機械化進む外来診療 受け付けごとの番号にイライラ

県内はもとより首都圏からも患者が来院する筑波大学附属病院

【コラム・橋立多美】つくば市の健康診断で精密検査を勧められ、かかりつけ医の紹介状を持って筑波大学附属病院(同市天久保)を訪ねたのが2年前。以来、通院を続けている。

近年、多くの来院者で混雑する大病院は診療体制のスリム化と効率化を図るために受け付けや会計を機械化している。同附属病院は機械の操作に不慣れな高齢者のために、ボランティアが受付機や診療費支払い機の前で手助けをしている。

また厚労省は、プライバシー保護に配慮しながら医療や介護分野のICT(情報通信技術)の活用を加速させており、患者の診療データを管理する電子カルテは、400床以上の病院の7割以上に普及(同省の2014年調査)しているそうだ。

「3時間待ちの3分診療」といわれる診療体制の改革に異論はない。が、同附属病院の場合、検査のための採血(病状によってレントゲン撮影やMRIなど検査は異なる)、診察、会計ごとに受付番号票を受け取って順番待ちをする。当然のことながら各受付機から出てくる票番号は異なり、3桁か4桁の番号が印字されている。

数字に弱い私はコロコロ変わる番号を覚えられない。ポケットやバッグに入れた票の番号を何度となく確認して、電光掲示板に表示される番号と自分の番号とをにらめっこする。

人工知能の時代。一つの受付番号で会計まで一元化できないかと思うのは私だけではあるまい。定期的に首都圏の大病院に通院する知人女性は「受付番号は変わらないが、診察から支払いまでの流れが頻繁に変わるので覚えるのが大変」。効率的な外来診療の在り方が模索されているようだ。

番号は患者の個人情報保護の手段だ。だが電光掲示板に表示されても当人が現れず、アナウンスしても反応がないと、窓口の職員が「お名前で失礼します」と断った上で患者の氏名を呼ぶ場面は毎度のことだ。

超高齢化が進んで質、量ともに医療へのニーズが増大すると見込まれることから、厚労省は大病院と診療所の機能分担と勤務医の負担軽減を目的にした選定療養費徴収に踏み切った。紹介状を持っていない患者の初診の際に、診察料とは別に5000円以上の自己負担金(選定療養費)を徴収するよう大病院に義務付けたものだ。同附属病院は選定療養費を税込み1万800円に設定している。

自己負担は増えても「大病院信仰」は幅を利かせているようで、受診した今月15日の外来患者数は2400人を超えた。患者の大半が同伴者を必要とする高齢者。患者数の2倍近い来院者で院内はごった返す。外来診療システムの機械化は急務だろうが診察は血の通ったものであってほしい。(NEWSつくばスタッフライター)