【コラム・坂本栄】新年早々、土浦市では7日夜、つくば市では10日昼、それぞれの市内にあるホテルで賀詞交歓会が開かれました。このところ医者に酒を抑えるようアドバイスされていることもあり、今年の新春パーティーでは飲むのを控え、参加者の話に耳を傾けるよう心掛けました。

市長の話よりも衆院議員の話

土浦の賀詞交歓会は、商工会議所、観光協会、商店街連合会の主催(事務局は商工会議所)で、市長は招待されるという形になっています。市は主催側でありませんから、少し遠慮があるのは仕方がないとしても、市長2カ月の安藤真理子さんの挨拶が原稿棒読みだったのが気になります。

その内容も、市の特徴(地理、文化、産業)をおさらいして、最後に「今年は市制施行80周年に当たる。新たな未来に向け邁進(まいしん)したい」と結ぶ、シンプルなもの(3分)でした。皆さん、新市長のメッセージに期待していたのに、です。

控えめな市長に比べると、茨城6区(土浦を含む選挙区)選出の衆院議員2人の挨拶は、メッセージ性に富んでいました。国光文乃さん(自由民主)は、老朽化した霞ケ浦医療センター(土浦市内の旧国立病院)の建て替えに言及、参加者の関心を引きました。青山大人さん(国民民主、比例)の挨拶は、自分は新年宮中参賀をしたが、議員が少ないのには驚いた―と、野党議員にしては保守層を意識した内容でした。

国光さんも青山さんも、解散総選挙が近いと読んでいるようです。私の永田町情報ソースは新年メールで、①通常国会冒頭=1月下旬②予算成立後=3~4月③通常国会期末=6月④都知事選とダブル=7月⑤東京五輪後の秋=11月―と、想定される解散時期を列挙。⑤が有力と知らせてきました。

持続可能なまちづくりの現実

つくばの賀詞交歓会は、市、商工会、学園都市交流協議会、筑波大学、JA谷田部、金融団、工業団地協議会、筑波都市整備が実行委員会に名を連ね、市が事務局を担当しています。こういった運営上の力学も働いたのか、今秋1期目終了の市長、五十嵐立青さんのスピーチ(8分)は力が入っていました。

五十嵐さんはうれしいことが2つあるとして、まず、周辺市街地8地区活性化の取り組みに芽が出てきたと述べました。もうひとつ、「世界経済フォーラム」に、つくば市が「仕事をするのに素敵なまち」として取り上げられたことを紹介しました。

さらに、「持続可能なまちづくり」のために、食べ残し(フードロス)をなくそうと、立食の料理は量を少なくし、美味しいものを並べる(質を重視する)ようホテルに頼んだことを披露。このメッセージが効いたのか、懇談タイムに入ると参加者は料理に殺到。短時間でロスの心配はなくなりました。

話し込んで食事を忘れたのか、旧知の某VIPが「食べるもの、なんにもないー」と、大皿料理の敷物に使う「せんべい」をバリバリ食べているのには、思わず笑いました。どうやら、今秋の市長選についてのヒソヒソ話(候補は?得票は?)に熱中していたようです。(経済ジャーナリスト)

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