【コラム・玉置晋】仲良しの宇宙ファミリー(2019年8月22日コラム参照)からこんな報告が届きました。4月6日と7日の夕方、茨城から国際宇宙ステーションが見えました。しかも、満月お月様との絶好のコラボレーションです。おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、3人の子供たちで観測したそうです。お父さんは残念ながらお仕事で不在だったとのこと。

おばあちゃん「中はどんな感じかな?」

子供「ししむん(僕の愛称)がいるんじゃないかな?」

お母さん(関西人)「あの人はコレステロールが高いから、宇宙に行けないんやで」

国際宇宙ステーションは、地上から約400キロの上空を、時速2万7700キロ!で飛行しています。とんでもない速さですね。地球1周たったの90分。

こんなに速いのですが、観測に適した軌道だと、地平線を登り始めてから、天頂を経て、再び地平線に沈むまで、10分~15分間の飛行軌跡を追うことができます。地上は夜でも、国際宇宙ステーションには太陽の光が当たって、反射する時が観測のチャンスとなります。

スーパームーン お財布フリフリ

国際宇宙ステーションとコラボレーションした満月のお月様は、いつもより少し大きめでした。スーパームーンと呼ぶそうです。僕の奥さんは金運が上がるといって、お財布を月光にかざしてお財布をフリフリしますが、功能は未だ確認できていません。スーパームーンとは天文学ではなくて占星術の言葉みたいですね。

月は地球の周りを楕円軌道で回っており、距離は35万7000キロから40万6000キロまで変化します。距離が近点かつ満月のパターンがスーパームーンの条件を満たすようです。なお、近点の満月は、遠点のものより1割程度大きく、3割程明るいらしいです。

スーパームーンとなる頻度は、満月となる周期(約412日)で、毎回14回目の満月がスーパームーンとなるため、大体年に1回は観られますので、特別に稀なイベントというわけではありません。とはいえ、お財布フリフリしたくなっちゃいますよね。(宇宙天気防災研究者)

参考:JAXA 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター