも、割り切って素直に受け入れろよ」です。だって、受験生にとっての1stプライオリティは試験に合格することでしょ?合格しないと先に進めないですもの。少なくとも従来のペーパー試験の受験は、教えられたことを着実にやる人間が勝ちます。よって、受験生諸君、とりあえず割り切りましょう。

でも、言いたいのはここから。教えられたことをやっていればよいというのは、ルールの定められたゲームの中だけ。世界が変わって、違うルールが適用されれば、「ごじゃっぺ(役にたたないという意味の茨城弁)」になります。

高度400kmを飛行する国際宇宙ステーション(ISS)は地球の引力とISSが円軌道を描いて飛行するときの遠心力の力のつり合いにより、微小重力状態になります。地上世界で1Gの重力加速度ルールの中で一生懸命セットした髪の毛はぐちゃぐちゃになり、ゲップなどした日には、胃の中のものが全部出てきて、シンガポールのマーライオンの様な状態となるそうです。浮遊した他人の内容物で窒息する恐れもあり、一大事です。

どうも、今の時代、従来のルールが怪しくなってきている香りがします。パンクな思想が勝利する時代がやってくるかも。あ~、その前に、割り切って大学院のレポートを書かなくちゃなあ。(宇宙天気防災研究者)