【コラム・浅井和幸】緊張をせずに人前で堂々と話ができたり、発表会でいつも通りの力を発揮したりできたらよいな~と考えることはありませんか。真面目な日本人、失敗したら人生が終わってしまうと考えて日々を過ごしていないでしょうか。

緊張から手が震えたり、頭が真っ白になって言葉が出なかったり、変な歩き方をしてしまったりと、いろいろな失敗をしてしまいます。おなかが痛くなったり、めまいがしたり、呼吸がしづらくなったり、不安やイライラがあったり、手を長く洗ってしまったりと、心身に不調が出てくることもあります。

これらは緊張するからではなく、緊張し過ぎてしまうからと捉えるとよいです。緊張は一概に悪いものではないからです。リラックスし過ぎても、仕事や勉強、人と話をすることなどはできないものです。ダラダラした状態だとうまく動けないので、気合いを入れて試合に臨むというとニュアンスが伝わるでしょうか。適度な緊張がある方が、物事をなすには向いています。

人前でリラックスし過ぎて失敗してしまう人は、少し気合いを入れるために両こぶしに力を込め、身体の前で交差し、肘を後ろに引くようにして手を開き、「ふんっ!!」なんて声を出しながら、何回か続けて行って…。

身体の力が抜けちゃうとか、もう少しやる気を出したいときは試してみてください。という緊張しなさ過ぎの対処法はいらないでしょうか。それよりも、緊張し過ぎでうまくいかないときの対処法の方がニーズはありますか。心と体はつながっているので、身体が楽になると、それにつられて心も楽になりますので試してみてください。

ルーティーンを変えてみる

まず一つは、呼吸。吸うのも吐くのも5秒ぐらいして、3分ぐらい続けてみてください。吸うのが先でも、吐くのが先でも、鼻からでも、口からでも、好きな方法で試してみてください。3秒ぐらいしかできないのであれば、そこから始めても構いません。出来る人は7秒ぐらいを目指しましょう。

二つ目は、筋肉のリラックス。緊張すると身体に力が入ります。不安やイライラが大きいときも、身体に力が入っています。力が入っているところに、さらに力を入れ、そして力をゆっくり抜き、力が抜けることを感じてみましょう。

緊張時は、力が入っていることが通常なので、そこから力を抜くことは難しいので、力を入れてから抜くとよいのです。肩がこる人は肩、顔に力が入る人は顔を意識して行います。緊張し過ぎる人は、頭痛、肩こり、冷え性という症状を持っていることも多いものです。

三つ目は、いつもと違う行動。同じシチュエーションでは、緊張するきっかけをつくるようなものです。いつもは行かない公園に行ってみたり、仕事の帰り道を変えてみたり、違う場所で違うものを食べたりしてみてください。

とにかく緊張しているルーティーンを変えてみる。もしかしたら、自分自身で緊張するように仕向けている毎日に気づくかもしれません。笑顔もよいですよ。(精神保健福祉士)