【コラム・浅井和幸】お陰様で19年目を迎えた浅井心理相談室。日常の些細(ささい)なことから、複雑で重い内容まで、様々な相談を受けてきました。

睡眠時間を確保できない時期が初期にあり、昼食をとって臨んだ午後一のカウンセリングで、クライエントが話をしているときに一瞬コックリしてしまったことがあります。今思い出しても、冷や汗ものの経験です。今回は、相談室での、そのような「あるあるネタ」をお届けします。

<その1>

カウンセリング料を受け取り忘れて、お互いが謝る変な光景。カウンセリング料は、相談終了時に手渡しでいただきます。喜怒哀楽(きどあいらく)交じりに悩みを話した後のクライエント。真剣にそれを聞いてアドバイスをする私。相談終了後は、ホッと気が緩みます。

次回の予約を受け、次を考えつつ、「お疲れさまでした。気を付けてお帰り下さい」と別れた後、ふと料金をいただいていないことに気付きます。そして、駐車場まで走って、料金をいただく。

クライエントは、申し訳なさそうに謝ります。いやいや、浅井が請求することが筋で、それを忘れていましたと謝ります。気付くのが遅く、電話でお伝えしたり、次の相談時に話をしたり、すっかり忘れていてクライエントから指摘されたり。このうっかりは、今もあります。というか、これから頭がぼけていったら、増えちゃうのかな?

<その2

お茶は何杯でもOKですよ。夏は冷たい、冬は暖かいお茶をお出ししています。精神科などの薬を服用されている方は、のどが渇きやすいので、遠慮なく、何杯でもお替わりしてください。真剣な悩みを話しているときに言いづらいと感じる方も多いので、こちらから飲むペースの早い方にはお伝えします。

この話をするだけで和む方もいます。中には、お茶を飲むことも遠慮するぐらい緊張されている場合もあります。冬のこと、あるクライエントには「相談室のお茶はこんなに熱かったのですね。いつも相談が終わるころに初めて気づきました」と言われたことがあります。

<その3

説教されたのに友人を紹介。相談には、知り合いの紹介で来られる方もいます。予約の電話に対応するときに、どこで相談室を知ったかをお聞きしますが、先日は、下記のように応えられ冷や汗をかいたものです。

「以前から何度もそちらで相談をしている〇〇さんからの紹介です。いろいろな所で相談をしましたが、そちらでは話を聞くだけではなく、アドバイスもしてくれると聞いています。〇〇さんは、アドバイスだけでなく説教もされたと笑って教えてくれました」

う~、クライエントに説教するなんて、カウンセラーの風上にも置けないやつだと思うわけです。優しく接しなくちゃだめですよねぇ。え~っと、その説教をするカウンセラーは、たぶん、私で間違いないかと。〇〇さんという名前に心当たりもありますし。気を付けなきゃなぁと考える今日このごろです。(精神保健福祉士)