【コラム・坂本栄】本サイトはスタートから今秋で3年経ちました。スマホからのアクセスが多いことを踏まえ、今春、新しいデザインを導入して今の画面に一新。型にはまらない記事が多いこともあってか、アクセス数は大きく増えました。でも喜んでばかりはいられません、思わぬ事故が10月25日に起きました。

「有事」にはサーバー能力を強化

つくば市長選挙の最初の開票状況(21時30分)を伝えるタイミングで、サイトが動かなくなってしまったのです。ハッカーから悪さをされたかと思いましたが、技術担当者がチェックしたところ、21時半前後にアクセスが殺到、サーバーが閲覧を拒んだことが分かりました。短時間に数万のアクセスがあり、危険を察知してゲートを閉じてしまったようです。

本サイトはこの3年、平均1日3本の記事とコラムを朝昼晩に分けて発信してきたこともあり、特定の時刻にアクセスが集中することはありませんでした。ところが25日夜には、「21時半から開票速報します」と事前告知したことが効いたのか、ほぼ同時刻に想定外の読者が押し寄せました。

画面は30~40分で元に戻ったものの、この間多くの方々の期待に応えることができず、お詫び申し上げます。選挙後の編集制作会議では、「平時」は分散型の発信を維持しながら、今回のような「有事」にはサーバーの増強で対応することを確認しました。次の「有事」は大丈夫です。

「権力監視」の対象を拡大します

スタート後1~2年と比べると、発信のルートも拡がりました。当初は本サイトだけでしたが、「Yahoo!ニュース」「Googleニュース」といった大手サイト経由での発信のほか、FM放送、ケーブルTV、フリーペーパーなどにニュース素材を提供するようになったからです。図らずも、「地域通信社」の機能も備えることになりました。

参加するライターも増えています。現在登録されている書き手は、常陽新聞の記者を経験したプロが5人、地域の問題に関心を持つ市民ライターが15人、一家言あるコラムニストが24人―です。こういったサイトを面白いと思ったのでしょうか、この1カ月の間に3人のライター希望者が来られました。

昨夏には朝日新聞、今春には毎日新聞から取材されました。朝日さんの記事の要点は「…全国紙が注目」(2019年8月5日掲載)、毎日さんの要点は「…また全国紙の話題に」(2020年2月3日掲載)をご覧ください。両紙とも本サイトの編集の柱の一つ「権力の監視」に注目しています。この方針に基づき、これまでは主につくば市の行政施策を監視してきましたが、これからは「市権力」の政治基盤や調達構造にも目配りしていきます。(NEWSつくば理事長)