【コラム・玉置晋】最近、「宇宙天気」の認知度調査の一環で、ツィッターを定期的にのぞき始めました。2月15日ごろから、「太陽コロナ」のツイート数が急に増え出しました。太陽コロナというのは、太陽の大気層のことです。

僕らが見ている太陽は「光球(こうきゅう)」といいます。その外側が「彩層(さいそう)」。その外側が「コロナ」です。普段は地上から見ることはできませんが、太陽がお月様に隠れる「皆既日食」のときに、月の影の周りに放射状に光るのが太陽コロナです。

「コロナ」はラテン語で王冠を意味するそうです。皆既日食のときに放射状に広がる光の筋をみて、まるで王冠のように見えたのでしょうね。

さて、なぜ「太陽コロナ」のツイート数が増えたかというと、皆さん、ピンときますよね。今、大問題になっているコロナウイルスです。実はこのコロナウィルスの形が太陽コロナとよく似ているそうです。

インターネットで調べてみると、150ナノメートル(ナノメートルはミリメートルの百万分の1)の球体に複数の突起物がついている姿は、子供が描くお日様のよう。顔なんて書いたら、ちょっとカワイイかも。

笑いでウイルスを吹き飛ばそう

コロナウイルスという名前をつけた人がラテン語の「王冠」からつけたのか、太陽コロナからつけたのかは、僕の調査ではわかっていませんが、似たような形ということで、コロナウイルスにかけて太陽コロナの話をしているのですね。

ユーモラスな発想をする皆さんには、救いを感じますね。笑いで、ウイルスなど吹き飛ばしましょう!

理由はどうあれ、太陽コロナが注目された今こそ、「宇宙天気防災」普及のチャンスなのではないか?と仲間内で話をしています。世の中、大変なときこそ、それをエネルギーに変えるくらいの知恵をふり絞りたいものです。

肝心の太陽は、太陽活動極小期でひっそりとしているため、本業の「宇宙天気インタプリタ」(2019年11月10日掲載11月24日掲載のコラム参照)が活躍するのは、あと数年先(太陽活動ピークは2025年ぐらいと予想されている)でしょう。

しかし、今のうちから、皆さんに感染させる活動を進めております。お楽しみに。(宇宙天気防災研究者)

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