《電動車いすから見た景色》2 障害者との対話を通して共生社会を

県内で障害平等研修を広めているメンバー 撮影:柴田大輔

【コラム・川端舞】皆さんは、障害とは何なのか考えたことはありますか。「身体が不自由なこと」「何かができないこと」など、様々な答えがあると思います。障害とは何なのかを、実際に障害者と対話しながら考える「障害平等研修」(DET)が近年全国で広がっています。地方自治体の職員を対象に開催されたり、一般企業や小中学校でも開催されたりしています。

今まで、「障害」という問題の原因は障害者自身にあり、障害者が努力して解決するべきだという考え方が一般的でした。しかし、2006年に国連で障害者権利条約が採択され、「障害」は障害者個人ではなく社会の側にあり、「障害」という問題を解決するためには社会の在り方を変える必要があるという考え方が広がりました。

例えば、車いすの人が階段のあるお店に入れないのは、その人が歩けないからではなく、そのお店にスロープやエレベーターがないからだとする考え方です。

障害平等研修の特徴は、障害者自身が進行役になり、障害者との対話やグループワークを通して、新しい「障害」の考え方を参加者に持ってもらい、どうすれば障害者が暮らしやすい社会になるのかを考えてもらう研修です。スロープがあるお店は、車いすの障害者が入りやすいだけではなく、高齢者やベビーカーを押した親子にとっても入りやすいお店になります。

「DET(障害平等研修)いばらき」

このように、障害者が暮らしやすい社会は、高齢者や外国人、子ども連れの人など、多様な人にとって暮らしやすい社会になるはずです。障害平等研修では、「障害」を考えることを通して、全ての人にとって暮らしやすい社会の実現を目指しています。

NPO法人「障害平等研修フォーラム」がこの研修の進行役になれる障害者を養成しており、その養成講座を修了した障害者が茨城県内で5人になったことをきっかけに、2019年に「DETいばらき」が立ち上げられました。

「DETいばらき」は、茨城県内に障害平等研修を普及させることを通して、全ての人にとって暮らしやすい茨城をつくることを目標にしている団体で、現在、私を含め、研修の進行役を務める障害者4人と、団体の趣旨に共感するサポーター2人が活動しています。

昨年は、県内市町村の障害福祉課の職員を対象にした研修を県庁でやらせていただいたり、土浦市内の中学校で1年生を対象に研修をやらせていただいたりしました。これから活動の幅を広げていきたいと思っています。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

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