同じ間違いをしたくないと、多くの方が考えているでしょう。それでも同じ間違いは繰り返すものです。それは、そのような結果を生む、同じ条件、同じ生活習慣があるからです。原則、人間は同じ間違いを繰り返すものだという前提で考える方が妥当だと私は考えています。

同じことをしていることに気づくことが、同じ間違いを繰り返さないことの第一歩です。「自分は、同じ間違いは繰り返さない」と豪語している人は要注意です。自分自身が、同じ間違いを繰り返していることにすら気づいていない可能性が高いからです。

気づいていなければ、改善のしようがありません。自分に何の落ち度もないのに、周りと衝突してばかりだとか、自分ばかりが割に合わないことが多いと感じている人は、同じ間違いを繰り返している可能性大ですから、自分の癖、行動習慣を見直すことをお勧めします。

一般的には、一つの原因が一つの結果を生むと捉えられがちです。しかし、何かしらの結果が生まれるのは、一つの原因で生まれる訳ではありません。環境や周りの人の言動、そして、自分自身の言動や考え方、捉え方、体の調子などが複合的な事柄から結果は生まれてきます。

自分は悪くないのだから、悪いやつが変わればいいと、環境が良くなるのを待つのも一つの方法だと思います。しかし、良い悪いは別にして、結果を変えたいと思えば、変えられるところから、自分から変えた方が、結果は早く変わりやすいのです。

私は、物事を変えたいのであれば、次のことを実践するように伝えています。

1.後悔→2.反省→3.計画→4.行動→1に戻る

1の後悔で、行動したことのまずかったことを確認します。後悔はしない方が良いというのが一般的ですが、後悔が深い方が次の行動のばねになります。しかし、ここにとどまり続けることはつらいことですので、日々、苦しいと感じている人は早く2以降を実践してください。

2の反省で、行動したことの良いところを考えます。

そして、3計画して、4行動して、また1後悔しての繰り返しをするのです。

当たり前にしていそうですが、多くの人は行動したことへの振り返りが無く、後悔を繰り返すだけ、もしくは、行動への微調整をせずに、ひとつの行動を良かった、悪かったと大雑把に切って捨ててしまうものです。

それだと、結果、自分の習慣のまま、同じ言動を繰り返してしまうものなのです。疲労がたまっていると、さらに今までと同じことをしてしまいます。一気に大きく変えようと、きっかけばかりを求めがちですが、小さな些細な変化の積み重ねが大切です。誰かと少し関係をよくしたければ、ちょっとだけ明るめにあいさつをするでも良いでしょう。

どんな言動にも、良いところと悪いところの両面が含まれています。それに気づくことで、自分には、未来を変える力があると信じて、動いていけるようになることが、自分の目的の場所に近づく大きな力になるものなのです。(浅井和幸)